補助金を使って災害時の帰宅困難者受け入れ準備を、備蓄の購入で5/6が補助されます

災害時の企業の責任とは?

首都直下型地震が、今後30年の間に70%の確率で発生すると言われていますね。
災害対策の準備はできていますか?
災害時は従業員等の一斉帰宅が、救助、救出活動の妨げとならないよう、発災後3日間従業員等を施設内に待機させる必要があります。
そのため東京都の条例では、企業は、3日分の水・食料・その他必要物資の備蓄をすることが努力義務とされています。
参考:内閣府 首都直下地震の被害想定対策のポイント
参考:東京都帰宅困難者対策条例の概要

帰宅困難者一時滞在用の備蓄の購入で5/6が補助

平日の時間帯に都内で発生する帰宅困難者は約517万人と想定されており、職場や学校など都内での滞在場所がない帰宅困難者は、163万人の見込みでこのような人たちを受け入れる一時滞在施設の確保が必要です。
今回の助成金は、自社の従業員分の備蓄はすでに完備していることが前提になり、その上で、企業の社会的責任として、災害時の帰宅困難者を受け入れるための備蓄品の購入時にもらえる補助金です。
従業員用の備蓄購入で補助が出るわけではないのでご注意ください。

参考:帰宅困難者対策

交付対象者

※次の要件を全て満たすもの

①東京都内の区市町村との間で、帰宅困難者受入協定を締結していること

②従業者向けの備蓄(3日分)を完備していること

③事業継続計画(BCP)又は防災計画を策定していること

※①の帰宅困難者受入協定締結にあたっては、東京都の防災HP東京都防災ホームページや所在地の自治体の防災課窓口へ問い合わせてください。
※②BCPとは
BCP(Business continuity planning事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態が発生したときに、その損害を最小限にとどめつつ、重要な業務が中断されないように、平常時から緊急事態が発生したときの事業継続について準備をしておくことです。
BCPに関しては、東京都で、中小企業等の事業継続のための取組を支援し都内の中小企業の振興のに役立てることを目的に必要経費に対して最大1500万円の助成金が支給される「BCP実践促進助成金」がありますのでぜひ参考にしてください。
参考:最大1,500万円がもらえる東京都の危機管理対策事業の助成金「BCP実践促進助成金」とは?

補助対象備蓄品

東京都が指定する備蓄品

・水・・・3リットル(1人/1日)
・食料・・・3食(1人/1日)
・簡易トイレ・・・5個(1人/1日)
・毛布又はブランケット・・・1枚又は1個(1人)

東京都が推奨する備蓄品(東京都が指定する備蓄品を完備した者のみ対象となります)

・マット(シート・寝袋・付属品を含む)、おむつ、生理用品、救急セット

補助金額

帰宅困難者1人当たり3日分の補助対象備蓄品購入費用の6分の5を補助
※帰宅困難者1人当たりの補助対象経費の上限は9,000円
1人当たりの補助金上限額:9,000円×5/6(補助率)=7,500円

募集期間

平成29年5月15日(月曜日)から平成30年2月28日(水曜日)まで

注意点


いくら「帰宅困難者を受け入れてあげよう、そのための備蓄も準備しておこう」と思っても、そのためにはまず帰宅困難者受入協定を締結する必要もあり締結するためには受け入れられるだけの環境整備も必要です。

また、一時滞在施設で事故等が発生した場合、民法の「建物所有者の無過失責任」で、責任は建物所有者にあるため、善意で帰宅困難者を施設に受け入れているのに、施設内の壁が崩れてきたり、天井物が落下するなどでけがをした場合、訴えられる可能性も出てしまいます。
法の見直しも必要視されていますが、一律に免責にするのは難しいようで、企業側としても受け入れるリスクを考えるとためらってしまうケースも多いようなので、このあたりがクリアされていけばいいですね。

大規模地震の発生に伴う帰宅困難者対策のガイドライン

まとめ

今回の備蓄購入の補助金は、まずは自社の防災対策の環境が整っていることが前提で、また受入れリスクも考えると、企業によってはハードルが高いかもしれませんが、まだきちんとした防災意識や対策ができていない企業は、まずは「自助」という意味でも自社の防災環境を整えて、「公助」としての視野を広げてみてはいかがでしょうか。

参考:平成29年度東京都民間一時滞在施設備蓄品購入費用補助事業の募集のお知らせ

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