業界の活性化に!商工会議所、商店街振興組合連合などが行う中小企業の労働時間改善等に使える助成金とは?

皆さんは中小企業による働きやすい職場環境づくりを支援する「時間外労働等改善助成金」をご存知ですか。労働時間等の設定改善を支援する助成金で、以下の5つのコースに分かれています。

①時間外労働上限設定コース
②勤務間インターバル導入コース
③職場意識改善コース
④団体推進コース
⑤テレワークコース

今回はそのうちの一つ、「団体推進コース」についてご紹介いたします。このコースは、商工会議所、商店街振興組合連合などがその傘下の企業の労働環境改善のために、残業の削減や賃金引上げに向けた取り組みを実施した場合に最大で500万円が助成されるというものです。たとえば、「会員企業の労働時間短縮に向け、新しい人材を確保するために商工会議所主催で合同就職説明会を開催する」「働き方改革の推進のため、多様な働き方や人を大切にする経営手法を学ぶセミナーを実施する」といった取り組みに対して助成されます。傘下企業の経営をサポートしたいとお考えの団体に活用していただきたい助成金です。さっそく内容を確認していきましょう。(申請期限が11/29まで延長になりました!

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1、時間外労働等改善助成金(団体推進コース)の助成内容とは

このコースの対象となる事業主は、3事業主以上で構成される中小企業の事業主団体またはその連合団体であるものとします。たとえば以下のような団体が対象になります。

●事業協同組合
●協同組合連合会
●企業組合
●全国中小企業団体中央会
●商店街振興組合連合
●商工会議所
●商工会
●一般社団法人
●共同事業主(共同する全ての事業主の合意に基づく協定書を作成していること)

また、その事業主団体等は
①労災保険の適用事業主であること
②構成事業主全体の1/2以上が中小企業事業主であること
が求められます。

中小企業とは、次の表の資本金の額または常用労働者数のいずれか一方(または両方)に該当するものを指します。

2、助成対象となる取り組みをみてみよう

ではどのような取り組みが助成の対象になるのでしょうか。以下の取り組みのうち、1つ以上の実施が必要になります。

①市場調査の事業
②新ビジネスモデル開発、実験の事業
③材料費、水光熱費、在庫等の費用の低減実験(労働費用を除く)の事業
④下請取引適正化への理解促進等、労働時間等の設定の改善に向けた取引先等との調整の事業
⑤販路の拡大等の実現を図るための展示会開催及び出展の事業
⑥好事例の収集、普及啓発の事業
⑦セミナーの開催等の事業
⑧巡回指導、相談窓口設置等の事業
⑨構成事業主が共同で利用する労働能率の増進に資する設備・機器の導入・更新の事業
⑩人材確保に向けた取組の事業

1つ以上の実施なので複数の取り組みの実施も可能です。たとえば次の活用事例では3つの取り組みを行っています。

【活用事例】
課題:構成事業主へ「働き方改革」推進に向けた支援をしたい
取り組み:
労働環境等についてのアンケート調査(①市場調査の事業)
好事例をとりまとめパンフレットを作成(⑥好事例の収集、普及啓発の事業)
それらの調査結果をもとにセミナーを開催(⑦セミナーの開催等の事業)
結果:好事例の横展開、働き方改革の取り組みへの機運醸成につながった

そのほかの活用事例としては
●建設現場での作業負担軽減を目的とした「パワーアシストスーツ」を導入し、効果の確認(効果検証)を行い、検証結果のレポートを作成し組合員向けのホームページで周知した

●軽減税率制度に対応した「合同精算システム」の改修を行い各組合へ配布することで、軽減税率制度の実施にともなう請求書発行業務の業務負担を軽減させた

などがあります。活用事例についてより詳しくご覧になりたい方は下記事例集をご覧ください。

参考:団体向け助成金の活用事例
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000538692.pdf

3、時間外労働等改善助成金(団体推進コース)の支給額はどのくらい?

支給額を見る前に「成果目標」について知る必要があります。支給対象となる取り組みは、以下の成果目標の達成を目指して実施することが求められます。

取り組みの成果目標とは?

”支給対象となる取組内容について、事業主団体等が事業実施計画で定める時間外労働の削減又は賃金引上げに向けた改善事業の取組を行い、構成事業主の2分の1以上に対してその取組又は取組結果を活用すること”

引用:「時間外労働等改善助成金」団体推進コースのご案内
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000559646.pdf

これは実施する全ての改善事業の取り組みについて、好事例集として送付したり、事業主団体のホームページで紹介したりすることで周知を行い、構成事業主が活用できる状態にする必要があるということです。つまり、改善事業により得られた成果は、構成事業主に対し利用を制限せず活用を促進する必要があります。

この「成果目標」を達成した場合、支給対象となる取り組みの実施に要した経費が支給されます。

支給額(以下のいずれかの低い方の額)
①対象経費の合計額
②総事業費から収入額を控除した額
③上限額

②について、収入とは、試作品を試験的に販売し収入が発生する場合などが該当します。なお、助成率は定額で、上限額は原則500万円となっています。都道府県単位または複数の都道府県単位で構成する事業主団体等(傘下企業が10社以上)の場合は1,000万円が上限です。

対象経費
支給対象となる経費にはどのようなものがあるでしょうか。たとえば以下のような経費が対象となります。

●謝金
●旅費
●借損料
※改善事業の遂行に必要な機器・設備類のリース料やレンタル料
●会議費
※会議やセミナー等の開催のため支払われる会場借料、茶菓代等
●広告宣伝費
●印刷製本費
●展示会等出展費
※試作品、新商品等を展示会等に出展するためにかかる経費
●機械装置等購入費
●委託費
※改善事業に必要なホームページによる広報を行うための「ホームページ作成費」、必要なソフトウェアの開発を行うための「ソフトウェア開発費」など
●原材料費
※試作・開発を目的とするものに限る
●試作・実験費 等

なお、通常の生産活動のための設備投資の費用や、販売を目的とした製品・商品の生産にかかる経費は対象外となります。あくまでも改善事業の遂行に必要な取り組みにかかる経費が対象とお考えください。

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