研修の助成金といえば?人材開発支援助成金について調べてみた

長かった冬もようやく春の兆しが見えてきたこの季節。
4月になれば新入社員が続々と入社をしてきます。
企業の人事担当者は特に迎え入れの準備に忙しい頃ではないでしょうか。

今回は、新卒研修を予定している企業様必見!
研修をして助成金がもらえる「人材開発支援助成金」をご紹介したいと思います。

1. 人材開発支援助成金とは?

大きく4つのコースに分けられています。

1.特定訓練コース

OJT(実地研修)とOFF-JT(机上研修)が合わさった研修コースです。
採用5年以内で、35歳未満の比較的若年層が対象になります。

2.一般訓練コース

特定訓練コース以外が対象となる研修コースです。
一般訓練コースは、OFF-JT(机上研修)のみが対象となります。

3.キャリア形成支援制度導入コース

セルフキャリアドック制度を導入(少なからず就業規則に明記)し、実施した場合に助成が受けられるコースです。
セルフキャリアドックとは、従業員が定期的にキャリア形成に向けたキャリアコンサルティングを受けられる仕組みのことをいいます。

4.職業能力検定制度導入コース

技能検定に合格した社員に手当を付ける制度を導入(少なからず就業規則に明記)した場合に助成が受けられるコースです。

簡単にいえば、研修に関わるコースが、「特定訓練コース」「一般訓練コース」であり、制度を導入してもらえるコースが「キャリア形成支援制度導入コース」、能力検定に伴う手当の導入で助成が受けられるのが「職業能力検定制度導入コース」ということになります。

今回は、研修をしたらもらえる助成金として、「特定訓練コース」「一般訓練コース」について見ていきたいと思います。

※現在は平成30年度の予算編成、かつ雇用保険法施行規則の改正のタイミングとなっており、それにより変更される可能性がありますのでご了承ください。
また、正式な変更内容に関しては、2018年4月2日以降に厚生労働省のHPにて開示予定のため、合わせてご確認をお願いいたします。

参考:厚生労働省HP

2. 特定訓練コースと一般訓練コースの大枠

大前提として、雇用保険に加入している従業員が対象です。
また、この人材開発支援の対象は、正社員(有期雇用の労働者ではない者)になります。
訓練計画を提出する前に、それらが分かる書類として、雇用契約書などの提出が必要です。

受給を受けるまでの流れとして、計画を提出し認定を受け、その後に研修を実施、研修終了後に支給申請を受ける流れになります。
そのため、研修を実施したから受給してください!とはならないので注意してください。

また、助成金額はコースによって変わります。
但し”生産性要件”という条件がありますので合わせて注意が必要です。

3. 生産性要件とは?

生産性要件とは、会計年度における「生産性」がその3年度前に比べて6%以上伸びている場合は、助成額を引き上げるというものです。
※1%以上(6%未満)伸びている場合、金融機関から一定の「事業性評価」を受けていれば生産性要件を満たす場合があるので、詳しくは各都道府県の労働局へお問い合わせください。

生産性要件の計算式は、下記になります。

生産性=営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課/雇用保険被保険者数
※この場合の人件費に、役員報酬は含めません。
※また、生産性要件の算定対象期間中の事業主都合による離職者(解雇)を出していないことが条件です。
※生産性要件の支給申請には、「生産性要件シート」のほか、損益計算書や総勘定元帳(個人事業主の場合は、青色申告決算書や収支内訳書)の提出が必要です。

生産性要件シート

4. 特定訓練コースと一般訓練コースの詳細

1.対象となる訓練

①特定訓練コース

・職業能力開発促進センター等が実施する在職者訓練(高度職業訓練)、事業分野別指針に定められた事項に関する訓練※、専門実践教育訓練、生産性向上人材育成支援センターが実施する訓練等
・採用5年以内で、35歳未満の若年労働者への訓練
・熟練技能者の指導力強化、技能承継のための訓練、認定職業訓練
・海外関連業務に従事する人材育成のための訓練
・厚生労働大臣の認定を受けたOJT付き訓練
・直近2年間に継続して正規雇用の経験のない中高年齢新規雇用者等(45歳以上)を対象としたOJT付き訓練

②一般訓練コース

特定訓練コース以外の訓練

2.助成額

コースごとに受給金額は変わり、生産性要件を満たしているかどうかによっても受給額は変わります。

経費助成とは、研修を行う上でかかった経費に対して助成するものです。

主な助成対象経費は、下記になります。

①事業内訓練(事業主が企画し主催するもの)

●社外の講師への謝金・手当
所得税控除前の金額。旅費・車代・食費などは対象外
※1時間当たり3万円が上限
●社外の講師の旅費
勤務先又は自宅から訓練会場までに要した旅費
※国内招聘の場合は5万円、海外からの招聘の場合は15万円が上限
※東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、京都府、大阪府及び兵庫県以外に所在する事業所が道県外から招聘する講師に限る。
※鉄道賃、船賃、航空賃、バス賃及び宿泊費とする。1日当たりの宿泊料は1万5千円が上限
●施設・設備の借上費
教室などの会場使用料、マイクなど訓練で使用する備品の借料で、助成対象コースのみに使用したことが確認できるもの
●学科や実技の訓練に必要な教科書などの購入・作成費
助成対象コースのみで使用するもの

②事業外訓練(事業主以外の者が企画し主催するもの)

受講に際して必要となる入学料・受講料・教科書代など、あらかじめ受講案内などで定めているもの。
国や都道府県から補助金を受けている施設が行う訓練の受講料※や受講生の旅費などは対象外
※ 都道府県から「認定訓練助成事業費補助金」を受けている認定職業訓練、団体等実施型訓練の実施計画書を提出している団体等が実施する訓練の受講料、教科書代、中小企業以外の事業主の雇用する労働者が受講した認定職業訓練の受講料、教科書代など

3.その他注意事項

普通自動車(自動二輪)運転免許の取得のための研修や、接遇・マナー講習など社会人としての基礎的なスキルを習得するための研修は、受給対象となりませんのでご注意ください。
また、eラーニングなど映像のみを視聴して行う研修も対象外となります。

5. 特定訓練コースと一般訓練コースの必要書類(訓練計画提出時)

コース共通のものと、コース毎に提出が必要なものがあるため、確認の上対応してください。

1.共通


2.一般訓練コース

3.特定訓練コース


※これらの書類のほかに、労働局長が書類の提出を求める場合があります。

6. 特定訓練コースと一般訓練コースの必要書類(支給申請時)

1.共通


2.特定訓練コース

※詳しくは、厚生労働省HP内の人材開発支援助成金のご案内をご確認ください。

7. まとめ

研修に伴う助成金は、人材開発支援助成金の特定訓練コースと一般訓練コースであることが分かりました。
雇用保険に加入していることや、正規労働者(有期労働者ではない)であることが条件で、その他にも研修前に計画届を提出することや、対象になる研修内容も異なるため注意が必要です。
また、コースによって受給額は異なりますが、生産性要件を満たしているかどうかでも変わってくるため、確認の上提出をするようにしてください。

当たり前ですが、不正受給は決してしてはいけません。
しかし、企業にとって研修を行うことは、正直お金もかかることも事実。
計画に伴い実施が必要であり、計画届や支給申請に関しても提出すべき書類が多くありますので決して楽なことではありませんが、是非制度を上手く活用し、個人の成長、会社の成長にも繋げてみてくださいね。

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