令和二年度に向けて狙い目の政府系省エネ補助金はこれだ!①経産省、国交省、東京都編

政府の2020年の概算要求が公開されてから一か月が経過しましたが、政府と同じ3月期決算を採用している企業等でも来年度の投資計画の立案がそろそろ進められている頃ではないでしょうか。

事業内容によって必要な設備投資は様々ですが、その中でも近年多くの企業に共通して重要となっているのが、エネルギー生産性の向上に繋がる「設備の省エネ化」です。

高効率空調やLED照明などの省エネ設備更新などでよく使われる補助金制度といえば、「経産省の省エネ・省電力補助金」「国交省の既存建築物省エネ化推進事業」「環境省のASSET事業」など様々な制度があります。

補助金は「ミズモノ」と称されるほどいつ財源が枯渇してもおかしくない制度の為、事業者の方は来年度の申請に向けて早めに計画の策定に取り掛かることが重要です。

今回の記事では政府の概算要求などをもとに今後の省エネ関連補助金の動向を探ってみたいと思います。

無料相談フォームにて相談する

専門家ビジネスマッチングを希望

1.はじめに

まずはじめに、省エネ事業と関係が深い「経産省」「国交省」「環境省」の、それぞれの令和二年度概算要求を見てみたいと思います。

政府全体 令和二年度概算要求
・104兆9998億円(平成31年度当初予算:101兆4564億円)

経産省 令和二年度概算要求
・1兆4292億円(平成31年度当初予算:1兆2421億円)

国交省 令和二年度概算要求
・7兆101億円(平成31年度当初予算:6兆2699億円)

環境省 令和二年度概算要求
・1兆2630億円(平成31年度当初予算:8874億円)

経産省は原子力発電所の解体、環境省は自然環境保全、国交省は被災地の復興と創生、それぞれ理由はことなりますが、東日本大震災(原発事故)からの復興・支援に関連した予算に対し、各省で大幅な要求額の増加がみられ、前年度の当初予算と比較した場合、それぞれ1.2倍~1.5倍程度の来年度予算を要求していることになります。

2.令和二年度 経産省の省エネ関連補助金の動向

先ずは最も省エネと関係が深い、経産省の令和二年度概算要求を紹介します。

【令和二年度 経済産業省の概算要求のポイント】
①【最重要】廃炉・汚染水対策/福島の復興・再生
②大きな変化への対応
③新たな経済産業化政策の力点
④新たな成長モデルの創出を支える基盤の整備
⑤日本経済の土台となるエネルギー安全保障の強化


※経済産業省HPより

この中で省エネ関連の設備投資に関係する予算は⑤日本経済の土台となるエネルギー安全保障の強化8362億円のうち、「エネルギー転換、脱炭素化」に対する3695億円で、前年度の当初予算と比較すると約30%(848億円)の大幅な増額を要求していることがわかります。

太陽光などの自然エネルギーの普及、電気自動車の普及、脱炭素化(省エネなど)推進等、地球温暖化抑制に向けた取り組みに関する補助金制度は今後も数多く実施していく方針のようです。

1.省エネ補助金(エネルギー使用合理化等事業者支援事業)

エネルギー使用合理化等事業者支援事業(通称:エネ合)は、平成23年に「エネルギー使用合理化事業者支援事業(※当初は「等」がありません。)」として第1回の公募が行われ、現在は省エネ化の推進を行う「エネルギー使用合理化等事業者支援事業(通称:省エネ補助金)」と、省電力化の推進を行う「電力需要の低減に資する設備投資支援事業費補助金(通称:省電力補助金)」という2種類の補助金制度に分割されて公募が行われています。

エネ合(省エネ補助金+省電力補助金)には毎年数百億円規模の予算が組まれており、数ある省エネ補助金制度の中でも最大規模の事業となっています。

所管省庁である資源エネルギー庁は、1970年代の石油ショックを受けて国内経済の石油依存脱却を図る為に設置された経産省の外局で、この補助金制度の最大の目的は「省エネを通じて化石資源の合理的な活用を実現する事。」となっています。

審査の際には、対象となる設備投資にどれだけ高い省エネ効果があるかが最も重視される為、対象設備については制限が少なく、幅広い事業に活用できるのは大きな利点です。

近年は業種問わずLED照明や高効率空調、工場などではコージェネレーションや産業用モータ、病院や介護施設では給湯設備など、様々な業種・用途に活用されています。

申請方法は、手続きが簡素な「設備単位での申請」と、対象設備の範囲が広く補助率・補助額ともに非常に大きい「事業場単位での申請」の2種類から選択する事が可能です。

平成31年度(令和元年度)からは、いよいよインターネットによる電子申請も導入され、当初に比べ申請のハードルは大分低くなりました。※当初は専門家でなければ申請書類の完成が不可能なレベルで、国会でも問題として取り挙げられたことがあります。

無料相談フォームにて相談する

専門家ビジネスマッチングを希望

2.概算要求について

続いてエネ合(省エネ補助金+省電力補助金)に関する項目の概算要求額を見てみましょう。

概算要求額は本年度予算の551.8億円よりも1割弱多い595.3億円となっている為、来年度当初予算では概ね本年度予算と同程度に落ち着くのではないでしょうか。

事業内容については今のところ大きな変更点は挙げられていませんので、本年度に引き続き省エネ関連の補助金と考えて間違い無さそうです。

手続きが簡略化されたとはいえ、事業所単位での申請を行う場合の書類はまだまだ膨大ですので、具体的な計画の策定には早い段階から取り掛かるのが賢明です。

この先は会員限定エリアです

会員登録(無料)すると、補助金ポータルのすべての記事をお読みいただけます。