災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金

北海道の震災時に、大規模なブラックアウトという大停電が起こりました。
最近でも、災害被害が全国で起こっています。

このような非常時におけるライフラインの確保ができるよう、ある一定の小売店舗数を持つ事業主に対してライフラインを確保するための自家用発電設備や燃焼タンク等の設置を補助する補助事業が始まりました。

補助事業実施に至る経緯から、補助金の概要、対象事業者の要件、申請に関するポイントをまとめてみました。
地元の自治体に対して災害対策協定等を締結されている事業者様は、対象かどうかを是非ご確認ください。

1.災害対策補助事業の意義について

1.防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策とは

2018年は、台風や豪雨、地震など、とても災害に見舞われた1年でした。
多くの尊い命が失われ、また、重要インフラの機能に支障をきたすなど、経済・国民生活にとって多大な影響が発生しました。

そこで、2018年度~2020年度の3年間で、集中的に緊急対策を行う旨閣議決定されたのが、「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」です。

”重要インフラ等の機能維持”を最重要課題として掲げ、下記2つの観点から、160項目に渡る施策を実施します。

Ⅰ:防災のための重要インフラ等の機能維持
→例えば、河川の堤防強化や、自家発電設備の増設、災害時の多言語音声翻訳システムの高度化など
Ⅱ:国民経済・生活を支える重要インフラの機能維持
→例えば、空港ターミナルビルの浸水対策や、土砂災害対策、携帯電話基地局の応急復旧対策など

具体的には、下記になります。
・2,000を超える河川の改修、整備
・1,000か所のため池の改修、整備
・55万kWの分散型電源等の導入
・関西国際空港を含む6空港での浸水対策
・携帯電話基地局に関する緊急対策

※詳細は、首相官邸HPに160項目別の説明資料が掲載されているのでご確認ください。
160項目別の説明資料①
160項目別の説明資料②

事業規模は概ね7兆円程度となっており、国策の一環として進めるべき最重要課題です。

2.災害対策で使える補助金について

災害対策で使える補助金には幾つかあります。
公募を終えている内容も含まれていますが、前述した「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」であげられている160項目に対する施策に対してのものになっています。

1.平成30年度補正予算 災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金(データセンター・サプライチェーン重要施設向け自家用発電設備等利用促進対策事業)

対象者・対象施設:国内法人(データセンター、半導体説製造工場でクリーンルームを有する施設)
対象設備:自家発電機および燃料タンク(単価50万円以上)、コ・ジェネ、燃料電池
補助対象経費:設計費、設備費、工事費
補助率・上限:1/2以内、上限5億
公募時期:2019年4月22日(月)~2019年5月24日(金)
URL: https://sii.or.jp/jikahatuden30r/

2.平成31年度 災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金(石油ガス災害バルク等導入に係るもの)

対象者・対象施設:医療施設、公的避難所、一時避難所
対象設備:石油ガス災害バルク等
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:中小企業者2/3以内、大企業・地方公共団体1/2以内、上限1億(条件あり)
公募時期:
①2019年6月7日(金)~2019年6月28日(金)
②2019年7月5日(金)~2019年7月31日(水)
③2019年8月7日(水)~2019年8月30日(金)
URL:http://saigaibulk.net/

3.平成30年度第2次補正予算 災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金「石油製品タンク等利用促進対策事業」

対象者・対象施設:医療法人、老人ホーム、公的避難所、一時避難所
対象設備:石油製品タンク発電機、燃焼機器
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:中小企業者2/3以内、大企業・地方公共団体1/2以内、上限5千万(条件あり)
公募時期:2019年4月1日(月)~2019年5月31日(金)
URL: http://www.iae.or.jp/fy30-31-sekiyu/

4.平成30年度補正予算 災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金(災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業のうち中小企業・小規模事業者自家用発電設備等利用促進対策事業に係るもの)

対象者・対象施設:国内の中小企業者
対象設備:自家発電機および燃料タンク(単価50万円以上)、コ・ジェネ、燃料電池
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:2/3以内、上限5千万
公募時期:2019年5月10日(金)~2019年6月28日(金)
URL: https://www.nttdata-strategy.com/h30chusho-bcp/index.html

5. 災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金(小規模小売店舗自家用発電設備等利用促進対策事業)

対象者・対象施設:コンビニエンスストアやスーパー等の全国で10,000店舗以上(もしくは一定地域で1,000店舗以上)ある店舗、もしくは物流等に係る拠点
対象設備:自家発電設備、燃料タンク等
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:1/2以内、上限2,500万
公募時期:2019年10月18日(金)~2019年11月29日(金)
URL:https://www.ntt-ad.co.jp/kouri30r/

6.平成30年度補正予算 石油製品安定供給確保支援補助事業(住民拠点サービスステーション整備補助事業)

対象者・対象施設:揮発油販売業者・住民拠点サービスステーション
対象設備:自家発電設備、緊急可搬式バッテリー計量機、緊急用可搬式ポンプ
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:全額、上限250万円
公募時期:2019年3月29日(金)~2019年7月31日(水)
URL:http://www.sekiyu.or.jp/ss30/ss30.html

7.平成31年度当初予算 「石油供給構造高度化事業費補助金(石油コンビナートの強じん化推進事業)」のうち「製油所・油槽所等の非常用発電設備設置・増強事業」

対象者・対象施設:石油会社等
対象設備:非常用発電設備
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:1/2以内
公募時期:2019年5月7日(火)~2019年5月31日(金)
URL:http://www.cros.gr.jp/invite_tn/index.html

8.平成30年度補正予算 都市ガス製造所等非常用自家発電設備導入等支援事業費補助金

対象者・対象施設:ガス小売事業者、一般ガス導管事業者、特定ガス導管事業者、ガス製造事業者
対象設備:非常用自家発電設備の導入、増強、更新
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:中小企業者2/3以内、大企業・地方公共団体1/2以内、上限1,500万
公募時期:2019年3月18日(月)~2019年8月30日(金)
URL:http://www.gasproc.or.jp/current/subsidylist/h30_ngas2/

9.平成31年度予算 社会経済活動の維持に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金

対象者・対象施設:家庭用需要を除く全業種、医療施設、避難所・帰宅難民者受け入れ施設、防災協定を提携している工場・事業場
対象設備:天然ガス利用発電設備
補助対象経費:設計費・既存設備撤去費・新規設備機器費・新規設備工事費・敷地内ガス管敷設費
補助率・上限:中小企業者2/3以内(上限3.4億)、大企業・地方公共団体1/2以内(上限2.55億)
公募時期:2019年5月7日(月)~2019年6月14日(金)
URL:http://www.gasproc.or.jp/current/subsidylist/h30_ngas3/

10.平成30年度2次公募及び平成31年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(地域の防災・減殺と低炭素化を同時実現する自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業)

対象者・対象施設:災害時に避難施設等として位置づけられた公共施設又は民間施設
対象設備:太陽光発電設備及び同時に導入する省エネ設備
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:
・地方公共団体・財政指数0.8未満(3/4)
・地方公共団体・財政力指数0.8以上(2/3)
・都道府県・政令市・地方公共団体(1/2)
公募時期:
・2019年5月7日(月)~2019年5月31日(金)
・2019年6月3日(月)~2019年6月28日(金)
・2019年7月1日(月)~2019年7月31日(水)
・2019年8月1日(月)~2019年8月30日(金)
URL:http://www.eic.or.jp/eic/topics/2019/0404_bs.html

11.災害時における非常用電源装置等の整備支援(訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業)

対象者・対象施設:地方自治体、民間事業者、観光案内所
対象設備:非常用電源装置および燃料タンク情報端末への電源供給機器
補助対象経費:見積金額
補助率・上限:1/2以内
公募時期:2018年10月5日(金)~2019年1月31日(木)
URL:https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000256.html

12.2019年度中小企業における危機管理対策促進事業BCP実践促進助成金

対象者・対象施設:東京都内の中小企業者および中小企業団体
対象設備:自家発電装置、蓄電池、安否確認システム、備蓄品の購入等
補助対象経費:設備費、設置工事費
補助率・上限:1/2以内(小規模企業2/3以内)上限1,500万
公募時期:2019年5月7日(火)~2019年11月25日(月)
URL:https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/setsubijosei/bcp.html

このように、災害対策は国策の一環として進めるべき最重要課題であり、集中的に緊急対策を行うため、数々の施策が実施されています。

2.災害時に備えた自衛的な燃料備蓄に関する補助金事業の概要について

前述した12個の補助事業の中で、5.にあげている「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金(小規模小売店舗自家用発電設備等利用促進対策事業)」について詳細をご紹介します。

補助金の内容を説明している動画をご覧ください

この補助金事業における目的は、地震や大雨といった様々な災害時においてライフラインの拠点となりうる小売店舗や物流拠点等のエネルギー源を確保することにより、一般家庭や避難所等への生活必需品の安定供給を図るための補助事業となります。

災害にある意味で慣れている日本では、すぐ災害地域に対して多くの物資が全国から集まってきます。しかし、ほとんどの場合それらの物資が災害時すぐに届くことがありません。

理由としては物流拠点における燃料不足や電力不足による供給の途絶などがあります。これらの問題を解決し災害時においても物資の供給を滞らせないという目的がこの事業にはあります。

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3.3つの補助金対象事業者について

こちらの補助金事業における対象事業者については以下の3つのいずれかに該当する事業者であるとされています。

  1. 全国で10,000店舗以上、または一定地域において1,000店舗以上に対して店舗経営に関する指導及び援助を継続的に行う契約を締結している事業者の契約店舗や、自ら経営する店舗
  2. 1の契約店舗へ商品を提供する主要な物流拠点
  3. 多くの種類の生活必需品を大量に保有しており一定程度の仕分け機能を有する主要な物流拠点

まずは上記のいずれかに該当する事業者であるが、それ以外に求められることとして

・地方自治体との間で災害対応の実施に関する協定等を締結していること
・設備設置後、当該施設における発電設備に対して、関係法令を遵守できる事業であること
・災害時に当該施設の操業を継続させるために必要な燃料を常時補充てんしておくことができる事業

上記対象の3つの事業ですが、いずれにおいても地方自治体との間で防災協定等が締結されていることが必須となっております。また地方自治体との間で防災協定等が締結されていない2の事業者に関しては映像でも説明があるとおり共同申請を行うことで対象となる場合もございますのでまずはご相談ください。

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2に係る共同申請における注意事項

共同申請者の事業者への商品供給の実態を示す書類を添付する必要があります。その書類とは

・当該物流拠点の総出荷量
・共同申請者の事業者への出荷量と総出荷量に占める割合

さらに災害発生時における災害対応を支援する旨の誓約書を添付する必要があります。また、共同申請者の事業者が地方自治体との間で災害対応の実施に関する協定を締結していることが必要となります。

3に係る多くの種類の生活必需品を大量に保有し一定量の仕分け機能を有する事業者

申請可能な事業者の定義として、毛布・携帯トイレ・簡易トイレ・トイレットペーパーのいずれかを保有していることが条件となっております。またそれぞれの保有量に関しても条件があり、毛布、携帯トイレ・簡易トイレについてはそれぞれ200個以上であり、トイレットペーパーに関しては5万ロール以上保有していることを示す書類が必要となります。

さらに一定の仕分け機能に関しては、自治体等からの物資要請に対して1~2日程度で発送が可能な機能および体制を構築しているという書類を提出する必要があります。

4.補助金の交付対象経費および補助額について

対象経費については上記にあるよう2つの区分に分けられます。自家用発電設備等の導入、もしくは石油製品貯槽タンクの導入に要する経費となっております。いずれも購入費用と設置に係る費用までが対象となっております。

具体的に自家用発電設備に区分される設備としては、自家用発電機(燃料電池を含む)、燃焼機器、給油機器、ガス空調機および石油製品(ガソリン、灯油、軽油、重油、石油ガス、都市ガス等)を貯蔵する容器等であって非常時に操業を維持するために必要な設備としてNTTアドが認める設備となっております。

事業規模は5億4千万円となります。それに対して補助率・補助金額の上限については1ユニットあたり

補助率:1/2以内
補助上限額:2,500万円

以上となっております。

5.補助金事業の予定スケジュール

公募期間:2019年10月18日(金)から11月29日(金)

公募期間は上記の形になります。また審査が行われ交付が決定します。交付決定後に事業を開始していただき2020年1月31日までに工事を完了していただきます。

その後、約1か月程度の2020年1月31日~2020年2月29日までの間に実績報告書類を提出していただき検査が行われ精算払いが同年の3月31日までになされます。

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6.申請書類に関して

1.申請書類に関して

提出に必要な書類は、合計27点あります。

提出書類一覧

①提出書類チェックシート
②様式第1_交付申請書
※応募者の代表者印が押印されていること(電子媒体に収録するファイルには印は不要)
③別紙1_補助事業に関する実施計画書
④補助事業実施場所の地図(参考様式6)
⑤敷地全体配置図(参考様式7)
⑥機器リスト(参考様式4)
⑦機器配置図(参考様式5)
⑧写真(設置予定場所、建物含む敷地遠景)(参考様式8)
⑨別紙2_予定行程表
⑩見積依頼書(参考様式1)
⑪見積書(参考様式2)
⑫見積書比較表(参考様式3)
⑬仕様書、パンフレット等
⑭別紙3_リース料減額証明書兼リース料計算書(案)
⑮別紙4-1誓約書(購入して設置した場合)
⑯別紙4-2誓約書(リース会社からリースを受けて設置した場合)
⑰別紙5_暴力団に関する誓約事項
⑱別紙6_役員名簿(共同申請の場合は申請者ごと)
⑲出荷量・出荷割合説明資料(参考様式9)
⑳生活必需品保有表(参考様式10)
21.物流拠点の機能・体制説明資料(参考様式11)
22.防災協定書等
23.法人登記簿謄本(発行日が申請日より3カ月以内である)
24.印鑑証明書(発行日が申請日より3カ月以内である)
25.会社案内
26.決算報告書
(単体決算書、貸借対照表・損益計算書、直近決算3カ年分である)
27.CD-R
(ケースとCD-R本体に事業タイトル、提出日、事業者名の記載があること)

2.申請におけるポイント

これらの書類を提出する目的は、補助事業の目的と合致しているかを判断するための資料で、決して欠点を見つけようとするものではありません。

例えば、”交付決定「前」に発注が行われた場合には、補助金の対象外となる”という注意点があります。
それは、厳正な審査を経たものに対して実施されるべき補助事業であるはずが、決定が出る前から開始にされた事業に対しては、補助金の交付が認められない、という意味になります。
「審査書類を提出したから大丈夫”だろう”」の”だろう”で進めてしまうと、せっかくの交付決定が意味のないものになってしまうので注意が必要です。

そのため、不明点があれば、必ずNTTアド補助事業事務局にご確認いただくことをおススメします。

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7.まとめ

今回の募集は地域のライフラインを確保できる店舗数を多く持っている事業者様、もしくはそこへ商品を提供している物流拠点を持っている事業者様、さらには一定量の生活必需品を保有している事業者様が対象となる補助事業です。

災害大国に暮らす私たちにとって、このような取り組みが地域レベルで推進されることは非常に頼もしく思います。そして多くの対象事業者様がこの取り組みをしていただけることを一個人としても望みます。詳しい情報や対象事業者に関するお問い合わせは無料相談フォームもしくは、事務局までお問い合わせください。

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