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SDGsから見る2030年の未来と補助金について大胆予想してみた

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現在日本では、少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため「生産性革命」と「人づくり革命」を両輪として政策を掲げており、2020年までの期間を生産性革命・集中投資期間として、あらゆる施策を総動員するそうです。

2020年といえば、東京オリンピック!
旅行客増加への対策だったり、業務改善だったり、人手不足だったり・・・やるべきこと、やらなければいけないことは目白押しです。
2020年に向けて!と勢いづく半面、2020年が終わったら、日本はどうなるんだろう?今も大切だけど、もっと先を見て色々と考えないといけないな、と思っている経営者の方もいるのではないかと思います。

その上で、少しずつ認知度が上がり始めている「SDGs」について、そこからの2030年の未来について、そして、切っても切り離せない国の投資である補助金について、想像と私見を入り混ぜながら見ていきたいと思います。

この記事の目次

1. そもそもSDGsってなに?

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
エス・ディ・ジーズ、と読みます。

2015年9月の国連サミットで採択されました。
国連加盟国の193カ国が、2030年までの目標としてSDGsを掲げています。

「誰も置き去りにしない(leaving no one left behind)」を共通の理念とし、SDGsは17の大きな目標で構成されています。
その分野は多岐に渡ります。
貧困や飢餓、健康や教育、ジェンダー平等、エネルギー、働きがいやまちづくり、気候変動、海・陸・平和などのテーマとなっており、一概に発展途上国だけのものではなく、先進国も取り組むべき課題です。

参考:国際連合広報センター


参考:SDGsロゴガイドライン

2. 2030年の未来

大きく17の目標に対して、それらを達成するための具体的な169のターゲット、そしてそのターゲットに関しても、具体的な目標数値があるものと漠然としたものも含まれているため、更に詳細の230の指標で構成されています。

SDGsの「Gs」は「Goals」を指していることから、2030年までに達成すべき目標としてのSDGsの達成率が未来になってくるのではないでしょうか。

下記に、17の目標とターゲットを記載します。
もしかすると、日本としての課題としてイメージが出来るのは、「3. すべての人に健康と福祉を」以降の部分になるかもしれません。

1.貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ


ターゲット

1.1 2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
1.2 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。
1.3 各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度および対策を実施し、2030年までに貧困層および脆弱層に対し十分な保護を達成する。
1.4 2030年までに、貧困層および脆弱層をはじめ、すべての男性および女性の経済的資源に対する同等の権利、ならびに基本的サービス、オーナーシップ、および土地その他の財産、相続財産、天然資源、適切な新規術、およびマイクロファイナンスを含む金融サービスへの管理を確保する。
1.5 2030年までに、貧困層や脆弱な立場にある人々のレジリエンスを構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的打撃や災害に対するリスク度合いや脆弱性を軽減する。
1.a あらゆる次元での貧困撲滅のための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの多大な資源の動員を確保する。
1.b 各国、地域、および国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを設置し、貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援する。

2.飢餓をゼロ

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する


ターゲット

2.1 2030年までに、飢餓を撲滅し、すべての人々、特に貧困層および幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食糧を十分得られるようにする。
2.2 5歳未満の子どもの発育障害や衰弱について国際的に合意されたターゲットを2025年までに達成するなど、2030年までにあらゆる形態の栄養失調を撲滅し、若年女子、妊婦・授乳婦、および高齢者の栄養ニーズへの対処を行う。
2.3 2030年までに、土地その他の生産資源、投入財、知識、金融サービス、市場、および付加価値や非農業雇用の機会への平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民族、小規模な家族経営の農家、牧畜家および漁師をはじめとする、小規模食糧生産者の農業生産性および所得を倍増させる。
2.4 2030年までに、持続可能な食糧生産システムを確保し、生産性および生産の向上につながるレジリエントな農業を実践することにより、生態系の保全、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水その他の災害への適応能力向上、および土地と土壌の質の漸進的改良を促す。
2.5 2020年までに、国内、地域、および国際レベルで適正に管理および多様化された種子・植物バンクなどを通じて、種子、栽培植物、飼育動物・家畜、およびその近縁野生種の遺伝的多様性を維持し、国際的合意に基づく遺伝資源および伝統的な関連知識の活用による便益へのアクセスおよび公正かつ公平な共有を推進する。
2.a 国際協力の強化などを通じて、農村インフラ、農業研究・普及サービス、技術開発、および植物・家畜遺伝子バンクへの投資を拡大し、開発途上国、特に後発開発途上国における農業生産の強化を図る。
2.b ドーハ開発ラウンドの決議に従い、あらゆる形態の農産物輸出補助金および同一の効果を伴うすべての輸出措置の並行的廃止など、世界の農産物市場における貿易制限や歪みを是正および防止する。
2.c 農産物商品市場およびデリバティブ市場の適正な機能を確保するための措置を講じ、食糧備蓄などの市場情報への適時のアクセスを容易にすることにより、食糧価格の極端な変動に歯止めをかける。

3. すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する


ターゲット

3.1 2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を10万人当たり70人未満に削減する。
3.2 全ての国が新生児死亡率を少なくとも出生1,000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を少なくとも出生1,000件中25件以下まで減らすことを目指し、2030年までに、新生児および5歳未満時の予防可能な死亡を根絶する。
3.3 2030年までに、エイズ、結核、マラリアおよび顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症およびその他の感染症に対処する。
3.4 2030年までに、非感染症疾患(NCD)による早期死亡を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健および福祉を促進する。
3.5 麻薬乱用やアルコールの有害な摂取を含む、薬物乱用の防止・治療を強化する。
3.6 2020年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。
3.7 2030年までに、家族計画、情報・教育、およびリプロダクティブ・ヘルスの国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関するヘルスケアをすべての人々が利用できるようにする。
3.8 すべての人々に対する財政保障、質の高い基礎的なヘルスケア・サービスへのアクセス、および安全で効果的、かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンのアクセス提供を含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。
3.9 2030年までに、有害化学物質、ならびに大気、水質および土壌の汚染による死亡および病気の件数を大幅に減少させる。
3.a すべての国々において、たばこ規制枠組条約の実施を適宜強化する。
3.b 主に開発途上国に影響を及ぼしている感染性および非感染性疾患のワクチンおよび医薬品の研究開発を支援する。また、ドーハ宣言に従い安価な必須医薬品およびワクチンへのアクセスを提供する。同宣言は公衆衛生保護およびすべての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)」の柔軟性に関する規定を完全に行使する開発途上国の権利を確約したものである。
3.c 開発途上国、特に後発開発途上国および小島嶼開発途上国において保健財政、および保健従事者の採用、能力開発・訓練、および定着を大幅に拡大させる。
3.d すべての国々、特に開発途上国の国家・世界規模な健康リスクの早期警告、リスク緩和およびリスク管理のための能力を強化する。

4. 質の高い教育をみんなに

すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する


ターゲット

4.1 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ有効な学習成果をもたらす、自由かつ公平で質の高い初等教育および中等教育を修了できるようにする。
4.2 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、質の高い早期幼児の開発、ケア、および就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。
4.3 2030年までに、すべての人々が男女の区別なく、安価で質の高い技術教育、職業教育、および大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。
4.4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、ディーセント・ワークおよび起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。
4.5 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民および脆弱な立場にある子どもなど、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
4.6 2030年までに、すべての若者および成人の大多数(男女ともに)が、読み書き能力および基本的計算能力を身に付けられるようにする。
4.7 2030年までに.持続可能な開発と持続可能なライフスタイル、人権、ジェンダー平等、平和と非暴力の文化、グローバル市民、および文化的多様性と文化が持続可能な開発にもたらす貢献の理解などの教育を通じて、すべての学習者が持続可能な開発を推進するための知識とスキルを獲得するようにする。
4.a 子ども、障害、およびジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。
4.b 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国および小島嶼開発途上国、ならびにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国およびその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。
4.c 2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国および小島嶼開発途上国における教員養成のための国際協力などを通じて、資格を持つ教員の数を大幅に増加させる。

5. ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る


ターゲット

5.1 あらゆる場所におけるすべての女性および女子に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
5.2 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女子に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。
5.3 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚、および女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。
5.4 公共のサービス、インフラ、および社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。
5.5 政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参加および平等なリーダーシップの機会を確保する。
5.6 国際人口開発会議(ICPD)の行動計画および北京行動綱領、ならびにこれらの検討会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康および権利への普遍的アクセスを確保する。
5.a 女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップ、および土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。
5.b 女性のエンパワーメント促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
5.c ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性および女子のあらゆるレベルでのエンパワーメントのための適正な政策および拘束力のある法規を導入・強化する。

6. 安全な水とトイレを世界中に

すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する


ターゲット

6.1 2030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ平等なアクセスを達成する。
6.2 2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性および女子、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を向ける。
6.3 2030年までに、汚染の減少、有害な化学物質や物質の投棄削減と最小限の排出、未処理の下水の割合半減、およびリサイクルと安全な再利用を世界全体で大幅に増加させることにより、水質を改善する。
6.4 2030年までに、全セクターにおいて水の利用効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取および供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる。
6.5 2030年までに、国境を越えた適切な協力を含む、あらゆるレベルでの統合的な水資源管理を実施する。
6.6 2020年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼などの水に関連する生態系の保護・回復を行う。
6.a 2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、廃水処理、リサイクル・再利用技術など、開発途上国における水と衛生分野での活動や計画を対象とした国際協力とキャパシティ・ビルディング支援を拡大する。
6.b 水と衛生に関わる分野の管理向上への地域コミュニティの参加を支援・強化する。

7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネ ルギーへのアクセスを確保する


ターゲット

7.1 2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。
7.2 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。
7.3 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。
7.a 2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率、および先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究および技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。
7.b 2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国および小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。

8. 働きがいも経済成長も

すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する


ターゲット

8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。
8.2 高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことなどにより、多様化、技術向上およびイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成する。
8.3 生産活動や適切な雇用創出、起業、創造性、およびイノベーションを支援する開発重視型の政策を促進するとともに、金融サービスへのアクセス改善などを通じて中小零細企業の設立や成長を奨励する。
8.4 2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10カ年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。
8.5 2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性および女性の、完全かつ生産的な雇用およびディーセント・ワーク、ならびに同一労働同一賃金を達成する。
8.6 2020年までに、就労、就学、職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。
8.7 強制労働を根絶し、現代の奴隷制、人身売買を終わらせるための迅速で効果的措置の実施、最も劣悪な形態の児童就労の禁止・撲滅を保障する。2025年までに少年兵の徴募や利用を含むあらゆる形態の児童就労を撲滅する。
8.8 移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある労働者など、すべての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する。
8.9 2030年までに、雇用創出、地元の文化・産品の販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。
8.10 国内の金融機関の能力を強化し、すべての人々の銀行取引、保険、および金融サービスへのアクセス拡大を促進する。
8.a 後発開発途上国のための拡大統合フレームワークなどを通じて、開発途上国、特に後発開発途上国に対する貿易のための援助を拡大する。
8.b 2020年までに、若年雇用のための世界的戦略および国際労働機関(ILO)の仕事に関する世界協定の実施を展開・運用化する。

9. 産業と技術革新の基盤をつくろう

強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る


ターゲット

9.1 質が高く信頼できる持続可能かつレジリエントな地域・越境インフラなどのインフラを開発し、すべての人々の安価なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援する。
9.2 包摂的かつ持続可能な産業化を促進し、2030年までに各国の状況に応じて雇用およびGDPに占める産業セクターの割合を大幅に増加させる。後発開発途上国については同割合を倍増させる。
9.3 特に開発途上国における小規模の製造業その他の企業の、安価な資金貸付などの金融サービスやバリューチェーンおよび市場への統合へのアクセスを拡大する。
9.4 2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術および環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。すべての国々は各国の能力に応じた取り組みを行う。
9.5 2030年までにイノベーションを促進させることや100万人当たりの研究開発従事者数を大幅に増加させ、また官民研究開発の支出を拡大させるなど、開発途上国をはじめとするすべての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力を向上させる。
9.a アフリカ諸国、後発開発途上国、内陸開発途上国および小島嶼開発途上国への金融・テクノロジー・技術的支援の強化を通じて、開発途上国における持続可能かつレジリエントなインフラ開発を促進させる。
9.b 産業の多様化や商品への付加価値創造などに資する政策環境の確保などを通じて、開発途上国の国内における技術開発、研究およびイノベーションを支援する。
9.c 後発開発途上国において情報通信技術へのアクセスを大幅に向上させ、2020年までに普遍的かつ安価なインターネット・アクセスを提供できるよう図る。

10. 人や国の不平等をなくそう

国内および国家間の格差を是正する


ターゲット

10.1 2030年までに、各国の所得下位40%の所得成長率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。
10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々のエンパワーメント、および社会的、経済的、および政治的な包含を促進する。
10.3 差別的な法律、政策、および慣行の撤廃、ならびに適切な関連法規、政策、行動の促進などを通じて、機会均等を確保し、成果の不平等を是正する。
10.4 税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。
10.5 世界金融市場と金融機関に対する規制とモニタリングを改善し、こうした規制の実施を強化する。
10.6 グローバルな国際経済・金融制度の意思決定における開発途上国の参加や発言力を拡大させることにより、より効果的で信用力があり、説明責任のある正当な制度を実現する。
10.7 計画に基づき良く管理された人の移動政策の実施などを通じて、秩序の取れた、安全で一定的かつ責任ある移動やモビリティーを促進する。
10.a 世界貿易機関(WTO)の協定に従い、後発開発途上国をはじめとして、開発途上国に対する差異のある特別な待遇の原則を実施する。
10.b 後発開発途上国、アフリカ諸国、小島嶼開発途上国および内陸開発途上国をはじめとするニーズが最も大きい国々を対象に、各国の計画やプログラムに従って、政府開発援助(ODA)および外国直接投資を含む資金フローを促進する。
10.c 2030年までに、移動労働者による送金コストを3%未満に引き下げ、コストが5%を超える送金経路を撤廃する。

11. 住み続けられるまちづくりを

都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする


ターゲット

11.1 2030年までに、すべての人々の、適切、安全かつ安価な住宅および基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善する。
11.2 2030年までに、脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障害者、および高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する。
11.3 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、すべての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。
11.4 世界の文化遺産および自然遺産の保全・開発制限取り組みを強化する。
11.5 2030年までに、貧困層および脆弱な立場にある人々の保護に重点を置き、水害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす。
11.6 2030年までに、大気質、自治体などによる廃棄物管理への特別な配慮などを通じて、都市部の一人当たり環境影響を軽減する。
11.7 2030年までに、女性・子ども、高齢者および障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する。
11.a 各国・地球規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部、および農村部間の良好なつながりを支援する。
11.b 2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対するレジリエンスを目指す総合的政策および計画を導入・実施した都市および人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。
11.c 財政および技術的支援などを通じて、後発開発途上国における現地の資材を用いた、持続可能かつレジリエントな建造物の整備を支援する。

12. つくる責任 つかう責任

持続可能な消費と生産のパターンを確保する


ターゲット

12.1 持続的な消費と生産に関する10年枠組みプログラム(10YFP)を実施し、先進国主導の下、開発途上国の開発状況や能力を勘案し、すべての国々が対策を講じる。
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理および効率的な利用を達成する。
12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少させる。
12.4 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じて化学物質やすべての廃棄物の環境に配慮した管理を達成し、大気、水、土壌への排出を大幅に削減することにより、ヒトの健康や環境への悪影響を最小限に留める。
12.5 2030年までに、予防、削減、リサイクル、および再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する。
12.6 大企業や多国籍企業をはじめとする企業に対し、持続可能な慣行を導入し、定期報告に持続可能性に関する情報を盛り込むよう奨励する。
12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.8 2030年までに、あらゆる場所の人々が持続可能な開発および自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a 開発途上国に対し、より持続可能な生産消費形態を促進する科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b 持続可能な開発が雇用創出、地元の文化・産品の販促につながる持続可能な観光業にもたらす影響のモニタリングツールを開発・導入する。
12.c 破壊的な消費を奨励する非効率的な化石燃料の補助金を合理化する。これは、課税の再編や該当する場合はこうした有害な補助金の段階的廃止による環境影響の明確化などを通じ、各国の状況に応じて市場の歪みを是正することにより行うことができる。また、その際は開発途上国の特別なニーズや状況を考慮し、開発への悪影響を最小限に留め、貧困層や対象コミュニティを保護するようにする。

13. 気候変動に具体的な対策を

気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る


ターゲット

13.1 すべての国々において、気候変動に起因する危険や自然災害に対するレジリエンスおよび適応力を強化する。
13.2 気候変動対策を国別の政策、戦略および計画に盛り込む。
13.3 気候変動の緩和、適応、影響軽減、および早期警告に関する教育、啓発、人的能力および制度機能を改善する。
13.a 重要な緩和行動や実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同動員するという、UNFCCCの先進締約国によりコミットメントを実施し、可能な限り速やかに資本を投下してグリーン気候基金を本格始動させる。
13.b 女性、若者、および社会的弱者コミュニティの重点化などを通じて、後発開発途上国における気候変動関連の効果的な計画策定や管理の能力を向上するためのメカニズムを推進する。
※国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が、気候変動への世界的対応について交渉を行う一義的な国際的、政府間対話の場であると認識している。

14. 海の豊かさを守ろう

海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する


ターゲット

14.1 2025年までに、陸上活動による海洋堆積物や富栄養化をはじめ、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に減少させる。
14.2 2020年までに、海洋および沿岸の生態系のレジリエンス強化や回復取り組みなどを通じた持続的な管理と保護を行い、大きな悪影響を回避し、健全で生産的な海洋を実現する。
14.3 あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響に対処し最小限化する。
14.4 2020年までに、漁獲を効果的に規制して、乱獲や違法・無報告・無規制(IUU)漁業および破壊的な漁業慣行を撤廃し、科学的情報に基づいた管理計画を実施することにより、実現可能な最短期間で水産資源を、少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる持続的生産量のレベルまで回復させる。
14.5 2020年までに、国内法および国際法に則り、入手可能な最適な科学的情報に基づいて、沿岸・海洋エリアの最低10%を保全する。
14.6 2020年までに、開発途上国および後発開発途上国に対する適切かつ効果的な、差異のある特別な待遇がWTO漁業補助金交渉*の不可分の要素であるべきことを認識したうえで、過剰生産や乱獲につながる漁業補助金を禁止し、IUUにつながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する。
14.7 2030年までに、漁業、水産養殖、および観光の持続可能な管理などを通じた、小島嶼開発途上国および後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用による経済的利益を増加させる。
14.a 海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドラインを勘案し、科学的知識の増進、研究能力の開発、および海洋技術の移転を行い、開発途上国、特に小島嶼開発途上国および後発開発途上国の海洋の健全性の改善と、開発における海洋生物多様性の寄与向上を目指す。
14.b 小規模・伝統的漁業者に対する、漁業および市場へのアクセスを提供する。
14.c 我々が望む未来のパラグラフ158にある通り、海洋および海洋資源保全・持続的利用のための法的枠組みを規定する海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施することにより、海洋および海洋資源保全・持続的利用を強化する。

15. 陸の豊かさも守ろう

陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る


ターゲット

15.1 2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地、および乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系およびそれらのサービスの保全、回復、および持続可能な利用を確保する。
15.2 2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な管理の実施を促進し、森林破壊を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で植林と森林再生を大幅に増加させる。
15.3 2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ、および洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を再生し、土地劣化ニュートラルな世界の達成に尽力する。
15.4 2030年までに生物多様性を含む山地生態系の保全を確保し、持続可能な開発にとって不可欠な便益をもたらす能力を強化する。
15.5 自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護および絶滅防止するための緊急かつ重要な対策を講じる。
15.6 国際合意に従って、遺伝資源の活用による便宜を公正かつ公平に共有できるよう推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。
15.7 保護の対象となっている動植物種の密漁および違法な取引を撲滅するための緊急対策を講じ、違法な野生生物製品の需要・供給に対処する。
15.8 2020年までに、侵略的外来種の移入を防止し、これによる陸・海洋生態系への影響を大幅に減少させる。対策優先種の駆除または排除を行うための対策を導入する。
15.9 2020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国家・地域の計画策定、開発プロセスおよび貧困軽減戦略、ならびに会計に組み込む。
15.a 生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる供給源からの資金の動員および大幅な増加を行う。
15.b あらゆるレベルにおいてあらゆる供給源から多大な資源を動員して持続可能な森林管理の資金を調達する。また、開発途上国に対して適切なインセンティブを提供し、保全や森林再生などの持続的な森林管理の向上を図る。
15.c 地域コミュニティの能力向上を通じた持続的な生計機会の追及などにより、保護種の密猟および違法な取引を撲滅するための取り組みに対する世界的支援を強化する。

16. 平和と公正をすべての人に

持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する


ターゲット

16.1 あらゆる場所において、すべての形態の暴力および暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。
16.2 子どもに対する虐待、搾取、人身売買およびあらゆる形態の暴力および拷問を撲滅する。
16.3 国家および国際的なレベルでの法の支配を促進し、すべての人々に司法への平等なアクセスを提供する。
16.4 2030年までに、違法な資金および武器の取引を大幅に減少させ、盗難された資産の回復および返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。
16.5 あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減少させる。
16.6 あらゆるレベルにおいて、有効で説明責任のある透明性の高い公共機関を発展させる。
16.7 あらゆるレベルにおいて、対応的、包摂的、参加型、および代表的な意思決定を確保する。
16.8 グローバル・ガバナンス機関への開発途上国の参加を拡大・強化する。
16.9 2030年までに、すべての人々に出生登録を含む法的な身分証明を提供する。
16.10 国内法規および国際協定に従い、情報への公共アクセスを確保し、基本的自由を保障する。
16.a 特に開発途上国において、暴力の防止とテロリズム・犯罪の撲滅に関するあらゆるレベルでのキャパシティ・ビルディングのため、国際協力などを通じて関連国家機関を強化する。
16.b 持続可能な開発のための非差別的な法規および政策を推進し、実施する。

17. パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する


ターゲット

<資金>
17.1 課税および徴税能力の向上に向けた国際的な支援などを通じて、開発途上国の国内資源の動員を強化する。
17.2 先進国は、多くの国が達成することをコミットしているODA/GNI比0.7%を開発途上国に、うち0.15~0.20%を後発開発途上国に提供することを含むODAコミットメントを完全実施する。ODA供給国が、少なくともODA/GNI 比 0.20%を後発開発途上国に提供するというターゲットを設定することを考慮することを奨励する。
17.3 複数の財源から、開発途上国のための追加的資金源を動員する。
17.4 必要に応じた負債による資金調達、債務救済および債務再編の促進を目的とした協調的な政策により、開発途上国の長期的な債務の持続可能性の実現を支援し、重債務貧困国(HIPC)の対外債務への対応により債務リスクを軽減する。
17.5 後発開発途上国のための投資促進枠組みを導入および実施する。

<技術>
17.6 科学、技術、およびイノベーションに関する北南協力、南南協力および地域的・国際的な三角協力を強化するとともにこれらへのアクセスを向上する。また、国連レベルをはじめとする既存のメカニズム間の調整改善や、グローバルな技術促進メカニズムなどを通じて、相互に合意した条件において知識共有を進める。
17.7 開発途上国に対し、譲許的・特恵的条件などの相互に合意した有利な条件の下で、環境に配慮した技術の開発、移転、普及、および拡散を促進する。
17.8 2017年までに、後発開発途上国のための技術バンクおよび科学・技術・イノベーション(STI)キャパシティ・ビルディング・メカニズムを完全運用させ、情報通信技術(ICT)をはじめとする実現技術の利用を強化する。

<キャパシティ・ビルディング>
17.9 北南協力、南南協力および三角協力などを通じて、開発途上国における効果的かつ的をしぼったキャパシティ・ビルディングの実施に対する国際的な支援を強化し、すべての持続可能な開発目標を実施するための国家計画を支援する。

<貿易>
17.10 ドーハ開発アジェンダにおける交渉完了などにより、WTOの下での普遍的でルールに基づいた、差別的でない、平等な多角的貿易システムを促進する。
17.11 開発途上国による輸出を大幅に増加させ、特に2020年までに世界の輸出に占める後発開発途上国のシェアを倍増させる。
17.12 WTOの決定に従い、後発開発途上国からの輸入に対する特恵的な原産地規則が透明、簡略的かつ市場アクセスに寄与するものとなるようにするなど、すべての後発開発途上国に対し、永続的な無税・無枠の市場アクセスを適時実施する。

<体制面>
<政策・制度的整合性>
17.13 政策協調や政策の首尾一貫性などを通じて、世界的なマクロ経済の安定を促進する。
17.14 持続可能な開発のための政策の一貫性を強化する。
17.15 貧困撲滅と持続可能な開発のための政策の確立・実施にあたっては、各国の政策空間およびリーダーシップを尊重する。

<マルチステークホルダー・パートナーシップ>
17.16 持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップのマルチステークホルダー・パートナーシップによる補完を促進し、それによるナレッジ、専門知識、技術、および資金源の動員・共有を通じて、すべての国々、特に開発途上国の持続可能な開発目標の達成を支援する。
17.17 さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。

<データ、モニタリング、説明責任>
17.18 2020年までに、後発開発途上国および小島嶼開発途上国を含む開発途上国に対するキャパシティ・ビルディング支援を強化し、所得、性別、年齢、人種、民族、居住資格、障害、地理的位置、およびその他各国事情に関連する特性別の質が高く、タイムリーかつ信頼性のある非集計型データの入手可能性を向上させる。
17.19 2030年までに、持続可能な開発の進捗状況を測るGDP以外の尺度を開発する既存の取り組みを更に前進させ、開発途上国における統計に関するキャパシティ・ビルディングを支援する。


3. 日本での取り組み

1. SDGs推進本部会合

日本では、2016年12月22日に第2回持続可能な開発目標(SDGs)推進本部会合が開催され、SDGsに対しての方針が決定されました。

大きく3つ、
・国際保健の推進に関しては、国際保健機関に対し、総額約4億ドルの支援を行う予定であること
・難民問題への対応に関しては、難民及び難民受入れ国の支援のため、新たに5億ドル規模の支援を行うこと
・『女性の輝く社会』の実現に向けて、女性の権利の尊重、能力発揮のための基盤の整備、リーダーシップの向上を重点分野として、2018年までに総額約30億ドル以上の取り組みを行うこと
が安倍総理から述べられました。

参考:首相官邸HP 持続可能な開発目標(SDGs)推進本部

また、2019年6月21日に行われた第7回持続可能な開発目標(SDGs)推進本部会合では「拡大版SDGsアクションプラン2019」を決定しました。このアクションプランは日本の「SDGsモデル」の3本柱である(1)ビジネスと科学技術イノベーション、(2)地方創生と循環共生型社会、(3)次世代・女性のエンパワーメントに従って、具体的に取り組みを進めていくというものです。具体的な貢献策として、以下3つ国際貢献のコミットメントを発表しました。

・防災対策に関して、防災先進国として少なくとも500万人に対する支援等を行う(仙台防災イニシアティブ・フェーズ2)
・国際保健の推進として、100万人の三大感染症患者の命を救う支援、130万人の子供たちへの予防接種等を行う
・教育×イノベーションとして、3年間で900万人の途上国の子供や若者たちに対し教育支援を行う

そのほか、質の高いインフラ、海洋プラスチックごみ、気候変動、女性のエンパワーメント等についても取り組みを進めていくこと、また2019年12月にはSDGs採択からの過去4年間の取り組みを総括し、国際社会の取り組みを踏まえながら「SDGs実施指針」を改訂することなどが安倍総理から述べられました。

参考:首相官邸HP 持続可能な開発目標(SDGs)推進本部 議事概要
参考:総理発言全文

2. SDGsアクションプラン2019

6月21日に決定された拡大版SDGsアクションプラン2019では、下記8分野に関する取り組みを更に具体化・拡充していくことが決まりました。


参考:首相官邸HP 拡大版SDGsアクションプラン2019

3. SDGs未来都市等の選定

更に、地方創生に対する取り組みとしては、2018年6月15日に「SDGs未来都市」等の選定について発表されています。

SDGs未来都市選定都市一覧は、下記になります。



参考:内閣府地方創生推進事務局HP
参考:SDGs未来都市選定都市一覧PDF資料

こうした都市が今後注目されていくかもしれませんね。
このように、日本でも2030年に向けて着々と、SDGsが実行されています。

4. 補助金大胆予想

私見が入ってしまうかもしれませんが、今後どのような分野に対して補助金が投下されるのか、大胆予想をしてみたいと思います。

1.テレワークに関する補助金・助成金

今後、より一層場所を選ばない働き方が求められてくると考えます。
そのためには、通信インフラの整備やクラウド上でのコミュニケーションの方法、そのためのツール導入など、まずは体制作りが求められ、それに対して国も予算を投下するのではないかと思います。

また、テレワークで働くのは人であり、テレワークを導入する上での企業体制の構築として、勤務時間や勤務体制の他、従業員教育なども必要になってくるかもしれません。

体制作りに関しては、経産省で行っているIT導入補助金にて500億もの予算が投下されており、ベンダー制度も導入されています。

※ベンダー制度とは、「補助金ってよく分からない」「申請って面倒」という中小企業や小規模事業者でも補助金が活用できるように、ベンダー側で補助金申請もフォローの上、ITツールをご提供できる制度になります。
せっかくの補助金でも、活用してもらわなければ意味がないため、エンドユーザーまでしっかりと届けられるような仕組みになっています。

登録されているITツールも様々です。
例えば、保育園を運営する際にマンパワーを使いアナログで行っていた日誌の作成、登降園管理、写真販売などもクラウド上で出来るようになるシステムや、
クラウドPBXとして社外にいても携帯にて本社番号で受発信や、IVRで24時間受け付けが出来、受付メールを元に再度連絡をすることで受電漏れを少なく出来るようなシステムもあります。
遠隔で出来るということは、在宅ワークやBCP(事業継続計画)対策としても応用が可能になります。

活用方法は多岐に渡るため、この機会にベンダーの力を借りて申請してみるのも一つの手かもしれませんね。

■IT導入補助金ページ

参考:IT導入補助金 ITツール選定ナビ
参考:ITツール(保育園システム
参考:ITツール(クラウドPBX


就業環境の整備に関しては、厚労省で出している時間外労働等改善助成金(テレワークコース)を活用してみるのもアリかと思います。

■厚生労働省 時間外労働等改善助成金(テレワークコース)

2.たばこに関する補助金

健康寿命を延ばす、という点でも、また、受動喫煙対策法が成立したことからも、対策の一つとして予算を投下するのではないかと考えます。

現に、厚労省からも受動喫煙防止対策助成金が出ており、上限100万として喫煙室の設置などに係る経費のうち、工費、設備費、備品費、機械装置費などの 2分の1(飲食店は3分の2)を支援してもらえる制度があります。

また、売上などに影響してくることも考えられるため、経営支援のようなかたちでも補助金などが検討されるのではないかと思います。

参考:厚労省 受動喫煙防止対策助成金


3.事業承継に関する補助金

少子高齢化が進む中、事前に事業承継を押す流れになるのではないかと思います。
日本としても他国に対して競争力の維持をしていかなければいけないため、それに対する予算を投下していくかもしれません。(あくまで私見ですが)

参考:中小企業庁 事業承継補助金

4.省エネに関する補助金

SDGsの大きなテーマである環境の部分から、これは外せない課題になってくるかと思います。

例えば、オゾン層破壊物質について2005年までに生産及び消費ともに全廃、2020年までにオゾン層破壊効果の高い特定フロンを排出するHCFC(R22など)についても全廃の意向と言われています。

そのような中から、省エネに関する補助金は、2030年までのテーマとして比重は高く、設備投資は一朝一夕で変えられるものでもないため、計画を立てて見直しをしていかなければいけない課題です。

また、省エネ法改正があり、学校などでも省エネが求められるようになりました。

参考:文科省 学校等における省エネルギー推進のための手引き

そのため、公益社団法人東京都私学財団などでも、私立学校省エネ設備等導入事業費助成事業が開始されています。

参考:公益社団法人東京都私学財団 私立学校省エネ設備等導入事業費 助成事業のしおり


5.海外進出に関する補助金

場所を選ばない働き方が進み、東京オリンピックも終わり一息つくころ、海外に目を向ける企業が増えてくるのかな?と個人的には考えています。
既にグローバル展開している企業も数多くありますが、より小規模単位でフットワーク軽くチャレンジする方も少なくないかもしれません。

想像の域は超えませんが、こうした海外に目を向けていくことは、少なからずSDGsに繋がっていくのだと思います。

それに対して日本でも最大限の支援を行っており、さまざま補助金も出ています。

参考:中小企業庁 経営サポート「海外展開支援」

海外進出に関しても、思い立ったが吉日!的な感覚ではなかなかハードルの高い分野でもあるため、頭の片隅に入れておくでもよいかもしれませんね。


5. まとめ

SDGsから見る2030年の未来と補助金について大胆予想をしてみました。
SDGsとは何なのか、2030年に向けてどのような目標を掲げて動いているのか、それに対してどのように予算が投下されるのかの予想、と言った内容で記事をまとめてみました。

SDGsの中で日本が優先順位を付け取り組むべき案件、今後注目されていくかもしれないSDGs未来都市、SDGsを受けてどんな補助金が出るのかなど、それらの動向を踏まえながら、自社でも出来る取り組みを一つずつ見つけていくことが重要かもしれません。

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