【補助金受給にも有利】生産性向上特別措置法とは?

1.はじめに

平成30年6月6日、生産性向上特別措置法が施行されました。
本法で規定されている内容は大きく分けて以下の3つとなります。

①「プロジェクト型「規制のサンドボックス」制度の創設」
②「データの共有・連携のための IoT 投資の減税等」
③「中小企業の生産性向上のための設備投資の促進」

今回は、固定資産税の減税や各種補助金申請で加点対象となる、③「中小企業の生産性向上のための設備投資の促進」についてご説明させていただきます。

政府は、2020年度までの3年間を集中投資期間と位置づけ、中小企業の生産革命を実現するため、市町村の認定を受けた中小企業の設備投資を支援します。

大まかな内容としては、生産性向上に関する計画(※「先端設備等導入計画」)を市町村に提出し、認定を受けることができた場合、新たに取得した設備に対する固定資産税が最大3年間ゼロ等になります。
また、融資に際して信用保証を受けられたり、IT導入補助金等の補助金申請の際に加点対象となる場合があります。

2.「先端設備等導入計画」とは

先端設備等導入計画とは、生産性向上特別措置法において措置された、中小企業・小規模事業者等が、設備投資を通じて労働生産性の向上を図るための計画です。

1.対象企業

中小企業基本法上の中小企業(下記図参照)

業種 中小企業者(以下のいずれか) 小規模企業者
資本金の額
又は出資の総額
常時使用する
従業員の数
常時使用する
従業員の数
製造業・建設業
運輸業・その他
3億円以下 300人以下 20人以下
卸売業 1億円以下 100人以下 5人以下
サービス業 5000万円以下 100人以下 5人以下
小売業 5000万円以下 50人以下 5人以下

ただし、固定資産税の特例を利用できるのは、資本金1億円以下の法人等(大企業の子会社を除く)に限定されますので、注意が必要です。

2.計画の要件

計画期間 計画認定から3~5年間
労働生産性 計画期間において、
直近の事業年度末に比べて労働生産性が3パーセント以上向上すること
・算定式
(営業利益+人件費+減価償却費)÷(労働投入量(労働者数又は労働者×一人当たりの年間就業時間))
対象設備 商品の生産若しくは販売又は役務の提供の用に供する設備であって、
生産性向上に資する指標が旧モデル比で年平均1%以上向上する下記設備
減価償却資産の種類(最低取得価格/販売開始時期)

・機械装置(160万円以上/10年以内)
・測定工具及び検査工具(30万円以上/5年以内)
・器具備品(30万円以上/6年以内)
・建物附属設備(償却資産として課税されるものに限る)(60万円以上/14年以内)

計画内容 ・国の策定した「導入促進指針」及び各市町村が策定した「導入促進基本計画」に適合するものであること。
・先端設備等の導入が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
・認定経営革新等新機関(商工会議所、商工会等)において事前確認を行った計画であること。

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3.事業者にとってのメリット

次に、事業者にとってのメリットを見ていきたいと思います。

メリットは大きく3つあります。

1.固定資産税

生産性を向上させる設備を取得した場合、固定資産税が3年間ゼロ~1/2の間で軽減されます。

2.融資

認定された計画に基づく事業に関する資金繰りに関し、信用保証協会を利用して融資を受ける場合、普通保険等の通常枠とは別枠での追加保証や保証枠の拡大が受けることができます。

3.補助金

本制度に基づき固定資産税の特別措置を実施した自治体において、以下の補助金が優先採択(優遇内容は各自治体で異なり、その詳細は公表されていませんが、補助金の審査は加点方式で行われており、本計画の認定が加点対象となるようです。)されます。

ものづくり・サービス補助金(ものづくり・産業・サービス経営力向上支援事業)

事業概要:
中小企業が生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセス改善を行う際の設備投資に対し、最大3000万円支援する。
※一般型の申請の場合、補助率を1/2から2/3に増やすことが可能です。

持続化補助金(小規模事業者持続化補助金)

事業概要:
小規模事業者が、商工会・商工会議所と経営計画を作成し、販路開拓等を行う際、最大500万円支援する。

サポイン補助金(戦略的基盤技術高度化支援事業)

事業概要:
中小企業が大学・公設試等と連携して行う研究開発、試作品開発及び販路開拓を行う際、2~3年度の間に最大9750万円を支援する。

IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

事業概要:
中小企業等の生産性向上のため、業務効率化や売上向上に資する簡易的なITツール(ソフトウェア、アプリ、クラウドサービス等)の導入する際に、最大50万円を支援する。

※IT導入補助金に限り、「先端設備等導入計画」の認定を受けていなくても、該当する自治体に所在していれば加点対象となるようです。
本法の施行に伴い、自動的に加点対象となるようですので、同一自治体内の事業者間では差は生じないということになります。

4.支援を受けることのできる市町村について

固定資産税は市町村税であり、本法に基づく減税措置等を行うかは各市町村の判断となります。
中小企業庁が全国の自治体に本制度導入に関するアンケートを取っていますので、自身の所在する自治体で本制度が制定されるのかを確認する必要があります。

5.最後に

補助金受給にも有利になる、生産性向上特別措置法についてまとめてみました。

生産性向上に関する計画(先端設備等導入計画)を市町村に提出し、認定を受けることができれば、固定資産税や融資、補助金に対するメリットを受けることが出来ます。

対象企業や計画提出の要件、支援をするかどうかは市町村によるところがあるので確認が必要ですが、基本書式2枚の「先端設備等導入計画書」を提出することにより、固定資産税が最大3年間ゼロとなるばかりか、設備導入に伴う融資の条件が有利となったり、最大9750万円の助成金の受給率が上がったりといった恩恵を受けられるかもしれません。

計画書の提出一つで生産性向上の機会を手にすることができる本制度。
是非一度ご検討下さい。

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