最大1,500万円がもらえる東京都の危機管理対策事業の助成金「BCP実践促進助成金」とは?

皆さんの会社では、災害が起こったときの備えはしていますか?
東京でもいつ大規模地震があるかわからない、災害がきたとき会社としてどうすべきか、など不安に思うことはありながらも、備えるための具体的な行動に移せていない企業も多いのではないでしょうか。地震や台風、豪雨などの自然災害以外にも、テロ攻撃、不正アクセス、伝染病など、さまざまなリスクが存在しています。

BCP(事業継続計画)※策定の重要性が高まっていますが、帝国データバンクの意識調査によると、BCP策定をしている企業はわずか12.3%です。
参考:帝国データバンクBCP 策定、企業の 12.3%にとどまる – 帝国データバンク

いざ、被害にあってから事業が立ち行かなくなったでは遅いので事前に準備をしておく必要があります。
東京都では、BCP策定にあたり経費の助成をうけられるので、助成金を活用しながら、しっかりと準備して「いざ」というときに備えてはいかがでしょうか。

※BCPとは
BCP(Business continuity planning事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態が発生したときに、その損害を最小限にとどめつつ、重要な業務が中断されないように、平常時から緊急事態が発生したときの事業継続について準備をしておくことです。
参考:中小企業庁「中小企業BCP策定運用指針」

助成金の目的

自然災害などの不測の事態に備えて、事業継続していくための危機管理対策を行うことが重要です。
そこで東京都では、中小企業等の事業継続のための取組を支援し都内の中小企業の振興のに役立てることを目的に必要経費に対して最大1500万円の助成金が支給されます。
参考:BCP実践促進助成金の申請案内

助成対象事業者

都内で事業を営んでいる中小企業者及び中小企業グループ

都内に本社があり、都外の事業所に設置する場合は、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県及び山梨県に限り対象となります。
また、以下に当てはまる場合は対象外になるのでご注意ください。
大企業が単独で発行株式総数または出資総額の2分の1以上を所有または出資している。
大企業が複数で発行株式総数または出資総額の3分の2以上を所有または出資している。
役員総数の2分の1以上を大企業の役員または職員が兼務している。

助成対象事業

BCPを実践するために必要な事業が対象です。
停電に備え、自家発電装置、蓄電池を設置したい
⇒ 自家発電装置、蓄電池等の設置

緊急地震速報システムを導入し、被害は最小限に抑えたい
⇒ 緊急地震速報システム、従業員等の安否確認を行うためのシステムの導入

災害発生時の従業員等の安否を確認するためのシステムを導入したい
非常時の通信手段を確保したい
⇒ 非常時対応のための通信機器等の導入

コンピューター内のデータバックアップのためのサーバー、バックアップシステムを導入したい
⇒ データ管理用サーバー、データバックアップシステムの導入

地震に備え、飛散防止フィルム、転倒防止装置等を設置したい
⇒ 飛散防止フィルム、転倒防止装置等の設置

災害時の従業員用の備蓄品(水、食料等)を購入したい
⇒ 従業員用の備蓄品の購入

災害に備え、ヘルメット、テント、トイレ、毛布、浄水器等を購入したい

⇒ 災害対応用具、テント、トイレ、浄水器等の購入

助成対象経費

助成対象設備等の購入費、工事費等のうち、必要かつ適切であると認められる経費。
※「工事費等」とは、材料費、消耗品、雑費、直接仮設費、労務費、総合試験調整費、立会検査費、設備搬入費等、助成対象事業に直接必要な経費をいいます。
助成対象経費に係る見積書に併せて経費内訳(単価、規模等)がわかる明細書等の提出が必要です。

助成率及び助成限度額

助成率 助成対象経費の1/2以内
助成限度額 1,500万円(下限30万円)

事業の流れ


色付きの部分は申請者が行う手続きです。
申請にあたり、東京都か公社の支援によりBCPを策定していることが必須となります。
申請後、必要に応じ現地調査が行われる場合があります。
事業完了後5年間、設備の稼働状況等について報告義務があります。

申請期間

平成29年7月3日(月) ~ 平成29年12月22日(金)
申請期間中は常時受付可能です。
※助成枠に達した場合は、早期に終了。
申請する場合は、事前に公社に連絡をし、訪問日時を予約してください。

申請方法

①下記申請先で受付してください。
②郵送による申請はできません。
申請書及び添付書類を直接持参してください。
③受付は、全て「予約制」です。申請の際は必ず事前に下記申請先まで連絡
④受付時間は、平日の9時~17時まで
⑤申請手続きは、必ず申請者本人が行なってください。代理人による申請はNGです。

申請先

東京都千代田区神田佐久間町1-9 秋葉原庁舎公益財団法人東京都中小企業振興公社
企画管理部設備支援課
TEL:03-3251-7889
FAX:03-3251-7891
メール:lease@tokyo-kosha.or.jp

助成対象外経費

以下項目については、助成金の対象外ですのでご注意ください。

(1)建物の耐震診断及び補修工事に係る経費
(2)保険料
(3)人件費
(4)維持管理費
(5)運営、業務等委託費
(6)設計費
(7)消費税その他の租税公課、共通仮設費、一般管理費、諸経費、通信費、光熱水費、旅費・交通費、消防等官公庁・電力会社への申請費、道路占有許可申請費、安全対策費、清掃費、収入印紙代、振込手数料等の事務費
(8)既存設備等の撤去・処分のための工事に要した撤去費、移設費、処分費
(9)消耗品、汎用性の高い備品、機器に係る経費
(10)借入金などの支払利息及び遅延損害金
(11)過剰とみなされる設備を設置する経費
(12)中古品の購入に係る経費
(13)リースによる設置や割賦販売で購入する設備に係る経費
(14)親会社、子会社、グループ企業等関連会社(資本関係のある会社、役員及び社員を兼任している会社、代表者の三親等以内の親族が経営する会社等)との取引により発生する経費
(15)自社製品または自社で取り扱う製品若しくは付帯設備単体のみの購入に係る経費
(16)要綱で定める場合を除き、助成金の交付決定日以前に導入された設備に係る経費
(17)助成金の交付決定日に属する年度内に支払が完了していない経費
(18)その他、理事長が適切ではないと判断する経費

注意点

この助成金の申請にあたり、東京都のBCP策定講座とコンサルティングを受けてBCPを策定する必要があります。
参考:平成29年度 BCP策定支援事業

講座開催のスケジュールは、以下図のとおりですが、講座を受けたあとに、さらに矢印の先の日程でBCP策定コンサルティングを受けます。
この2つのステップを進めないと、助成金の申請自体ができません。
なお、講座への参加が遅くなるとコンサルティングの受付期間は、12月以降になり、助成金の申請期限12月22日に間に合いません。
導入に猶予があれば、まずは講座参加とコンサルティングを受けて、来年の交付までまっても良いかもしれませんが、早めに導入していきたいので今期に間に合わせたいということであれば、少なくとも8月21日までの講座に参加する必要があります。

申込期限が12月22日までだからまだ時間がある、というわけではないのでご注意ください。
なお、コンサルティングを受けるには、2万5000円(税込)の費用がかかります。

まとめ


助成金を受けるには、上記注意点にもある通り、講座参加や策定についてのコンサルティングを受ける必要があります。
独自のBCPの策定を進めている場合はその旨もコンサル時に相談すると良いでしょう。
今回の助成金は、各企業BCPの策定がなかなか進まず、都の支援事業への参加率も低いため、意識を高めBCPの策定を促すことが目的です。
企業として、災害やテロなどで被害にあったときに何も準備してなかった、では済まなく、リスクを予見して被害を最小限に抑えることも重要です。
都がBCPの取り組みに力を入れ手厚い支援も受けられる今、ぜひ企業のあり方も見直してみてはいかがでしょうか。