経営が悪化したときでも雇用を維持できる「雇用調整助成金」の使い方とは

経済上の理由により事業活動を縮小せざるを得なくなったとき、従業員の雇用を維持するために使える助成金があります。「雇用調整助成金」とは経営環境の悪化などで事業収縮を余儀なくされた事業主が、従業員を解雇せずに一時的に休業、教育訓練又は出向を行い雇用の維持を図ることで利用できる助成金で、休業手当、賃金等の一部が助成されます。景気の変動や災害による経営環境の悪化はどの企業にも起こり得ることです。いざという時のために「雇用調整助成金」について理解しておきましょう。

※「雇用調整助成金」は台風15号・19号の被害に伴い、特例が実施されています。特例の詳細は下記記事をご覧ください。

無料相談フォームにて相談する

専門家ビジネスマッチングを希望

事業縮小時に使える雇用調整助成金とは

景気の変動などにより経営が悪化した、そのようなとき企業はどのような対策をとるのでしょうか。従業員に対してすぐに解雇を考えるというよりは残業の規制や配置転換などの雇用調整を行うのではないでしょうか。そのなかで従業員の休業、教育訓練、出向といった措置で従業員の雇用を維持する場合に受給することができるのが「雇用調整助成金」です。

雇用調整助成金の支給対象

雇用調整助成金の支給対象となるには、雇用保険の適用事業所であること、また雇用調整を受ける対象者が6か月以上継続して雇用されている雇用保険の被保険者であることが求められます。

この助成金を受ける前提となる「事業活動の縮小」とは以下の要件を満たす場合です。
売上や生産高などの減少、人員の増加に関して基準となる数値が定められています。

●最近3か月の生産量、売上高などの生産指標が前年同期と比べて10%以上減少していること。
●雇用保険被保険者である従業員数および受け入れている派遣従業員数の最近3か月間の月平均値が前年同期と比べ、一定規模以上(大企業の場合は5%を超えてかつ6人以上、中小企業の場合は10%を超えてかつ4人以上)増加していないこと。

中小企業と大企業

中小企業とは次に該当する企業で、大企業とは中小企業に該当しないものを指します。

雇用調整の実施

雇用調整の実施について、「労使間で事前に協定し、その決定に沿って休業、職業訓練、出向を行うもの」が支給対象となっています。労使協定は労働組合(ない場合は従業員の過半数を代表する者)との間で書面により行う必要があります。

雇用調整助成金の支給期間と受給額

支給期間

事業主が指定した1年間が支給対象期間になります。出向を行う場合は、出向開始日から1年間が対象期間になります。期間満了後に続けてこの助成金を申請することはできませんが1年以上空けることで再度対象期間を設定できます。

受給額

対象従業員1人1日あたり8,335円が上限(令和元年8月1日現在)です。
支給限度日数は1年間で100日、3年間で150日となっています。

中小企業の場合、助成率は以下のとおりです。(大企業の場合の助成率は1/2)
●休業:休業手当の2/3
●教育訓練:賃金負担額の2/3 +加算額(1人1日あたり1,200円)
●出向:負担額の2/3

この先は会員限定エリアです

会員登録(無料)すると、補助金ポータルのすべての記事をお読みいただけます。

関連タグ