認定を受けると補助金審査が有利になる、「経営力向上計画」とは?

経営陣が経営者ただ一人という場合も多い中小企業等では、大企業のように年次の経営戦略の策定や、四半期毎の業績に沿った計画の見直し等を行わない場合が多く、経営状況を客観的に見る機会は少ないのが一般的です。

毎日の営業に追われる中で、経営者自らが市場の調査や同業他社の動向調査を十分に行うのは難しい事ですが、将来の経営危機にも繋がる様な市場の大きな変化や技術革新については見逃さずに適応していきたい所です。

そこで、今回は中小企業者が自社の事業分野における市場の状況を把握し、時代に合った経営強化に取り組む為の政府の支援策、中小企業経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定制度について紹介したいと思います。

この制度では中小企業の設備投資に関する税制の優遇や、金融支援の他、補助金審査が有利になる加点の規定などが設けられています。

1.経営力向上計画とは

中小企業経営強化法では各事業分野ごとの専門家によって「事業分野別指針」が策定されており、この指針に基づいて策定された計画に対し、政府は経営力向上計画の認定を行っています。

事業分野別指針には社会情勢や各事業分野の市場動向、専門家が推奨する経営強化に向けた取り組み、経営力向上計画の認定に必要な事項などがまとめられています。

【1.基本方針】

事業分野別指針は経営力向上に向けた基本方針を基に策定されています。

基本方針では、①どういった取り組みで②どの程度の数値目標の達成が経営力向上と呼べるのかといった全体としての方針がまとめられています。

また、事業分野別指針が策定されていない事業分野については、具体的な取り組みに関する規定事項がありませんので、申請の際には基本方針に基づいた独自の経営力向上計画を策定する必要があります。

①取り組みについて
基本方針では下記の6つの取り組みが、経営力向上の事項としてあげられています。

1.経営資源をより効果的に活用する事
・経営資源の効果的な配分など
2.事業活動に有用な知識や技能を有する人材の育成
・付加価値の高い人材の育成
3.財務内容の分析を行い結果を活用する事
・経営力向上に向けた具体的な数値管理など
4.商品又はサービスの需要の動向に関する情報の活用
・顧客ニーズに沿った事業の展開
5.経営能力の向上の為の情報システムの構築
・労働生産性の向上
6.経営資源の組み合わせ
・他の事業者から取得した経営資源を組み合わせて一体的に活用する事業など

②計画目標について

計画期間:3年~5年

目標値:計画年数ごとに与えられた下記の目標を達成可能な計画であること。
3年:労働生産性の1%以上の向上
4年:労働生産性の1.5%以上の向上
5年:労働生産性の2%以上の向上
※業種や事業規模を勘案した弾力的な目標の設定が認められています。

この先は会員限定エリアです

会員登録(無料)すると、補助金ポータルのすべての記事をお読みいただけます。