【令和2年度概算要求】総務省の令和2年度概算要求について調べてみた

2019年8月30日に、令和2年度の概算要求が総務省のホームページで公開されました。総務省は地方創生や情報通信の整備、災害や公害対策など、安心して暮らせる地域づくりを担当しています。今回提出された概算要求は、どのような内容だったのでしょうか。

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令和2年度の要求額

総務省の合計概算要求は17兆1928億円で昨年予算よりも5633億円増額(+3.4%増)となっており、その中で地方交付税が16兆8207億円(昨年比 6398億円増)を要求しています。

令和2年度予算概算要求における主要事項は以下の通りです。
1、東京一極集中の是正と地域の活性化
2、Society5.0時代の地域社会
3、安定的な地方行財政基盤の確保
4、防災・減災/復旧・復興
5、持続可能な社会基盤の確保

それではこれらの項目を確認しながら、総務省がどのようにして安心して暮らせる地域づくりの実現を図ろうとしているのか探ってみたいと思います。

1、東京一極集中の是正と地域の活性化

現在日本は人口流入によって東京圏に人口が集中している状態です。一方地方では人口減少が進み、2050年には人口が半分以下になる地域が6割を超えると予想されています。


出典:国土交通省 国土計画における過疎地域・集落問題等の位置付け
http://www.soumu.go.jp/main_content/000569914.pdf

そのため、東京一極集中の是正とともに、地方を活性化する取り組みが必要となってきます。ここでは詳細項目に下記2つが上がりました。

● 地方への新しい人の流れの創出(12.5億円)
● 地域を支える人づくり、地域経済の活性化に向けた取り組み(28.5億円)

地方への新しい人の流れの創出では、「豊かなライフスタイルの提示による地方への人の流れの創出(0.4億円・新規)」として、地方ならではのライフスタイルを都市部の移住関心層に効果的にアピールできるような広報活動を計画しています。

また地域を支える人づくりとして「都市部企業と連携したIT人材育成の推進(1.2億円・新規)」も計画されています。都市部のIT系企業と連携してIT技術の職業訓練の実施やIT系企業のサテライトオフィスを誘致するなどに取り組む地方公共団体を支援します。地方でIT人材を育てることがねらいのようです。

そのほか「地域経済循環創造事業交付金」により雇用吸収の大きい地域密着型事業の立ち上げを支援するローカル10,000プロジェクトは「地域資源を活用した地域の雇用創出と消費拡大の推進」として14.5億円(+4.5億円)の予算を要求しています。地方創生のために地方に仕事をつくり、仕事が人を呼び、人が仕事を呼びこむという地域経済の好循環を目指しています。

2、Society5.0時代の地域社会

主要事項の2つめであるSociety5.0とは、デジタル革新で社会が抱える問題の解決をし人々が豊かに暮らせるような社会を意味します。現在実用化が進んでいるクローンで、日本のどこでもモノの運搬から災害救助まで行えるようになる、ロボットや先端テクノロジーを利用して医療・介護の問題に取り組むようになる、そんなことが可能になる社会です。

出典:内閣府 Society5.0
https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html

その実現にあたり下記8つの詳細項目が上がっています。

● Society5.0を支えるICTインフラ整備(1947.2億円)
● 産業の高度化・新規産業の創出(609.8億円)
● 海外展開・国際的な政策連携(114.9億円)
● 豊かなライフスタイルに資する生活支援(36.4億円)
● サイバーセキュリティの強化、ICTの安心安全確保(175.8億円)
● デジタル・ガバメントによる行政の高度化・効率化(159.2億円)
● Society5.0を支える人づくり(7.3億円)
● 多様な働き方の実現(4.2億円)

予算額の大きいものや新規のものについて細かくみていきます。

【 Society5.0を支えるICTインフラ整備(1947.2億円)】

Society5.0を支える要である5G・光ファイバ等の全国展開支援には132.9億円(+6.3億円)を要求しています。たとえば遠隔で医療を受けるには5Gによる鮮明な画像送信が欠かせません。建設現場等で遠隔操作によってトラクタを動かす場合も、5Gの低遅延が必要になります。そんな5Gの全国展開に向け、従来より多くの基地局とそのための通信回線(光ファイバ)の整備のための予算を求めています。もちろん携帯電話基地局の整備促進も計画されています。

また、マイナンバーカードの普及と利活用の促進には1736.2億円、昨年と比べて1521.5億円も増加して要求をあげています。これは令和2年度に予定されているマイナンバーカードを利用した消費活性化策や令和3年3月から本格運用開始となる健康保険証としての利用に向けた基盤づくりのためと思われます。

【産業の高度化・新規産業の創出(609.8億円)】

今回新規で「ローカル5G」に関する予算要求がされました。それはローカル5Gの開発実証のための「地域課題の解決に資する5Gの活用促進(70.1億円)」です。ローカル5Gは、通信事業者によるエリア展開が進みにくい地域でも企業や自治体が個別のニーズに応じて独自にシステムを構築し、利用できるので地域課題の解決が期待されるものです。

そのほかQRコード決済を地域で面的に導入するモデルを普及させるための支援「モバイル決済データの活用促進(モバイル決済モデル推進事業)6.0億円」も新規で上がっています。キャッシュレス化推進のための計画と思われます。

年々増加する訪日外国人や在留外国人に対応すべく、AIによる多言語翻訳技術の高度化(話者の意図の補完や同時通訳など)に関する予算も新規で上がりました。「多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発(20億円)」で、ストレスなく十分なコミュニケーションが図れるような多言語翻訳技術の開発を進めるようです。

ここで総務省の「Connect future ~5Gでつながる世界~」というイメージムービーをご紹介します。5Gでどのようなことが可能になるのか、今回の予算に上がっている取り組みによって今後私たちの生活はどう変わるのか、イメージが膨らむ3分間の動画です。ぜひご覧ください。

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