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空き家対策モデル事業とは?【2026年・令和8年度】国土交通省が改修・除却工事を最大2/5補助!成功事例や申請方法を徹底解説

公開日:2026/5/13 更新日:2026/4/23
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「令和5年住宅・土地統計調査(総務省)」によると、全国の空き家率は13.8%と過去最高を更新しました。人口減少・高齢化・相続増加を背景に、老朽化による倒壊リスクや防犯・景観・衛生上の問題が地域全体に広がっています。

一方、空き家を適切に改修・活用すれば、子育て世帯の住まいや二地域居住の拠点など、「問題」を「資源」へ転換することも可能です。国もその後押しに本腰を入れています。

その中心的な存在が、国土交通省が実施する「空き家対策モデル事業」です。NPO・民間事業者・地方公共団体が取り組む先進的な空き家対策を広く公募し、補助金で支援する国の制度で、令和8年度も新たに公募が開始されました。本記事では、補助対象・補助率・申請スケジュール・評価基準・採択のポイントまで、応募を検討する事業者が知っておくべき内容を徹底解説します。

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この記事の目次

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空き家対策モデル事業とは

空き家対策モデル事業は、国土交通省住宅局が実施する補助制度です。NPO・民間事業者・地方公共団体等が行う、先進的かつ全国に横展開できる空き家対策の取組を支援することを目的としています。

令和8年度は、令和5年12月に施行された改正空家等対策の推進に関する特別措置法(改正空家法)を踏まえ、官民連携・ビジネスモデル構築・AIデジタル技術の活用など、5つのテーマに沿った事業が公募されています。

制度の目的と背景

平成27年施行の空家法により「特定空家等」の除却は一定程度進みましたが、根本的解決には特定空家等となる前段階からの有効活用・適切な管理が不可欠です。

こうした背景から令和5年12月に改正空家法が施行され、「空家等活用促進区域制度」や「空家等管理活用支援法人制度」が新設されました。空き家対策モデル事業は、この改正法の実効性を高めるべく、先進的な取組を全国に広めることを目的としています。

事務局はすまいづくりまちづくりセンター連合会

本制度の事務・評価は、「一般社団法人すまいづくりまちづくりセンター連合会」が担当します。応募書類の提出・受付から採択後の補助金交付申請まで、一連の手続きはすべて同連合会を通じて行われます。問い合わせ窓口や応募ポータルサイトも同連合会が運営しています。

補助対象・補助率・上限額

空き家対策モデル事業では、ソフト的な取組(調査・普及啓発等)とハード的な取組(改修・除却・土地整備)の両方が補助対象となります。取組内容によって補助率が異なるため、応募前にしっかり確認しておきましょう。

補助対象費用と補助率の一覧

補助対象補助率備考
①調査検討、計画策定、普及・広報等に要する費用定額設計費等の人件費・旅費・需用費・委託料なども含む
②空き家の改修工事に要する費用(設計費等含む)1/3一部増築を伴う場合、増築部分は対象外
③空き家の除却工事に要する費用(設計費等含む)2/5木造36,000円/㎡、非木造51,000円/㎡が上限
④除却後の土地整備に要する費用1/3公益性の高い用途に整備する舗装等

除却工事については、通常の想定費用と比較して高額となるケースでは「かかりまし費用」を補助対象に追加することができます。崖地や狭小敷地・無接道敷地に立地する場合、離島等で廃材処分場が遠い場合、煙突・門塀・吹き付けアスベスト等の除却が必要な場合などが該当します。

補助対象にならない経費

以下の経費は補助対象になりません。応募時の予算計上ミスで後から対象外になることがないよう、事前にしっかり把握しておきましょう。

【補助対象外の主な経費】
■退職金・ボーナス等の各種手当
■耐用年数が1年を超える備品等の購入費(リース料は計上可)
■懇親会等の飲料費・食費
■シンポジウムへの参加費・交通費
■土地購入費・不動産購入費・建物取得費
■空き家と一体でない家具・カーテン等の制作購入費
■竣工式等の式典費用
■国や地方公共団体から別途補助金を受けている取組(重複受給不可)

令和8年度の5つの募集テーマ

令和8年度の空き家対策モデル事業では、以下5つのテーマのいずれかに該当する取組が公募対象となります。応募する事業は、このテーマに明確に合致している必要があります。

テーマ1:官民連携による独創的な空き家に関する相談対応の充実

地方公共団体と、NPO・法務・不動産・建築・金融・福祉などの専門家が連携し、独創的なアイデアに基づく空き家相談窓口の設置や相談員の派遣を行う取組が対象です。「地方公共団体と民間事業者等が連携して実施する取組に限る」という条件がつく点に注意が必要です。

テーマ2:空き家に関連する新たなビジネスモデルの構築

異業種間連携などにより、空き家対策を効率化・合理化するツールやサービスの開発・提供を行うスタートアップ的な取組が対象です。空き家の調査・活用・除却を推進する新ビジネスの立ち上げや実証実験が該当します。既存ビジネスの延長ではなく、新規性のある事業構築が評価されます。

テーマ3:新たなライフスタイルや居住ニーズに対応した空き家の活用等

空き家を活用した子育て世帯への住まいの提供、二地域居住の拠点整備など、多様化するライフスタイルや居住ニーズに対応した空き家の活用・流通促進が対象です。改修を伴うハード事業との相性がよいテーマで、地域の具体的な住宅課題と紐づけた提案が強みになります。

テーマ4:空き家に関する新時代のインフラ整備とAI・デジタルなどの新技術の徹底活用

空き家の実態把握・傾向分析・将来予測、建物調査、適正管理、活用、除却、面的対応など、空き家対策のあらゆる領域でAI・デジタル技術を活用して効率化・高度化を図る取組が対象です。近年の応募傾向として増加しているテーマであり、テクノロジー系事業者にとって親和性が高い領域といえます。

テーマ5:今後の相続空き家の急増を見据えた実態把握・将来予測を通じた多主体連携による既成住宅地の再編等の試行

相続をきっかけに急増が見込まれる空き家について、発生状況や分布などの実態を把握し、地域別の増加傾向を推計。その上で、地方公共団体・民間事業者・地域団体などの多主体が連携し、既成住宅地の更新・再編・集約を試行的に進める取組が対象です。最もスケールが大きく、中長期の視点が求められるテーマです。

募集の対象となる事業主体と事業形態

応募できる事業者

募集対象は、NPO、民間事業者、地方公共団体等です。複数の団体が共同で事業を実施することも可能で、その場合は全構成員(地方公共団体を含む)から共同実施を証する誓約書(様式8)の提出が必要です。

3つの事業形態

応募する事業は、以下のいずれかの形態に該当する必要があります。

【ア】ソフト事業:事業スキーム構築・普及啓発・体制整備・調査検討など空き家対策に関するソフト的な取組
【イ】ハード事業:空き家の改修工事・除却工事・土地整備に関して、先進性や創意工夫などのモデル性を有するハード的な取組
【ウ】ソフト・ハード事業:アとイを組み合わせた取組

なお、ハード事業を実施する場合は、交付申請時までに改修工事等を行う物件を確定しておく必要があります。応募段階から対象物件の目処をつけておくことが重要です。

対象となる「空き家」の定義

本制度で対象となる空き家は、空家法第2条の「空家等」(建築物または附属工作物で、居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの、およびその敷地)です。以下のような物件は対象外となります。

  • 賃貸・売却用に管理されている空き家
  • 別荘等の二次的住宅
  • 空室がほとんどでも一部に居住者がいるマンション(集合住宅)
  • 応募時点では空き家ではないが、いずれ空き家になる予定の物件

一方で、賃貸用の戸建住宅でも「居住その他の使用がされていないことが常態」であれば対象になります。また、建物の全室が空室となっている共同住宅も対象となります。

申請スケジュール【令和8年度】

令和8年度の空き家対策モデル事業のスケジュールは以下のとおりです。応募期間は令和8年4月20日(月)から5月20日(水)12時までと、約1か月間の短期集中型になっています。

時期手続き内容
令和8年4月20日公募開始
令和8年5月20日 12時応募書類の提出締切(必着)
令和8年7月初旬事業の評価(評価委員会)
令和8年8月目途事業の採択・通知/補助金交付申請書の受付
令和8年11月頃中間報告・中間ヒアリング
令和9年1月中旬経費執行実績報告
令和9年2月15日(月)事業実施期間終了/完了実績報告書・事業報告書の提出
令和9年3月下旬補助金の精算払い/事業の成果報告会

事業実施期間は「採択通知日〜令和9年2月15日」と定められており、実質的な稼働期間は半年強です。この期間で成果物まで仕上げる必要があるため、応募前の段階から綿密な実施計画を立てておくことが重要になります。
なお、改修費等に関する取組が複数年度にまたがる場合は、応募年度だけでなく翌年度の取組を含めた全体像(最長2年間)を応募時に提示することで、翌年度の補助金についても連続した取扱いが可能となります。

応募に必要な書類

応募時に提出する書類は以下のとおりです。提出物や内容に漏れがある場合は評価対象外となり、提出期間終了後の差替えは認められません。チェックリストを作成して慎重に準備しましょう。

  • 応募様式(様式1〜様式8)※Excel・PowerPoint形式のまま提出。PDF変換不可
  • 定款・規約など団体の目的・活動を示す書類(地方公共団体を除く)
  • 補助を受ける年度の事業計画書・収支予算書(様式任意)
  • 建物・土地の登記事項証明書、対象物件の平面図・立面図・配置図
  • 改修工事等を行う場合は、建築基準法の確認済証または検査済証の写し
  • 改修工事等を行う場合は、工事費内訳書(施工者が作成)
  • 事業実施地域の市区町村が策定した空家等対策計画の写し(該当部分)

応募書類はすべてA4判・文字サイズ10ポイント以上・活字体(手書き不可)で作成し、原則として1つの様式は1枚以内にまとめる必要があります。提出は空き家対策モデル事業の公式ポータルサイト(https://www.akiya08.jp/)からアップロード方式で行います。

評価基準と採択のポイント

応募された事業は、学識経験者等で構成する評価委員会で審査され、その結果を踏まえて国土交通省が採択を判断します。評価は以下7つの視点から総合的に行われます。

7つの評価視点

評価視点主なチェックポイント
①モデル事業の趣旨・目的への適合性制度の趣旨を理解しており、個別事業者の営利に直結せず公益性があるか
②実現可能性事業計画・役割分担・スケジュール・資金計画が具体的かつ適切か
③効率性事業実施による費用対効果が最大限発揮されるか
④持続可能性・発展性事業が補助終了後も自立的に継続・発展するものか
⑤波及性ノウハウ・成果を公表・展開することで他地域の課題解決につながるか
⑥創意工夫空き家対策の課題を解決する効果が見込まれる創意工夫があるか
⑦国および市区町村の施策への整合性国の空き家対策の考え方・市区町村の空家等対策計画に則した取組か

特に令和8年度の審査では、改正空家法で新設された「空家等活用促進区域制度」や「空家等管理活用支援法人制度」の積極的活用を促す取組が高く評価されます。応募書類を作成する際は、これらの制度とどう連動するかを明確に記載することが採択のポイントとなります。

採択されない事業の典型パターン

以下のような事業は採択対象外、または採択されにくい傾向があります。応募前に該当していないか必ず確認してください。

■補助金を直接事業者の利益として損失補填に充てることが目的の事業
■単に従来から実施している事業の経費に充てるだけの事業
■市区町村が策定する空家等対策計画に沿わない取組
■補助終了後に自立・継続して事業を展開する見通しがない取組
■過年度に採択された補助事業者による過年度と同じ取組(実施地域が異なる場合・関連会社が別名で応募する場合も含む)

過去の採択事例と成功例

令和5年度から令和7年度まで、空き家対策モデル事業では毎年度30〜110件程度の事業が採択されてきました。過年度の採択事例を見ると、単なる改修や相談事業にとどまらず、地域課題に踏み込んだ先進的な取組が採択される傾向があります。参考になる主な事例タイプを紹介します。

  • 官民連携型の相談窓口整備:NPO・司法書士・不動産鑑定士・建築士等が連携したワンストップ相談体制の構築
  • DX活用型の空き家マネジメント:AI画像解析による空き家判定システム、GISを活用した空き家データベース整備
  • コミュニティ再生型の活用:子育てシェアハウス、二地域居住の拠点整備、地域交流施設への転用
  • 流通促進型の新ビジネス:空き家サブスクリプション、空き家と移住希望者のマッチングプラットフォーム
  • 面的再編型の取組:既成住宅地における空き家集約・用途転換・コンパクト化の社会実験

採択事業の詳細は国土交通省の空き家対策モデル事業ホームページで公表されています。応募前に過去の採択事例を確認し、自社の取組がどのような新規性・モデル性を持つかを明確に打ち出すことが重要です。

参考:令和7年度空き家対策モデル事業

採択後の流れと注意点

中間ヒアリングへの対応が必須

採択された事業者は、事業の中間時期(おおむね11月頃)に中間報告と中間ヒアリング(Web会議、プレゼン5分+質疑応答)に参加する必要があります。参加しない場合、交付決定が取り消される可能性があるため、必ずスケジュールを確保してください。

経理書類は10年保存

補助金の交付を受けた年度終了後、10年間にわたって経理に関する帳簿・証拠書類を保管する義務があります。また、取得価格50万円以上の財産については、補助事業完了後10年(耐用年数が10年未満のものはその耐用年数)以内に国土交通大臣の承認なく処分することはできません。

成果物の提出と公開

応募時に提示した成果物は、事業報告書と併せて事務・評価事業者に提出する必要があります。提出された成果物は国土交通省のホームページ等で公開され、全国への横展開が図られます。公開を前提とした内容設計が必要です。

他の空き家関連補助金との違い

空き家対策に関する国の補助制度は複数あり、それぞれ対象や目的が異なります。主な制度と空き家対策モデル事業の位置づけを整理します。

制度名主な対象特徴
空き家対策モデル事業NPO・民間・自治体の先進的取組モデル性・全国展開可能性を重視
セーフティネット専用住宅改修事業住宅確保要配慮者向け住宅の改修個別の改修工事への補助
空き家対策総合支援事業地方公共団体の空き家対策自治体が主体の計画的事業
自治体独自の空き家補助金各自治体の空き家所有者・購入者地域ごとの定住促進・改修支援

空き家対策モデル事業の最大の特徴は、「個別の空き家の改修・除却を直接補助する制度」ではなく、「全国の空き家対策の質を底上げする先進事例を育てる制度」である点です。単発の補助金獲得ではなく、自らの事業を全国モデルに押し上げたい事業者にとって最適な制度といえます。

空き家対策モデル事業に関するよくある質問

採択されれば申請した費用は全額補助されますか?

採択されても、補助要望額の全額が補助されるとは限りません。予算の範囲内で、応募書類の内容や事業計画を総合的に考慮して補助対象が決定されます。

違反建築物を対象として応募できますか?

応募は可能ですが、事業完了時までに違反箇所を是正し報告する必要があります。ただし、違反是正のための費用は補助対象外です。

同じ年度に複数の空き家への改修工事を行う場合、まとめて応募できますか?

可能です。同一の取組内容として、該当する建物および工事をすべて応募書類に記載してください。

空き家の改修と一部増築を同時に行う場合、増築部分も補助対象になりますか?

なりません。増築部分に係る設計費・工事費は補助対象外となります。改修・減築部分のみが対象です。

空き家を借り受けた者が事業主体になれますか?

可能です。ただし、改修工事の可否や範囲に関する所有者との調整は応募者側の責任で行い、所有者から事業実施の承諾を得た上で工事を実施する必要があります。

交付決定前に着手した工事の費用も補助対象になりますか?

なりません。採択通知日より前に着手した部分の費用は補助対象外となります。事業のスケジュール管理には十分注意してください。

NPOや任意団体でも応募できますか?

NPOは応募可能です。ただし、任意団体については団体の目的・活動を示す定款や規約の提出が求められます。申請前に事務局(すまいづくりまちづくりセンター連合会)に確認することをおすすめします。

過去に採択された事業者は再度応募できますか?

過年度に採択された補助事業者が、過年度と同じ取組(実施地域が異なる場合・関連会社が別名で応募する場合を含む)で再応募することはできません。新規性のある別の取組であれば応募は可能です。

複数の団体が共同で応募することはできますか?

可能です。複数の団体が共同で事業を実施する場合は、全構成員(地方公共団体を含む)から共同実施を証する誓約書(様式8)の提出が必要です。


補助金の精算はいつ行われますか?

令和8年度の場合、令和9年2月15日までに完了実績報告書・事業報告書を提出し、令和9年3月下旬に補助金の精算払いと事業の成果報告会が行われる予定です。


まとめ

令和8年度の空き家対策モデル事業は、改正空家法のもとで新たな空き家対策を構想する事業者にとって、国のバックアップを得られる貴重な機会です。改修工事1/3、除却工事2/5、土地整備1/3、ソフト的な取組は定額という補助率は、民間単独ではなかなか着手できないモデル事業の試行を可能にします。

採択のポイントは、モデル性・公益性・持続可能性の3点に集約されます。自社の取組が単なる従来事業の延長ではなく全国に展開可能な新規性を持っていること、個別事業者の利益を超えた公益性があること、補助終了後も自立的に継続・発展する見通しがあること。この3つを応募書類で明確に示すことが採択への近道です。

応募期間は令和8年4月20日から5月20日12時までと、約1か月間しかありません。応募書類の準備、対象物件の確定(ハード事業の場合)、市区町村の空家等対策計画との整合性確認など、準備期間を逆算してスケジュールを組んで進めることをおすすめします。

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