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ボーナスの次は賃上げへ!2025年に使える賃上げ補助金まとめ

公開日:2025/7/7 更新日:2025/7/7
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2025年の夏、企業の業績回復や物価高への対応を背景に、夏のボーナス支給が話題となっています。平均支給額は前年より増加し、一定の明るさが見え始めた一方で、企業間や従業員間での温度差も残ります。

そうしたなか、今後の人材定着や企業力強化に向けて注目されているのが「賃上げ」への取り組みです。実は、賃上げに取り組む企業を対象とした助成金・補助金制度が数多く存在しており、処遇改善を図りたい事業者にとって有効な支援策となります。本記事では、まず2025年夏のボーナス動向を確認し、その流れの中で活用できる代表的な「賃上げ支援策」について紹介します。

この記事の目次

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2025年夏のボーナス平均は

大手企業の夏のボーナスは、2025年も増加傾向が続いています。経団連が発表した第1次集計によると、18業種107社(約70万人)を対象とした平均妥結額は99万848円となり、前年から4.37%増加しました。これは1981年以降の集計で過去最高額を2年連続で更新した水準です。

出典:一般社団法人 日本経済団体連合会 2025年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況

この背景には、春闘での月例賃金(いわゆる基本給)の引き上げが影響しており、賃上げの流れが賞与にも波及していることがうかがえます。業種別では、建設(126万円)が最も高く、造船(118万円)、商業(117万円)が続きました。一方で、鉄鋼、自動車、運輸など5業種は前年を下回る結果となっており、業種間でのばらつきも見られます。

企業に広がる賃上げの必要性

このように、全体としては明るい兆しが見える一方で、業種や企業規模によって温度差があるのが実情です。また、支給された側の受け止めは一様ではありません。民間の意識調査では、「支給額には満足していない」「将来の不安があるため使いづらい」といった声もあり、単発的なボーナス支給だけでは従業員の処遇改善につながりにくい現状が浮かび上がっています。

政府も近年、物価上昇に対応した賃上げを重要な政策として位置づけています。企業には継続的な処遇改善が求められており、そうした取り組みを支える手段として、賃上げ支援策が注目を集めています。

賃上げに使える補助金一覧

ここからは、賃上げに取り組む企業が活用できる主な支援制度を紹介します。対象となる地域や企業規模等によって活用できる制度が異なるため、自社の状況に応じて参考にしてください。

全国【業務改善助成金(厚生労働省)】

業務改善助成金は、企業が従業員の賃金を引き上げる際に、あわせて生産性向上に資する設備投資等を行った場合、その費用の一部を支援する制度です。中小企業・小規模事業者が、より良い労働環境を整え、持続的な成長を目指す際の後押しとなる助成金です。

【制度の概要】
この制度では、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた上で、機械設備の導入、人材育成、業務効率化のためのITツールなど、生産性向上に資する取組を実施した場合、その経費の一部が助成されます。

【対象事業者】
助成対象となるのは、以下を満たす中小企業・小規模事業者です。
・事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内であること
・解雇や賃金引下げなどの不交付事由がないこと

【助成対象となる取組】
助成の対象となるのは、賃金引上げと同時に行う以下のような取組です。
・業務効率化のための機械設備やICTツールの導入
・従業員への教育訓練や研修の実施
・コンサルティングの導入による業務改善 など

【助成額と助成率】
助成額は、引き上げる賃金額や対象となる労働者数に応じて異なり、以下の条件により上限が設けられています。
・最大600万円(労働者数や特例要件により変動)
・助成率は、引き上げ前の事業場内最低賃金額に応じて3/4または4/5

【特例的な拡充】
以下のいずれかに該当する事業者は、助成上限額や対象経費の拡大が受けられます。
ア.賃金要件:事業場内最低賃金が1,000円未満
イ.物価高騰等要件:利益率が直近3か月間のうち任意の1か月で、前年同期比3%ポイント以上低下している
※イに該当する場合は、通常対象外となるパソコンや車両の導入も助成対象となる場合があります。

【申請の流れと注意点】
申請は「計画→交付決定→事業実施→実績報告・支給申請→助成金受給」という流れで進みます。
・申請は、事業場単位で行います。
・導入設備の納品、支払、賃金引上げのいずれも、交付決定の属する年度の 1月31日 までに完了させる必要があります。やむを得ない場合は、最大 3月31日まで延長 が認められますが、理由書の提出が必要です。

【問い合わせ】
管轄の都道府県労働局

公式ページを確認する

全国【キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)】

「キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)」は、有期雇用労働者などの基本給を規定上引き上げ、実際に昇給を行った企業に対して支給される助成制度です。非正規雇用の待遇改善を目的とし、制度的な昇給の仕組みづくりも評価の対象となっています。

【主な要件】
この助成金を申請するには、次のすべての条件を満たす必要があります。
・有期雇用労働者等に適用される賃金規定を整備していること
・既存の賃金規定を3%以上引き上げたうえで、6か月以上継続して運用していること
・対象労働者に対し、改定後の規定に基づく賃金を実際に支給していること
・改定前の賃金規定を3か月以上運用していた実績があること
・昇給した労働者について、定額で支給されている諸手当を減額していないこと

【対象となる労働者】
以下の条件をすべて満たす有期雇用労働者などが対象です。
・賃金改定日前から3か月以上雇用され、改定後も6か月以上継続して雇用されている
・賃金規定等が適用され、3%以上の昇給を受けている
・増額改定した日以降の6か月間、雇用保険の被保険者である
・申請時点で離職していない
・事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者である

【助成額】
支給額は、引き上げた賃金の上昇率に応じて決まります。
中小企業の場合(1人あたり)
・3%以上4%未満:4万円
・4%以上5%未満:5万円
・5%以上6%未満:6.5万円
・6%以上    :7万円

※大企業は上記より低い水準(2.6万円~4.6万円)です。
※1事業所あたり、1年度で最大100人まで申請可能です。

【加算措置】
以下のいずれかに該当する場合、1事業所あたり20万円(大企業は15万円)の加算があります。
・職務評価の手法を活用して賃金規定を増額改定した場合
・有期雇用労働者等に適用される昇給制度を新たに規定した場合

【申請期間】
賃金規定等の適用開始後、6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内
※この期間内に、必要書類とともに申請を行う必要があります。

【問い合わせ】
最寄りの都道府県労働局またはハローワーク

公式ページを確認する

全国【人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)】

厚生労働省が実施する「人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)」は、事業主が職場環境の改善に取り組み、従業員の定着率(離職率)を改善した場合に支給される助成金です。賃金制度や評価制度の見直し、働きやすい環境の整備などを通じて、長期的な人材確保を図る企業を支援します。

【主な要件】
本助成金を受けるには、以下の措置を実施する必要があります。

・雇用管理制度等整備計画の認定
次の雇用管理制度または業務負担軽減機器等の導入を含む計画を作成し、労働局の認定を受けること
(1) 賃金規定制度
(2) 諸手当等制度
(3) 人事評価制度
(4) 職場活性化制度(メンター制度、1on1ミーティングなど)
(5) 健康づくり制度

・制度や機器等の導入
認定された計画に基づき、実施期間内に対象制度や設備を導入すること

・離職率の低下目標の達成
上記を実施した結果、計画期間終了から1年経過するまでの間、導入前と比較して離職率が1ポイント以上低下していること
※従業員数9人以下の事業所は、離職率が増加していなければ可

【助成額】
助成額は、導入する制度や設備の内容によって異なります。


雇用管理制度等区分
助成額上限額
雇用管理制度a 賃金規定制度40万円
(50万円)
80万円
(100万円)
b 諸手当等制度
c 人事評価制度
d 職場活性化制度20万円
(25万円)
e 健康づくり制度
雇用環境整備対象経費の
1/2
(62.5/100)
150万円
(187.5万円)

※カッコ内の金額は、賃金要件を満たした場合の支給額です。

【対象経費】
・機器・設備等の購入費用(購入価格)
・機器・設備等の設置・撤去等の費用
・設定費用、社員等に対する研修費用
・リース契約及びライセンス契約等に係る費用など

【申請方法・流れ】
助成金を受け取るには、「計画の事前認定→制度・機器の導入→(離職率の低下目標の達成)→支給申請→助成金受給」というプロセスを踏む必要があります。
実施後の離職率の改善が確認されて初めて助成金が支給されます。

【問い合わせ】
申請の流れや詳細要件については、最寄りの都道府県労働局までご確認ください。

公式ページを確認する

宮城県【仙台市 生産性向上・賃金引上げ応援金】

仙台市では、物価高騰の影響を受けながらも、賃金の引上げや生産性向上に取り組む中小企業・個人事業主を後押しするため、国の「業務改善助成金」を活用した事業者に対して、独自の上乗せ支援を行っています。

【主な要件】
この応援金を申請するには、以下の条件をすべて満たしている必要があります。
・令和5年4月1日以降に「業務改善助成金(中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金)」の支給決定通知を受けていること
・仙台市に納める市税に未納・滞納がないこと
・申請に必要な書類を整え、期限内に提出できること

【対象事業者】
応援金の対象となるのは、次のいずれかに該当する事業者です。
・登記上の本店または主たる事務所が仙台市内にある中小企業者
・住民登録または事業所の所在地が仙台市内にある個人事業主

【補助対象経費】
補助の対象となるのは、国の業務改善助成金において助成対象と認定された経費です。
例えば、設備導入、コンサルティング、人材育成・教育訓練など、生産性向上を目的とした取り組みが該当します。

【補助額】
1事業者あたりの上限額:60万円
※応援金の支給額は、対象経費の1/10です。

【受付期限】
令和8年3月31日(月)まで
ただし、予算が上限に達した時点で受付を終了するため、早めの申請がおすすめです。

【問い合わせ】
仙台市経済局 中小企業支援課 経営支援係
〒980-0803 宮城県仙台市青葉区国分町三丁目6-1 仙台パークビル9階
TEL:022-214-8772

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栃木県【とちぎ賃上げ加速・定着支援金】

栃木県では、物価高を上回る所得の増加をめざし、県内中小企業における高水準の賃上げを定着させるための支援制度を実施しています。対象となる中小企業が一定の賃上げおよび処遇改善に取り組んだ場合、従業員1人あたり5万円の支援金を支給します。

【主な要件】
この支援金を受けるには、次の2つの条件をいずれも満たす必要があります。
・令和7年4月1日以降、従業員1人あたりの賃金を5%以上引き上げていること
・以下の処遇改善の取り組み(1)~(4)のうち、1つ以上に取り組んでいること

処遇改善の取組例
(1) 女性管理職比率の改善
(2) 女性の職種・雇用形態転換(非正規から正規への転換)
(3) 法定を上回る短時間勤務制度の導入・拡充
(4) 男女の賃金差等の情報公開(女性活躍推進法に基づく)

【対象事業者】
本支援金の対象となるのは、以下に該当する中小企業や個人事業主です。
・栃木県内に事業所を有する法人または個人事業主
(法人番号単位での申請となります)

【賃上げ対象となる従業員の範囲】
以下の条件を満たす従業員が支給対象です。
・栃木県内の事業所で勤務しており、週20時間以上の所定労働時間があること
※正規・非正規を問わず対象になります。

【支給額】
賃金を引き上げた従業員1人につき5万円
※1事業者あたりの上限額:100万円(最大20人分)

【受付期間】
令和8年1月30日(金)まで

【問い合わせ】
とちぎ賃上げ加速・定着支援金事務局
電話番号:028-666-7111
受付時間:平日9:00~17:00(土日祝・年末年始除く)

公式ページを確認する

群馬県【ぐんま賃上げ促進支援金】

群馬県では、物価上昇を上回る賃金引き上げの動きを後押しし、経済の好循環を生み出す契機とするため、「ぐんま賃上げ促進支援金」を実施しています。一定の賃上げを実施し、継続的な支給実績がある事業者を対象に、従業員1人あたり5万円を支給します。

【主な要件】
支援金の申請には、以下の要件を満たす必要があります。
・賃上げ対象期間(令和7年4月1日~11月30日)中に、対象従業員の基本給を5%以上引き上げていること
・最低1か月分の引き上げ後賃金の支給実績があること
・引き上げ後の賃金水準を1年間継続すること
・他の賃上げ支援制度と重複していないこと
・法人の場合は「パートナーシップ構築宣言」の宣言企業であること

【対象事業者】
本支援金の対象となるのは、次に該当する事業者です。
・群馬県内に事業所を有する中小企業等
※従業員を1人以上雇用している個人事業主、公益法人、協同組合等も含む

【対象従業員】
以下の条件に該当する従業員が支給対象です。
・群馬県内の事業所に勤務している正規・非正規雇用労働者
・非正規の場合は、週の所定労働時間が20時間以上であること

【支給額】
従業員1人あたり5万円
※1事業者あたりの上限額:100万円(最大20人分)

【受付期間】
令和7年12月26日(金)まで

【問い合わせ】
ぐんま賃上げ促進支援金 事務局(コールセンター)
電話番号:050-6883-8771
受付時間:9:00~17:00(土日・祝日・お盆期間を除く)

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愛媛県【松前町事業者賃上げ応援奨励金】

松前町では、採用力の強化や雇用の維持を図るため、正規従業員の賃上げを行う町内の事業者に対して「事業者賃上げ応援奨励金」を支給しています。

【主な要件】
奨励金の申請には、次のすべての要件を満たす必要があります。
・令和7年1月1日~12月31日の間に、正規従業員の基本給を令和6年12月時点より2.5%以上引き上げ、その額で実際に賃金を支給していること
・今後も事業を継続する意思があること
・令和7年度に同様の賃上げ目的の公的給付を受けていない(または受ける予定がない)こと

【対象事業者】
次のいずれかに該当し、対象外項目に当てはまらない事業者が対象です。
・町内に本店または主たる事務所を有する法人
・町内に本店または住所を有する個人事業主
・医療法人、学校法人、農業法人、社会福祉法人、協同組合なども可
※風俗営業や宗教団体、政治団体、町税の滞納がある事業者などは対象外となります。

【対象従業員】
以下のすべてに該当する正規従業員が支給対象です。
・期間の定めがない雇用契約で常時雇用されていること
・雇用保険の被保険者であること
・賃金が最低賃金を上回っていること
・手当の減額等が行われていないこと
・申請日時点で離職していないこと

【支給額】
1人あたり5万円
※1事業者あたりの上限:25万円(5人分まで)

【受付期間】
令和8年2月27日(金)まで

【問い合わせ】
〒791-3192
愛媛県伊予郡松前町大字筒井631番地
松前町役場 産業課 商工振興係
TEL:089-985-4120

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まとめ

2025年夏のボーナスは全体として増加傾向にありましたが、処遇改善の面では継続的な対応が求められています。政府も物価上昇をふまえた賃上げを重視しており、補助金や助成金を活用した取り組みに注目が集まっています。人材の定着や確保を見据えるうえでも、制度を上手に活用しながら、無理のない賃上げ施策を検討してみてはいかがでしょうか。

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