企業が持続的に成長していくためのポイントとして、「人的資本経営」が注目されています。中小企業でも、社員のスキルアップや働きやすい職場づくりに力を入れる動きが広がっており、そうした取り組みを支える行政のサポートも増えてきています。
そういった背景の中、広島県では「人的資本経営促進補助金」を実施し、県内企業における人的資本経営の実践を後押ししています。県内の中小企業等で、社内の人材育成や働き方等の改善を検討している事業者の方は、ぜひ本記事で詳細をご確認ください。
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この記事の目次
広島県人的資本経営促進補助金とは
人的資本経営とは、人を資本として捉え、従業員の価値を高めることで企業の持続的な成長につなげる経営の考え方を指します。広島県では、この人的資本経営を実際に導入しようとする企業に向けて、その準備や実践にかかる費用を支援する「人的資本経営促進補助金」を設けています。
本制度の特徴は、制度構築や社内研修、外部講師への依頼等に必要な費用を、最大80万円まで補助率10/10で全額補助する点にあります。コンサルティング費用や研修実施にかかる委託費等が補助対象となり、人的資本経営の定着を見据えた制度として活用が期待されています。


対象者と対象要件
本補助金の対象となるのは、以下の全ての要件を満たす中小企業等です。- 県内に本社又は本店を置く中小企業等
- 広島県人的資本経営研究会に加入しており、県が開発した「広島県人的資本開示ツール」により、過去に人的資本開示レポートを作成した又は補助金の申請日の属する県の会計年度内に「広島県人的資本開示ツール」により人的資本開示レポートを作成する中小企業等
-人的資本開示レポートを、補助事業の完了の日までに、その組織内外を問わず又はその組織内に限って公開している中小企業等
「広島県人的資本開示ツール」とは、広島県が県内企業の人的資本経営を促進するために開発したツールです。補助金の交付を受けるためには、広島県人的資本開示ツールにより人的資本開示レポートの作成が必要となり、そのためには「広島県人的資本経営研究会」への参加が必要です。
ただし、要件を満たしていても、法令違反や県税の未納がある事業者に関しては、補助対象となりません。
補助率・補助額
本補助金の補助率は10/10で、補助事業にかかる対象経費が上限額まで全額補助を受けられます。上限額は取り組み内容により異なり、詳しくは以下のとおりです。

補助対象となる取組は区分Ⅰから区分Ⅳに分けられており、各区分の上限額を超えない範囲で交付されます。人的資本開示レポートを、その組織内外を問わず公開(外部開示)する中小企業等については上限80万円、その組織内に限って公開(内部開示)する中小企業等については上限30万円となります。
ただし、広島県リスキリング推進宣言企業に関しては、区分Ⅰの上限額が10万円上乗せされます。
補助対象となる経費は、主に以下のとおりです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 取り組み①〜㉑ | ・コンサルティング費用 ・社会保険労務士への相談費用 ・調査・分析費用 ・コンサルティングや調査・分析に係る講師等謝金、講師等旅費 ・就業規則作成費用(上限10万円) ・使用料(会議室及びそれに付随する備品等の使用に要する経費) ・システムやソフトウェアの導入・改修費用 ・その他委託料(印刷費等) ・その他特に知事が必要と認められるもの ※上記すべての項目について、顧問料は対象外とする |
| 取り組み㉒ | ・研修実施に係る委託費、講師謝金、講師旅費 ・使用料(会議室及びそれに付随する備品等の使用に要する経費) ・その他委託料(印刷費等) ・その他特に必要と認められるもの ※上記すべての項目について、顧問料は対象外とする |
どの経費も、補助事業の実施に必要不可欠な範囲であることが確認できる場合に限り対象となります。
申請スケジュール
本補助金の申請期間は、令和7年4月1日(火)から令和7年9月30日(火)までです。100社程度の募集が予定されており、予算の上限に達した時点で締め切る場合があります。
具体的な申請の流れは、以下のとおりです。
|
①交付申請 ②アドバイザー派遣(2回まで) ③交付決定 ④取り組み実施 ⑤実績報告・開示レポート提出 ⑥審査 ⑦補助金支払い |
先ほど解説した補助対象となる取り組み①~㉒の中から、本補助事業で実施したい取り組みを選び、交付申請をしてください。メール又は郵送で申請できますが、メールの場合でも「県税納税証明書」に限っては、原本の郵送もしくは持参での提出が必要です。
専門家派遣終了後、県が交付決定を行います。交付決定前に取り組みを実施すると、補助金の交付を受けられないのでご注意ください。
まとめ
企業の競争力は、製品やサービスだけでなく、そこで働く人材の力にも大きく支えられています。広島県の本制度は、人的資本の視点から企業の経営基盤を整え、さらなる成長を後押しする制度です。
自社の成長と働く人々の成長を両立させる第一歩として、ぜひ活用を検討してみてください。
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