転職や再就職を考えたとき、「退職したら収入はどうなるのか」「国からもらえるお金はあるのか」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。
実は、転職の前後で使える公的なお金は10種類以上あります。失業給付金(基本手当)、再就職手当、就業促進定着手当、教育訓練給付金、リスキリング支援、地方へ移住して就職する人向けの移住支援金など、条件を満たせば数十万円から100万円を超える支援を受けられるケースもあります。
制度そのものも動いています。2026年8月1日から雇用保険の基本手当日額の上限・下限が引き上げられ、同じ日から広域求職活動費には受給回数の上限が設けられました。一方で、国民生活センターには「失業保険を増やせる」とうたう申請サポートの相談が2024年度だけで217件寄せられ、SNSでは「退職前給付金」という実在しない制度名まで広がっています。
この記事では、2026年8月改定後の金額をもとに、転職・再就職でもらえるお金を「いつ・誰が・いくら」受け取れるのかという視点で整理します。転職先が決まってから辞める場合、雇用保険に入っていなかった場合、経営者が廃業して転職する場合など、状況別の答えもまとめました。
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この記事の目次
転職でもらえる給付金・手当・支援金の一覧【2026年8月改定版】
転職・再就職で使える主な公的制度は、雇用保険の給付、学び直しの給付、自治体や国の支援金の3系統に分かれます。多くはハローワークが窓口で、申請は無料です。まずは全体像を一覧で確認しましょう。
| 制度名 | 対象となる人 | 金額の目安 | 申請先 |
|---|---|---|---|
| 失業給付金(基本手当) | 雇用保険に加入していて、離職後に仕事を探している方 | 賃金日額の50〜80%(60〜64歳は45〜80%)×90〜330日 | ハローワーク |
| 再就職手当 | 基本手当の支給残日数を1/3以上残して再就職した方 | 基本手当日額×支給残日数×60%または70% | ハローワーク |
| 就業促進定着手当 | 再就職手当を受け、6か月後の賃金が離職前より下がった方 | 賃金の差額×6か月の賃金支払基礎日数(上限:残日数の20%分) | ハローワーク |
| 常用就職支度手当 | 障害のある方・45歳以上の方など就職が困難な方で、再就職手当の対象外になった方 | 基本手当日額×最大90日分×40% | ハローワーク |
| 移転費 | ハローワーク等の紹介で就職し、転居が必要な方 | 交通費・移転料・着後手当 | ハローワーク |
| 広域求職活動費 | ハローワークの紹介で往復200km以上離れた企業の面接に行く方 | 交通費・宿泊料(2026年8月から回数上限あり) | ハローワーク |
| 短期訓練受講費 | ハローワークの指導で1か月未満の教育訓練を修了した方 | 受講費用の20%(上限10万円) | ハローワーク |
| 求職活動関係役務利用費 | 面接や訓練のために子どもの保育サービスを利用した方 | 利用費の80%(上限あり) | ハローワーク |
| 教育訓練給付金 | 雇用保険の加入期間が一定以上ある方(在職中も可) | 受講費用の20〜80%(年間上限10万〜64万円) | ハローワーク |
| 教育訓練休暇給付金 | 会社を辞めずに30日以上の無給休暇で学ぶ方 | 基本手当と同額×90日・120日・150日 | ハローワーク |
| 教育訓練支援給付金 | 45歳未満で専門実践教育訓練を受ける離職者 | 基本手当日額の60% | ハローワーク |
| 職業訓練受講給付金(求職者支援制度) | 雇用保険を受給できない求職者 | 月10万円+通所手当(上限月42,500円) | ハローワーク |
| リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 | 在職中で転職を目指す方 | 受講費用の最大70%(上限56万円) | 経済産業省の補助事業者 |
| 移住支援金 | 東京23区に在住・通勤していた方が地方へ移住して就業 | 世帯100万円・単身60万円(子ども1人につき最大100万円加算) | 移住先の市町村 |
| 自治体の就業支援金・奨励金 | 自治体が指定する業種・地域で就業する方 | 数万〜数十万円 | 各自治体 |
どの制度が使えるかは「いつの時点か」で大きく変わります。次の図は、在職中から再就職後6か月までの流れに沿って、主な制度を並べたものです。
①の在職中に使える制度は、退職すると使えなくなるものもあります。②〜④の雇用保険の給付は、原則として離職後にハローワークで受給資格の決定を受けていることが前提です。
自分はどの給付金の対象?状況別に使える制度を確認
使える制度を分ける最大のポイントは、「退職前に転職先が決まっているか」と「雇用保険に加入していたか」の2つです。次のフローで、自分がどのルートに当てはまるかを確認してください。
図中の下線つきの制度名は、各制度の詳しい解説記事にリンクしています。
「転職先が決まっている=何ももらえない」わけではありません。在職中に使える学び直しの制度や、地方へ移って就職する場合の移住支援金は、転職先の有無に関係なく検討できます。
転職先が決まってから退職する場合にもらえるお金は?
退職前に次の会社が決まっていて、間を空けずに入社する場合は、失業給付金も再就職手当も原則として受け取れません。
理由は2つあります。1つ目は、失業給付金は「働く意思と能力があるのに職に就けていない状態」の方が対象で、すでに就職先がある方は失業状態と認められないためです。2つ目は、再就職手当の支給要件に「受給資格決定(ハローワークでの求職申込み)の前から採用が内定していた事業主に雇われた場合ではないこと」があり、在職中の内定先へ転職するケースはこれに当てはまらないためです。
転職先が決まっている方が検討できるのは、次のようなお金です。
- 勤務先からの退職金、未消化の有給休暇(退職日までの消化)
- 在職中に始められる教育訓練給付金・リスキリング支援(退職前に受講を始める必要あり)
- 東京23区から地方へ移って就職する場合の移住支援金(世帯100万円・単身60万円)
- 自治体が指定する業種・地域で働く場合の就業支援金・奨励金
退職後すぐに就職しても再就職手当はもらえる?
退職後にハローワークで求職申込みをし、7日間の待期期間が終わってから就職した場合は、再就職手当の対象になります。待期期間中(最初の7日間)に就職した場合や、求職申込み前から内定していた会社に入った場合は対象外です。
自己都合退職で給付制限がある方は、待期期間の後の1か月間はハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介で就職したことも条件になります。転職サイト経由の直接応募で決めた場合は、この1か月を過ぎていないと対象外になる点に注意してください。
退職前に申請するともらえるお金はある?「退職前給付金」の正体
「退職前給付金」という名前の公的制度は存在しません。退職前に申請して受け取れる国のお金は、在職中の学び直しを支援する教育訓練給付金・教育訓練休暇給付金・リスキリング支援の3つが中心です。失業給付金や再就職手当は、退職後にハローワークで手続きをして初めて受け取れます。
在職中に申請できる国の制度3つ
退職前(在職中)から申請・受講できる主な制度は次の3つです。いずれも「辞める前に動き始める」ことが前提になります。
| 制度 | 在職中にできること | もらえる金額の目安 |
|---|---|---|
| 教育訓練給付金 | 指定講座を在職中に受講し、修了後に申請(専門実践は受講開始1か月前までに事前手続き) | 受講費用の20〜80%(年間上限10万〜64万円) |
| 教育訓練休暇給付金 | 会社を辞めずに30日以上の無給休暇を取って学ぶ | 基本手当と同額×90日・120日・150日 |
| リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 | 補助事業者のキャリア相談を受け、講座を受講して転職を目指す | 受講費用の1/2(上限40万円)+転職・1年継続で1/5(上限16万円) |
教育訓練休暇給付金は2025年10月1日に始まった新しい制度です。雇用保険に通算5年以上加入し、休暇開始前2年間に被保険者期間が12か月以上ある方が対象で、加入期間に応じて90日・120日・150日分が支給されます。
詳しくはこちら:教育訓練休暇給付金とは?対象者・金額・申請方法を解説
有給休暇を残して退職すると国から補助金が出る?
有給休暇を残して退職したことに対して、国から補助金や給付金が出る制度はありません。未消化の有給休暇は、退職日までに消化するのが基本です。会社によっては就業規則で買い取りを定めている場合がありますが、法律上の義務ではありません。
なお、有給休暇を消化している期間は在籍中の扱いです。失業給付金の手続きは、退職日の翌日以降に離職票を受け取ってから行います。
退職前にやっておくべきお金の手続き
退職後の給付をスムーズに受け取るため、在職中に次の点を確認しておきましょう。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 退職金の有無と金額 | 退職金は法律上の義務ではなく会社独自の制度。就業規則・退職金規程で算定方法を確認 |
| 未消化の有給休暇 | 退職日までに消化できるか、買い取り制度があるか |
| 賞与・未払い残業代 | 退職月の賞与が支給対象になるか、未払いの残業代がないか |
| 企業型確定拠出年金(DC) | 転職先または個人型(iDeCo)への移換手続きが必要か |
| 健康保険 | 退職後は「任意継続」「国民健康保険」「家族の扶養」のいずれかを選ぶ |
| 離職票の発行 | 失業給付を受ける予定なら、離職票の発行を会社に依頼しておく |
| 雇用保険の加入期間 | 12か月(会社都合は6か月)に届くか。退職日によって受給できるかが変わる場合あり |
退職後にもらえるお金(退職金、65歳以上の給付など)を一覧で確認したい方は、次の記事もご覧ください。
詳しくはこちら:退職給付金とは?いくらもらえる?国からの9給付+会社の退職金を一覧解説【2026年8月改定】
「退職前給付金」の申請サポートは危ない?国民生活センターの注意喚起
「退職前給付金で数十万円もらえる」「受給額を増やせる」と有料の申請サポートを勧める広告には注意が必要です。国民生活センターは2025年12月3日、失業保険の申請サポートに関する注意喚起を公表しました。相談件数は2021年度の42件から2024年度は217件と約5倍に増え、2025年度は10月末時点ですでに216件に達しています。
グラフのとおり、2025年度は7か月で前年度1年分とほぼ同じ件数になっています。国民生活センターが紹介している主な相談事例は次の3つです。
・申請サポートを頼めば給付額が増えると期待して契約したが、実際には増えなかった
・途中で解約を申し出たが認められず、違約金を請求された
・メンタルの不調がないのに、指定のクリニックを受診するよう指示された(不正受給を促すような誘導)
失業保険は行政機関の審査で決まるもので、第三者が受給額を保証することはできません。事実と異なる内容で申請すると不正受給となり、責任を問われるのは申請した本人です。雇用保険の不正受給が発覚すると、受け取った額の返還に加えて最大2倍の納付命令(いわゆる3倍返し)を受けることがあり、悪質な場合は詐欺罪で刑事告発される可能性もあります。
失業給付金や再就職手当の手続きは、ハローワークで無料で受け付けています。困ったときは、まずハローワークの窓口に相談してください。契約トラブルは消費者ホットライン「188」で最寄りの消費生活センターにつながります。
参考:失業保険の給付額等を増やすことができるとうたう申請サポートに注意(国民生活センター)
失業給付金(基本手当)はいくら?2026年8月1日から日額の上限・下限を引き上げ
失業給付金(基本手当)は、離職前6か月の賃金を日額にした額の50〜80%(60〜64歳は45〜80%)を、90〜330日分受け取れる制度です。2026年8月1日から、日額の上限は年齢に応じて195〜240円、下限は151円引き上げられました。一般に「失業手当」「失業保険」と呼ばれるのは、この基本手当のことです。
失業給付金をもらえる条件は?
失業給付金を受け取るには、次の条件をすべて満たす必要があります。
| 失業給付金の受給条件 |
|---|
| 就職したいという積極的な意思がある |
| いつでも就職できる能力があり、求職活動をしても職に就けていない |
| 離職日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上ある(倒産・解雇などの特定受給資格者、特定理由離職者は離職日以前1年間に通算6か月以上) |
病気やけが、妊娠・出産などですぐに働けない方は、その間は受給できません。ただし受給期間の延長を申請すれば、働ける状態になってから受け取れる場合があります。
失業給付金の手続きの流れ
手続きは住所地を管轄するハローワークで行います。
②離職票・マイナンバー確認書類・本人確認書類・預金通帳などを持ってハローワークへ行き、求職申込みと受給資格の決定を受ける
③7日間の待期期間を経て、原則4週間に1回、失業の認定を受ける
④認定を受けた日数分の基本手当が、指定口座に振り込まれる
自己都合退職の給付制限は何か月?
2025年4月1日以降に自己都合で退職した方の給付制限期間は、原則1か月です。それ以前は原則2か月でした。ただし、過去5年間に3回以上自己都合で退職している場合は3か月になります。
さらに、離職日前1年以内または離職後に、雇用の安定・就職の促進に役立つ教育訓練(教育訓練給付の対象講座など)を受けた方は、給付制限そのものが解除されます。会社都合退職(特定受給資格者)には給付制限はありません。
失業給付金は何日分もらえる?自己都合と会社都合の給付日数
給付日数は、離職理由・雇用保険の加入期間・離職時の年齢で決まります。自己都合と会社都合で大きく差がつく点に注意してください。
| 自己都合・定年退職など(一般の離職者) | 10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|
| 全年齢共通 | 90日 | 120日 | 150日 |
| 会社都合(特定受給資格者など) | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ─ |
| 30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
基本手当日額の上限・下限(2026年8月1日改定)
基本手当日額は、賃金が低い方ほど給付率が高くなる仕組みです。2026年8月1日以降の上限額・下限額は次のとおりです。
| 離職時の年齢 | 2026年8月1日からの上限額 | 改定前(2025年8月〜) |
|---|---|---|
| 30歳未満 | 7,450円 | 7,255円 |
| 30歳以上45歳未満 | 8,270円 | 8,055円 |
| 45歳以上60歳未満 | 9,110円 | 8,870円 |
| 60歳以上65歳未満 | 7,830円 | 7,623円 |
| 下限額(全年齢共通) | 2,562円 | 2,411円 |
厚生労働省によると、改定の理由は2025年度の平均給与額が前年度より約2.7%上がったことと、最低賃金日額の適用によるものです。
65歳以上で退職した方は基本手当ではなく、一時金の「高年齢求職者給付金」の対象です。
詳しくはこちら:高年齢求職者給付金とは?求職中の高齢者が受け取れる失業給付金
再就職したらもらえるお金|再就職手当は最大70%を一時金で支給
再就職手当は、失業給付金の支給残日数を所定給付日数の1/3以上残して再就職した方に、「基本手当日額×支給残日数×60%または70%」を一時金で支給する制度です。早く決まるほど残日数と支給率が上がり、金額が大きくなります。「就職祝い金」と呼ばれることもあります。
再就職手当の支給条件
再就職手当を受け取るには、次の条件をすべて満たす必要があります。
| 再就職手当の支給条件(すべて満たす必要あり) |
|---|
| 1. ハローワークで受給資格の決定を受け、7日間の待期期間が終わった後に就職または事業を開始した |
| 2. 就職日の前日までに、基本手当の支給残日数が所定給付日数の1/3以上ある |
| 3. 離職前の事業主や、その事業主と資本・人事・取引面で密接な関係のある事業主への再就職ではない |
| 4. 給付制限がある方は、待期期間の後1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介で就職した |
| 5. 1年を超えて勤務することが確実である |
| 6. 原則として雇用保険の被保険者になっている |
| 7. 過去3年以内に再就職手当・常用就職支度手当を受けていない |
| 8. 受給資格決定(求職申込み)の前から採用が内定していた事業主への就職ではない |
再就職手当の計算方法(2026年8月改定後の上限)
支給率は、再就職した時点で残っている支給日数によって決まります。
| 再就職時の支給残日数 | 支給率 |
|---|---|
| 所定給付日数の2/3以上 | 70% |
| 所定給付日数の1/3以上2/3未満 | 60% |
計算に使う基本手当日額には上限があり、2026年8月1日から2027年7月31日までは、60歳未満が6,745円、60歳以上65歳未満が5,454円です。本人の基本手当日額がこれより低ければ、本人の日額で計算します。
・基本手当日額を上限の6,745円と仮定
・6,745円×120日×70%=566,580円が一時金で支給
※実際の日額は離職前の賃金と年齢で決まります。正確な額はハローワークでご確認ください。
再就職手当で100万円以上もらえるのはどんな人?
再就職手当が100万円を超えるのは、会社都合退職などで所定給付日数が240日以上あり、日額が上限に近い方が、早期に再就職したケースに限られます。自己都合退職の場合は所定給付日数が最大150日のため、日額が上限でも約70.8万円が最大です。
次のグラフは、基本手当日額を上限の6,745円、支給率70%(所定給付日数をすべて残して再就職)とした場合の金額です。
たとえば45歳以上60歳未満で雇用保険の加入期間が5年以上あり、会社都合で退職した方は所定給付日数が240日以上になります。一方、月給が低めで基本手当日額が上限に届かない方は、同じ日数でも金額は下がります。月給20万円・30万円などの具体的な試算は、再就職手当の個別記事で確認できます。
再就職手当はいつ振り込まれる?遅いときの確認先
再就職手当は、申請書を提出してからハローワークの審査(再就職先への在籍確認など)を経て、おおむね1か月程度で指定口座に振り込まれるのが一般的です。申請期限は再就職した日の翌日から1か月以内で、これを過ぎても2年の時効までは申請できます。
1か月以上たっても振り込まれない場合は、まず申請書を提出したハローワークに審査の状況を問い合わせましょう。再就職先の事業主証明が未記入だったり、在籍確認の回答が遅れていたりすると、支給が遅れることがあります。
詳しくはこちら:【2026年8月改定】再就職手当はいくら?月給20万・30万の計算方法と満額・支給条件を徹底解説
県外の会社に就職しても再就職手当はもらえる?
県外の会社に就職した場合も、支給条件を満たしていれば再就職手当を受け取れます。勤務地が都道府県をまたぐかどうかは条件に含まれていません。
ハローワーク等の紹介で就職し、通勤が難しいため引っ越す場合は、条件を満たせば引っ越し費用などを補う「移転費」の対象にもなります。東京23区から地方へ移る場合は、移住支援金も確認してください(いずれも後述の各見出しで解説)。
再就職して半年後にもらえるお金|就業促進定着手当
就業促進定着手当は、再就職手当を受けた方が同じ会社で6か月以上働き、その6か月間の賃金が離職前より下がっていた場合に、差額の一部を支給する制度です。「転職で給料が下がった」ときの補填にあたります。
就業促進定着手当の支給条件
| 就業促進定着手当の支給条件(すべて満たす必要あり) |
|---|
| 1. 再就職手当の支給を受けている |
| 2. 再就職した日から、同じ事業主に6か月以上、雇用保険の被保険者として雇用されている |
| 3. 再就職後6か月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回る |
再就職手当を申請していない方や、起業によって再就職手当を受けた方は対象外です。
就業促進定着手当の計算方法と上限(2025年4月改正)
計算式は「(離職前の賃金日額−再就職後6か月間の賃金の1日分の額)×再就職後6か月間の賃金支払基礎日数」です。2025年4月1日以降に再就職した方の上限額は「基本手当日額×支給残日数×20%」で、改正前の最大40%から引き下げられました。
上限額の計算に使う基本手当日額も、2026年8月1日から2027年7月31日までは60歳未満6,745円、60歳以上65歳未満5,454円が上限です。
申請期間は再就職日から6か月たった日の翌日から2か月間です。対象になりそうな方には、ハローワークから申請書が届くのが一般的ですが、届かない場合は自分から問い合わせましょう。
詳しくはこちら:就業促進定着手当はいくらもらえる?計算方法・いつ振り込まれるかを解説【2026年8月改定】
遠方への転職で使える移転費・広域求職活動費|2026年8月から回数上限
雇用保険の受給資格者がハローワーク等の紹介で遠方の会社に応募・就職する場合、面接の交通費や引っ越し費用の一部が支給されます。UIJターン転職を考えている方は、応募の前にハローワークで対象になるか確認しておくと安心です。
移転費|就職のための引っ越し費用
移転費は、ハローワークや職業紹介事業者の紹介で就職する、または公共職業訓練を受けるために住所を変える場合に支給されます。鉄道賃・船賃・航空賃・車賃・移転料・着後手当が対象です。
通勤に時間がかかりすぎる(往復4時間以上が目安)など、ハローワークが転居を必要と認めた場合に限られ、1年以上の雇用が見込まれる就職であることも条件です。申請期限は移転した日の翌日から1か月以内です。
広域求職活動費|遠方の面接に行く交通費・宿泊料
広域求職活動費は、ハローワークの紹介で、管轄区域外にある往復200km以上離れた会社の面接などに行く場合に、交通費が支給される制度です。往復400km以上の場合は宿泊料も支給されます。
2026年8月1日から、広域求職活動費には所定給付日数に応じた受給回数の上限が設けられました。2026年7月31日以前に始めた広域求職活動は回数に数えません。
| 所定給付日数 | 受給回数の上限 |
|---|---|
| 90日以下 | 3回 |
| 120日 | 4回 |
| 150日 | 5回 |
| 180日 | 6回 |
| 210日〜360日 | 7〜12回(日数に応じて段階的に増加) |
申請期限は広域求職活動が終わった日の翌日から10日以内と短いため、面接が終わったらすぐに手続きしてください。
短期訓練受講費・求職活動関係役務利用費
短期訓練受講費は、ハローワークの職業指導を受けて1か月未満の教育訓練を修了した場合に、受講費用の20%(上限10万円)が支給される制度です。教育訓練給付金を受けた講座は対象外です。
求職活動関係役務利用費は、面接や教育訓練のために子どもの保育サービスなどを利用した場合に、費用の80%(上限あり)が支給される制度です。子育て中で求職活動の時間を取りにくい方は、ハローワークに相談してみてください。
参考:移転費、広域求職活動費、短期訓練受講費、求職活動関係役務利用費について(厚生労働省)
地方へ転職すると最大100万円|就職支援金としての移住支援金
東京23区に住んでいた(または通勤していた)方が地方へ移住して就職すると、国と自治体の移住支援金として世帯で最大100万円、単身で最大60万円を受け取れます。18歳未満の子どもを連れて移住する場合は、1人につき最大100万円が加算されます。「就職支援金」「転職支援金」と検索する方が探している、国が関わる支援金の代表例です。
| 移住支援金の主な条件 | |
|---|---|
| 移住元の条件 | 移住直前の10年間で通算5年以上、東京23区に在住または通勤していた(直近1年以上は必須) |
| 移住先 | 東京圏外、または東京圏内の条件不利地域 |
| 移住先での仕事 | 地域の中小企業等への就業、テレワークでの業務継続、起業支援金の交付決定など |
| 申請期限 | 転入後1年以内 |
| 定住の条件 | 申請後5年以上、移住先の市町村に住み続ける意思がある |
移住支援金は、移住先の都道府県が選んだ求人(マッチングサイトの掲載求人など)に就職することが条件になるのが一般的です。先に就職先を決めてしまうと対象外になることがあるため、応募前に移住先の自治体の要件を確認してください。支給額や対象求人は自治体ごとに異なります。
都道府県別の移住支援金と市町村の独自制度は、次の記事でまとめています。
スキルアップ・学び直しに使える給付金|教育訓練給付金・リスキリング支援
転職に向けて資格やスキルを身につけるときは、受講費用の一部が戻る教育訓練給付金と、在職者向けのリスキリング支援が使えます。雇用保険を受けられない方は、月10万円を受け取りながら無料で訓練を受けられる求職者支援制度が選択肢になります。
教育訓練給付金|受講費用の最大80%
教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定する講座を修了すると、受講費用の一部がハローワークから支給される制度です。訓練のレベルによって3種類あります。
| 訓練の種類 | 支給率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 受講費用の20% | 10万円 |
| 特定一般教育訓練 | 受講費用の40〜50% | 年間20万〜25万円 |
| 専門実践教育訓練 | 受講費用の50〜80% | 年間40万〜64万円(最長4年) |
看護師・介護福祉士・保育士などの国家資格、大型自動車免許、簿記、宅建など幅広い講座が対象です。専門実践教育訓練と特定一般教育訓練は、受講開始の1か月前までにキャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを作り、ハローワークで手続きする必要があります。
詳しくはこちら:教育訓練給付金とは?【2026年・令和8年】対象講座や申請方法を解説
教育訓練支援給付金|訓練中の生活費として基本手当日額の60%
教育訓練支援給付金は、45歳未満の離職者が専門実践教育訓練を受ける場合に、失業給付の受給が終わった後の訓練期間中の生活費として、基本手当日額の60%を支給する制度です。
・金額:基本手当日額の60%(2026年8月1日以降、30歳以上45歳未満の日額上限は4,962円。60日分で297,720円)
・期限:2027年(令和9年)3月31日までに受講を開始した方が対象の時限措置
詳しくはこちら:教育訓練支援給付金はいくら?教育訓練給付金との違い・受給条件を解説【2026年8月改定】
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業|転職成功で最大56万円
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業は、経済産業省が在職者の学び直しと転職を支援する事業です。補助事業者によるキャリア相談、講座の受講、転職支援、転職後のフォローアップまでを一体で受けられます。
| タイミング | 補助額 |
|---|---|
| リスキリング講座を修了したとき | 受講費用(税別)の1/2(上限40万円) |
| 講座修了後に転職し、1年間の継続就業を確認できたとき | 受講費用(税別)の1/5を追加(上限16万円) |
在職中の方が対象で、退職後に申し込むことはできません。補助事業者ごとに募集枠があり、枠が埋まると受付が終わる場合があります。
詳しくはこちら:転職成功で最大56万円!「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」とは?対象者・申請方法を徹底解説【2026年最新版】
雇用保険がない・無職の人がもらえるお金は?求職者支援制度と住居確保給付金
雇用保険に入っていなかった方や、加入期間が足りない方は、失業給付金や再就職手当は受け取れません。その場合に使える国の制度が、月10万円を受け取りながら無料で職業訓練を受けられる「求職者支援制度」と、家賃相当額が支給される「住居確保給付金」です。
求職者支援制度|月10万円+無料の職業訓練
求職者支援制度は、雇用保険を受けられない求職者が、ハローワークの支援を受けながら無料の職業訓練を受ける制度です。収入などの条件を満たすと、職業訓練受講給付金として月10万円の職業訓練受講手当と、通所手当(上限月42,500円)、寄宿手当(月10,700円)が支給されます。
| 職業訓練受講給付金の主な条件(すべて満たす必要あり) |
|---|
| 本人の収入が月8万円以下 |
| 世帯全体の収入が月30万円以下 |
| 世帯全体の金融資産が300万円以下 |
| 現在住んでいるところ以外に土地・建物を持っていない |
| 訓練の実施日すべてに出席する(やむを得ない理由がある場合でも8割以上) |
| 世帯の中に同時にこの給付金を受けて訓練を受けている人がいない |
| 過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けていない |
収入が月8万円をわずかに超える方でも、本人収入が月12万円以下・世帯収入が月34万円以下などの条件を満たせば、通所手当だけを受け取れる場合があります。フリーランスを廃業した方、雇用保険に入っていなかったパート・アルバイトの方などが主な対象です。
詳しくはこちら:求職者支援制度とは?月10万円もらって無料で職業訓練|対象者・条件・申請方法【2026年最新】
住居確保給付金|家賃相当額を原則3か月(最長9か月)
住居確保給付金は、離職・廃業・休業などで家賃が払えなくなるおそれがある方に、家賃相当額(自治体ごとの上限あり)を原則3か月、最長9か月支給する制度です。返済は不要で、窓口は市区町村の自立相談支援機関です。雇用保険に入っていたかどうかは問われません。
詳しくはこちら:住居確保給付金2026|基準額92,000円に引き上げ・家賃補助と転居費用補助の条件を解説
「無職なら30万円もらえる」は本当?
無職の方に一律で30万円を支給する国の給付金は、2026年9月30日時点で確認できません。「無職 給付金 30万」などで検索して出てくる情報の多くは、求職者支援制度(月10万円×訓練期間)や住居確保給付金を合計した額、自治体独自の支援、または過去の臨時給付を指しています。「誰でも30万円」とうたう広告やSNS投稿は、申請サポートなどの勧誘であることがあるため注意してください。
職業転換給付金とは?
職業転換給付金は、再就職が特に難しい求職者(中高年の離職者や障害のある方など)の就職を後押しするため、ハローワークを通じて訓練手当などを支給する制度の総称です。雇用保険の給付を受けられない方が対象になるものもあります。対象になるかどうかは個別の判断になるため、ハローワークの窓口で確認してください。
経営者・個人事業主が廃業して転職する場合に使える補助金は?
事業を畳んで次の仕事に移る中小企業の経営者・個人事業主は、中小企業庁の「事業承継・M&A補助金(廃業・再チャレンジ枠)」の対象になることがあります。廃業にかかる費用の2/3(または1/2)、単独申請で最大300万円が補助されます。
再チャレンジの内容は起業に限られず、「自身の知識や経験を活かせる企業への就職」も公募要領で例として示されています。対象経費は廃業支援費、在庫の廃棄費、建物の解体費、原状回復費などで、転職活動そのものの費用ではありません。
16次公募(2026年6月19日〜7月24日)は受付を終了しています。次の公募は中小企業庁の発表を確認してください。
詳しくはこちら:事業承継・M&A補助金 廃業・再チャレンジ枠とは【16次公募】廃業費用を2/3・最大300万円補助|単独申請と併用申請の違い
「転職支援金」「再就職支援金」は国の制度?自治体の就業支援金との違い
「転職支援金」「再就職支援金」という名前の国の給付制度はありません。これらの言葉で探されている国の制度は、ほとんどが再就職手当・就業促進定着手当・移住支援金です。一方で、自治体が独自に「就業支援金」「就職奨励金」などの名前で支援金を出しているケースはあります。
自治体の就業支援金・奨励金の例
人手不足が深刻な業種(介護・看護・保育・建設・運輸・農業など)への就職や、地元へのUターン就職を後押しするため、自治体が独自に支援金を支給している例があります。
・県外の大学を卒業してUターン就職した若者への奨励金
・看護師・准看護師として地域の医療機関に就職した方への就業支援金
・建設業の若手技能者として就職した方への定着支援金
・保育士として地元の保育所に就職した方への家賃補助・支度金
金額は数万円から数十万円程度で、就職から半年〜1年たってから支給される例が多くみられます。「お住まいの自治体名+就業支援金」「自治体名+就職奨励金」で検索するか、自治体の労働・産業振興の担当窓口に問い合わせると確実です。
会社都合で離職する方が受けられる再就職支援
事業の縮小などで会社都合により離職する場合、勤務先が「再就職援助計画」を作成していると、会社の費用で民間の再就職支援会社のサービスを受けられることがあります。対象者には「再就職援助計画対象労働者証明書」が交付されます。
詳しくはこちら:再就職援助計画対象労働者証明書とは?デメリットはある?もらったら何ができるかを解説
常用就職支度手当|再就職手当の対象外でも受けられる場合
常用就職支度手当は、障害のある方、45歳以上で再就職援助計画の対象となった方など就職が難しい方が、ハローワーク等の紹介で1年以上の雇用が見込まれる仕事に就いた場合の一時金です。支給残日数が1/3未満で再就職手当を受けられない場合でも対象になります。金額は「基本手当日額×最大90日分×40%」で、計算に使う日額には再就職手当と同じ上限があります。
転職の給付金はどこで・いつまでに申請する?制度別の窓口と期限
転職に関する給付金は、ほとんどがハローワークで無料で申請できます。ただし申請期限は制度ごとに違い、10日以内のものもあります。窓口と期限を一覧にまとめました。
| 制度 | 申請窓口 | 申請のタイミング・期限 |
|---|---|---|
| 失業給付金(基本手当) | 住所地のハローワーク | 離職後すみやかに(受給期間は原則、離職日の翌日から1年) |
| 再就職手当 | ハローワーク | 再就職した日の翌日から1か月以内(時効2年) |
| 就業促進定着手当 | ハローワーク | 再就職から6か月たった日の翌日から2か月以内 |
| 移転費 | ハローワーク | 移転した日の翌日から1か月以内 |
| 広域求職活動費 | ハローワーク | 広域求職活動が終わった日の翌日から10日以内 |
| 教育訓練給付金 | 住所地のハローワーク | 受講修了日の翌日から1か月以内(専門実践などは受講開始1か月前までに事前手続き) |
| 職業訓練受講給付金 | ハローワーク | 訓練の申込み時に事前審査、訓練期間中は毎月申請 |
| リスキリング支援事業 | 経済産業省の補助事業者 | 在職中に補助事業者へ申込み |
| 移住支援金 | 移住先の市町村 | 転入後1年以内 |
| 自治体の就業支援金 | 各自治体の担当課 | 自治体ごとに異なる |
ハローワークでの手続きに必要な書類
・マイナンバー確認書類(マイナンバーカード、または通知カード・マイナンバー記載の住民票)
・本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
・本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
・写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm、最近3か月以内)※マイナンバーカードを提示すると省略できる場合あり
申請でつまずきやすい5つのポイント
7日間の待期期間の後、原則1か月(過去5年で3回以上の自己都合退職なら3か月)の給付制限があり、すぐには支給が始まりません。
②受給中のアルバイト
失業給付の受給中に働いた場合は、失業認定申告書で必ず申告します。申告しないと不正受給になります。
③再就職手当と就業促進定着手当の順番
就業促進定着手当は、再就職手当を受けていることが条件です。再就職手当を申請していないと、半年後の手当も受け取れません。
④教育訓練給付の事前手続き
専門実践教育訓練・特定一般教育訓練は、受講開始の1か月前までにキャリアコンサルティングとハローワークでの手続きが必要です。受講を始めてからでは間に合いません。
⑤離職票が届かない
離職票がないと失業給付の手続きができません。退職から2週間ほどたっても届かない場合は、勤務先に確認するか、ハローワークに相談しましょう。
転職でもらえる給付金に関するよくある質問
転職するともらえる給付金にはどんな種類がありますか?
主なものは、失業給付金(基本手当)、再就職手当、就業促進定着手当、常用就職支度手当、移転費、広域求職活動費、教育訓練給付金、教育訓練休暇給付金、教育訓練支援給付金、職業訓練受講給付金(求職者支援制度)、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業、移住支援金です。雇用保険の加入期間、離職理由、転職先が決まった時期などで、受け取れる制度が変わります。
「退職前給付金」という制度はありますか?
「退職前給付金」という名前の公的制度はありません。退職前(在職中)に申請できる国の制度は、教育訓練給付金、教育訓練休暇給付金、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業などです。国民生活センターは2025年12月3日、失業保険の受給額を増やせるとうたう申請サポートについて注意喚起を公表しています。
退職前に申請するともらえるお金はありますか?
在職中に手続きを始められる国の制度として、教育訓練給付金(受講費用の20〜80%)、教育訓練休暇給付金(基本手当と同額を90〜150日分)、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(最大56万円)があります。失業給付金や再就職手当は、退職後にハローワークで受給資格の決定を受けてから申請します。
転職先が決まっていても失業給付金や再就職手当はもらえますか?
退職前に転職先が決まっている場合は、原則としてどちらも受け取れません。失業給付金は仕事が見つかっていない失業状態の方が対象で、再就職手当には「求職申込みの前から内定していた事業主への就職ではないこと」という条件があるためです。転職先が決まっている方は、在職中に使える教育訓練給付金や、地方へ移って就職する場合の移住支援金を検討しましょう。
2026年8月1日から基本手当日額はどう変わりましたか?
上限額は30歳未満が7,450円、30歳以上45歳未満が8,270円、45歳以上60歳未満が9,110円、60歳以上65歳未満が7,830円に、下限額は全年齢共通で2,562円に引き上げられました。再就職手当・就業促進定着手当の計算に使う日額の上限は、2027年7月31日まで60歳未満6,745円、60歳以上65歳未満5,454円です。
再就職手当で100万円以上もらえますか?
会社都合退職などで所定給付日数が240日以上あり、基本手当日額が上限(60歳未満6,745円)に近い方が早期に再就職すれば、100万円を超えることがあります。所定給付日数330日をすべて残して再就職した場合、最大約155.8万円です。自己都合退職は所定給付日数が最大150日のため、上限でも約70.8万円です。
自己都合で退職した場合、失業給付金はいつからもらえますか?
2025年4月1日以降の自己都合退職は、7日間の待期期間の後に原則1か月の給付制限があり、その後から支給対象になります。過去5年間に3回以上自己都合退職している場合は3か月です。離職前1年以内や離職後に教育訓練を受けた方は、給付制限が解除されます。
再就職して半年後にもらえるお金はありますか?
再就職手当を受けた方が同じ会社で6か月以上働き、その間の賃金が離職前より下がっていた場合は、就業促進定着手当を受け取れます。上限は基本手当日額×支給残日数×20%で、申請期間は再就職から6か月たった日の翌日から2か月間です。
遠方への転職で引っ越し費用や面接の交通費は出ますか?
雇用保険の受給資格者がハローワーク等の紹介で就職・応募する場合、引っ越し費用などの移転費と、往復200km以上離れた会社の面接交通費(400km以上なら宿泊料も)の広域求職活動費が支給されます。広域求職活動費は2026年8月1日から、所定給付日数に応じて3〜12回の受給回数上限が設けられました。申請期限は移転費が1か月以内、広域求職活動費が10日以内です。
地方へ転職すると支援金はもらえますか?
移住直前の10年間で通算5年以上(直近1年以上を含む)東京23区に住んでいたか通勤していた方が、東京圏外などへ移住して対象の企業に就職すると、移住支援金として世帯最大100万円、単身最大60万円を受け取れます。18歳未満の子どもがいる場合は1人につき最大100万円が加算されます。申請は転入後1年以内に移住先の市町村で行います。
雇用保険に入っていなかった場合に使える給付はありますか?
求職者支援制度を利用すると、本人収入が月8万円以下、世帯収入が月30万円以下などの条件を満たせば、月10万円の職業訓練受講手当と通所手当を受けながら無料で職業訓練を受けられます。家賃の支払いが難しい場合は、住居確保給付金で家賃相当額を原則3か月(最長9か月)受け取れる可能性があります。
経営者が廃業して会社員に転職する場合に使える補助金はありますか?
中小企業庁の事業承継・M&A補助金(廃業・再チャレンジ枠)は、廃業して新たな挑戦をする中小企業の経営者・個人事業主を対象に、廃業費用の2/3(または1/2)、単独申請で最大300万円を補助します。再チャレンジには、経験を活かせる企業への就職も含まれます。16次公募は2026年7月24日に締め切られました。
申請サポートを名乗る業者から連絡がありました。利用しても大丈夫ですか?
慎重に判断してください。国民生活センターには、受給額が増えなかった、解約を認められなかった、不調がないのにクリニックの受診を指示されたといった相談が寄せられています。事実と異なる申請は不正受給となり、返還に加えて最大2倍の納付命令を受けることがあります。失業給付金や再就職手当の申請はハローワークで無料で受け付けています。
まとめ
転職でもらえるお金は、「いつ動くか」と「雇用保険に入っていたか」で大きく変わります。退職前から使える制度もあれば、退職後の手続きが前提の制度もあり、申請期限が10日しかないものもあります。
・再就職手当・就業促進定着手当の日額上限は60歳未満6,745円、60〜64歳5,454円(2027年7月31日まで)
・再就職手当が100万円を超えるのは所定給付日数240日以上の方が中心。自己都合退職は最大約70.8万円
・退職前に転職先が決まっている場合、失業給付金・再就職手当は原則対象外
・自己都合退職の給付制限は2025年4月から原則1か月に短縮
・「退職前給付金」という公的制度はない。在職中に使えるのは教育訓練給付金・教育訓練休暇給付金・リスキリング支援
・東京23区から地方へ移住して就職すると、移住支援金で世帯最大100万円
・広域求職活動費は2026年8月から受給回数に上限。申請期限は10日以内
自分がどの制度の対象になるか迷ったら、まずは最寄りのハローワークで相談してみてください。手続きはすべて無料です。この記事で気になる制度があれば、公式情報を確認したうえで、早めに準備を始めましょう。
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