従業員の離職防止は、多くの企業にとって重要な課題のひとつです。従業員の離職が続くと、改めて採用活動や教育をしなければなりません。時間やコストもかかるため、企業の生産性低下にもつながります。
しかし、従業員の離職が防げずに困っている企業も少なくありません。離職を防止するためには、どのような施策が有効なのでしょうか。
1年を通して、年末や年度末が含まれる時期は、離職者が多くなるタイミングです。企業側が離職防止策に早急に取り組むことで、離職者を減らせる可能性も高まるでしょう。
本記事では、企業ができる離職防止策をご紹介します。離職原因や離職を放置することで生じるリスクも併せて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
離職の原因
離職防止のためには、離職原因を把握することが重要です。従業員の主な離職原因には、以下が挙げられます。
- 人間関係
- 労働環境
- 仕事内容
このように、企業における従業員の離職原因はひとつではありません。
大切なことは、企業が離職原因を把握し、改善に努めることです。企業が離職原因の把握や改善を行わないでいると、さらにリスクが生じてしまいます。
ここからは、具体的な原因についてご紹介します。
人間関係
離職原因としてよく挙げられるのが、職場での人間関係です。「職場の空気が重苦しい」、「同僚とうまくいかない」、「上司と部下としての信頼関係が構築できない」などが挙げられます。毎日のように接する上司や同僚、部下との関係性がうまくいかない場合、大きなストレスにつながります。同じ職場に相談できる人がいないと、悩みを理解してもらえず、孤独感を感じてしまいます。結果的に、職場における人間関係の悩みは離職につながりやすくなるのです。
労働環境
離職原因として、労働環境への不満も挙げられます。たとえば、給与や労働時間・休日、働き方などが挙げられます。自分の業務量やパフォーマンスに対して、十分な給与が支払われていないと感じる場合は、大きな不満につながります。長時間労働や休暇の取りにくさはモチベーションを低下させます。また、状況に合わせた柔軟な働き方を選択できない場合、働き続けることができない従業員も出てくるでしょう。
仕事内容
離職原因には、従業員の仕事内容に対する不満も挙げられます。
たとえば以下のような点です。
- 本人の希望とはまったく異なる仕事内容ばかりである
- 従業員のレベルや経験に見合わない業務内容である
- 目標や評価に対する不満がある
このように、仕事そのものや日々の業務に関連した不安や不満が原因で離職につながることも少なくありません。
離職する従業員に共通する特徴
離職を検討している従業員には、以下のような共通した特徴が現れることがあります。- 仕事へのモチベーションが低下する
- コミュニケーションが希薄になる
- 退勤時間が早まったり有給休暇の消化日数が多くなる
従業員にこのような行動がみられる場合は、企業側が早い段階で気付き、フォローすることが大切です。特に、不安や不満を抱き始めた従業員や離職を検討し始めた段階の従業員に対しては、企業が適切なタイミングでフォローすることで、離職を防げる可能性が高まります。
離職防止に取り組まないリスク
企業が離職防止策を講じないでいると、人材不足が加速し、以下のようにさらなるリスクが生じます。
- 従業員のモチベーション低下と優秀な人材の流出
- 採用と教育コストの発生
- 企業イメージの低下
- 生産性低下
ここでは、企業が離職防止に取り組まないことで生じる具体的なリスクについてご紹介します。
既存従業員の負担増大
離職が続く企業では、既存従業員への負担が重くなります。業務量が増えることで、長時間労働や場合によっては休日出勤が必要になることもあるためです。既存従業員の負担が増えると、従業員のモチベーションが低下したり、心身の健康を損なったりする恐れもあるため、さらなる悪循環に陥る可能性もあるでしょう。
優秀な人材の流出
離職防止ができない企業では、優秀な人材も流出してしまいます。企業が防止対策をとらないままでいることに対して、優秀な人材は企業の将来性を危惧する可能性があります。優秀な人材を失うことは、企業にとって大きな損失です。
採用と教育コストの発生
離職防止ができないと、採用活動や教育を行わなければなりません。採用や教育には時間や労力もかかるため、コストが増大します。とくに優秀な人材を獲得するためには、より多くのコストがかかります。
企業イメージの低下
離職率が高いと、企業イメージが低下し、業績や採用活動にも悪い影響を及ぼします。とくに採用活動においては、「従業員が定着しない企業=働きにくさの表れ」として求職者にマイナスな印象を与え、人材獲得が難航する恐れもあります。
離職防止に有効な対策【10選】
離職防止策はさまざまあります。ここでは、具体的に企業ができる離職防止策として以下の10選をご紹介します。
| 1 | 離職理由を把握する |
| 2 | 労働環境を改善する |
| 3 | 働きやすさを向上させる |
| 4 | 評価制度を見直す |
| 5 | コミュニケーションの機会を増やす |
| 6 | アンケートや満足度調査を実施する |
| 7 | 管理職(上司)の育成を強化する |
| 8 | 人材育成や教育体制の見直しを行う |
| 9 | 採用におけるミスマッチを防ぐ |
| 10 | ハラスメント対策を行う |
企業が今すぐに取り入れられる防止策もあるため、できるだけ早く取り組むことが大切です。
離職理由を把握する
従業員の離職理由を把握することは、企業が適切な防止策の実行に役立ちます。退職理由に応じて取るべき防止策は異なるためです。もし特定の理由による退職者が多い場合、取るべき対策を重点的に行えます。詳細な離職理由のヒアリングは、離職手続きの完了を目安に行うのがポイントです。離職手続きが完了していれば、慰留される不安がなく、従業員も本音で話してくれる可能性が高まります。
労働環境を改善する
労働環境の改善は、離職防止に有効です。とくに、長時間労働が蔓延していたり有給休暇が取りにくかったりするような状況にある場合は、早急な改善を目指しましょう。残業の多さや休暇の取りにくさは、ライフワークバランスが保ちにくくなり、従業員のモチベーションを低下させます。そのほか、賃金や職場の安全衛生面、福利厚生などを見直すことも重要です。
働きやすさを向上させる
離職防止には、従業員の働きやすさも影響します。テレワークや時短勤務を選びやすくすることで、性別に関係なく働きやすさが改善します。職種によっては、フレックスタイム制や裁量労働制を導入するのも方法のひとつです。
評価制度を見直す
離職防止のためには、評価制度の見直しも重要です。従業員が成果を出しているにもかかわらず、企業側が評価や給与に反映できていないと、従業員のモチベーションを低下させてしまいます。とくに、評価に不満を抱く従業員は、パフォーマンスを適切に評価してくれる会社へ流出しがちです。評価制度にはいくつもの種類があるため、より客観的で納得感の得られる評価ができるかという観点を意識しましょう。
コミュニケーションの機会を増やす
離職防止には、企業内においてミュニケーションの機会を増やすことも大切です。上司や人事との面談を行い、近況報告や業務に関する相談が気軽にできる環境を整備しましょう。そのほか、チームや部署内、部署外とのコミュニケーションを促進することも大切です。従業員が孤立することのないよう、積極的に機会を設けましょう。
アンケートや満足度調査を実施する
離職防止のためには、従業員の声に耳を傾けることが大切です。たとえば、従業員アンケートや満足度調査などを実施して、課題を抽出します。効果検証を行うためにも、アンケートや満足度調査は定期的に実施することがおすすめです。
管理職(上司)の育成を強化する
従業員のマネジメントを適切に行うためには、管理職の育成が不可欠です。管理職という立場に満足して、部下への指導や管理、適切な評価ができていないことがあります。また、場合によっては無自覚にハラスメントにつながるような行為をしてしまっているケースも少なくありません。企業側は、管理職などリーダーの立場にいる従業員を対象とした育成にも目を向け、強化する必要があります。
人材育成や教育体制の見直しを行う
離職防止のためには、人材育成や教育体制の見直しも大切です。従業員へのフォロー体制を整えることや必要なタイミングでの研修実施などが効果的です。たとえば、入社後のOJTを丁寧に実施することで新入社員は安心して仕事に取り組めます。OFF-JTを取り入れることで、従業員の成長を促進できます。このように人材育成や教育体制を充実させることで、従業員が企業から大切にされていると感じ、会社に対するエンゲージメントが向上しやすくなるでしょう。
採用におけるミスマッチを防ぐ
離職防止には、採用シーンにおけるミスマッチを防ぐことも有効です。企業側と求職者側の希望が合っていない状況で採用してしまうと、入社後のミスマッチが起こり、早期離職にもつながります。企業側は、採用活動の段階で労働環境や先輩従業員の紹介などを行い、会社の実情を伝えることが大切です。企業のよい部分だけでなく、課題も併せて伝えることで、入社後のギャップを抑えることができるはずです。とくに新卒採用の場合は、会社で働くイメージが付きにくいこともあるため、先輩社員と懇談する機会やインターンシップなどを実施することもおすすめです。
ハラスメント対策を行う
離職防止では、ハラスメント対策も意識しましょう。従業員における人間関係の悩みには、とくに上司との関係に悩むケースが少なくありません。実際にハラスメントが起きている場合はもちろんのこと、上司側が無意識でハラスメントに該当するような言動をとってしまっていることもあるかもしれません。企業側は、ハラスメントが起こった際の対応として、当事者と第3者へのヒアリングを行ったり、早急な処分を検討する必要があります。
また、日頃からハラスメントを防ぐための研修を実施することや、管理職のハラスメントに対する意識レベルを上げる教育も重要です。
まとめ
離職防止は、多くの企業における重要な課題といえます。離職防止のためにできることはさまざまありますが、まずは退職者や既存従業員の声に耳を傾けることが重要です。離職防止策は、実施して終わりにするのではなく、効果検証を行うことも大切です。離職防止策の実施と効果検証までをひとつのサイクルとして繰り返し行い、効果を高めましょう。
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