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手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金とは|概要や条件、支給金額を解説【東京都】

公開日:2026/4/19 更新日:2026/4/17
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「人材が定着しない」「採用に苦戦している」——そんな悩みを抱える都内中小企業を支援するのが、東京都の「手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金」です。働き方の見直しや賃上げなどの取り組みに対して、最大230万円の奨励金を受け取ることができます。

本記事では令和7年度の本事業の内容から、対象者や奨励金の金額などを解説します。企業として従業員の働きがいや満足度を向上させたいと考えている企業は、お役立てください。

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この記事の目次

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手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金とは

東京都による「手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金」とは、都内中小企業等の労働生産性を高め、持続的成長や人材定着を目的とした事業です。以前は「魅力ある職場づくり推進奨励金」という名称でしたが、令和7年度以降は名称を変更して実施されています。

具体的には、以下の取り組みが対象です。

・従業員の「手取り時間」の創出
・ライフステージの支援
・エンゲージメント向上に向けた取組
・賃金の引上げ

これらの取り組みを行うことで、従業員の働きがいを高める職場環境づくりを推進する企業に対して奨励金を支給します。

企業経営においては、柔軟で多様な働き方を推進することで、ライフワークバランスを向上させたり(手取り時間の創出)、仕事へのやりがいや働きがいから組織等への貢献意欲を高めたりすること(エンゲージメントの向上)等が重要と考えられています。本事業は、このような企業経営の在り方を推進するために、東京都が都内企業を支援するために創設されました。

本制度は令和8年度においても実施される見込みではありますが、2026年4月時点では公表されていません。申請を検討してる方は、公式ページの最新情報をご確認ください。

要件と補助額

「手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金」について解説します。

まずは一覧表で事業内容をご紹介しますので、概要把握にお役立てください。

項目 内容
奨励金の支給要件 ・「手取り時間」創出の取組
・ライフステージを支援する取組
・従業員のエンゲージメント向上に向けた取組
・賃金引上げの取組
奨励金対象事業者の要件 企業要件等、全13項目
奨励金の支給額 「手取り時間」創出の取組:各10万円/上限40万円
ライフステージを支援する取組:各10万円/上限30万円
従業員のエンゲージメント向上に向けた取組:各10万円/上限40万円
賃金引上げの取組:一人当たり12万円・上限10人(上限120万円)
※全取組を通して、最大230万円
募集回 令和7年度全10回
※予定社数を超えた場合は受付期間終了後に抽選し、各回の予定社数に満たない場合は以降に追加する場合あり

次からは、事業の重要な点について、詳しく解説します。

本事業の要件

本事業による奨励金の受給要件は、以下13項目を満たすことです。

都内で事業を営んでいる中小企業等であること
・常時雇用する労働者数が300人以下
・法人の場合は都内に本店登記がある、又は支店・営業所等の事業所が都内にある
・企業のほか、一般社団法人等や個人事業主も含む
都内に勤務する常時雇用する労働者を1人以上、かつ6か月以上継続して雇用していること
※休業中の従業員を含め、常時雇用する労働者は雇用保険被保険者
就業規則を作成して、企業情報の登録締切日以前に労働基準監督署に届出を行っていること
※常時雇用する労働者が10人未満でも、本事業では労働基準監督署への届出が必須
労働関係法令について指定の要件(以下5項目に関する内容)を満たしていること
1.最低賃金に関する内容
2.残業代等の支払いに関する内容
3.法定労働時間を超えた場合の労働に関する内容
4.年次有給休暇に関する内容
5.その他の賃金や労働時間等の法令遵守に関する内容
都税の未納付がないこと
過去に国・都道府県・区市町村等の助成事業において、不正受給申請による不支給決定又は支給決定の取り消しを受けたことがないこと
過去5年間に重大な法令違反等がないこと
セクシュアルハラスメント等を防止するための措置を取っていること
風俗・性風俗・接客業務受託営業等を営んでいない
役員・従業員等に暴力団関係者がいない
本奨励金と同一内容の助成金を過去に利用・受給したことがない
旧「魅力ある職場づくり推進奨励金」(令和4年度~令和6年度)を申請したことがない
旧「魅力ある職場づくり推進奨励金」(令和4年度~令和6年度)を申請したことがある場合の申請条件を満たしていること
※過去の取組状況によって異なるため、公式サイトを確認

対象となる取り組み

本事業では、対象となる取り組みを2つ以上実施することが条件とされています。

具体的には、以下15項目から2つ以上を実施し、取組内容に応じて奨励金が支給される仕組みです。

区分 取組内容
「手取り時間」創出の取組 ① フレックスタイム制
② 多様な勤務形態(選択的週休3日制・勤務間インターバル)
③ 多様な正社員制度(短時間正社員・勤務地限定・リモートキャリア・職務限定・タームタイムワーク)
④ 積立休暇制度
ライフステージを支援する取組 ⑤ 家庭応援特別休暇制度(セレモニー休暇・地域活動休暇・子ども長期よりそい休暇等)
⑥ 産休・育業及び介護休業を支える従業員への支援制度
⑦ 子育て支援勤務制度(慣らし保育・小1の壁を乗り越える勤務制度)
従業員のエンゲージメント向上に向けた取組 ⑧ 社外副業・兼業制度
⑨ 人材育成方針策定、職業能力評価・目標管理・キャリア面談制度
⑩ 社内メンター制度
⑪ 外部キャリアコンサルタント活用支援制度
⑫ 従業員表彰制度・報奨金制度
⑬ DE&I推進への支援制度(育業早期復職支援・ひとり親家庭支援)
⑭ 社員のつながり支援制度
賃金引上げの取組 ⑮ 時間当たり60円以上の賃上げ
※上限10人

支給金額

本事業では、指定の15項目から2つ以上の取組みをした企業に奨励金を支給しています。奨励金の支給金額は、取組内容によって異なりますが、上限は230万円です。

取組内容と奨励金の支給額は以下のとおりです。

取組区分と内容 金額 上限額
【「手取り時間」創出の取組】
① フレックスタイム制
② 多様な勤務形態
③ 多様な正社員制度
④ 積立休暇制度
1項目:10万円 40万円
【ライフステージを支援する取組】
⑤ 家庭応援特別休暇制度
⑥ 産休・育業及び介護休業を支える従業員への支援制度
⑦ 子育て支援勤務制度
1項目:10万円 30万円
【従業員のエンゲージメント向上に向けた取組】
⑧ 社外副業・兼業制度
⑨ 人材育成方針策定、職業能力評価・目標管理・キャリア面談制度
⑩ 社内メンター制度
⑪ 外部キャリアコンサルタント活用支援制度
⑫ 従業員表彰制度・報奨金制度
⑬ DE&I推進への支援制度
⑭ 社員のつながり支援制度
1項目:10万円 40万円
【賃金引上げの取組】
⑮ 時間当たり60円以上の賃上げ
1人:12万円
※上限10人
120万円

申請・手続の流れ

本事業を申請する手続きの流れをご紹介します。

内容 詳細
①事前エントリー オンライン(「デジタル行政プラットフォーム Graffer」)で手続き
②企業情報の登録(申請要件等確認書類の提出) 事前エントリーで通過した場合、情報登録や書類を提出
③専門家の派遣日程登録 事務局による審査通過後、オンラインで希望日を登録
④専門家との相談(2回) 専門家との相談を2回実施
⑤専門家と相談の終了報告及び奨励金対象事業の登録 本登録後に、奨励金対象事業の取組みを開始
⑥奨励金対象事業の取組 就業規則等の改定や賃金引上げ等、具体的な取り組みを実施
⑦支給申請(取組の報告) 支給申請フォームが通知されたら、申請
※申請後、支給申請の内容や必要に応じた現地調査により、事務局側が審査を実施
⑧奨励金請求書兼口座振替依頼書郵送 支給決定等の通知を受けた場合は、請求書兼依頼書を郵送し、事務局が後日振込

※電子申請は当日午後5時まで、郵送申請は締切当日の消印有効

本事業では、オンライン申請として「デジタル行政プラットフォーム Graffer(以下、Graffer)」を使用します。Grafferの申請には、Grafferアカウントが必要です。本事業の申請における全期間を通して使用できるEメールアドレスでGrafferアカウントを登録する点を理解しておきましょう。

また、全体の流れにおいて特に注意したいのは、④〜⑥のステップについてです。④〜⑥のステップは、すべて順番通りに行わなければなりません。順番が相違した場合は、支給対象外となるためご注意ください。

申請(事前エントリー)期間

本事業の申請について、令和7年度は「エントリー回」が全10回に分けて設けられていました。まずは事前エントリーを行い、取り組み内容によってそれ以降のステップにおける受付期間が決まっているため、正しく把握しましょう。

令和7年度における全10回の事前エントリー期間は以下のとおり実施されました。

エントリー回 事前エントリー期間
第1回 令和7年5月19日(月)~5月23日(金)
第2回 令和7年6月16日(月)~6月20日(金)
第3回 令和7年7月14日(月)~7月18日(金)
第4回 令和7年8月18日(月)~8月22日(金)
第5回 令和7年9月8日(月)~9月12日(金)
第6回 令和7年10月6日(月)~10月10日(金)
第7回 令和7年11月4日(火)~11月10日(月)
第8回 令和7年12月1日(月)~12月5日(金)
第9回 令和8年1月8日(木)~1月15日(木)
第10回 令和8年2月2日(月)~2月6日(金)

なお、事前エントリーは先着順ではありません。各回の予定社数を上まった場合は、受付期間終了後に抽選を実施する点を理解しておきましょう。事前エントリーの結果は受付期間終了日から約7営業日以内に通知されます。

ただし、令和8年度の予定は未定のため、公式サイトや公募要領を確認してください。

専門家との相談について

本事業では、専門家との相談(2回)が必要です。専門家との相談では、企業において人事労務管理上の課題や自社の目指す方向性などを相談します。

具体的な相談内容の例は以下のとおりです。

回数 相談内容
1回目 ・企業の目指すべき方向性
・企業における現状の課題
・本事業において取り組むべき内容
・申請について
2回目 ・1回目の相談に関する内容の振り返り
・企業内で検討した結果の共有
・就業規則への記載内容
・本事業における今後の流れの確認

専門家との相談は、2回に分けて実施します。1回で済ませることはできません。また、より効果的な取り組みを検討するため、プロジェクトチームなどを立ち上げるとよいでしょう。

よくある質問

「手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金」に関するよくある質問をご紹介します。

事前エントリーの抽選で外れた場合、今後は改めてエントリーできる?

はい。本事業では、事前エントリーの抽選に外れた場合、次回以降のエントリーに申し込むことができます。

他の助成金等との併用はできる?

本事業もしくは国、都または区市町村が実施する助成内容が同一と認められる助成金等を利用または受給したことがなければ、申請できます。具体的に確認したいという場合は、本事業事務局へご連絡ください。

奨励金に関する書類はコピーをとったり保存したりしたほうがよい?

提出した書類の返却等は行わないため、提出前に控えを取っておきましょう。また、奨励金に関する書類や帳票等は、支給決定があった日が属する年度終了後、5年間は保管してください。

専門家への相談は、顧問社会保険労務士でもよい?

専門家派遣実施時に同席いただくことは可能ですが、本事業における専門家として顧問社会保険労務士に専門家相談を依頼することはできません。

専門家相談の参加者に決まりはある?

専門家相談は、企業の目指す方向性の整理や課題の把握等を目的として行います。そのため、代表取締役や人事決定権をもつ方の同席が必要です。

専門家派遣の日程調整できずに期限が過ぎてしまったが再エントリーできる?

一度も専門家派遣を受けておらず、「事前エントリー撤回届出書」を申請フォームから提出し、事務局が受領した場合は、次回以降、事前エントリーを行うことが可能です。しかし、1回でも専門家派遣を受けた場合は再エントリーはできません。

取組目標はどのように決めたらよい?

本事業における取組目標は、2回の専門家相談において、専門家から受けた助言や募集要項に記載された目標設定例等を参考に決めてください。

申請に使うGrafferアカウントとは?

Grafferとは、デジタル行政プラットフォームによる電子申請サービスです。使用するにあたりGrafferアカウント(無料)が必要となります。Grafferアカウントは、事前エントリー時だけでなく、本奨励金の申請手続きにおいても利用します。

電子データの添付ができない場合、直接持参してもよい?

本事業では、直接持参による提出は認められません。電子データの添付ができない場合は、郵送にてご提出ください。事務局側は、書類到着確認の問い合わせには対応できないため、郵送の場合は、特定記録郵便など記録の残る方法でお送りください。なお、郵送による提出の場合は、各回の企業情報の登録締切日当日の消印有効という点も把握しておきましょう。

対象事業の登録を2つしたが取組み自体は1つしかできなかった場合、申請できる?

2つ以上の取組みを申請していても、実施できた取組みが1つになってしまった場合は、支給要件を満たしていないため、申請は認められません。本事業では15項目中2項目以上の取組みを条件としているため、奨励金の対象外となる点にご注意ください。

本事業の支給申請の審査結果はどれくらいでわかる?

審査の経過や結果に関するお問い合わせについて、事務局側は一切応じられません。審査結果はEメール又は郵送にて通知します。


まとめ

「手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金」は、中小企業等の労働生産性を高め、持続的成長や人材定着を目的とする東京都の事業です。

対象となる事業は、従業員の柔軟な働き方を促進したり、従業員の働きやすさを向上させる内容が中心です。そのため、本事業を申請し、取組内容を実施することで、奨励金だけでなく企業の成長や人材の満足度向上も期待できます。企業として従業員の働きやすさやエンゲージメントの向上を目指したい企業は、本事業の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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