誰もが働きやすい社会を実現するためには、難病を患う人の就業支援も重要な課題のひとつです。東京都では「東京都難病・がん患者就業支援奨励金」を新設し、治療と仕事の両立に取り組む事業主を支援しています。
東京都難病・がん患者就業支援奨励金には「採用奨励金」と「雇用継続助成金」の2つから成り、最大70万円の奨励金に加えて、制度導入加算も設定されました。
今回は東京都難病・がん患者就業支援奨励金の概要や申請方法とあわせて、そのほかの仕事と成果の両立を支える制度をまとめています。
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この記事の目次
東京都難病・がん患者就業支援奨励金とは
東京都難病・がん患者就業支援奨励金には、以下の2つが設定されています。
| ①採用奨励金 難病やがん患者を、治療と仕事の両立に配慮して新たに雇入れ、就業継続に必要な支援を行う事業主に、奨励金が支給されます。 ②雇用継続助成金 難病やがんの発症等により休職した労働者を、治療と仕事の両立に配慮して復職させ、就業継続に必要な支援を行う中小企業事業主に、助成金が支給されます。 |
このほか、以下の場合には「制度導入加算」が受けられます。
■対象となる労働者の雇入れ・復職時に、治療と仕事の両立に配慮した勤務・休暇制度などを新たに導入する場合
■産業保健スタッフへの相談体制を新たに整備する場合
「採用奨励金」または「雇用継続助成金」と併せて申請してください。
東京都難病・がん患者就業支援奨励金の主な要件
東京都難病・がん患者就業支援奨励金の主な要件は、以下のとおりです。| ①採用奨励金 ■難病・がん患者を週所定労働時間10時間以上の労働者として新たに雇入れたこと ■労働者と話し合いを行い、治療と仕事の両立に向けて必要な配慮事項を定めた支援計画書を策定し、合理的な範囲内で必要な配慮を行い、6か月以上雇用を継続したこと ■労働者が、東京都内の事業所に勤務していること 等 |
| ②雇用継続助成金 ■週所定労働時間が20時間以上で継続的に雇用されている労働者が、発症等により連続して10日間以上休職した後、週所定労働時間10時間以上で復職したこと ■労働者と話し合いを行い、治療と仕事の両立に向けて必要な配慮事項を定めた支援計画書を策定し、合理的な範囲内で必要な配慮を行い、6か月以上雇用を継続したこと ■復職した労働者が東京都内の事業所に勤務していること 等 |
東京都難病・がん患者就業支援奨励金の支給金額
東京都難病・がん患者就業支援奨励金の支給金額は、以下のとおりです。
| ①採用奨励金 ■雇入れ時の週所定労働時間20時間以上:70万円 ■雇入れ時の週所定労働時間10時間以上20時間未満:45万円 ②雇用継続助成金 ■復職時の週所定労働時間20時間以上:70万円 ■復職時の週所定労働時間10時間以上20時間未満:45万円 ③制度導入加算 1制度導入で10万円(最大30万円) |
なお制度導入加算では、「採用奨励金」または「雇用継続助成金」の金額に加算となります。
東京都難病・がん患者就業支援奨金の申請について
東京都難病・がん患者就業支援奨励金の申請は、事業ごとに流れが一部異なります。

出典:東京都産業労働局 東京都難病・がん患者就業支援奨励金のご案内
| ■採用奨励金 ①応募者の採用選考 ②医師の診断書・意見書をもとに、支援計画書の策定を行う ③支援計画書等の提出 ④支給申請書等の提出 ⑤実績報告書等の提出 |
| ■雇用継続助成金 ①連続して10日間以上休職中の労働者の、復職準備を進める ②医師の診断書・意見書をもとに、支援計画書の策定を行う ③支援計画書等の提出 ④支給申請書等の提出 ⑤実績報告書等の提出 |
そのほか、申請に必要な書類や申請期間を見ていきましょう。
申請方法
必要書類を郵送・持参するか、Jグランツによる電子申請を行います。なおJグランツを利用するには、「GビズID」のアカウント取得が必要です。取得には時間がかかりますので、余裕をもって、準備を進めましょう。
申請期間
東京都難病・がん患者就業支援奨励金では、対象となる労働者を雇入れ・職場復帰させた日の翌日から起算して2か月以内に、支援計画書の提出が必要です。その後、支給申請書・実績報告書を提出してください。
申請に必要な書類
申請に必要な書類は、以下のとおりです。
■支援計画書
■支給申請書
■支給申請書別紙
■誓約書
■実績報告書
■診断書・情報提供書
■支払金口座振替依頼書
なお申請の撤回・変更が生じたときは、別途書類を提出してください。
仕事との両立を支えるその他の支援制度
東京都では東京都難病・がん患者就業支援奨励金以外にも、難病を抱える人の就労支援制度が設置されています。
主な制度をまとめました。
両立支援等助成金
仕事と育児・介護等を両立できる、職場環境づくりを実施する中小企業事業主を支援する制度です。
「出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)」「介護離職防止支援コース」「育児休業等支援コース」「育休中等業務代替支援コース」「柔軟な働き方選択制度等支援コース」に加え、2025年度は「不妊治療及び女性の健康課題対応両立支援コース」が新設されました。
難治性疾患患者雇用開発助成金
ハローワークの職業紹介により、難治性疾患患者を常用労働者として雇い入れる事業主に、賃金の一部が助成されます。
「厚生労働省が実施する難治性疾患克服研究事業の対象疾患」または「進行性筋萎縮症(筋ジストロフィー)」の方が対象です。
障害者職場定着支援奨励金
障害者や難治性疾患患者を雇い入れ、業務の遂行に必要な援助や指導を行う事業主が助成対象です。障害者等の雇用を促進するとともに、職場定着を図ることを目的としています。
まとめ
東京都難病・がん患者就業支援奨励金は、難病・がん患者の就業継続を支援する都内事業主に向けた制度です。週所定労働時間に応じて、45万円から70万円の奨励金が支給されます。さらに治療と仕事の両立に配慮した制度を新たに導入した場合は、最大30万円の加算も受けられます。
治療と仕事の両立は、患者本人だけでなく企業にとっても重要な課題です。東京都難病・がん患者就業支援奨励金をはじめとする支援制度を活用して、誰もが安心して働ける職場環境の整備を進めていきましょう。
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