ITツール提供事業者様必見!ベンダー目線から見るIT導入補助金とは?

経産省は、昨年度に引き続き、IT導入補助金の公募を開始しました。
中小企業・小規模事業者等の方が、ITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入する場合、この制度を利用することにより、国から最大50万円まで補助金を受けることが可能となります。
今回は、昨年度との変更点を踏まえて、ベンダー側(ITツールを提供する側)の目線で、制度のご紹介をしたいと思います。

1.今年度IT導入補助金の概要

IT導入補助金とは、経産省の「サービス等生産性向上IT導入支援事業」として設けられた補助金です。中小企業・小規模事業者を対象に、最大50万円が交付され、返還は不要です。

詳細は以下のとおりです。

補助対象 IT導入支援事業者が提供するITツール(顧客管理・発注システム等のソフトウェア、クラウドの利用料、導入に関連すると認められる経費等)
補助金総額 500億円(平成28年度:100億円)
補助金額 15万円~50万円
補助率 1/2以下
想定利用者数 13万5000社(平成28年度:1万5000社)
公募期間 ・一次公募期間:2018年4月20日(金)~2018年6月4日(月)

・二次公募期間:2018年6月中旬~2018年8月上旬<予定>

・三次公募期間:2018年8月中旬~2018年10月上旬<予定>

2.IT導入支援事業者とは

(1)概要

IT導入補助金の対象は、「IT導入支援事業者」が提供するITツールです。
したがって、IT導入支援事業者の登録を行うことにより、経費半額(上限50万)を前提としたツールの提供が可能となります。
2018年5月18日現在、3078社がIT支援事業者として登録されています。

(2)登録までの流れ

IT導入支援事業者への登録・ITツールの登録後、商談→交付申請→交付決定後の契約締結・納品→事業実績報告→アフターフォロー・事業効果報告となります。
各種登録・申請はWEB上で行います。

ア)IT導入支援事業者への登録・ITツールの登録

ベンダーとしての活動や補助金を活用したITツールの提案をするためには、IT導入支援事業者への登録・ITツールの登録が必要不可欠です。登録し、採択が下りると、お客様が交付申請を行うことが出来ます。
商談のタイミングは、事業者登録やITツール登録と同時進行で行っても構いませんが、お客様が交付申請を行い、交付決定を受けてからの契約や納品でなければ補助金対象とはならなくなってしまうので注意が必要です。

イ)お客様を申請マイページへ招待

お客様が交付申請を行う際、ベンダーはお客様を申請マイページへ招待する必要があります。お客様の方で申請マイページへの登録をしていただき、そのマイページ上で各種、基本情報や財務情報、労働生産性指標などを入力していきます。
この時に、お客様もご不明点が多いと思うので、ベンダーはお客様のサポートをして差し上げてください。

ウ)交付申請・決定

交付申請を行い、交付決定がなされた後に、契約や納品をし、その結果として事業実績報告をします。審査がなされ、適正に事業が実施されたことが認められると、補助金額が確定し、お客様に確定通知が発行され、確定した金額が入金されます。

エ)事業報告(導入後5年間)

事業効果報告とは、お客様へITツールを導入した後も5年間に渡り、5年間で計5回、ベンダーはお客様の生産性向上等に関する情報を取りまとめ、事務局へ報告しなければなりません。
導入したら、はい!終わり!ではないことに十分留意してください。

但し、これはお客様と中長期的な関係性を構築出来るという意味ではとてもプラスです。
お客様が経営について迷っていたり、ITツールの導入を検討していたりする場合、サポートして差し上げられる機会になるからです。一方的な営業ではなく、お客様と協力し、補助金を活用して導入した実績は、間違いなく信頼関係に繋がります。
こうした関係値を大切にし、一緒に成長出来る機会に繋げてみていただければと思います。

(3)登録期限

IT導入支援事業者の登録申請期間:2018年9月初旬<予定>まで
採択決定:2018年9月中旬<予定> 採択・公表は随時
ITツールの登録申請期間:2018年9月中旬<予定>まで

(4)登録要件

IT導入支援事業者を法人(単独)で登録するには、「日本国において登録された法人であること」、「ソフトウェア、それに類するサービスを提供・販売した実績を有していること」などの要件を充たしている必要があります。
※なお、単独では要件を充たさない場合に、他の企業と共にコンソーシアムの形態で申請することが可能です。

3.今年度(平成30年度)の変更点

以下2点に注意が必要です。

(1)1件あたりの補助金額・補助率について

1点目は、前年度に比べて一件当たりの補助金額・補助率が下げられている点です。予算規模は5倍(100億円→500億円)と、事業全体の規模は大きくなっています。しかしながら、上限金額や補助率の低下に注目が必要です(100万円→50万円、2/3→1/2)。来年度以降も事業が継続されるかは現段階では不明であり、仮に継続されたとしても、補助金額・補助率が更に下げられる可能性もあります。
より有利な条件でIT導入補助金を利用するためには、早めの対応が望ましいでしょう。

(2)補助金としての性質について

2点目は、本件事業が「助成金」ではなく「補助金」である点です。
本件事業の予算は500億円です。一定の要件を充たす者全てに交付される「助成金」とは異なり、「補助金」の場合は予算額に達し次第応募は終了します。
上述のとおり予算規模は拡大されていますが、いわば、「早い者勝ち」の補助金ですので、競業他社に遅れをとらないよう、早めの対応が必要です。

4.最後に


今回は、IT導入補助金について、今年度(平成30年度)の変更点を踏まえて、ベンダー側の流れをご紹介しました。
本補助金は、公募期間が短く、契約・提供前の事前登録・交付申請が必要となります。登録要件等を確認の上、なるべく早めに「IT支援事業者」に登録することをおすすめします。

また、ベンダー事業者の皆様は、IT補助金を活用してITツールを導入することだけにとどまらず、お客様との中長期的な信頼関係を構築し、色んな営業機会に繋げてみてください。
それによって、お客様にとっても、ベンダーにとってもプラスとなり、生産性向上の機会に繋がっていくことと思います。

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