店舗やオフィス、工場のランニングコストを少しでも下げたいと考えたとき、誰もが一度は電気代の削減を検討するのではないでしょうか。電気料金の高止まりが続く2026年現在、照明のLED化は単なる設備更新ではなく、経営コストを左右する重要な投資となっています。
しかし、事業所の照明をすべてLEDに変更する場合、工事代や器具代が高くて手元にキャッシュが残らないのは不安、と二の足を踏んでいる方も多くいらっしゃいます。
さらに、水銀に関する水俣条約にもとづき、一般照明用の蛍光灯は2027年末までに製造・輸出入が禁止されます(電球形は2026年1月から、コンパクト形や一部の直管形・環形は2027年1月から先行して規制されます)。蛍光灯の製造・輸出入規制が段階的に進むなか、LEDへの切り替えはもはや「いつかやること」ではなく「期限のある課題」になりつつあります。
照明設備を整えるには、買取ではなくリースという方法もあるのをご存知でしょうか。今回はLED照明のリース契約と、2026年時点でリースでも活用できる補助金について紹介します。
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この記事の目次
LED導入にリースを利用するメリット
LED導入にリースを利用するメリットは、多額の初期費用が不要なことです。月々のリース料のみで設備を導入できるため、手元の資金を運転資金に回せます。キャッシュアウトを遅らせることで、キャッシュフローの安定につながります。
また、月額料金が一定のため、ランニングコストを把握しやすくなります。その結果、経費を織り込んだ事業計画書も作成しやすくなります。
さらに、設備の使用予定期間にあわせてリース期間を設定できるため、賃貸契約の期限が決まっている店舗やテナントオフィスでも柔軟に導入できます。契約期間を長くするとリースの料率が下がるので、毎月の支払いを抑えることも可能です。
リースを使ったLED照明切り替えのデメリット
リースを使ったLED照明切り替えのデメリットは、導入費用が総額で高くなるという点です。LEDリース契約期間は5年が平均的ですが、リース会社やメーカーによっては10年以上の契約もあり、リース料金には、手数料や保険料、固定資産税などが含まれているため、支払い総額は一括で購入するよりも割高となります。たとえば一括購入であれば20万円でおさまるところが、リースの場合は総額で20万円を超えることになるのです。
リースした物件の保守・修繕義務はユーザーにあるため、使用中の故障や破損はユーザーが負担します。また、LED照明の設置には工事が必要で、原状回復などの追加工事が発生した場合の費用もユーザー負担です。
ほかに、リース物件の所有権はリース会社にあるため、リース期間終了後も使用を希望する場合は再リース料が発生します。基本的に中途解約は認められておらず、解約できるとしてもユーザー買取や違約金の対象となります。
リースと買取どっちがお得
支払い総額で考えると、リース料金には、リース会社の手数料や保険料、固定資産税などが含まれているため、買取のほうがお得といえます。仮の数値で、どのタイミングでコストが入れ替わるか下記の条件でシミュレーションしてみました。
・リース契約条件:工事費込みで同照明1本150円/月×50本、5か年契約(途中解約違約金発生)
キャッシュフローから初期導入費用を比較
LED照明代金:4,000円×50本=200,000円 工事代金:80,000円
合計:280,000円
【リースの場合の初月支払額(今回の仮定)】
リース費用:150円×50本=7,500円
合計:7,500円
となります。リースであれば初期投資を大幅に抑えてLED照明に切り替えられます。特に新規出店・開業時などでは、コスト削減のために手元のキャッシュを使うのはリスクを伴うため、まずはリースでの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
総額的な費用から5年後の合計導入費用を比較
LED照明代金:4,000円×50本=200,000円 工事代金:80,000円
合計:280,000円
と変わらずに利用することができます。
【リース購入の場合の5年間合計費用】
リース費用:150円×50本×60か月=450,000円
合計:450,000円
合計で比較すると約1.6倍の費用が掛かっていることがわかります。ちなみにこの想定では、リース料金の累計額は約3年2か月で一括購入費用を上回ります。
| 買取導入時 | リース利用導入時 | |
|---|---|---|
| 初期支払い金額 | 280,000円 | 7,500円 |
| リース費用(5年) | 0円 | 450,000円 |
| 5年目以降の支払い | 0円 | 再リース、もしくはリース物件の変更。 リース料金発生。 |
リースでも申請可能なLED照明導入時に利用できる補助金とは
2026年度のLED照明の導入に活用できる補助金は、「省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)」があります。
省エネ・非化石転換補助金とは
省エネ・非化石転換補助金とは、省エネ性能の高い設備への更新や非化石エネルギーへの転換を行う際に、設備費などの一部を国が補助する制度です。
LED照明の更新には「(Ⅲ)設備単位型」を活用できる場合があります。一般的な指定設備への更新を対象とする「従来枠」では、中小企業者等の補助率は設備費の1/3以内です。工事費や据付費、配線・配管などは補助対象外となります。
対象となるLED照明は、SIIが指定設備として公表する「制御機能付きLED照明器具」(調光制御器とセットで登録・公表されたもの)に限られます。また、リースを利用する場合は設備使用者とリース事業者等による共同申請が必要です。申請手続きの分担やサポート内容はリース会社によって異なるため、契約前に確認しておきましょう。
詳しいスケジュールや申請方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
詳しくはこちら:省エネ補助金「設備単位型(Ⅲ型)」を解説
まとめ
今回は、LED導入の費用を抑える方法のひとつとして、リース契約を紹介しました。導入時の負担軽減を重視するか、長期的な総額の少なさを重視するかで、リースを選ぶかどうかが決まります。リースは長期的な出費になるため、しっかりした経営計画のもとで検討することをおすすめします。
蛍光灯の製造終了が迫る2026年は、補助金予算も充実しており、駆け込み需要による工期遅延や製品不足が本格化する前にLED化を進める好機といえます。リース契約で申請が可能な補助金もございますので、できる限りの導入コスト削減を希望される場合は、補助金を活用してみてはいかがでしょうか。
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