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デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の通常枠を解説!インボイス枠との違いとは

公開日:2026/1/23 更新日:2026/7/7
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デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、大きく5つの申請枠が用意されています。その中で基本となるのが、様々なITツールに対応した「通常枠」です。

それぞれの申請枠で対応するITツールが異なるため、「どの申請枠を選べばよいかわからない」と感じている事業者も多いのではないでしょうか。

本記事では、デジタル化・AI導入補助金の通常枠の特徴と、対応する主なITツールを紹介します。インボイス枠(インボイス対応類型)との違いも解説するので、申請を検討している事業者の方はぜひ参考にしてください。

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デジタル化・AI導入補助金とは?【2026年・令和8年度】補助率や申請枠・変更点についても解説

この記事の目次

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デジタル化・AI導入補助金の通常枠とは?

中小企業・小規模事業者・個人事業主が、自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する際の経費を補助する申請枠が「通常枠」です。デジタル化・AI導入補助金は2025年にIT導入補助金から名称が変更された制度で、通常枠はその中でも基本となる枠に位置付けられています。

5つある申請枠のなかでもっとも対応するITツールの幅が広いことが特徴で、顧客管理・会計・受発注・在庫管理など、業務の生産性向上に直結する多様なソフトウェアの導入に活用できます。クラウド利用料も最大2年分まで補助対象になるため、サブスクリプション型のITツールを導入したい事業者にも適しています。

通常枠で補助対象となる経費

通常枠では、ソフトウェア購入費だけでなく、導入から運用までに関わる以下の経費も補助対象に含まれます。

区分補助対象となる経費
ソフトウェア(必須)ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)
オプション機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ対策
役務導入コンサルティング、活用コンサルティング、導入設定、マニュアル作成、導入研修、保守サポート

一方、パソコン・タブレット・POSレジなどのハードウェア購入費は通常枠では対象外です。ハードウェアの導入もあわせて行いたい場合は、後述するインボイス枠(インボイス対応類型)の活用を検討しましょう。

補助率・補助上限額

通常枠の補助は、「補助率(経費の何%が補助されるか)」と「補助上限額(最大いくらまで補助されるか)」の2つで決まります。

補助率は1/2以内、条件を満たせば2/3以内に

通常枠の補助率は、対象経費の1/2以内が基本です。ただし、令和6年10月から令和7年9月の間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用していた従業員が全体の30%以上であることを示した場合は、補助率が2/3以内に引き上げられます。

令和7年10月15日以降、最低賃金に関する要件が拡充されたため、これまでよりも多くの事業者が対象経費の2/3の補助を受けられる可能性が高まっています。

補助上限額は「業務プロセス数」で決まる

通常枠の補助上限額は、申請時に選択する「業務プロセス」の数によって2段階に分かれます。業務プロセスとは、ITツールが対応する業務領域(顧客対応、会計、在庫管理など)のことで、ITツール検索ページで各ツールがどのプロセスに対応しているかを確認できます。

対応する業務プロセス選択するプロセス数補助上限額
●顧客対応・販売支援
●決済・債権債務・資金回収管理
●供給・在庫・物流
●会計・財務・経営
●総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務
●その他業種固有のプロセス
●汎用・自動化・分析ツール
1プロセス以上5万円以上150万円未満
4プロセス以上150万円以上450万円以下

たとえば、会計ソフトだけを導入する場合は1プロセス(会計・財務・経営)の選択となり、補助上限額は150万円未満です。一方、150万円以上450万円以下の補助を受けたい場合は、必ず4プロセス以上に対応するITツールを選択する必要があります
なお、4プロセス以上の要件を満たしている場合でも、申請する補助額を自主的に5万円以上150万円未満に抑えることも可能です。

150万円超を申請する場合は「賃上げ要件」が必須

補助額が150万円超〜450万円以下となる場合は、給与支給総額や事業場内最低賃金の引き上げに関する賃上げ要件を満たすことが必須となります。要件の詳細は年度ごとに公募要領で定められているため、申請前に最新の公募要領で必ず確認しましょう。

通常枠のITツールの要件

通常枠では、以下の中から1種類以上、業務プロセスを保有するソフトウェアを選んで申請します。

種別プロセス
共通プロセス●顧客対応・販売支援
●決済・債権債務・資金回収管理
●供給・在庫・物流
●会計・財務・経営
●総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務
業種特化型プロセスその他業種固有のプロセス
汎用プロセス汎用・自動化・分析ツール

上記の内、「共通プロセス」「業種特化型プロセス」は、それぞれのプロセスに対応するソフトウェアを導入することによって、特定の業務の生産性向上や効率化を図れるものを指します。また、「汎用プロセス」とは、業種・業務に限定されず、業務プロセスと一緒に導入することで更に労働生産性を向上させるものが対象です。

「汎用プロセス」のみを保有するITツールは単独では申請できないため、他の業務プロセスと組み合わせて申請する必要があります。

デジタル化・AI導入補助金の通常枠で選べるITツール

デジタル化・AI導入補助金の通常枠で導入できる、プロセスごとの主なITツールを以下の表にまとめました。

なお、ITツールの種類やプランによって対応する業務プロセスが異なる他、地域や業種によっては対応していない場合もあります。ここでは一例を紹介するので、導入を検討する際は、事前に補助対象となるツールの機能や対応要件をよく確認するようにしてください。

業務プロセス主なツール名
顧客対応・販売支援・スマレジ
・Zoho
・顧客大臣
決済・債権債務・資金回収管理・freee会計
・マネーフォワードクラウド
・ユビレジ
供給・在庫・物流・zaico
・FLAM
・SMILE V、SMILE V2
会計・財務・経営・マネーフォワードクラウド
・弥生会計
・freee会計
総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務・弥生給与Next
・kintone
・クラウドサイン
その他業種固有のプロセス・AdobeCreativeCloud
・Canva
・Figma
汎用・自動化・分析ツール・ZOOM
・LINE WORKS
・Microsoft 365

上記の他にも、たくさんのITツールに対応しています。さらに詳しく調べたい方は、「ITツール・IT導入支援事業者検索」でご確認ください。

通常枠とインボイス枠の違い

デジタル化・AI導入補助金には5つの申請枠がありますが、その中でも多くの事業者が活用するのが「通常枠」と「インボイス枠(インボイス対応類型)」です。両者の主な違いは、対象となるITツールの範囲・補助率・ハードウェアへの対応の3点にあります。

詳しい違いについては、以下の表でご確認ください。

比較項目通常枠インボイス枠(インボイス対応類型)
補助の目的自社の課題に合ったITツール導入による生産性向上インボイス制度に対応したITツール・ハードウェアの導入支援
対象となるITツール幅広い業務プロセスに対応した多様なソフトウェア「会計」「受発注」「決済」の機能を有するソフトウェア
補助率
(ソフトウェア)
1/2以内
※賃金要件を満たす場合は2/3以内
50万円以下の部分:3/4以内
(小規模事業者は4/5以内)
50万円超の部分:2/3以内
補助上限額
(ソフトウェア)
5万円以上450万円以下350万円以下
ハードウェアの
補助対象
対象外対象
・PC・タブレット等:補助率1/2以内、10万円以下
・レジ・券売機等:補助率1/2以内、20万円以下
こんな事業者向け業務効率化のために自社に合ったITツールを幅広く選びたいインボイス対応の会計・受発注ツールやハードウェアを導入したい

通常枠の特徴は対応ITツールの幅広さ

通常枠は、事業者ごとの課題やニーズに合ったITツールの導入を幅広く支援することを目的とした申請枠です。顧客管理から在庫管理、会計、人事まで多様な業務プロセスのソフトウェアに対応しており、自社の課題に特化した柔軟な選択ができます。

ただし、パソコンやPOSレジなどのハードウェアは補助対象外となるため、ソフトウェア中心の導入を検討している事業者に適しています。

インボイス枠(インボイス対応類型)は高い補助率とハードウェア対応が特徴

インボイス枠(インボイス対応類型)は、インボイス制度への対応を強力に推進するため、補助額50万円以下の部分は補助率3/4以内(小規模事業者は4/5以内)と、通常枠より大幅に高い補助率が設定されているのが大きな特徴です。50万円を超える部分は補助率2/3以内となります。

対象ソフトウェアは「会計」「受発注」「決済」の機能を有するものに限られますが、ソフトウェアの利用に必要なパソコン・タブレット・POSレジ・券売機などのハードウェア購入費も補助対象となる点が、通常枠との大きな違いです。

どちらの枠を選ぶべきか

両者の選び分けの基本は、以下のとおりです。

  • 通常枠が向いているケース:会計以外の業務(顧客管理、在庫管理、人事労務など)も含めて、自社の課題に合ったITツールを幅広く導入したい場合
  • インボイス枠が向いているケース:インボイス対応の会計・受発注・決済ソフトを導入したい、またはあわせてパソコンやPOSレジ等のハードウェアも導入したい場合

少額の導入であれば、補助率が高いインボイス枠のほうが経費負担を大幅に抑えられます。一方、複数業務にまたがる本格的なIT投資を行うなら通常枠の柔軟性が活きます。導入したいツールと目的を整理したうえで、適切な申請枠を選びましょう。

通常枠の申請スケジュール

デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠は、2026年3月30日(月)から交付申請の受付が開始されています。複数回の締切が設けられており、各締切ごとに採択審査・交付決定が行われる仕組みです。

下表は2026年度の通常枠における各締切回のスケジュール一覧です。

締切回締切日交付決定日事業実施期間事業実績報告期限
1次締切分受付終了
2次締切分受付終了
3次締切分2026年7月21日(火)17:002026年9月2日(水)(予定)交付決定~2027年2月26日(金)17:00(予定)2027年2月26日(金)17:00(予定)
4次締切分2026年8月25日(火)17:002026年10月7日(水)(予定)交付決定~2027年3月31日(水)17:00(予定)2027年3月31日(水)17:00(予定)
5次締切分2026年9月29日(火)17:002026年11月9日(月)(予定)交付決定~2027年4月30日(金)17:00(予定)2027年4月30日(金)17:00(予定)
6次締切分2026年10月30日(金)17:002026年12月10日(木)(予定)交付決定~2027年5月31日(月)17:00(予定)2027年5月31日(月)17:00(予定)

締切直前は申請マイページへのアクセスが集中し、画面遷移やSMS認証に通常より時間がかかる可能性があるため、日時に余裕をもって申請しましょう。

なお、申請にあたってはgBizIDプライムの取得やIT導入支援事業者との連携が必須となり、これらの準備には2〜3週間以上かかる場合があります。3次締切に間に合わないと判断される場合は、4次締切分の日程公表を待って計画的に準備を進めるのがおすすめです。最新のスケジュールは、以下の記事も参考にしてください。

詳しくはこちら:デジタル化・AI導入補助金の公募スケジュール一覧

デジタル化・AI導入補助金の公募スケジュール一覧

デジタル化・AI導入補助金の通常枠はどんな事業者におすすめ?

デジタル化・AI導入補助金の通常枠は、どのような活用方法があるのでしょうか。実際の活用事例を参考に、業種ごとの課題解決法を調べてみました。

【建設業】
<導入前>
- 工事現場勤務者は、タイムカード打刻を行うためだけに、本社へ出社・帰社することが常態化
- 往復移動分の時間は残業扱い。移動に伴う従業員の負担も大きかった

<導入後>
- ITツールの活用で工事現場での打刻が可能となり、現場~会社間の移動が不要に
- 有給休暇の申請もITツールを活用。有給取得率が上がった
【運輸業】
<導入前>
- 売上、入金、請求をExcelや手書き伝票で管理していたため非効率で、事務スタッフの労働時間が増加
- 請求書はハンコ印でペーパーレス化が進んでいなかった
- 過去の売上実績データもデジタル化されておらず、確認に時間を要していた

<導入後>
- 月次、年次の売上・入金管理、請求書発行まで、ツールで一元管理
- 過去数年分の数値が1画面で容易に確認できるようになり、将来の売上戦略を立てやすくなった
- 手書きの帳簿をすべて電子化。また、請求書のフォーマットが統一化でき、印鑑も電子印となった
【小売業】
<導入前>
- 約5万件分の販売管理業務を自社システムで行うことに限界
- データ容量の増加に伴いシステム動作が遅くなり、各処理や電話対応にも影響しサービスの低下を招く
- 経理は手書き伝票やエクセルへの手入力で対応していたため時間がかかり、データ反映にも1~2か月要した

<導入後>
- データ管理も自動化されたため、手作業が一切不要となった上に発送件数も増え、人的ミスも解消。顧客数が増加
- 注文時のオペレーションが飛躍的に早くなり、お客様を待たせることがなくなった

通常枠は業務改善・効率化に特化した万能型の枠です。複数の業務プロセスにまたがるITツールの導入や、他枠では対象外のITツールにも対応している場合があります。

通常枠は、事業者ごとの課題に応じて対応できる柔軟な選択肢と言えるでしょう。

よくある質問

個人事業主でも申請できる?

個人事業主も中小企業・小規模事業者と同様に申請対象に含まれます。法人格の有無ではなく、業種ごとに定められた従業員数・資本金等の要件を満たすかどうかで判断されます。

IT導入補助金と何が違う?

デジタル化・AI導入補助金は、IT導入補助金の後継として2025年に名称変更された制度です。基本的な仕組みは引き継がれていますが、AI活用の支援強化や申請枠の見直しなどが行われており、最新年度の公募要領で詳細を確認する必要があります。

通常枠でパソコンも買える?

通常枠では、パソコン・タブレット・POSレジなどのハードウェアは補助対象外です。ハードウェアの導入もあわせて行いたい場合は、インボイス枠(インボイス対応類型)の利用を検討しましょう。

通常枠の採択率はどれくらい?

採択率は締切回によって変動しますが、過年度のIT導入補助金通常枠ではおおむね40〜60%台で推移してきました。最新の採択結果は公式サイトの「交付決定事業者一覧」で確認できます。

クラウド利用料は何年分まで補助対象になる?

クラウド利用料は最大2年分まで補助対象になります。サブスクリプション型のITツールを長期で活用したい事業者には大きなメリットです。

IT導入支援事業者を通さず申請できる?

本補助金は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」と連携して申請する仕組みのため、自社単独での申請はできません。導入したいITツールに対応した事業者を、公式の「ITツール検索」から探しましょう。

gBizIDプライムは必要?

申請にはgBizIDプライムのアカウントが必須です。発行までに2〜3週間かかる場合があるため、申請を検討し始めた段階で早めに取得しておくことをおすすめします。

補助金はいつ振り込まれる?

補助金は、交付決定後にITツールを導入して事業実績報告を行い、確定検査を経てから振り込まれる「後払い方式」です。一度自社で全額を立て替える必要があるため、資金計画には注意が必要です。

通常枠とインボイス枠は同時に申請できる?

同一の締切回において、同じ事業者が複数の申請枠に同時申請することはできません。ただし、別の締切回で異なる枠に申請することは可能です。

不採択になっても再申請できる?

不採択になった場合でも、次回以降の締切回で再申請が可能です。不採択理由を踏まえて、申請内容や事業計画を見直してから再チャレンジしましょう。


まとめ

デジタル化・AI導入補助金の通常枠は、幅広い業種・業務に対応したITツールの導入を支援する基本枠です。対象ツールの幅が広く、業務改善や効率化を目指す事業者に適しています。

業務プロセスの改善や生産性向上に適しており、最大2年分のクラウド利用料やコンサル費も対象となります。

制度をうまく活用するには、早めの情報収集と準備が大切です。公式サイトのITツール検索などを活用しながら、自社に合った導入計画を立ててみてください。

あわせて読みたい:デジタル化・AI導入補助金とは?【2026年・令和8年度】補助率や申請枠・変更点についても解説

デジタル化・AI導入補助金とは?【2026年・令和8年度】補助率や申請枠・変更点についても解説

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