小学校や中学校への進学に際して、多くの家庭が気になるのが進学にかかる費用です。鉛筆やノートといった学用品費から、給食費、校外学習や修学旅行費など、年間を通してさまざまな費用が発生します。
こうした費用負担を軽減するために設けられているのが「就学援助制度」です。この制度は、経済的に困窮している家庭を支援するための制度で、一定の基準を満たす世帯に対し、就学に必要な費用の一部が補助されます。
今回は、就学援助制度の基本情報から、支援内容・申請方法・注意点・地域別の制度リンクまで詳しく解説します。小・中学校のお子さんがいるご家庭の方や、これから進学予定のご家庭は、ぜひ参考にしてください。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する
この記事の目次
就学援助制度とは?
就学援助制度は、学校教育法第19条に基づき、市町村が設けている支援制度です。国の法律では「経済的な理由で就学が困難な児童生徒の保護者に対し、市町村は必要な援助を行わなければならない」と定められています。
この制度の目的は、すべての子どもが平等に教育を受けられるようにすること。家計の事情により、学用品や給食費を負担することが難しい家庭を支援することで、子どもたちが安心して学べる環境を整えることを目指しています。
就学援助制度で支給される金額は?
就学援助制度では、学校生活に必要な費用の一部が補助されます。以下は、福島県福島市における就学援助制度の対象となる支給額の一例です。| 対象経費 | 小1 | 小2~6 | 中1 | 中2~3 |
|---|---|---|---|---|
| 学用品費等(学用品費、通学費、校外活動費(宿泊無)(年額) | 13,230円 | 15,500円 | 25,040円 | 27,310円 |
| 新入学児童生徒学用品費(4月認定の新1年生のみ) | 57,060円 | - | 63,000円 | - |
| 学校給食費 | 実費額 | |||
| 修学旅行費(小・中学校で各1回) | 実費額(一部対象外経費あり) | |||
| 校外活動費(宿泊を伴うもの)(各学年年1回) | 実費額(限度額3,690円、一部対象外経費あり) | 実費額(限度額6,210円、一部対象外経費あり) | ||
| 体育実技用具費 | 授業に使用するもの(スキー・スケート) | 授業に使用するもの(柔道・剣道・スキー・スケート) | ||
| 医療費(生活保護を受けている方のみ) | 学校保健安全法に規定する疾病にかかる医療費の自己負担額 (対象疾病:トラコーマ、結膜炎、中耳炎、慢性鼻腔炎、アデノイド、う歯(むし歯)、寄生虫病(卵保有含む)、白癬、疥癬、膿痂疹(とびひ)) | |||
地域や申請年度、さらに認定基準となる世帯全体の所得金額によっても異なりますので、各自治体で実施されている就学援助制度の公式ページにて、どのような費用が対象となっているかをご確認ください。
入学準備金として約6万円が支給される自治体も
入学時は、ランドセルやカバン、制服・体操服・学用品など、まとまった支出が必要です。そういった負担を減らすため、自治体によっては、小学校と中学校の入学時に、入学準備金(入学支援金)として6万円程度の支給を行っています。
入学準備金の金額は自治体によって異なりますが、先ほどの福島県福島市の場合では以下のようになります。
中学校入学時:63,000円
多くの場合、入学準備金の申請は、学用品等の支援金とは別途申込みが必要です。自治体によっては申請期間が早く、前年の12月頃から入学前の3月頃までに申請が必要な場合もあります。
来年度お子さんが小・中学校に入学されるご家庭はなるべく余裕を持って確認・準備を進めましょう。
就学援助制度の対象はどういった世帯?
就学援助制度は、生活保護を受けている家庭(要保護世帯)や、経済的に困窮している世帯(準要保護世帯)が支援の対象です。さらに、自治体によって家庭の収入状況や子供の人数等に応じて独自の基準を設けており、その基準の該当する家庭では就学支援を受けることができます。
ここでは、就学援助の対象となる世帯について詳しく解説します。
要保護世帯(生活保護受給世帯)
生活保護を受給している世帯は、要保護世帯とされ、就学援助の対象となります。生活保護を受けている場合、多くの自治体では申請不要で自動的に認定されることが一般的です。
準要保護世帯(非課税世帯など)
準要保護世帯とは、生活保護は受けていないものの、市町村が「生活保護に準ずる程度に困窮している」と認めた世帯を指します。具体的な認定基準は自治体ごとに異なりますが、一般的には以下のような世帯が対象となることが多いです。
• 失業・病気・災害などの影響で収入が減少した世帯
• 児童扶養手当や住民税非課税など、特定の公的支援を受けている世帯
申請の際には、所得証明書や税務関連の書類を提出し、自治体の基準に適合するか審査を受ける必要があります。基準額や対象条件が自治体ごとに異なるため、詳細はお住まいの市町村の公式ページで確認してください。
あわせて読みたい:住民税非課税世帯とは?条件・年収目安・受けられる支援を解説!
就学援助制度の対象となる年収は?
就学援助制度の対象となる年収が気になる方も多いのではないでしょうか。各自治体では、世帯全体の基準所得金額など、就学援助の認定基準が定められています。
一例として、福島県福島市では以下のとおりです。
| 世帯人数 | 世帯構成/住宅状況 | 世帯全体の所得金額(目安) |
|---|---|---|
| 2人 | 親35歳、中学1年生/借家 | 293万円程度 |
| 3人 | 親30歳、小学3年生、3歳児/借家 | 324万円程度 |
| 4人 | 両親50歳と45歳、中学3年生、小学5年生/持家 | 331万円程度 |
| 5人 | 両親50歳と45歳、高校1年生、中学2年生、小学2年生/持家 | 376万円程度 |
出典:福島市 就学援助制度
上記の表を参考にすると、就学援助制度の対象となる年収は、家族構成によって異なりますがおよそ350万円~500万円程度となります。
また、自治体によっては目安の年収を公表しているケースもあります。東京都大田区の場合、就学援助の対象となる年収は以下のとおりです。

上記のケースでは、世帯人数6人の場合、年収726万円程度まで対象となることがわかります。なお、これらはあくまで目安であり、申請年度によって変更される場合があるため、ご注意ください。
申請スケジュールや注意点について
就学援助を受けるには、毎年申請が必要です。前年に認定を受けていた場合でも、引き続き支援を受けるには年度ごとに申請を行わなければなりません。
申請スケジュール
申請の受付期間は市町村によって異なりますが、多くの自治体では以下のようなスケジュールで進められます。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 4月〜5月 | 申請受付開始 (入学準備金は前年12月~3月頃) |
| 6月〜7月 | 審査・認定通知 |
| 8月 | 支払い開始 |
自治体によっては1月〜2月にすでに受付を行なっているケースや、支払いも一括で支払うパターンや3回(例:8月、1月、3月)にわけて支払われるケースなどがあります。
申請方法
就学援助の申請方法は自治体によって異なりますが、市区町村の役場または学校で申請する場合がほとんどです。申請時に必要な書類も地域により異なり、一例として福島県福島市では以下のものが必要です。
・直近の所得が確認できる証明書(所得課税証明書)
・借家の方は借家であることを証する書類
なお、自治体によっては、新入学準備の支援金のみ別途申請が必要となる場合があります。その場合、申請期限が早めに設定されていることもあるため注意が必要です。
申請時における注意点
自治体によって支給のタイミングが異なり、費用が後払いとなる場合があります。また、生活保護受給世帯については、既に対象費用が含まれている自治体では支援の対象外となることや、申請が不要な場合もあります。以下の3点が主なポイントです。
| 1.締切日の確認:申請期間が限られているため、事前に自治体の案内を確認しておく 2.必要書類の準備:所得証明書、住民票、学校からの申請書など(自治体ごとに異なる)を準備する 3.認定には時間がかかる:申請後すぐに支給されるわけではないため、余裕をもって手続きを進める |
就学援助制度に関するよくある質問
最後に、就学援助制度に関するよくある質問を紹介します。誰でも申請できる?
どなたでも申請は可能ですが、受給を受けるためには所得など一定の基準を満たす必要があります。生活保護を受けている世帯のほか、経済的に困難な状況にある世帯(準要保護世帯)が対象となります。
今住んでいる地域の申請時期は?
就学援助の申請時期は、自治体によって異なります。学校や役所に問い合わせるか、「〇〇市(お住まいの市区町村) 就学援助」で調べてみてください。
一度申請すれば翌年度以降も続けて支給される?
いいえ。就学援助制度は毎年申請が必要です。前年に認定されていた場合でも、年度ごとに申請し直す必要があります。
自分が支給対象になるかわからない。
ご自身が支給対象になるかわからない場合、学校や市区町村の役場でご相談ください。
入学準備金の支給日はいつ?
小・中学校入学時に申請できる入学準備金は、多くの自治体では3月~8月に支給されます。制服やランドセル等を購入した後に支給される場合がほとんどなので、あらかじめ入学資金を用意しておく必要があります。
就学援助の支給日はいつ?
就学援助の支給日は、お住まいの市区町村によって異なります。一括で支給される場合もあれば、学期ごと(年3回程度)に分けて支給される場合もあります。
年度の途中でも申請できる?
就学援助制度は、年度の途中からでも申請できます。ただし、承認された後の費用しか支給対象にならないため、承認前に購入した学用品や給食代は対象外となります。
地域別の主な就学援助制度リンク集
北海道札幌市青森県青森市
岩手県山田町
宮城県仙台市
秋田県秋田市
山形県山形市
福島県福島市
栃木県栃木市
群馬県前橋市
埼玉県さいたま市
千葉県千葉市
東京都北区
神奈川県横浜市
新潟県新潟市
富山県富山市
石川県金沢市
福井県福井市
山梨県甲府市
長野県長野市
岐阜県大垣市
静岡県静岡市
愛知県名古屋市
三重県四日市市
滋賀県大津市
京都府京都市
大阪府大阪市
兵庫県神戸市
奈良県奈良市
和歌山県和歌山市
島根県松江市
岡山県岡山市
広島県東広島市
山口県下松市
徳島県徳島市
香川県高松市
愛媛県松山市
高知県安芸市
福岡県福岡市
佐賀県佐賀市
長崎県長崎市
熊本県熊本市
大分県大分市
宮崎県宮崎市
鹿児島県鹿児島市
沖縄県恩納村
まとめ
就学援助制度は、経済的な理由で就学が困難な家庭を支援する制度であり、学用品費・給食費・修学旅行費などが補助されます。支援対象や金額は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体の基準を確認し、年度ごとに忘れずに申請することが大切です。本記事が、小・中学校へ進学予定のご家庭の参考になれば幸いです。最新情報をチェックし、必要な支援を活用しましょう!▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する

