国内では新型コロナの感染拡大がようやく収束に向かい、緊急事態宣言の解除を受けた地域では、徐々に人通りも戻りつつあります。
しかし、この数か月間で日本経済が新型コロナによって受けたダメージは非常に大きく、私たちは今後の第2波、第3波の感染拡大を何としても回避し、これ以上の景気後退を防がなければなりません。
そこで、今回は新型コロナウイルスの感染防止に関して「予防」や「感染者が出た場合の対応」というテーマで使える情報をご紹介します。
この記事の目次
新型コロナウイルスの感染予防
新型コロナウイルスの感染防止に向けて、店舗では休業や営業時間の短縮、会社ではテレワークや時差通勤といった柔軟な働き方の導入などが行われています。
感染症の拡大防止にはこういった取り組みと合わせ、身の回りを清潔に保つことや、多くの人が触る手すりやドアノブ、スイッチなどを消毒し、共有部分を清潔に保つことはが非常に重要です。
消毒にはアルコール消毒液を使用されることが一般的ですが、現在は新型コロナの感染拡大によって安定的な確保が難しくなっているため、事業所等では次亜塩素酸ナトリウムによる消毒も広く行われるようになっています。
次亜塩素酸ナトリウムはハイター、ブリーチなどの塩素系漂白剤のことで、濃度0.05%に薄めて拭くことで消毒が可能です。
【次亜塩素酸ナトリウム液の使用上の注意点】
・家事用手袋を着用して扱うこと
・金属は腐食することがある
・換気をすること
・他の薬品と混ぜないこと
参考:新型コロナウイルス対策 身の回りを清潔にしましょう
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/0327_poster.pdf
また、不足するアルコール消毒液に代わる消毒方法の選択肢を増やすため、経済産業省は台所用洗剤等の「界面活性剤」や、電気分解法で生成した「次亜塩素酸水」などに対し、新型コロナウイルスに対する有効性評価の実施を発表し、5月22日には、新型コロナウイルスに有効な界面活性剤が公表されました。
参考:新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価を行います
https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200415002/20200415002.html
参考:新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第一弾)
https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200522009/20200522009.html
▼次亜塩素酸水の生成機器の導入支援を行う地域団体も存在しています。
参考:除菌液の機器導入支援 白山RC(ロータリークラブ)が助成金
https://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20200415105.htm
次亜塩素酸水の生成機器に補助金?
経産省は5月21日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた中小企業を支援するため、小規模事業者の販路開拓等を補助する「持続化補助金」の上限を現在の100万円から150万円に上乗せし、補助率も特別枠の類型経費によっては2/3から3/4に引き上げる事を発表しました。
※50万円は別枠(事業再開枠)としての上乗せになります。
新型コロナの感染が確認された宿泊施設や飲食店などでは今後の風評被害も懸念されるため、衛生向上のために必要な機器として次亜塩素酸水の生成機器の購入などにも活用できる可能性があります。
日常の清掃等に使え除菌効果が期待できる「次亜塩素酸水」で、感染予防対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
▼小規模事業者持続化補助金についてはこちらの記事でご確認ください。
新型コロナウイルス感染症への対応について
新型コロナウイルス感染症は発症まで数週間かかり、多くの感染者は軽症のまま回復するという特徴があります。
風邪のような症状が長引く場合には自身で判断せず、医師の受診や専門機関のアドバイスなどを受けることが重要です。
東京都福祉保健局 新型コロナウイルス感染症にかかる相談窓口について
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/coronasodan.html?fbclid=IwAR1-e67Lj7xvJaumaRBSPF3aBIni4rnJbLRrMKTgqZBlbEwaxQHB83RojvY
従業員が新型コロナウイルスに感染したらどうする?
従業員に感染が確認された場合、事業者は保健所の指示によりその後の対応を行い、濃厚接触者の自宅待機や事業所の消毒作業を行う必要があります。
①感染した従業員への対応
感染が発覚した社員に調査を行い、感染経路を確認します。
また、今後の流れや社内での対応についても説明を行います。
原則として陽性と判明した場合、感染のリスクがなくなるまでは休業してもらうことになります。
②濃厚接触者の特定
感染者の調査から社内または取引先における濃厚接触者を特定し、
社内外への周知を行います。
感染拡大の防止のため、社内の濃厚接触者は検査結果が出るまでテレワーク勤務や自宅待機などの対応が必要です。
テレワークの導入には厚労省の助成金「新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース」を活用することが出来ます。
https://hojyokin-portal.jp/columns/telework-2
③その他の従業員への対応
感染予防措置の周知や不安を取り除くための説明を行い、必要であればテレワークへの変更や休業等の対応を行います。
従業員を休業させる場合などには、厚労省の雇用調整助成金を活用することができます。
https://hojyokin-portal.jp/columns/koyochosei_online
④施設の消毒
感染者が接触した箇所を特定し、消毒を行います。
消毒については、下記の手順で感染者が触れた可能性のある場所をアルコールなどの消毒液を用いて行います。
・消毒範囲の目安は、感染者の執務エリアの半径2m程度、トイレ等の使用があった場合は該当エリアの消毒を行う。
・消毒にはアルコール消毒液(70%〜80%)もしくは次亜塩素酸ナトリウム(0.05%)などを用いる。
・消毒の際は適切な個人保護具(マスク、手袋等)を用いる。
施設の消毒の補助にはどんなものがある?
長崎県では、障害福祉施設が感染症患者発生時に実施する施設内の消毒委託経費に対して補助を行います。
参考:長崎県 新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策
http://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2020/03/1585212419.pdf
広島県 呉市では新型コロナウイルスの感染者が訪問等をしたことにより、その事業所等を消毒する必要が生じた市内の中小企業・小規模企業者に対して、最大50万円(補助率1/2)の支援を行います。感染者が立ち寄った場所の消毒を補助することで感染拡大を防ぐねらいがあります。
参考:【新型コロナウイルス関連】事業者の皆様へ 『消毒事業の補助金』
https://www.city.kure.lg.jp/soshiki/40/shoudokuhojo.html
消毒事業関連の補助金はまだ少ないですが、感染者が出たあとの消毒作業を自ら行うことに不安を感じる場合は、専門の業者に委託するのも1つの方法でしょう。
まとめ
今回は、「予防」と「感染者が出た場合の対応」という観点から、新型コロナウイルスにかからないための取り組みと、感染者が出てしまった場合の対策についてお伝えしました。どちらも感染拡大を防ぐために重要な取り組みです。多くの地域で関連した支援策が行われることが期待されます。
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