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高校授業料無償化2026|所得制限撤廃・私立45万7,200円の支給額と申請方法【高等学校等就学支援金】

公開日:2025/10/30 更新日:2026/10/9
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高校の授業料は、2026年4月から世帯年収にかかわらず支援される仕組みに変わりました。2026年3月31日に成立した改正法(令和8年法律第8号)が4月1日に施行され、高等学校等就学支援金の所得制限が完全に撤廃。私立高校(全日制)の支給上限は年45万7,200円(月3万8,100円)に引き上げられています。

制度は来年度も続く見通しです。文部科学省が2026年9月3日に公表した令和9年度概算要求では、就学支援金等に5,817億円(令和8年度予算5,824億円)が計上され、現行の水準が維持されています。

とはいえ、「申請しないと1円も受け取れない」「授業料以外は自己負担のまま」という点は変わりません。2026年度は手続きが4月の年1回に一本化され、国籍・在留資格の要件も新しく加わりました。さらに、東京都・大阪府・神奈川県などの上乗せ助成は、国とは別の申請・別の振込スケジュールで動いています。

本記事では、2026年10月時点の文部科学省・各都道府県の公表資料をもとに、支給額の一覧、私立高校の自己負担、申請方法(e-Shien)、審査結果や返金の時期、もらえないケース、都道府県別の上乗せ制度までを整理します。

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この記事の目次

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高校無償化(高等学校等就学支援金)とは?2026年度の新制度をわかりやすく解説

「高校無償化」の正式名称は「高等学校等就学支援金」です。高校などに通う生徒の授業料に充てるため、国と都道府県が支援金を出す制度で、2026年4月からは所得制限がなく、すべての世帯が対象になりました。

【高等学校等就学支援金・2026年度の基本】
  • 誰がもらえるか:対象校に在学し、日本国内に住所がある生徒(国籍・在留資格の要件あり)
  • いくらもらえるか:公立全日制年11万8,800円、私立全日制年45万7,200円が上限
  • 所得制限:なし(2026年4月1日施行の改正法で撤廃)
  • 受け取り方:学校設置者が代理で受け取り、授業料に充てる(保護者の口座には振り込まれない)
  • 手続き:4月に学校経由で申請(2026年度は年1回)
  • 財源:公立・私立は国3/4・都道府県1/4、国立は国10/10

制度の出発点は2010年度です。その後2014年・2020年に拡充され、2025年4月に公立相当額の所得制限を撤廃、2026年4月に私立分も含めて所得制限が完全になくなりました。背景には、自由民主党・公明党・日本維新の会が2025年10月29日と12月18日に交わした三党合意があります。

高校無償化(就学支援金)拡充のタイムライン高校無償化はこう広がった2025年4月公立相当額(年11万8,800円)の所得制限を撤廃2025年度(限り)年収約910万円以上の世帯に臨時支援金2026年3月31日改正法(令和8年法律第8号)が成立・公布2026年4月1日 施行所得制限を完全撤廃私立全日制の上限は年45万7,200円に2026年9月令和9年度概算要求に5,817億円(継続)施行後3年以内効果を検証し、必要に応じて見直し※2026年10月9日時点・文部科学省資料より作成

図のとおり、2025年度は公立相当額だけが所得制限なしで、私立の加算は年収約590万円未満の世帯に限られていました。2026年度からは、私立の上限額も全世帯一律です。

なお、支援の対象は授業料のみです。入学金・施設整備費・教材費・制服代・修学旅行費・通学費などは、引き続き家庭の負担となります。

高校無償化の対象になる学校は?

対象は、高等学校(全日制・定時制・通信制)、中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部、高等専門学校の1〜3年、専修学校の高等課程、高校に相当する課程として定められた各種学校などです。国立・公立・私立のいずれも対象で、広域通信制高校も含まれます。

一方、2026年度の改正で外国人学校を個別に指定する仕組みは廃止されました。2026年3月末時点で指定校に在籍していた生徒には経過措置があり、新たに対象外となる生徒には「高校生等・新修学支援」(後述)が用意されています。

2025年度までの旧制度と2026年度の新制度は何が違う?

最大の違いは、所得制限の有無と私立の支給上限額です。旧制度では年収約910万円未満という所得要件があり、私立高校への加算(年39万6,000円)は年収約590万円未満の世帯に限られていました。

項目旧制度(〜2025年度)新制度(2026年度〜)
所得制限年収約910万円未満が対象(2025年度は公立相当額のみ撤廃)なし(全世帯が対象)
私立全日制の上限年39万6,000円(年収約590万円未満)/年11万8,800円(それ以外)年45万7,200円(全世帯一律)
私立通信制の上限年29万7,000円年33万7,200円
手続き新入生は4月と7月、在校生は7月に収入状況を届出新入生・在校生とも4月の年1回
審査保護者の課税標準額で所得を審査所得審査なし(国籍・在留資格等を確認)
財源国10/10公立・私立は国3/4・都道府県1/4、国立は国10/10

2025年度の「高校生等臨時支援金」は2026年度も続く?

続きません。高校生等臨時支援金は2025年度(令和7年度)限りの制度で、2026年度からは就学支援金に一本化されました。

臨時支援金は、旧制度の所得制限(年収約910万円以上)で就学支援金の対象外となった世帯に、公立・私立ともに年11万8,800円を支給するものでした。所得制限の撤廃で役割を終えています。

【2025年度に臨時支援金を受け取った方へ】

臨時支援金を受けていた世帯も、2026年度は自動で就学支援金に切り替わるわけではありません。学校の案内に沿って就学支援金の手続きを行う必要があります。

高校無償化の財源はどこから?

財源は国と都道府県の負担です。2026年度からは、公立・私立の高校等について国が4分の3、都道府県が4分の1を負担する仕組みになりました。これまでは国が全額を負担しており、都道府県の負担は新設です。国立の高校等は引き続き国が全額を負担します。

国の予算額は、令和8年度が5,824億円(前年度4,074億円)、令和9年度概算要求が5,817億円です。

文部科学省 令和9年度概算要求は8兆7,750億円!学校AI・高校改革・科学技術投資を解説

高校無償化はいくら?学校種別の支給上限額一覧【2026年度】

2026年度の支給上限額は、私立高校(全日制)が年45万7,200円、公立高校(全日制)が年11万8,800円です。世帯年収による差はありません。

定額授業料の学校の支給上限額(年額)

学校区分国立公立私立
高等学校(全日制)11万5,200円11万8,800円45万7,200円
高等学校(定時制)―3万2,400円45万7,200円
高等学校(通信制)―6,240円33万7,200円
中等教育学校(後期課程)11万5,200円11万8,800円45万7,200円
特別支援学校(高等部)4,800円4,800円45万7,200円
高等専門学校(1〜3学年)23万4,600円23万4,600円45万7,200円
専修学校高等課程(昼間学科)―45万7,200円45万7,200円
各種学校(高校相当の課程)―45万7,200円45万7,200円

出典:文部科学省「新制度の概要・支給限度額」

国立高校は上限が授業料と同額のため、公立高校(全日制)も授業料が年11万8,800円のため、どちらも授業料の自己負担は実質ゼロです。私立の専修学校の夜間等学科は年45万7,200円、通信制学科は年33万7,200円が上限です。

単位制の学校の支給上限額(1単位あたり)

通信制高校や単位制高校のように、履修した単位数で授業料が決まる学校では、1単位あたりの単価で支給額を計算します。

学校区分公立私立
高等学校(全日制)4,812円/単位1万8,528円/単位
高等学校(定時制)1,740円/単位1万8,528円/単位
高等学校(通信制)336円/単位1万3,668円/単位

単位制の支給は「年間30単位まで、通算74単位まで」が上限です。年間の履修計画を立てる際は、この単位数を意識しておくと支援を無駄なく受けられます。

支給期間は何か月?全日制と定時制・通信制で違う

全日制・中等教育学校後期課程・高専(1〜3学年)は通算36か月、定時制・通信制は通算48か月が上限です。

転校・編入した場合は、前の学校に在学していた期間も通算されます。過去に高校を中退した経験がある方は、残りの支給可能月数を学校の事務室で確認しておきましょう。

高専の学費はいくら?国立は授業料年23万4,600円が1〜3年無償に|5年間の総額と4年生以降の支援【2026年】

私立高校無償化とは?上限45万7,200円で自己負担はどうなる

「私立高校無償化」とは、私立高校の授業料に対して国が年45万7,200円(月3万8,100円)までを支給する仕組みのことです。2026年4月から所得制限がなくなり、世帯年収にかかわらず同じ上限額が適用されます。

ただし、授業料がすべて無料になるとは限りません。授業料が上限額を超える学校では、超えた分が自己負担になります。

私立高校の授業料は平均いくら?上限額との差は

文部科学省の調査(令和6年度)によると、私立高校(全日制)の授業料の全国平均は年45万7,331円です。国の上限額45万7,200円は、この全国平均とほぼ同じ水準に設定されています。

一方で、地域差は大きくなっています。都道府県別の平均授業料は、最も高い長野県が約64.8万円、最も低い福井県が約34.8万円で、約30万円の開きがあります。上限を超える地域・学校では、差額の負担が生じる可能性があります。

項目(私立全日制・全国平均)金額
授業料45万7,331円
入学料16万5,898円
施設整備費等15万7,232円
初年度納付金の合計78万460円

出典:文部科学省「私立高等学校(全日制)の初年度授業料等について」(令和6年度)

初年度は、授業料が無償化されても入学料と施設整備費等で平均約32万円がかかる計算です。

私立高校の授業料は月額いくら支援される?

私立全日制の支援額は月額3万8,100円が上限です。私立通信制は月額2万8,100円、公立全日制は月額9,900円となります。

申請が1か月遅れると、私立全日制では最大3万8,100円の支援を受け損なう計算です。月単位で支給される制度であることを覚えておきましょう。

私立高校で上限を超える授業料はどう補える?

上限を超える部分は、居住地の都道府県による上乗せ助成で補える場合があります。たとえば東京都は国と合わせて年50万1,000円、大阪府は国と合わせて年63万円まで(キャップ制)を支援しています。都道府県ごとの内容は、後半の「都道府県別」の章で一覧にしています。

高校無償化はいつから?公立・私立・通信制の開始時期

高校無償化(所得制限なし)の開始時期は、公立高校が2025年4月、私立高校が2026年4月です。通信制・定時制も、私立は2026年4月から所得制限なしで上限額が引き上げられました。

時期変更内容
2025年4月(令和7年度)公立高校相当額(年11万8,800円)の所得制限を撤廃。公立高校が実質無償化
2025年度私立の加算(年39万6,000円)は年収約590万円未満の世帯に限定。年収約910万円以上の世帯には高校生等臨時支援金
2026年2月27日改正法案を閣議決定
2026年3月31日改正法(令和8年法律第8号)が成立・公布
2026年4月1日改正法施行。所得制限を完全撤廃し、私立全日制の上限を年45万7,200円に引き上げ
2026年9月3日令和9年度概算要求を公表(就学支援金等5,817億円)

新制度は学年を問わず適用されます。2026年4月時点の2年生・3年生も、2026年4月分の授業料から新制度の対象です。

なお、改正法の附則では、施行後3年以内に制度の効果を検証し、必要に応じて見直すとされています。支給額や対象が今後変わる可能性がある点は押さえておきましょう。

高校無償化の申請方法は?e-Shienの手続きと必要書類【2026年度】

就学支援金を受け取るには申請が必須です。2026年度は新入生・在校生とも4月の年1回、学校の案内に沿ってオンライン申請システム「e-Shien(イーシエン)」で手続きします。

【e-Shienでの申請手順(新入生)】
  • ①学校から「ログインID通知書」を含む申請案内を受け取る(4月頃)
  • ②生徒がe-Shienにログインする
  • ③受給資格認定を申請する「意向登録」を行う
  • ④受給資格認定申請書を入力・提出する
  • ⑤内容を確認して送信し、申請完了
在校生は、新入生の「認定申請」に代えて「受給資格確認」の申請を行います。

就学支援金の申請から受け取りまでの流れ申請から受け取りまでの流れ① 4月:学校から申請案内ログインID通知書を受け取る(新入生・在校生とも)② e-Shien(または紙)で申請支給は原則「申し込んだ月」から。遅れに注意③ 都道府県が審査し、認定通知国の目安は5〜6月。地域によっては秋以降④ 学校設置者が代理受領保護者の口座には振り込まれない⑤ 授業料と相殺徴収保留・差額のみ徴収の学校⑤ 先払い分を返金一旦全額徴収の学校。時期は認定後・学校ごと都道府県独自の上乗せ助成は別申請・別スケジュール※2026年10月9日時点・文部科学省「手続きイメージ」等より作成

申請から受け取りまでは図の5段階です。支援金は保護者に振り込まれず、学校が受け取って授業料に充てる点が大きな特徴です。

2026年度の申請で必要な書類は?

所得の審査がなくなったため、課税証明書などの所得書類は不要です。代わりに、国籍・在留資格を確認する仕組みになりました。

生徒の区分主な提出書類
日本国籍の生徒原則として追加書類は不要(2026年度はe-Shienでのオンライン申請が可能)。国籍が確認できない場合は、マイナンバーカード両面の写しまたは住民票の写し(原本)を求められることがある
外国籍の生徒在留カードの写し・特別永住者証明書の写しなど、在留資格を確認できる書類
在留資格「家族滞在」の生徒上記に加え、日本の小学校・中学校の卒業を証明する書類など

必要書類は都道府県や学校によって異なる場合があります。学校から配布される案内を必ず確認してください。

7月の就学支援金の手続きを忘れたら?2026年度は不要

2026年度は7月の手続きはありません。2025年度までは、新入生が4月と7月、在校生が7月に収入状況を届け出ていましたが、所得制限の撤廃に伴い4月の年1回に一本化されました。

そのため「7月申請を忘れて支給が止まる」という心配は、2026年度の就学支援金にはありません。ただし、4月の手続き自体を済ませていない場合は支給されていない可能性があります。不安な方は学校の事務室に確認しましょう。

なお、7月前後には「高校生等奨学給付金」や都道府県の上乗せ助成(東京都は7月1日〜31日)など、別の制度の申請があります。これらは就学支援金とは別の手続きです。2027年度以降の手続き時期は、学校を通じて改めて案内される予定です。

申請を忘れたら遡って支給される?

原則として、さかのぼっての支給は受けられません。文部科学省のQ&Aでは、就学支援金の支給は原則として申し込みが行われた月から開始するとされています。

たとえば4月に申請すべきところを6月に提出した場合、4月分・5月分は授業料を自己負担することになります。提出が遅れそうな場合や遅れてしまった場合は、すぐに学校または都道府県に相談してください。

なお、e-Shienは2026年4月17日18時から24日15時まで緊急メンテナンスで停止しました。この影響を受けた場合、文部科学省は申請が5月以降になっても4月分から受給できるよう弾力的に扱う方針を示しています。

就学支援金の審査結果(認定通知)はいつ届く?

認定通知の時期は都道府県によって異なります。文部科学省の手続きイメージでは、4月の申請後5〜6月ごろに国籍・在留資格を確認して認定する流れが示されています。

一方で、神奈川県(県立高校)は審査結果の通知を11月以降に順次郵送するとしており、地域差は大きくなっています。認定通知はe-Shien上で確認できる場合もあれば、学校経由で紙が配布される場合もあります。

認定通知がまだ届かなくても、申請が受け付けられていれば4月分からの支給は確保されています。時期が気になる場合は、在籍校の事務室に確認するのが確実です。

高校無償化はいつ振り込まれる?支給日・返金時期と「一旦払う」ケース

国の就学支援金は保護者の口座には振り込まれません。国から都道府県を経て学校設置者が代理で受け取り、授業料に充てる仕組みです。そのため「支給日」は家庭ごとではなく、学校ごとの処理で決まります。

私立高校で授業料を一旦払った場合、返金はいつ?

返金があるかどうか、いつになるかは、学校の授業料の徴収方法で決まります。主なパターンは次の3つです。

【授業料の徴収・返金の3パターン】
  • パターン1:徴収を保留する/多くの公立高校と一部の私立高校。認定後にそのまま相殺されるため、先払いも返金も発生しない
  • パターン2:差額のみ徴収する/授業料が上限額を超える分だけを徴収する
  • パターン3:一旦全額を徴収し、後で返金する/認定後に学校から保護者口座へ返金。2学期・3学期の授業料から差し引いて相殺する学校もある

パターン3の返金時期は、認定通知の時期と学校の事務処理によって変わります。国として統一された返金日はありません。入学時の説明会資料や学校の事務室で、どのパターンか・いつ返金されるかを確認しておきましょう。

都道府県の上乗せ助成はいつ振り込まれる?

都道府県独自の助成は、国の就学支援金とは振込時期も申請先も異なります。たとえば東京都の授業料軽減助成金は保護者の口座に直接振り込まれる方式です。

制度振込・支給の時期(2026年度)
東京都 私立高等学校等授業料軽減助成金(都内校)10月・12月・2027年3月のいずれか
東京都 同(都外校)12月・2027年3月のいずれか
東京都 同(特別申請分)2027年3月下旬
神奈川県 私立高等学校等生徒学費補助金学校ごとに異なる(授業料に充当、または後日還付)
埼玉県 父母負担軽減事業補助金学校ごとに異なる(還付または相殺)
大阪府 授業料無償化制度原則として授業料と相殺(返金がある場合の時期は学校に確認)

東京都の振込時期は、審査状況や就学支援金の決定時期によって前後します。

高校無償化がもらえないのはどんな人?対象外になるケース

所得制限がなくなった2026年度以降、もらえない理由は所得ではなく、在学要件・支給期間・国籍等の要件・申請漏れのいずれかです。

もらえないケース理由
すでに高等学校等を卒業・修了している在学要件を満たさない
在学期間が通算36か月(定時制・通信制は48か月)を超えた支給期間の上限を超えた
日本国内に住所がない住所要件を満たさない
在留資格が「留学」「研修」「特定活動」等2026年度の新要件で対象外(一部は新修学支援で救済)
2026年4月以降に入学した留学生新制度・新修学支援ともに対象外
申請を行っていない自動では支給されない
申請が遅れた原則、申し込んだ月からの支給となり、それ以前の月は対象外

高校就学支援金は年収が高いともらえない?

もらえます。2026年4月以降、国の就学支援金に年収の上限はありません。年収1,000万円を超える世帯でも、私立全日制なら年45万7,200円が上限として支給されます。

ただし、京都府・埼玉県のように、都道府県独自の上乗せ助成では所得要件が残っている地域があります。「国の分はもらえたが、県の上乗せは対象外だった」というケースは起こり得ます。

2026年度から新設された国籍・在留資格の要件とは

新制度の対象は、対象校に在学し日本国内に住所がある生徒のうち、次の①〜⑦のいずれかに当てはまる方です。

【新制度の支給対象者(国籍・在留資格)】
  • ①日本国籍を有する者
  • ②特別永住者
  • ③永住者
  • ④日本人の配偶者等
  • ⑤永住者の配偶者等
  • ⑥定住者のうち、将来永住する意思があると認められた者
  • ⑦家族滞在のうち、日本の小学校・中学校を卒業し、高校等卒業後に日本で就労・定着する意思があると認められた者
「外交」「公用」「文化活動」「留学」「研修」「特定活動」などの在留資格は対象外です。

新制度の対象外になった場合の「高校生等・新修学支援」

新制度の対象外となる外国籍の生徒などには、旧制度と同水準の支援を続ける「高校生等・新修学支援」が2026年度に創設されました。令和8年度予算は13億円、令和9年度概算要求は18億円です。

区分支援の内容
2026年3月末時点の在校生(留学生を含む)在学中は支援を継続。年収約910万円未満は旧制度と同様の就学支援金(経過措置)、年収約910万円以上は上限年11万8,800円
2026年4月以降の新入生(留学生を除く)・年収約590万円未満上限年39万6,000円
同・年収約590万〜910万円未満上限年11万8,800円
同・年収約910万円以上対象外

この支援は都道府県が実施し、国が所要額の4分の3(国立は10分の10)を負担します。対象となる世帯には学校からお知らせが配布されます。

多子世帯は高校無償化で優遇される?

国の高校無償化(就学支援金)には、多子世帯向けの特例はありません。2026年度からは所得制限そのものがなくなったため、子どもの人数にかかわらず全員が同じ上限額で支給されます。

「多子世帯は所得に関係なく無償」という制度は、大学・短大・専門学校向けの「高等教育の修学支援新制度」(2025年度〜)のものです。高校の制度と混同しないよう注意してください。

都道府県の上乗せ助成では、子どもの人数が影響する場合があります。

  • 京都府:兄弟姉妹が同時に私立高校等に在学する場合の「同時在学」加算あり
  • 埼玉県:扶養している子の人数に応じて、所得判定の基準額が引き上げられる

高校生等奨学給付金(授業料以外の給付)も、2026年度の支給額表に兄弟姉妹による区分はありません。

多子世帯の給付型奨学金・大学無償化|条件・金額・申請方法を解説【2026年最新】

「高校無償化 所得制限 裏ワザ」は2026年度から不要

2026年4月以降、国の就学支援金に所得制限はないため、「裏ワザ」を探す必要はなくなりました。共働きでも片働きでも、年収がいくらでも同じ上限額です。

2025年度以前は、世帯の課税標準額が一定額を超えると対象外になったため、課税所得を抑える方法を調べる方がいました。新制度では所得審査そのものが行われません。

都道府県の上乗せ助成では所得判定が残る

注意したいのは、都道府県独自の上乗せ助成には所得要件が設けられている場合がある点です。判定には「保護者の市町村民税の課税標準額×6%−市町村民税の調整控除の額」で計算した額が使われるのが一般的です(政令指定都市は調整控除の額に3/4を掛けます)。

  • 共働き世帯:父・母それぞれの判定額を合算する
  • 片働き世帯:収入のある親の判定額のみで判定する
  • 扶養する子が多い世帯:扶養控除などにより判定額が下がりやすい

たとえば京都府は判定額15万4,500円未満(年収目安約590万円未満)、埼玉県は16万2,300円未満(年収目安約609万円未満)を基準にしています。節税や控除の活用については、税理士など専門家にご相談ください。

【都道府県別】高校無償化の上乗せ制度一覧(東京都・大阪府・京都府・神奈川県ほか)

国の就学支援金は全国一律ですが、都道府県によっては独自の上乗せ助成があります。原則として保護者が住む都道府県の制度が適用され、県外の高校に通う場合も居住地の制度を確認します。

2026年度は国の上限額が大きく上がったため、千葉県のように独自の授業料減免を廃止したり、授業料から入学金の補助へ重点を移したりする自治体も出ています。

私立高校(全日制)授業料支援の上限額比較(国+都道府県)私立全日制の授業料支援の上限(年額)国の就学支援金+都道府県の上乗せ国のみ45万7,200円神奈川県48万円東京都50万1,000円大阪府63万円京都府65万円※京都府は年収約590万円未満の世帯のみ緑=所得制限なし 灰=所得要件あり 大阪府は施設整備費等を含む実際の支給は授業料の実額が上限※2026年10月9日時点・各都府県公式ページより作成

グラフのとおり、国と合わせた上限は大阪府・京都府が高い水準です。ただし京都府は所得要件があり、どの地域でも実際の支給額は授業料の実額が上限となります。

都道府県制度名2026年度の主な内容
東京都私立高等学校等授業料軽減助成金所得制限なし。国と合わせて最大年50万1,000円(都の助成は最大4万3,800円)
大阪府私立高等学校等授業料支援補助金(授業料無償化制度)所得制限なし。国と合わせて年63万円まで(キャップ制、施設整備費等を含む)
京都府あんしん修学支援制度年収約590万円未満の世帯は国と合わせて年65万円まで。所得要件あり、府内私立校が対象
神奈川県私立高等学校等生徒学費補助金授業料は所得制限なしで国と合わせて最大年48万円。入学金は非課税世帯等に最大21万2,000円
埼玉県私立高等学校父母負担軽減事業補助金年収約609万円未満の世帯が対象。授業料等・入学金を補助
千葉県私立高等学校等授業料減免制度2026年度に廃止。年収約640万円未満で授業料が国の上限を超える一部の学校に経過措置(2028年度まで)
愛知県入学納付金補助金所得制限なしで入学納付金を補助(全日制は上限20万円)。授業料は国の上限額まで
兵庫県私立高等学校等入学金支援2026年度新設。生活保護・非課税世帯等の新入生に上限5万円
【ご注意】各自治体の制度は毎年見直されます。金額・所得要件・申請期限は、必ず各都道府県の公式ページで最新情報をご確認ください(2026年10月9日時点の情報です)。

東京都の高校無償化:国と合わせて最大50万1,000円

東京都は、国の就学支援金に都独自の「私立高等学校等授業料軽減助成金」を上乗せし、国と都を合わせて最大年50万1,000円(就学支援金45万7,200円+都の助成4万3,800円)を支援しています。所得制限はありません。

2026年度の通常申請は7月1日〜31日で、すでに締め切られています。申請していない方向けの特別申請は、2027年1月上旬の受付が予定されています(12月に案内)。振込は都内校で10月・12月・2027年3月のいずれかです。

「授業料軽減助成金がもらえない」となる主な理由は、①国と都の両方に申請していない、②5月1日時点で保護者・生徒が都内に住んでいない、③都外の通信制課程に在学している、などです。

東京都私立高校の授業料軽減助成金とは?所得制限なし・通常申請期限は7月31日

大阪府の高校無償化:国と府で年63万円までのキャップ制

大阪府は2026年度から所得制限をなくし、国の就学支援金と府の補助を合わせて年63万円までを支援しています。63万円を超える授業料は学校が負担する「キャップ制」で、授業料と施設整備費等が対象です。

対象は生徒と親権者全員が府内に住んでいる世帯です。府外の学校は、近畿2府4県の「就学支援推進校」に限られます。入学金・教材費・修学旅行費は対象外です。

京都府の高校無償化:所得制限は撤廃されていない

京都府の「あんしん修学支援制度」は、府独自の上乗せ部分に所得要件が残っています。国の就学支援金は所得制限なしですが、府の上乗せを受けるには次の条件をすべて満たす必要があります。

  • 保護者の判定額(課税標準額×6%−調整控除)の合計が15万4,500円未満(年収目安約590万円未満)
  • 保護者が京都府内に住んでいる
  • 府内の認可私立高校に在学している

京都府のページ(2026年9月18日更新)では、国と合わせた上限は生活保護世帯で年98万円、年収約590万円未満で年65万円です。年収約590万円以上でも、兄弟姉妹が同時に府内の私立高校に在学している場合は年55万9,000円まで支援されます。

神奈川県の高校無償化:世帯年収にかかわらず国と県で48万円

神奈川県の「私立高等学校等生徒学費補助金」は、授業料について所得制限なしで国と県を合わせて最大年48万円です。世帯年収によって授業料の支援額は変わりません。

入学金は、生活保護世帯・住民税非課税世帯などを対象に最大21万2,000円の補助があります。申請は6月に学校を通じて行い、期限に遅れると満額を受けられない場合があります。

千葉県・埼玉県・愛知県・兵庫県の制度

千葉県は、国の上限額(45万7,200円)が県内私立高校の平均授業料の見込み(42万9,756円)を上回ることから、県独自の授業料減免を2026年度に廃止しました。年収約640万円未満の世帯で、授業料が国の上限を超える一部の学校に限り、2028年度まで経過措置があります。

埼玉県の父母負担軽減事業補助金は、年収約609万円未満の世帯が対象です。2026年度予算では授業料等の軽減を縮小し、入学金の軽減を拡充しています。

愛知県は、授業料を国の上限額まで実質無償化したうえで、入学納付金も所得制限なしで補助しています(全日制は上限20万円)。2026年度からは県内在住の要件をなくし、県内の私立高校に在籍する生徒が対象です。

兵庫県は、2026年度に「私立高等学校等入学金支援」を新設しました。生活保護(生業扶助)世帯や保護者全員の所得割が0円の世帯の新入生に、全日制で上限5万円を支給します。

【シミュレーション】高校無償化後の自己負担はいくら?

高校無償化後も、教育費の自己負担はゼロにはなりません。支援の対象が授業料に限られるためです。

公立高校(全日制)の場合

項目金額の目安
授業料(年額)11万8,800円
就学支援金11万8,800円
授業料の自己負担0円(実質無償)
入学金・教材費・制服代等自己負担(学校により異なる)

私立高校(全日制)の場合

項目金額の目安
就学支援金(上限)45万7,200円
授業料が45万7,200円以下の学校授業料の自己負担は0円
授業料が45万7,200円を超える学校超過分は自己負担(都道府県の上乗せで軽減される場合あり)
入学料・施設整備費等自己負担(全国平均で入学料約16.6万円、施設整備費等約15.7万円)

見落としやすい「授業料以外」の費用

【就学支援金の対象外となる主な費用】

入学金/施設整備費・施設費/教材費・教科書代/制服・体操着代/通学費(定期代)/部活動費・遠征費/修学旅行積立金/PTA会費・生徒会費/模試・検定料


施設整備費等は地域差が大きく、私立全日制の都道府県別平均は最も高い岡山県が約37.8万円、最も低い島根県が約2.2万円です(令和6年度)。志望校を比べる際は、授業料だけでなく施設整備費もあわせて確認しましょう。

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」では、高校の学年別平均額を3学年分合計した学習費は、公立で約178.7万円、私立で約307.7万円でした。授業料が無償化されても、進路計画には一定の教育費を見込んでおく必要があります。

【2026年版】子育て世帯がもらえるお金一覧|年齢別に児童手当・給付金・無償化をいくらもらえるか解説

授業料以外を支援する「高校生等奨学給付金」も2026年度に拡充

授業料以外の教育費には、返済不要の「高校生等奨学給付金」があり、2026年度から対象が年収約490万円までの世帯に広がりました。令和8年度予算は322億円で、前年度の152億円から倍増しています。

私立全日制の場合、給付額は住民税非課税世帯で年15万2,000円、年収約270万〜380万円で年5万670円、年収約380万〜490万円で年3万8,000円です。教科書費・教材費・学用品費・通学用品費などに充てられます。

申請先は就学支援金と異なり、保護者が住む都道府県または学校です。区分ごとの支給額や申請時期は、次の記事で詳しく解説しています。

高校生等奨学給付金はいつもらえる?2026年度は年収490万円まで拡大・支給額一覧【令和8年度】

「私立高校無償化はずるい・おかしい」と言われる理由と実態

「私立高校無償化はずるい」という声の背景には、主に4つの論点があります。制度上の事実と照らして整理します。

指摘される点制度上の実態
公立と私立で支援額に約4倍の差がある授業料の実額に合わせた設計。公立の授業料は年11万8,800円、私立全日制の全国平均は年45万7,331円(令和6年度)で、上限額はこの平均に近い水準
高所得世帯も支援対象になった所得制限の撤廃により全世帯が対象。財源は国3/4・都道府県1/4で、国の予算は令和8年度5,824億円
授業料以外は自己負担のまま入学金・施設整備費・教材費・修学旅行費は対象外。低中所得世帯には高校生等奨学給付金で対応
私立の便乗値上げが起きるのではないか改正法の附則で、施行後3年以内に検証し必要に応じて見直すとされている
【進路検討時に確認したい4つのポイント】
  1. 志望校の授業料が上限額(私立全日制45万7,200円)を超えるかどうか
  2. 入学金・施設整備費・教材費など授業料以外の総額
  3. 居住地の都道府県独自の上乗せ助成(所得要件の有無も)
  4. 年収約490万円までの世帯は高校生等奨学給付金の併用

制度への賛否はあっても、教育を受ける生徒自身に責任はありません。受けられる支援を確実に申請し、進路の選択肢を広げる手段として活用することが大切です。

給付型奨学金とは?条件・金額・もらえる確率をわかりやすく解説【2026年度】


高校無償化・就学支援金に関するよくある質問


高校無償化の正式名称は?わかりやすく教えてください

正式名称は「高等学校等就学支援金」です。高校、中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部、高等専門学校1〜3年、専修学校高等課程などに通う生徒の授業料に充てるため、国と都道府県が支援金を出す制度です。2026年4月1日施行の改正法で所得制限が撤廃され、全世帯が対象になりました。支援金は保護者に振り込まれず、学校設置者が代理で受け取って授業料に充てます。



高校無償化はいくらもらえますか?公立と私立で違いますか

2026年度の上限は、公立高校(全日制)が年11万8,800円、私立高校(全日制・定時制)が年45万7,200円(月3万8,100円)です。国立高校は年11万5,200円、公立定時制は年3万2,400円、公立通信制は年6,240円、私立通信制は年33万7,200円です。いずれも世帯年収による差はありません。



高校無償化はいつから始まりましたか?在校生も対象ですか

公立高校の所得制限なしの支援は2025年4月から、私立高校を含む所得制限の完全撤廃と上限額の引き上げは2026年4月からです。改正法(令和8年法律第8号)は2026年3月31日に成立し、4月1日に施行されました。学年を問わず適用されるため、2026年4月時点の2年生・3年生も4月分から新制度の対象です。ただし在校生も4月の手続きが必要です。



私立高校の授業料を一旦払った場合、いつ返金されますか

学校の徴収方法によって異なります。授業料の徴収を保留する学校では、認定後に相殺されるため先払いも返金も発生しません。一旦全額を徴収する学校では、認定後に保護者口座へ返金されるか、2学期・3学期の授業料から差し引かれます。認定通知の時期は都道府県によって異なり、国として統一された返金日はないため、在籍校の事務室に確認してください。



高校無償化の支援金はいつ振り込まれますか

国の就学支援金は保護者の口座には振り込まれません。国から都道府県を経て学校設置者が受け取り、授業料に充てます。一方、東京都の授業料軽減助成金のような都道府県独自の助成は保護者口座に振り込まれる場合があり、東京都では2026年度、都内校は10月・12月・2027年3月のいずれかに振り込まれます。



就学支援金の審査結果はいつわかりますか

都道府県によって異なります。文部科学省の手続きイメージでは、4月の申請後、5〜6月ごろに国籍・在留資格を確認して認定する流れです。一方、神奈川県の県立高校では11月以降に順次郵送するとしています。申請が受け付けられていれば4月分からの支給は確保されるため、時期が気になる場合は在籍校に確認してください。



7月の就学支援金の申請を忘れました。どうなりますか

2026年度は7月の手続きがありません。2025年度までは新入生が4月と7月、在校生が7月に収入状況を届け出ていましたが、所得制限の撤廃で4月の年1回に一本化されました。ただし、4月の手続きを済ませていない場合は支給されていない可能性があります。7月前後に案内される高校生等奨学給付金や都道府県の上乗せ助成は別の制度なので、それぞれ確認してください。



申請を忘れた場合、遡って支給されますか

原則として遡っての支給はありません。文部科学省のQ&Aでは、就学支援金の支給は原則として申し込みが行われた月から開始するとされています。申請が遅れた月の授業料は自己負担となり、私立全日制では1か月あたり最大3万8,100円の支援を受け損なう計算です。遅れそうな場合は早めに学校や都道府県に相談してください。



就学支援金がもらえないケースはありますか

所得制限はなくなりましたが、(1)すでに高校等を卒業している、(2)在学期間が通算36か月(定時制・通信制は48か月)を超えた、(3)日本国内に住所がない、(4)在留資格が「留学」「研修」「特定活動」等である、(5)2026年4月以降に入学した留学生である、(6)申請していない、場合は受け取れません。申請が遅れると、それ以前の月の分も受け取れません。



多子世帯は高校無償化で優遇されますか

国の就学支援金には多子世帯の特例はありません。2026年度から所得制限がなくなったため、子どもの人数にかかわらず同じ上限額が支給されます。「多子世帯は所得に関係なく無償」という制度は大学等向けの高等教育の修学支援新制度です。都道府県の上乗せでは、京都府の同時在学加算や、埼玉県の扶養人数に応じた基準額の引き上げなど、子どもの人数が影響する場合があります。



外国籍の生徒は2026年度から対象外になるのですか

在留資格によって異なります。特別永住者、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者のうち永住意思が認められる者、家族滞在のうち日本の小中学校を卒業し定着意思が認められる者は新制度の対象です。対象外となる場合も、2026年3月末時点の在校生には支援が継続され、2026年4月以降の新入生(留学生を除く)には「高校生等・新修学支援」で年収約590万円未満なら上限年39万6,000円が支給されます。



「高校無償化 所得制限 裏ワザ」に意味はありますか

2026年4月以降は国の就学支援金の所得制限が撤廃されたため、いわゆる「裏ワザ」は不要です。ただし、京都府や埼玉県など都道府県独自の上乗せ助成では所得要件が残っており、「市町村民税の課税標準額×6%−調整控除の額」で計算した判定額で判断されるのが一般的です。共働き世帯は夫婦の判定額を合算します。



通信制高校や定時制高校も高校無償化の対象ですか

どちらも対象です。私立通信制の上限は2026年度に年29万7,000円から年33万7,200円に引き上げられました。単位制の場合は私立通信制で1単位1万3,668円、年間30単位・通算74単位までが上限です。私立定時制は年45万7,200円、公立定時制は年3万2,400円で、支給期間は全日制の36か月より長い48か月です。



高専(高等専門学校)も高校無償化の対象ですか

高等専門学校の1〜3学年は対象で、2026年度から所得制限なく支給されます。国公立高専は年23万4,600円(月1万9,550円)、私立高専は年45万7,200円(月3万8,100円)が上限です。4〜5学年と専攻科は、別制度の「高等教育の修学支援新制度」の対象となります。



私立中学校も無償化の対象になりますか

国の高等学校等就学支援金は高校段階の制度のため、私立中学校は対象外です。2026年10月時点で、私立中学校の授業料を国が無償化する制度は始まっていません。私立中学校向けの支援は自治体によって独自に設けられている場合があるため、お住まいの都道府県・市区町村に確認してください。



高校無償化は全国どこでも同じ内容ですか

国の就学支援金は全国一律ですが、都道府県の上乗せ助成には地域差があります。2026年度は、東京都が国と合わせて最大年50万1,000円、大阪府が国と合わせて年63万円まで(キャップ制)、神奈川県が国と合わせて最大年48万円、京都府が年収約590万円未満の世帯に国と合わせて年65万円までを支援しています。千葉県は独自の授業料減免を2026年度に廃止しました。



高校生等奨学給付金も2026年度から拡充されたのですか

はい。対象が年収約490万円までの世帯に広がりました。私立全日制の場合、年収約270万〜380万円の世帯に年5万670円、年収約380万〜490万円の世帯に年3万8,000円が新たに給付されます。令和8年度予算は322億円で、前年度の152億円から倍増しました。教科書費・教材費などに充てる返済不要の給付金で、申請先は都道府県または学校です。



共働き世帯は就学支援金でどう扱われますか

2026年度以降、国の就学支援金は所得制限がないため、共働き・片働きを問わず全世帯が同じ上限額の対象です。世帯年収を計算する必要もありません。ただし、都道府県独自の上乗せ助成に所得要件がある場合は、夫婦それぞれの市町村民税の課税標準額などから計算した判定額を合算して判断されます。



まとめ

2026年4月1日施行の改正法で、高等学校等就学支援金の所得制限は完全に撤廃されました。私立高校(全日制)の上限は年45万7,200円、公立高校は年11万8,800円で、公立の授業料は実質無償です。令和9年度概算要求にも5,817億円が計上され、制度は続く見通しです。

ただし、支援を受けるには4月の申請が必須で、原則として申し込んだ月からの支給になります。都道府県の上乗せ助成は別の申請・別の振込時期で動いているため、居住地の制度もあわせて確認しましょう。

【2026年度の高校無償化 要点まとめ】
  • 支給額:私立全日制45万7,200円、公立11万8,800円、私立通信制33万7,200円、国公立高専23万4,600円
  • 所得制限:撤廃。所得審査もなし
  • 申請:新入生・在校生とも4月の年1回。e-Shienまたは紙で学校経由。7月の手続きはなし
  • 受け取り:学校が代理受領し授業料と相殺。先払いの学校は認定後に返金
  • 支給期間:全日制36か月、定時制・通信制48か月
  • もらえないケース:卒業済み・支給期間超過・在留資格要件・申請漏れ
  • 救済制度:新制度の対象外には「高校生等・新修学支援」(上限年39万6,000円)
  • 授業料以外:高校生等奨学給付金が年収約490万円まで拡大
  • 都道府県の上乗せ:東京都は最大年50万1,000円、大阪府は年63万円まで、神奈川県は最大年48万円
  • 今後:施行後3年以内に検証し、必要に応じて見直し

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