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高校授業料無償化!所得制限撤廃と私立高校の支援拡大へ【高等学校等就学支援金】

公開日:2025/10/30 更新日:2026/4/17
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【2026年4月から施行済み】高校授業料の実質無償化が全世帯に拡大——改正法が2026年3月31日に成立
2026年2月27日に閣議決定された高等学校等就学支援金の改正法案は、2026年3月31日に参院本会議で可決・成立し、2026年4月1日から施行されました。
2026年度から所得制限が撤廃され、すべての世帯で高校授業料の実質無償化が実現しています。具体的には、私立全日制高校の支援上限が年45万7,200円に引き上げられ、国公立・私立を問わず全世帯が対象となります。
高校進学を控え、教育費の負担に不安を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。国が実施する「高等学校等就学支援金」制度は、こうした負担を軽減するために設けられた仕組みで、すでに全国の高校生の約8割が利用しています。
制度の内容を正しく理解しておくことで、申請準備をスムーズに進められます。高校生活のスタートを安心して迎えるためにも、この支援制度のポイントをしっかり確認しておきましょう。


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この記事の目次

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2026年度から高校の授業料無償化はどう変わった?

2026年度からの「高校の授業料無償化」が大きく変わりました。これまで、国公立に加えて私立の高等学校も、所得制限を設けたうえで授業料無償化を実施してきました。
2026年4月からは国公立・私立を問わず、すべての高校において授業料の実質無償化が始まっています。具体的には、所得制限が撤廃されたため、どの世帯においても授業料相当分の支援が受けられるようになりました。

文部科学省の試算では、今回の拡充によって新たに支援が受けられるのは、年収約590万〜910万円の世帯で約35万人、年収910万円以上の世帯で約45万人、合計約80万人に上る見込みです。

【2026年4月施行済み・制度概要】
高等学校等就学支援金(改正後)
法律の成立日2026年3月31日(参院本会議で可決・成立)
施行日2026年4月1日
所得制限撤廃(全世帯対象)
国公立全日制の支給上限年11万8,800円
私立全日制の支給上限年45万7,200円(従来:最大39万6,000円)
新たな支援対象者約80万人(文科省試算)

【令和8年・2026年】もらえる給付金・支援金まとめ!物価高・農業・子育て・生活支援等、目的別に紹介

高校の授業料無償化の流れ

高校授業料無償化の段階的な拡大の流れを示した図

高校の授業料無償化は、2010年に「高等学校等就学支援金制度」として始まりました。本制度は、日本国内の高校等に要件を満たしたうえで通う生徒に対して支援を行う内容です。ただし、保護者の所得要件が設けられており、一定所得のある世帯は対象外とされていました。
2024年度以降、制度内容が見直されてきました。具体的な変更時期と概要は以下のとおりです。

時期所得制限国公立私立(全日制)
2024年度まであり(年収910万円未満)年11万8,800円を上限に支援年収910万円未満:年11万8,800円/年収590万円未満:年39万6,000円を上限に支援
2025年度一部あり(加算分のみ)所得制限なし:年11万8,800円(実質無償化)全世帯:年11万8,800円(「高校生等臨時支援金」併用)/年収590万円未満:年39万6,000円を上限に支援
2026年度以降なし(全面撤廃)所得制限なし:年11万8,800円(実質無償化)所得制限なし:年45万7,200円を上限に支援

参考:文部科学省「高校生の学びを支えます」
※全日制の場合。通信制や高等専門学校などの支援金額は別途規定。
このように、2025年から2026年にかけて「所得制限の撤廃」が段階的に進み、2026年4月からは恒久的な制度として、すべての高校生が授業料支援を受けられる環境が整いました

高校無償化はいつから?

公立高校については、2025年度(令和7年4月)より所得制限が撤廃され、すでに全世帯を対象に年額11万8,800円を上限とした支給が始まっています。
さらに、2026年4月からは改正法の施行により、私立高校についても所得制限が完全になくなり、全日制では年額45万7,200円を上限に支給されています。これにより、公私を問わず教育費の負担軽減が実現しました。

東京都や大阪府では独自に授業料無償化を進めてきた

東京都や大阪府では、独自の支援制度で高校の授業料無償化を先行して進めてきました。

自治体支援額概要
東京都国公立:11万8,000円/私立:最大50万1,000円(国の支援金と都の助成金合計)都内在住の高校生が対象。2024年度から所得制限の撤廃により、すべての高校授業料を実質無償化
大阪府2026年度:全学年の授業料を無償化2026年度に全学年で所得制限を撤廃し、完全無償化を実現

参考:東京都 所得制限なく私立高校等の授業料支援が受けられます
参考:大阪府 大阪府の高等学校等の授業料無償化制度について

高等学校等就学支援金の対象となる家庭は?

2026年4月の改正法施行後、所得制限が撤廃されたことにより、世帯年収に関係なく、すべての家庭が対象となりました。
ただし、以下の条件を満たす必要があります。

対象となる学校

就学支援金の対象は、次のような「高校等の課程」に在学する生徒です。

  • 高等学校(全日制・定時制・通信制)
  • 中等教育学校(後期課程)
  • 特別支援学校(高等部)
  • 高等専門学校(1〜3年次)
  • 専修学校の高等課程 など

対象外となる主なケース

一方で、次のような場合は支援の対象外となります。

  • すでに高校を卒業または修了している
  • 在学期間が通算36か月を超えている(※定時制・通信制は別算定)
  • 留学生など日本への定着が見込めない生徒(外国人学校の生徒を含む)
  • 海外在住などで日本の住民税が課されていない

高等学校等就学支援金 いくら支援される?

授業料の支援額は、通う学校の種類(公立・私立)によって変わります。2026年4月以降の制度は以下のとおりです。

公立高校の授業料は「実質0円」

公立高校に通う場合、授業料の標準額である年11万8,800円が国から支給されます。この金額は授業料の全額に相当し、学校が国から直接受け取って授業料に充てるため、保護者の実際の負担はありません。
つまり、公立高校では所得に関係なく授業料は実質的に「無償」です。授業料以外(教材費・部活動費・制服など)は別途自己負担ですが、これらを支援する制度として「高校生等奨学給付金」も用意されています。

私立高校は2026年4月から支援上限が大幅引き上げ

2026年4月の改正法施行後、私立全日制高校の就学支援金は所得制限なしで年45万7,200円を上限に支給されます。これは従来の最大39万6,000円から大幅に引き上げられた金額です。
なお、通信制の私立高校に通う場合は、支援の上限が年間29万7,000円と定められています。通信制は通学日数や学習形態が異なるため、実情に合わせた金額が設定されています。

【2026年度の支給額まとめ】
学校区分支給上限額(年額)所得制限
国公立全日制11万8,800円なし
私立全日制45万7,200円なし(2026年4月〜)
通信制(私立)29万7,000円従来制度に準じる

高校生等臨時支援金(2025年度限り)

2025年度は「高校生等臨時支援金」が創設され、年収約910万円以上の世帯にも年間11万8,800円が支給されていました。この仕組みは2025年度限定の措置です。2026年度からは恒久的な制度として所得制限が完全撤廃されたため、臨時支援金の役割は終えています。

高校生等奨学給付金とは?保護者向けに対象世帯と支給額・申請方法を解説

高等学校等就学支援金はどうやってもらう?

就学支援金は、申請しなければ受け取ることができません。対象の家庭であっても自動的に支給されるわけではないため、学校からの案内を必ず確認し、期限内に手続きを行うことが大切です。

授業料無償化に関する手続きの流れ

高等学校等就学支援金の申請から支給までの手続きの流れを示した図
ステップ内容詳細
1学校から案内が届く高校入学時(4月頃)や在校生の場合は収入状況の届出が必要となる7月頃までに、学校が申請案内を配布。案内には申請方法・提出期限・必要書類などが記載
2必要書類を提出する原則オンライン申請(e-Shien)。紙による申請では、申請書(学校配布)・保護者のマイナンバーが確認できる書類などを提出。※申請方法は各都道府県によって異なる
3都道府県が審査・認定を行う提出された情報をもとに、都道府県が受給資格を認定。2026年度からは所得審査は不要となり、在学要件のみで判定される
4支援金が学校に交付される支給が決定すると、国が都道府県を通じて学校へ支援金を交付。基本的には学校がその金額を授業料に充てる(保護者は直接お金を受け取らない)

支給時期

支援金は申請した月から支給が始まります。毎年7月頃には受給資格の再確認が行われますが、2026年度からは所得審査が不要となっているため、手続きがより簡素化されています。

支援金は授業料に充当される

支援金は保護者の銀行口座に振り込まれるのではなく、

「国 → 都道府県 → 学校 → 授業料」

という流れで処理されます。つまり、学校が保護者に代わって支援金を受け取り、その分を授業料に充当します。
そのため、保護者の方は「申請をしておくこと」で授業料の請求額が自動的に減額されると考えるとわかりやすいでしょう。
ただし、学校によっては、いったん授業料を徴収し、後日返金する方法をとっている場合もあります。このような学校に通っている場合は、いったん規定の授業料を支払わなければならない点にご注意ください。納付が難しい場合は、早めに学校の事務室へ相談しましょう。

高等学校等就学支援金制度には「家計急変支援」もある

高等学校等就学支援金制度には、通常の支援金だけでなく「家計急変支援」もあります。保護者などの病気療養や自己の責めに帰することのできない離職など、収入が大きく減少した場合などに支援を受けられる制度です。

項目内容
要件対象となる家計急変事由に該当していること、世帯年収が約590万円未満相当まで減少していること
支給限度額月額:33,000円(公立高校等は月額:9,900円)

被災して就労困難になった場合や新型コロナウイルスの影響により収入が著しく減じた場合も対象になるケースがあるため、収入が大きく減少した方などは公式情報を確認してみましょう。
参考:高等学校等就学支援金 家計急変支援申請の手引き

高等学校等就学支援金(授業料無償化)以外の支援制度

高校の授業料無償化は、あくまでも「授業料」に対する支援です。制服や学用品、教材費など、授業料以外の費用は対象ではありません。
そこで、国や都道府県では、授業料の無償化以外にも以下の制度を用意しています。

高校生等奨学給付金制度とは

高校生等奨学給付金制度とは、低所得世帯を対象に、教材や学用品、制服や教科外活動など、授業料以外の教育費を支援するための制度です。
本制度の概要は以下のとおりです。

項目内容
対象世帯生活保護受給世帯【全日制等・通信制】/非課税世帯【全日制等・通信制】
対象の教育費教科書費・教材費・学用品費・通学用品費・教科外活動費・生徒会費・PTA会費・入学学用品費・修学旅行費・通信費など
支援額(生活保護受給世帯)国立・公立高等学校等に在学する者:年額3万2,300円/私立高等学校等に在学する者:年額5万2,600円
支援額(非課税世帯・全日制等)国立・公立高等学校等に在学する者:年額14万3,700円/私立高等学校等に在学する者:年額15万2,000円
支援額(非課税世帯・通信制)国立・公立高等学校等に在学する者:年額5万500円/私立高等学校等に在学する者:年額5万2,100円

詳しい対象世帯や申請方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

高校生等奨学給付金とは?保護者向けに対象世帯と支給額・申請方法を解説

多子世帯の給付型奨学金が拡充 授業料も無償化 詳しい内容と注意点を解説

給付型奨学金について詳しく解説!条件や注意点・もらえる確率も

高校の授業料無償化が及ぼす進路選択への影響

高校の授業料無償化が2026年4月から本格実施されたことで、進学先の選択に大きな影響をもたらしています。これまでは経済的な事情により、進学先の選択肢が制限されるような状況の世帯でも、国公立・私立にかかわらず選択肢が広がりました。また、経済的に困窮する世帯において、中学卒業後の進学を諦める可能性のあった世帯においても、可能性が広がります。

注意:「高等学校等就学支援金」はあくまで授業料を対象にした制度です。入学金や施設費、教材や学用品、通学交通費などは別途必要です。

授業料以外の支援も受けたい場合、所得要件等を満たしていれば、「高校生等奨学給付金制度」を受けられる可能性があります。それぞれで申請を必要としますが、制度を利用したい場合は確認してみましょう。


高校授業料無償化に関するよくある質問


2026年度から高校の授業料無償化はどう変わりましたか?


2026年3月31日に改正法が成立し、2026年4月1日から施行されました。所得制限が完全に撤廃され、国公立・私立を問わずすべての世帯で授業料の実質無償化が実現しています。私立全日制高校の支援上限は年45万7,200円に引き上げられ、新たに約80万人が支援対象となる見込みです。




就学支援金はどうやって申請しますか?


入学時(4月頃)に学校から配布される案内に従い、原則オンライン申請システム(e-Shien)で申請します。2026年度からは所得審査が不要となりましたが、在学要件の確認のための申請手続きは引き続き必要です。支援金は学校に直接交付され、授業料に充当されるため、保護者が直接お金を受け取る仕組みではありません。




授業料以外の費用も支援してもらえますか?


就学支援金は授業料のみが対象です。教材費・学用品費・制服・通学交通費などは対象外ですが、低所得世帯(生活保護受給世帯・非課税世帯)は「高校生等奨学給付金制度」を利用することで、授業料以外の教育費についても支援を受けられる可能性があります。




私立高校の支援額はいくらになりますか?


2026年4月以降、私立全日制高校の就学支援金の上限は年45万7,200円です。所得制限は撤廃されているため、全世帯が対象となります。ただし、実際に支給される金額は授業料の実額が上限となります。私立通信制高校の場合は年29万7,000円が上限です。




高校生等臨時支援金はまだ受け取れますか?


高校生等臨時支援金は2025年度限りの措置でした。2026年度からは改正法による就学支援金の所得制限撤廃が実施されているため、臨時支援金は終了しています。2026年4月以降は、所得制限なしで就学支援金が支給されます。




支援金はいつから受け取れますか?


申請した月から支給が始まります。入学時の4月に申請を行えば、4月分から支援の対象となります。遅れて申請した場合でも、申請月からの支給となりますので、できるだけ早く申請することをお勧めします。




在校生は再申請が必要ですか?


2026年度からは所得制限が撤廃されたため、これまで所得要件で対象外だった世帯の在校生は、新たに申請が必要な場合があります。学校からの案内を確認し、必要に応じて手続きを行ってください。毎年7月頃に受給資格の継続確認が行われます。




通信制高校に通う場合も支援を受けられますか?


はい、通信制高校も就学支援金の対象です。私立通信制高校の場合は年29万7,000円を上限に支援が受けられます。公立通信制の場合は年14万4,360円が基準となります。ただし、履修単位数や学習形態によって実際の支給額は変わる場合があります。




家計急変が起きた場合はどうすればよいですか?


「家計急変支援」の制度があります。保護者の病気療養・失業など収入が大きく減少した場合、私立高校の月額33,000円(公立は月額9,900円)を上限に支援が受けられます。世帯年収が約590万円未満相当まで減少していることが要件です。詳細は学校または文部科学省のホームページでご確認ください。




東京都や大阪府など、都道府県独自の支援との関係は?


国の就学支援金に加えて、都道府県独自の助成制度を利用できる場合があります。たとえば東京都では、国の支援金とあわせて都の「私立高等学校等授業料軽減助成金」を申請することで、最大50万1,000円まで受給できます。お住まいの都道府県の制度も必ず確認しましょう。



まとめ

最後に、本記事の重要なポイントを3つにまとめます。

■2026年4月から改正法が施行。返済不要の国の支援制度が全世帯に拡大
高等学校等就学支援金は、2026年3月31日の改正法成立・4月1日施行により、所得制限が撤廃され、全世帯が対象となりました。
■公立は実質無償、私立は支援上限が45万7,200円に引き上げ
公立高校の授業料は実質的に無償となり、私立高校でも年45万7,200円を上限に所得制限なしで授業料の支援が受けられます。
■申請が必要。学校からの案内を必ず確認
支援を受けるには、入学時などに学校を通じて申請が必要です。自動的に適用される制度ではないため、案内の見落としや提出の遅れに注意しましょう。

この制度は、お子さまの学びを経済的に支える大切な仕組みです。2026年度からの大幅拡充を機に、学校から配布される案内をしっかり確認し、不明な点は早めに学校の窓口へ相談してください。

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