こども未来戦略に基づく「多子世帯への高等教育費負担軽減」が、令和7年度(2025年度)からスタートしました。子どもを3人以上扶養している家庭であれば、所得制限なく大学・短大・高専・専門学校の授業料と入学金が一定額まで無償化される、これまでにない大きな制度改正です。
さらに、令和8年度(2026年度)進学者からは、高校3年生時点で申し込む「予約採用」でも多子世帯支援を受けられるようになりました。年収700万円前後の中間層世帯にもチャンスが広がる一方、「3人いれば全員対象なのか」「上の子が就職したらどうなるのか」「専門学校でも使えるのか」など、判定の細かいルールでつまずく方も少なくありません。
本記事では、多子世帯の給付型奨学金と大学無償化について、対象となる条件・支援額・申請方法・継続条件・注意点を、令和8年度の最新情報をもとにわかりやすく解説します。
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この記事の目次
多子世帯とは?大学無償化・給付型奨学金の対象になる条件
制度上の「多子世帯」とは、生計維持者(原則として父母)が扶養する「子ども」の数が3人以上いる世帯を指します。単純に子どもが3人いれば多子世帯になるわけではなく、JASSO(日本学生支援機構)が住民税情報をもとに判定します。
判定基準は、以下のいずれか小さい方の数が3以上であり、かつ申込者(学生)本人が生計維持者に扶養されていることです。
・奨学金申込時に申告した生計維持者の扶養親族のうち、生計維持者の「子ども」に該当する者の数
・生計維持者全員の住民税情報における扶養親族の数の合計(「特定」「一般(その他)」「16歳未満扶養親族」の合計)
ここでいう「子ども」とは、申告した扶養親族のうち、「生計維持者の子」かつ「生計維持者よりも年下の人」に該当する人です。
なお、住民税情報の確定後に新たに生まれた子等は、申告により「子ども」の数に加算することができます。
第一子が就職して扶養を外れた場合は対象外になる
多子世帯の支援は、子どもを3人以上「同時に」扶養している間が対象期間です。第一子が就職等により扶養から外れて、生計維持者が扶養する子どもの数が2人になった場合、その時点で多子世帯ではなくなり、多子世帯としての支援は終了します。
たとえば、3人きょうだいで第一子が大学卒業・就職して扶養を外れ、第二子と第三子が在学中のケースでは、その時点から多子世帯支援は受けられません。「子どもが3人いるかどうか」ではなく「同時に扶養している子どもが3人以上か」という見方になる点に注意が必要です。
また、アルバイト収入が多く扶養から外れている場合や、確定申告で扶養人数の申告を誤っていた場合も、「子ども」としてカウントされません。判定の直前に課税証明書で扶養人数を必ず確認しましょう。
同時に複数の子どもが大学等に在学していれば全員が対象
多子世帯の要件を満たしている期間中は、大学等に在学している子ども全員が授業料等減免の対象です。たとえば、扶養する3人の子どものうち2人が同時に大学等に在学している場合は、2人ともが減免措置の対象となります。
下の子の入学に合わせて上の子も一気に対象になるケースがあるため、家族構成と進学スケジュールを早めに整理しておくことが大切です。
多子世帯の大学無償化(授業料・入学金の減免)
多子世帯に属している学生は、所得制限なく授業料と入学金の減免を受けられます。これが令和7年度から始まった「多子世帯への高等教育費無償化」の中心です。
ただし「無償化」という言葉のとおりに授業料全額が0円になる制度ではなく、上限額が定められています。実際の納付額が上限を超える場合、差額は自己負担です。
授業料・入学金の上限額(国公立・私立/大学・短大・高専・専門学校)
多子世帯と判定された場合、減免の上限額は学校種別と国公立・私立の区分によって以下のとおりです。これは令和8年度も令和7年度と同じ金額です。
| 学校種別 | 国公立 | 私立 | ||
|---|---|---|---|---|
| 入学金 | 授業料 | 入学金 | 授業料 | |
| 大学 | 28万円 | 54万円 | 26万円 | 70万円 |
| 短期大学 | 17万円 | 39万円 | 25万円 | 62万円 |
| 高等専門学校 | 8万円 | 23万円 | 13万円 | 70万円 |
| 専門学校 | 7万円 | 17万円 | 16万円 | 59万円 |
出典:令和7年度からの多子世帯支援拡充に係る対応について 日本学生支援機構
たとえば私立大学の場合、年間の授業料上限は70万円、入学金は26万円が上限です。授業料が年100万円の私立大学であれば、減免額70万円を引いた30万円が自己負担となります。
専門学校でも多子世帯の大学無償化は使える
多子世帯の授業料等無償化は、大学・短期大学・高等専門学校に加えて、専門学校(専修学校の専門課程)も対象です。
ただし、対象となるのは文部科学省の「高等教育の修学支援新制度」で確認を受けた学校に限られます。私立専門学校の場合、入学金最大16万円・授業料最大59万円の減免が受けられます。
進学予定の学校が対象機関に含まれているかは、文部科学省の「修学支援新制度の確認大学等の一覧(対象機関リスト)」または学校の奨学金窓口で必ず確認してください。
資産要件は3億円未満(給付奨学金は5,000万円未満)
多子世帯の授業料等減免を満額で受けるためには、申込者本人と生計維持者の資産額の合計が3億円未満であることが要件です。
ここで注意したいのは、給付型奨学金(月額の現金支給)と授業料等減免では資産要件が異なるという点です。
| 支援内容 | 資産要件 |
|---|---|
| 給付型奨学金(月額支給) | 申込者本人と生計維持者の資産合計が5,000万円未満 |
| 授業料等減免(多子世帯) | 申込者本人と生計維持者の資産合計が3億円未満 |
つまり、資産が5,000万円以上3億円未満の場合、給付奨学金は支給額0円になりますが、授業料等減免は受けられるという扱いになります。
多子世帯の給付型奨学金(月額の支給)
多子世帯の特徴は、授業料減免だけでなく給付型奨学金(返済不要の月額支給)も受けられる可能性がある点です。多子世帯に該当すると、これまで所得制限で対象外だった中間層世帯でも、第4区分として給付奨学金の月額支給対象になります。
JASSOの給付奨学金は世帯収入に応じて第1区分〜第4区分に分かれており、収入が低い区分ほど支給額が大きくなります。多子世帯の場合、第1〜第3区分のいずれかに該当すれば「第1区分(多子世帯)」「第2区分(多子世帯)」「第3区分(多子世帯)」となり、支給額は多子世帯ではない場合と同じです。
第4区分(多子世帯)の年収目安:700万円前後でも対象になり得る
第4区分は中間所得層を対象とした区分で、所得の基準を満たし、かつ多子世帯や私立学校の理工農系の学科等に在籍している場合に該当します。予約採用で第4区分の基準となる収入の目安は以下のとおりです(親が給与所得者の場合)。
| 想定する世帯構成 | 収入の上限額の目安 |
|---|---|
| 本人、親A | 630万円 |
| 本人、親A、中学生 | 630万円 |
| 本人、親A、親B(無収入)、中学生 | 635万円 |
| 本人、親A、親B、中学生 | 親A:587万円、親B:155万円 |
| 本人、親A、親B(パート)、大学生、中学生 | 親A:698万円、親B:100万円 |
出典:進学前(予約採用)の給付奨学金の家計基準 日本学生支援機構
実際の区分判定は「支給額算定基準額」で行われるため、目安を上回っていても対象となる場合や、下回っていても対象とならない場合があります。あくまで参考の数字として確認してください。
なお、収入が第4区分を超えても、多子世帯に該当すれば支援区分「多子世帯」として認定されます。この区分では給付奨学金の月額支給は0円ですが、授業料等減免は受けられます。
あわせて読みたい:給付型奨学金は親の年収でどう決まる?判断の仕組みと注意点を解説
給付奨学金の月額支給額(自宅通学・自宅外通学)
給付奨学金の月額は、進学先(国公立・私立)と通学形態(自宅・自宅外)によって異なります。多子世帯特例で第4区分に該当した場合の支給額は次のとおりです。
【国公立の場合】
| 区分 | 学校種別 | 自宅通学 | 自宅外通学 |
|---|---|---|---|
| 第1区分 | 大学・短大・専門学校 | 29,200円(33,300円) | 66,700円 |
| 第2区分 | 19,500円(22,200円) | 44,500円 | |
| 第3区分 | 9,800円(11,100円) | 22,300円 | |
| 第4区分(多子世帯) | 7,300円(8,400円) | 16,700円 | |
| 第1区分 | 高等専門学校(第4学年以上) | 17,500円(25,800円) | 34,200円 |
| 第2区分 | 11,700円(17,200円) | 22,800円 | |
| 第3区分 | 5,900円(8,600円) | 11,400円 | |
| 第4区分(多子世帯) | 4,400円(6,500円) | 8,600円 |
【私立の場合】
| 区分 | 学校種別 | 自宅通学 | 自宅外通学 |
|---|---|---|---|
| 第1区分 | 大学・短大・専門学校 | 38,300円(42,500円) | 75,800円 |
| 第2区分 | 25,600円(28,400円) | 50,600円 | |
| 第3区分 | 12,800円(14,200円) | 25,300円 | |
| 第4区分(多子世帯) | 9,600円(10,700円) | 19,000円 | |
| 第1区分 | 高等専門学校(第4学年以上) | 26,700円(35,000円) | 43,300円 |
| 第2区分 | 17,800円(23,400円) | 28,900円 | |
| 第3区分 | 8,900円(11,700円) | 14,500円 | |
| 第4区分(多子世帯) | 6,700円(8,800円) | 10,900円 |
カッコ内の金額は、生活保護を受けている生計維持者と同居している人、または社会的養護を必要とする人で児童養護施設等から通学する人の支給額です。
自宅外通学の金額目安:多子世帯特例で月16,700円〜(年間約20万円)
自宅外通学(生計維持者のもとを離れて家賃を支払いながら生活する状態)の場合、第4区分(多子世帯)では国公立大学で月額16,700円(年間約20万円)、私立大学で月額19,000円(年間約23万円)が支給されます。
第1区分の自宅外通学では月額66,700円(国公立)または75,800円(私立)と支給額が大幅に増えます。同じ「自宅外通学」でも収入区分によって受け取れる金額は大きく異なるため、自分の区分を必ず確認しましょう。
第一種奨学金(無利子貸与)との併用は貸与額が調整される
多子世帯として給付奨学金の支援を受けている間は、第一種奨学金(無利子貸与型)の貸与月額が併給調整(減額)されます。給付奨学金の支給額に応じて、第一種奨学金が減額される仕組みです。
なお、第二種奨学金(有利子貸与型)は併給調整の対象外で、給付奨学金との同時受給に影響しません。
第一種奨学金との併用を検討している場合は、実際に受け取れる貸与額が想定より少なくなる可能性があるため、JASSOの「給付奨学金と併せて利用する第一種奨学金の貸与月額」ページで事前にシミュレーションすることをおすすめします。
多子世帯の大学無償化・給付型奨学金の申請方法(令和8年度)
JASSOの給付奨学金(多子世帯支援を含む)の申請方法は「予約採用」と「在学採用」の2種類です。多子世帯であっても自動的に適用されるわけではなく、必ず期間内にJASSOへ申請する必要があります。
| 申請方法 | 対象者 | 申込時期 |
|---|---|---|
| 予約採用 | 高校3年生(卒業から2年以内も可) | 高校3年生の春〜夏(4〜7月頃の春募集が中心。秋募集を行う高校もあり) |
| 在学採用 | 大学・短大・専門学校・高専の在学生 | 春(4月)と秋(9〜10月)の年2回が中心。家計急変は随時受付 |
令和8年度進学者から「予約採用」での多子世帯支援申込が可能に
令和7年度(2025年度)の制度開始時は、多子世帯支援は「在学採用」のみの受付でした。令和8年度(2026年度)進学者からは、高校在学中に申し込む「予約採用」でも多子世帯支援を申請できるようになりました。
予約採用では、申請時点で確定している前年以前の年末(12月31日)時点の住民税課税情報をもとに、JASSOが多子世帯の判定を行います。たとえば2026年度進学者が2025年中に予約採用を申し込む場合は、2024年12月31日時点の住民税情報が判定対象です。
現在高校3年生の方や保護者の方は、在学中の高校の奨学金担当窓口で予約採用の案内を確認し、申込期限を逃さないようにしましょう。
在学採用は春・秋の年2回、家計急変は随時受付
すでに大学・専門学校等に在学している方は、在学採用で申し込みます。在学採用の申込時期は大学によって異なりますが、春(4月)と秋(9〜10月)の年2回が一般的です。
予約採用に間に合わなかった場合や、進学後に多子世帯に該当することが分かった場合も、在学採用で申請できます。災害・失業・離別など家計急変事由が生じた場合は、通常の募集時期とは別に随時受付がありますので、進学先の奨学金窓口に相談してください。
授業料等減免は進学先の大学等への手続きも必要
JASSOの給付奨学金に申し込むことで多子世帯の判定は行われますが、授業料等減免の手続きは進学予定または在籍している大学等への申請が別途必要な場合があります。学校によって手続きの流れが異なるため、必ず学校の奨学金窓口で確認しましょう。
多子世帯支援の継続条件と打ち切りリスク
多子世帯支援は、いったん採用されたら卒業まで自動的に続くわけではありません。毎年「適格認定」が行われ、家計状況と学業状況の両面から継続可否が判断されます。
第一子が就職して扶養から外れると支援は終了する
最も多い打ち切り理由が、家庭の扶養状況の変化です。前述のとおり、子どもを3人以上同時に扶養している間が対象期間のため、第一子が大学卒業・就職等で扶養から外れて子どもが2人になると、多子世帯としての支援は終了します。
具体的には、毎年10月の支援区分見直しのタイミングで、最新の住民税情報をもとに再判定が行われます。多子世帯として認定されていた支援区分が10月以降に「支援対象外」になった場合、給付奨学金や授業料等減免の支援は止まりますが、給付奨学生としての身分は卒業まで継続するため、所定の手続きは引き続き必要です。
学業要件:履修科目の出席率6割以下等で支援が打ち切られる
令和7年度から、多子世帯支援を含む高等教育の修学支援新制度に新たな学業要件が適用されています。学修意欲と学修成果を毎年確認し、以下のような場合は支援が打ち切られることがあります。
・履修科目の授業への出席率が6割以下となった場合
・標準修得単位数やGPA等の基準を著しく下回った場合
・退学や停学等の処分を受けた場合
状況によっては、すでに支給を受けた給付奨学金の返還を求められたり、減免された授業料の納入が必要になったりすることがあります。「多子世帯だから安心」ではなく、給付奨学生としての自覚と責任を持って勉学に取り組むことが前提となります。
あわせて読みたい:給付型奨学金について詳しく解説!条件や注意点・もらえる確率も
多子世帯の給付型奨学金・大学無償化に関するよくある質問
最後に、多子世帯の給付型奨学金と大学無償化について、検索が多いポイントをQ&A形式で紹介します。多子世帯の大学無償化はいつから始まった?年度別の制度はどうなる?
令和7年度(2025年度)から、子どもを3人以上扶養する多子世帯を対象に、所得制限なく大学・短大・高専・専門学校の授業料と入学金を一定額まで無償化する制度が始まりました。令和8年度(2026年度)進学者からは、高校在学中に申し込む「予約採用」でも多子世帯支援を申請できるようになっています。
多子世帯の大学無償化に年収の条件はある?
授業料等減免については所得制限はありません。子どもを3人以上同時に扶養している間であれば、世帯年収が高くても上限額まで減免を受けられます。ただし、申込者本人と生計維持者の資産合計が3億円未満であることが要件です。給付型奨学金(月額支給)については、第1〜第4区分の所得基準があり、第4区分の目安は世帯構成により異なりますが、4人家族の片働きで年収700万円前後までが対象になり得ます。
多子世帯の場合、資産要件はいくら?
給付奨学金(月額支給)を受けるには、申込者本人と生計維持者の資産合計が5,000万円未満である必要があります。授業料等減免を受けるためには、申込者本人と生計維持者の資産合計が3億円未満であることが要件です。資産が5,000万円以上3億円未満の場合、給付奨学生として採用されますが、給付奨学金の支給額は0円となり、授業料等減免のみを受けられます。
多子世帯特例の30万円とは何のこと?
「多子世帯特例 30万円」と検索される背景には、第4区分(多子世帯)の給付奨学金の年間支給額が30万円程度になるケースを指している場合と、子育て世帯への別の給付金(児童手当の第3子以降の月3万円増額など)と混同されている場合があります。JASSOの多子世帯特例として給付奨学金を月額で受け取れる場合、私立大学・自宅外通学の第4区分なら年間約23万円、国公立大学・自宅外通学なら年間約20万円が目安です。
専門学校でも多子世帯の無償化は使える?
専門学校(専修学校の専門課程)も多子世帯の授業料等無償化の対象です。私立専門学校の場合、入学金最大16万円・授業料最大59万円の減免を受けられます。ただし、文部科学省が定める要件を満たし「修学支援新制度の確認大学等の一覧(対象機関リスト)」に掲載されている学校に限られます。進学予定の学校が対象かどうかは、JASSOの公式サイトまたは学校の奨学金窓口でご確認ください。
多子世帯の自宅外通学だと月いくらもらえる?
第4区分(多子世帯)で自宅外通学の場合、給付奨学金は国公立大学・短大・専門学校で月額16,700円、私立大学・短大・専門学校で月額19,000円が支給されます。第1区分(住民税非課税世帯等)で自宅外通学の場合は、国公立で月額66,700円、私立で月額75,800円とより大きな金額になります。授業料等減免は通学形態に関係なく、上限額まで受けられます。
第一子が就職したら、第二子・第三子の支援はどうなる?
多子世帯支援は子どもを3人以上「同時に」扶養している間が対象です。第一子が就職等により扶養から外れて、生計維持者が扶養する子どもの数が2人になった場合、その時点で多子世帯としての支援は終了します。第二子・第三子が在学していても、扶養される子どもが2人以下になれば、所得基準を満たさない限り給付奨学金や授業料減免は受けられません。なお、年に一度の支援区分見直し(10月)のタイミングで判定が行われます。
多子世帯なのに給付奨学金が不採用になった。なぜ?
よくある原因は、住民税情報上の扶養親族の数が3人未満になっているケースです。たとえば、アルバイト収入で第一子が扶養を外れている、確定申告で扶養人数の申告を誤っている、申告した「子ども」の中に生計維持者よりも年上の人物が含まれている、といったケースで判定対象から外れることがあります。多子世帯にもかかわらず不採用となった場合は、市町村役場で住民税情報を確認し、必要に応じて遡って修正したうえで再判定を申請する方法があります。
多子世帯の大学無償化はいつ申し込めばよい?令和8年度の手続きは?
令和8年度(2026年度)進学者からは、高校3年生時点で申し込む「予約採用」でも多子世帯支援を申請できます。予約採用の春募集は高校3年生の4〜7月頃が一般的です。すでに大学・専門学校等に在学中の方は「在学採用」(春は4月、秋は9〜10月が中心)で申し込みます。いずれも自動的に適用される制度ではなく、定められた期間内に学校を通じてJASSOへ申請する必要があります。
多子世帯支援が途中で打ち切られることはある?
年に一度の適格認定(家計・学業)により、支援が打ち切られたり停止されたりすることがあります。家計面では、扶養する子どもの数が3人未満になった場合に多子世帯としての支援は終了します。学業面では、令和7年度から新たな学業要件が適用されており、履修科目の授業への出席率が6割以下となった場合等は、支援打ち切りの対象です。状況によっては、支給済みの給付奨学金の返還や授業料の納入が必要となる場合があるため、給付奨学生としての適格性を保ち続けることが重要です。
まとめ
多子世帯への高等教育費負担軽減は、こども未来戦略に基づく少子化対策の柱の一つとして、令和7年度(2025年度)からスタートしました。これまで支援対象外だった中間層・高所得層の世帯にも、所得制限なく授業料・入学金の減免の道が開かれた、大きな制度変更です。
ポイントを整理します。
- 多子世帯の判定:扶養する「子ども」が3人以上で、申込者が生計維持者に扶養されていること。住民税情報の扶養親族の数(3人以上)で判定
- 授業料・入学金の減免:所得制限なし。資産は3億円未満が要件。私立大学なら入学金26万円・授業料70万円が上限
- 給付型奨学金:第1〜第4区分に応じて月額を支給。第4区分(多子世帯)なら国公立・自宅外通学で月16,700円、私立・自宅外通学で月19,000円
- 申請方法:令和8年度進学者から予約採用(高校3年生)でも申請可能。在学採用は春・秋の年2回。自動適用ではないため必ず申請が必要
- 継続条件:扶養する子どもが2人以下になると支援終了。学業要件(出席率6割以下等)でも打ち切りリスクあり
- 第一種奨学金との併用:給付奨学金受給中は第一種の貸与月額が減額される(第二種は調整なし)
「子どもが3人いれば自動で対象」「いったん採用されたら卒業まで安心」というシンプルな制度ではないものの、要件を正しく理解して計画的に活用すれば、教育費負担を大きく軽減できる強力な制度です。仕組みを早めに把握し、進学準備の段階から申請スケジュールを確認しておきましょう。
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