大学や専門学校への進学を控えるご家庭にとって、「返さなくてよい奨学金は本当にあるのか」「うちは対象になるのか」は切実な問題ではないでしょうか。2026年4月からは私立高校の授業料無償化が所得制限なしで全国に拡大し、高校までの教育費負担は大きく軽減されました。次に多くの保護者が直面するのが、その先にある大学・短大・専門学校の学費です。
そこで柱となるのが、返済不要の「給付型奨学金」です。日本学生支援機構(JASSO)は、2024年度に35万人へ総額1,500億円の給付奨学金を支給しており、高等教育機関に通う学生のおよそ10人に1人が給付を受けている計算です。制度開始からの8年間では、延べ81万人・7,433億円が給付されています。
この記事では、給付型奨学金の仕組みと3つの種類、対象になる条件、支給される金額、もらえる確率、申込みスケジュール、注意点までを、JASSOと文部科学省の最新資料をもとに整理しました。
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この記事の目次
給付型奨学金とは?返済不要で授業料減免もセットになる制度
給付型奨学金とは、卒業後の返還義務がない奨学金のことです。国の制度の中心となるのが、2020年4月に始まった「高等教育の修学支援新制度」で、JASSOが支給する給付奨学金と、大学等が行う授業料・入学金の減免をセットで受けられます。
対象となる学校種は、大学・短期大学・高等専門学校(4〜5年生)・専修学校(専門課程)の4種です。ただし、国または自治体の確認を受けた「確認大学等」に在学していることが条件で、対象校の一覧は文部科学省のサイトで公開されています。
制度は段階的に拡大してきました。2024年度(令和6年度)には私立の理工農系学部と多子世帯を対象とする第4区分が新設され、2025年度(令和7年度)からは子どもを3人以上扶養する多子世帯が所得制限なく授業料等減免を受けられるようになりました。
貸与型奨学金との違いは?
最大の違いは返還義務の有無です。給付型は返す必要がなく、貸与型は卒業後に返還します。JASSOの2024年度実績では、貸与奨学金の利用者が94万人(8,238億円)に対し、給付奨学金は35万人(1,500億円)でした。
| 項目 | 給付型奨学金 | 貸与型奨学金 |
|---|---|---|
| 返還義務 | なし | あり(第二種は利子つき) |
| 授業料等減免 | セットで受けられる | なし |
| 家計基準 | 厳しい(4人世帯で年収約635万円まで) | 緩やか(第二種は約1,250万円まで) |
| 学力基準 | 評定平均3.5以上または学修意欲 | 第一種は評定平均3.5以上、第二種は平均水準以上 |
| 在学中の見直し | 毎年10月に支援区分を見直し | 原則なし |
給付型と貸与型は併用も可能です。ただし給付型と第一種奨学金を併用する場合、第一種の貸与月額が調整(減額または0円)される点は押さえておきましょう。
給付型奨学金にはどんな種類がある?国・大学・民間の3つ
給付型奨学金は、実施主体によって「国(JASSO)」「大学独自」「自治体・民間団体」の3種類に分けられます。それぞれ対象者や選考方法が異なるため、併願も含めて検討するのが現実的です。①国の給付型奨学金(JASSO)
JASSOの給付奨学金は、規模が最も大きい制度です。2025年度(令和7年度)の予算人員は84.3万人、予算額は1,954億円が計上されています(授業料減免のみの利用者を含む)。
日本国籍の学生のほか、永住者・特別永住者・日本人の配偶者等といった一定の在留資格を持つ方も対象です。高校3年生の時点で申し込める「予約採用」があるため、進学前に支援の可否を確認できる点が大きな利点といえます。
②大学独自の給付型奨学金
多くの大学が、独自の給付型奨学金を設けています。入学試験の成績上位者に授業料を免除する特待生制度、家計基準で選考する経済支援型、特定の地域や出身高校の学生に限定するものなど、内容はさまざまです。
出願前の「入学前予約型」を実施する大学もあり、これは合格前に申請できるため受験校選びの判断材料になります。志望校が決まっている場合は、大学の公式サイトや入学センターで早めに確認しておきましょう。
③自治体・民間団体の給付型奨学金
都道府県・市区町村の奨学金や、企業・公益財団法人が運営する給付型奨学金も多数あります。ひとり親家庭向け、特定分野を学ぶ学生向けなど、対象が絞られた制度が多いのが特徴です。
代表例が、キーエンス財団の「がんばれ!日本の大学生 応援給付金」です。1人あたり30万円を一括給付する制度で、2026年度は全国204大学の5,141名が採用されました。応募者の経済状況は問われず、他の奨学金との併用制限もありません。
民間の奨学金は締切が早く、募集人数も限られます。高校3年の夏から情報収集を始めておくと選択肢が広がります。
給付型奨学金の対象になる条件は?家計・学力・その他の3要件
JASSOの給付奨学金は、次の3つの基準をすべて満たすことが必要です。いずれか1つでも外れると対象になりません。
・学業成績・学修意欲に関する基準
・国籍、在留資格、高校卒業からの年数などその他の要件
家計基準(収入・資産)はどこまで?
収入基準は、本人と生計維持者(原則として父母)の「支給額算定基準額」の合計で判定され、金額に応じて第1区分から第4区分に分かれます。区分が上がるほど支援額は段階的に下がります。
| 支援区分 | 支給額算定基準額の合計 | 4人世帯の年収目安 | 支援水準 |
|---|---|---|---|
| 第1区分 | 100円未満(市町村民税所得割が非課税) | 約271万円まで | 満額 |
| 第2区分 | 100円以上25,600円未満 | 約303万円まで | 満額の3分の2 |
| 第3区分 | 25,600円以上51,300円未満 | 約378万円まで | 満額の3分の1 |
| 第4区分 | 51,300円以上154,500円未満 | 約635万円まで | 満額の4分の1 |
| 多子世帯 | 第4区分を超過していても対象 | 所得制限なし | 授業料等減免のみ(給付月額は0円) |
(年収目安は本人・親A・無収入の親B・中学生の4人世帯を想定。出典:日本学生支援機構「進学前(予約採用)の給付奨学金の家計基準」2026年4月1日更新)
資産基準は、申込日時点の本人と生計維持者の資産額の合計が5,000万円未満であることです。預貯金・株式・投資信託・NISAなどの金融資産が対象で、土地や建物といった不動産、解約前の学資保険は含まれません。多子世帯として授業料等減免のみを受ける場合は、資産基準が3億円未満まで緩和されます。
学業成績・学修意欲の基準は?
学力基準は、以下のいずれかを満たせば要件をクリアします。評定平均が届かなくても申し込める設計になっている点が、貸与型の第一種奨学金との違いです。
②将来社会で自立し活躍する目標をもって、進学先での学修意欲を有すること
②の学修意欲は、高等学校等での面談やレポート提出などで確認されます。文部科学省も「高校在学時の成績だけで否定的な判断をしない」よう高校側に求めており、評定平均3.5未満でも対象となる可能性は十分にあります。
なお、進学後は毎年「適格認定(学業)」で学修状況が確認されます。基準を下回ると「警告」「停止」「廃止」の処置が取られるため、入学後の学業も要件のうちと考えておきましょう。
国籍・在留資格・高校卒業からの年数
日本国籍のほか、法定特別永住者、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者(永住意思が確認できる場合)などの在留資格を持つ方が対象です。
進学に関する要件として、高等学校等を卒業してから大学等へ入学するまでの期間が2年以内であることが求められます。卒業後2年を超えている場合や高等学校卒業程度認定試験の合格者などは、別途定められた要件で判定されます。
給付型奨学金はいくらもらえる?支給月額と授業料減免額
給付型奨学金で受け取れる金額は、「毎月の給付奨学金」と「授業料・入学金の減免」の2階建てです。金額は支援区分・学校の設置者(国公立か私立か)・通学形態(自宅か自宅外か)で決まります。
給付奨学金の支給月額
大学・短期大学・専修学校(専門課程)の場合の月額は以下のとおりです。
| 支援区分 | 国公立・自宅通学 | 国公立・自宅外通学 | 私立・自宅通学 | 私立・自宅外通学 |
|---|---|---|---|---|
| 第1区分 | 29,200円 | 66,700円 | 38,300円 | 75,800円 |
| 第2区分 | 19,500円 | 44,500円 | 25,600円 | 50,600円 |
| 第3区分 | 9,800円 | 22,300円 | 12,800円 | 25,300円 |
| 第4区分(多子世帯に限る) | 7,300円 | 16,700円 | 9,600円 | 19,000円 |
高等専門学校の第4学年以上は、第1区分で国公立17,500円(自宅外34,200円)、私立26,700円(自宅外43,300円)です。生活保護世帯から自宅通学する学生や児童養護施設等から通学する学生は、これより高い金額が設定されています。
授業料・入学金の減免額はいくら?
授業料等の減免は、進学先の学校に別途申請して受けます。住民税非課税世帯(第1区分)の上限額は次のとおりで、第2区分は3分の2、第3区分は3分の1、第4区分は4分の1が上限です。
| 学校種 | 国公立・入学金 | 国公立・授業料(年額) | 私立・入学金 | 私立・授業料(年額) |
|---|---|---|---|---|
| 大学 | 282,000円 | 535,800円 | 260,000円 | 700,000円 |
| 短期大学 | 169,200円 | 390,000円 | 250,000円 | 620,000円 |
| 高等専門学校(4・5年) | 84,600円 | 234,600円 | 130,000円 | 700,000円 |
| 専修学校(専門課程) | 70,000円 | 166,800円 | 160,000円 | 590,000円 |
(昼間制の場合。出典:文部科学省「高等教育の修学支援新制度」)
第1区分・私立大学に自宅外から通う場合の年間支援額
最も支援が手厚い第1区分で、私立大学に自宅外から通うケースを試算すると次のようになります。給付奨学金909,600円+授業料減免700,000円+入学金減免260,000円で、初年度は最大約187万円の支援となります。2年目以降は入学金がないため、年間約161万円が上限です。
ただし、減免されるのは授業料と入学金のみです。施設設備費・実習費・教材費などは対象外で、上限額を超える授業料も自己負担になります。学費の総額と支援額の差額は、あらかじめ計算しておきましょう。
給付型奨学金がもらえる確率は?条件は厳しい?
JASSOの給付奨学金には、公募型の助成金のような「採用率」は公表されていません。家計基準・学力基準・在留資格等の要件を満たしていれば原則として採用される設計であり、要件を満たすかどうかが実質的な分かれ目になります。
規模感を示す数値としては、2024年度に高等教育機関に在籍する学生358万人のうち115万人がJASSOの奨学金を利用しており、給付を受けている学生は10人に1人(10.5%)、貸与を受けている学生は4人に1人(26.4%)でした。学校種別のJASSO奨学金利用割合は以下のとおりです。
| 学校種 | 全学生数 | 奨学生数 | 利用割合 |
|---|---|---|---|
| 大学 | 2,730,610人 | 865,104人 | 31.7% |
| 短期大学 | 92,500人 | 31,961人 | 34.6% |
| 専修学校(専門課程) | 481,853人 | 201,319人 | 41.8% |
| 大学院 | 216,882人 | 48,888人 | 22.5% |
| 高等専門学校 | 55,748人 | 4,194人 | 7.5% |
(給付・貸与の合計。出典:日本学生支援機構「奨学金事業に関するデータ集」2026年1月)
給付型奨学金に落ちる主な理由
不採用の通知には理由が記載されます。実務上、多い原因は次の5つです。
- 収入基準を超過している(支給額算定基準額の合計が154,500円以上)
- 資産基準を超過している(本人と生計維持者の合計が5,000万円以上)
- マイナンバーの提出漏れや、住民税の申告漏れがある
- 進学先が「確認大学等」に該当しない
- 高等学校等の卒業から2年を超えている
特に注意したいのが、年末調整や確定申告での申告漏れです。配偶者控除・扶養控除・ひとり親控除などの申告が漏れていると課税標準額が実際より高く算出され、本来受けられるはずの区分から外れる可能性があります。申込み前に課税証明書で控除の適用状況を確認しておきましょう。
所得制限なしで受けられる給付型奨学金はある?
所得制限のない給付型奨学金は存在します。国の制度と民間の制度、それぞれに該当するものがあります。
国の制度では、扶養する子どもが3人以上の多子世帯が該当します。2025年度から所得制限なく授業料・入学金の減免を受けられるようになり、私立大学であれば授業料年70万円・入学金26万円が上限です。ただし給付奨学金(生活費部分)の支給月額は0円となり、学力基準と資産基準(3億円未満)は適用されます。また、第1子が就職して扶養から外れると下の子が在学中でも支援が終了する点には注意が必要です。
民間では、前述のキーエンス財団「がんばれ!日本の大学生 応援給付金」が経済状況を問わない代表例です。このほか、成績や活動実績で選考する財団奨学金にも所得要件のないものがあります。国の制度で対象外だった場合は、こうした民間制度を並行して探すのが現実的な選択肢になります。
給付型奨学金の申込み方法とスケジュールは?
JASSOの給付奨学金には、申込みのタイミングが「予約採用」「在学採用」「家計急変採用」の3つあります。いずれもインターネット(スカラネット)から申し込み、書類は学校を通じて提出します。
予約採用(高校3年生で申し込む)
予約採用は、在学している高校等を通じて申し込みます。学校から申込関係書類を受け取り、スカラネットで入力し、マイナンバー関係書類を提出する流れです。募集は高校3年の春(第1回)が中心で、秋以降に追加募集を行う高校もあります。
選考結果は「採用候補者決定通知」として学校から交付されます。進学後に進学先へ「進学届」を提出することで、初めて振込みが開始されます。採用候補者になっただけでは支給は始まらず、進学届の提出を忘れると支援を受けられません。
在学採用(進学後に申し込む)
進学後でも、在学している大学等の奨学金窓口を通じて申し込めます。予約採用で不採用だった方や、申込みを見送った方も対象です。申込時期は春(4月頃)と秋(9〜10月頃)の年2回が一般的ですが、締切は学校ごとに異なります。
なお、入学金の減免は原則として春学期に採用された新入生が対象です。秋学期に採用された1年生は入学金減免を受けられないため、初年度に申し込む場合は春の募集を逃さないようにしましょう。
家計急変採用(随時申し込める)
生計維持者の死亡・事故・病気・失業・災害などで家計が急変した場合は、通常の募集時期を待たずに申し込める「家計急変採用」があります。家計急変の事由が生じてから原則3か月以内に、在学している学校の奨学金窓口へ相談する必要があります。
家計急変採用では直近の収入見込みで判定されるため、前年の所得が高くても対象になり得ます。予約採用の審査では申込み後の減収が考慮されないぶん、この制度の存在を知っているかどうかで結果が変わります。
給付型奨学金を利用するときの注意点とデメリット
返済不要という利点は大きい一方、給付型奨学金には継続要件があります。採用されたあとに支給が止まるケースもあるため、以下の点を理解したうえで利用しましょう。
・在学中は毎年の適格認定(学業)で修得単位数やGPAが確認される
・退学処分や3か月以上の停学、虚偽申告があった場合は返還を求められる
・減免対象は授業料と入学金のみで、施設設備費・実習費は自己負担
・第一種奨学金と併用すると、第一種の貸与月額が調整される
支援区分の見直しは、毎年4月の在籍報告で申告した生計維持者と本人の経済状況(マイナンバーで取得した住民税情報と申告資産額)に基づいて行われます。学生本人のアルバイト収入が増えると翌年度の区分に影響することもあるため、収入が増えた年は事前に見直しの可能性を想定しておくと安心です。
学業要件については、2025年度(令和7年度)から見直しが行われています。修得単位数が標準を下回る、GPAが下位4分の1に属するといった状態が続くと「警告」となり、連続すると「廃止」に至ります。
高校生・大学院生・専門学校生も給付型奨学金の対象になる?
学校種によって使える制度が異なります。修学支援新制度の対象は大学・短大・高専(4〜5年)・専門学校で、高校生と大学院生は別の制度を利用します。
| 対象 | 利用できる主な制度 |
|---|---|
| 高校生 | 高等学校等就学支援金(授業料)、高校生等奨学給付金(授業料以外の教育費) |
| 大学・短大・専門学校生 | 高等教育の修学支援新制度(給付奨学金+授業料等減免) |
| 高等専門学校生(4・5年) | 高等教育の修学支援新制度(1〜3年は高校生向け制度) |
| 大学院生 | 修学支援新制度は対象外。授業料後払い制度(修士段階)、大学独自・民間の奨学金 |
高校生については、2026年4月から高等学校等就学支援金の所得制限が撤廃され、私立高校も支給上限45万7,200円まで対象となりました。授業料以外の教科書代・修学旅行費などは、住民税非課税世帯等を対象とする高校生等奨学給付金で支援されます。
大学院生は修学支援新制度の対象外ですが、2024年度(令和6年度)から修士課程を対象とする「授業料後払い制度」が始まっています。在学中は授業料を徴収せず、卒業後の所得に応じて納付する仕組みです。また、大学院生も生計維持者に扶養されていれば、下のきょうだいの多子世帯判定において「子ども」としてカウントされます。
給付型奨学金に関するよくある質問
給付型奨学金はどのくらいの確率でもらえますか?
JASSOの給付奨学金に「採用率」の公表数値はありません。家計基準・学力基準・在留資格等の要件を満たせば原則として採用される設計のため、要件に該当するかどうかが実質的な判断基準です。規模としては、2024年度に35万人へ1,500億円が支給され、高等教育機関の学生のおよそ10人に1人が給付を受けています。
給付型奨学金はいくらもらえますか?
第1区分の大学生の場合、給付奨学金の月額は国公立で自宅通学29,200円・自宅外通学66,700円、私立で自宅通学38,300円・自宅外通学75,800円です。これに加えて授業料等の減免があり、私立大学なら授業料年70万円・入学金26万円が上限です。第1区分・私立大学・自宅外通学なら、初年度は最大約187万円の支援になります。
給付型奨学金の条件は厳しいですか?
家計基準は厳しめですが、学力基準は緩和されています。収入基準は4人世帯で年収約635万円(第4区分)までが目安で、資産は本人と生計維持者の合計5,000万円未満が条件です。一方、学力は評定平均3.5以上でなくても、面談やレポートで学修意欲が確認できれば申し込めます。文部科学省も成績だけで否定的に判断しないよう高校側に求めています。
所得制限のない給付型奨学金はありますか?
あります。国の制度では、扶養する子どもが3人以上の多子世帯が2025年度から所得制限なく授業料等減免を受けられます(給付奨学金の月額は0円)。民間ではキーエンス財団の「がんばれ!日本の大学生 応援給付金」が経済状況を問わず、2026年度は5,141名に30万円が給付されました。
給付型奨学金と貸与型は併用できますか?
併用できます。ただし給付奨学金と第一種奨学金(無利子)を併用する場合、第一種の貸与月額が調整され、減額または0円になることがあります。第二種奨学金(有利子)については、給付奨学金の受給による貸与月額の調整はありません。民間の給付型奨学金との併用可否は制度ごとに異なるため、各財団の募集要項で確認してください。
申込みはいつすればよいですか?
高校3年生であれば、春に始まる「予約採用」が基本です。進学後に申し込む「在学採用」は春(4月頃)と秋(9〜10月頃)の年2回が一般的です。入学金の減免は原則として春学期採用の新入生が対象のため、初年度から利用したい場合は予約採用または春の在学採用で申し込みましょう。家計急変時は年間を通じて随時申込みが可能です。
留年・退学した場合はどうなりますか?
退学した場合や学業不振による留年があった場合、給付型奨学金は原則として打ち切りとなります。さらに、退学処分や無期限・3か月以上の停学処分を受けた場合、虚偽申請などの不正があった場合は、それまでに支給された奨学金の返還を求められることがあります。
成績が下がると支給は止まりますか?
毎年実施される「適格認定(学業)」で「警告」「停止」「廃止」のいずれかの処置が取られる場合があります。修得単位数が標準を下回る、GPAが下位4分の1に属するといった状態が該当し、連続して警告を受けると廃止(打ち切り)となります。2025年度からは学業要件の見直しが行われているため、在籍校の説明を確認しておきましょう。
母子家庭・ひとり親世帯は対象になりやすいですか?
ひとり親世帯は生計維持者が1人となるため、収入・資産ともに1人分で判定されます。加えてひとり親控除や寡婦控除により課税標準額が下がるため、同じ年収でも支援区分が有利になりやすい傾向があります。ただし「ひとり親」という属性自体が判断基準になるわけではなく、あくまで収入・資産・学力の基準で判定されます。
大学院生や専門学校生も対象になりますか?
専修学校(専門課程)は修学支援新制度の対象で、2024年度の専門学校生のJASSO奨学金利用割合は41.8%と学校種のなかで最も高くなっています。一方、大学院生は修学支援新制度の対象外です。大学院修士段階には2024年度から「授業料後払い制度」があり、大学独自や民間財団の給付型奨学金も利用できます。
まとめ
給付型奨学金は、返済不要の給付奨学金と授業料・入学金の減免をセットで受けられる制度です。2024年度には35万人へ1,500億円が支給されており、高等教育機関の学生のおよそ10人に1人が利用しています。対象校は国または自治体の確認を受けた「確認大学等」に限られる点は、進学先選びの段階で確認しておきたいポイントです。
対象になるかどうかは、家計基準(収入・資産)、学力・学修意欲の基準、国籍や卒業年数などの要件で決まります。収入基準は4人世帯で年収約635万円までが目安、資産は本人と生計維持者の合計5,000万円未満です。学力は評定平均3.5以上でなくても、学修意欲が確認できれば申し込めます。
支援額は第1区分・私立大学・自宅外通学で初年度最大約187万円にのぼります。加えて、子ども3人以上の多子世帯は2025年度から所得制限なく授業料等減免を受けられるようになりました。JASSOで対象外だった場合も、大学独自の制度や民間財団の給付型奨学金という選択肢があります。まずは進学資金シミュレーターで目安を確認し、高校3年の春に始まる予約採用を逃さないよう準備を進めましょう。
・給付型奨学金は親の年収でどう決まる?判断の仕組みと注意点
・高専も無償化の対象!2026年度から国公立高専の授業料が実質ゼロに
・住民税非課税世帯とは?条件・年収目安・受けられる支援を解説!
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