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【ものづくり補助金2026】グローバル枠とは?申請要件と対象経費、新制度についても解説

公開日:2025/7/30 更新日:2026/6/18
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ものづくり補助金の「グローバル枠」は、製造業をはじめとした中小企業の海外進出や輸出、インバウンド対応などを通じて、国内の生産性向上を目指す事業を支援する枠です。

2026年度からは、ものづくり補助金は新事業進出補助金と統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として新たにスタートします。

統合後はグローバル枠の補助上限額が最大3,000万円から最大9,000万円へ大幅に引き上げられ、補助率も全規模一律2/3に拡充される予定です。

詳しくはこちら:2026年度は新事業進出補助金とものづくり補助金が統合!【新事業進出・ものづくり商業サービス補助金】詳細を解説
2026年度は新事業進出補助金とものづくり補助金が統合!【新事業進出・ものづくり商業サービス補助金】詳細を解説


この記事では、現行のものづくり補助金グローバル枠の概要、対象となる事業や経費、補助額・補助率などを解説するとともに、2026年度からの統合後の制度内容についてもまとめました。海外進出を見据えた設備投資や海外販路開拓を検討している中小企業の方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事の目次

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2026年度から「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に統合

中小企業庁が2025年12月に公開した資料によると、2026年度以降、これまで別々に運営されてきた「新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」が統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として公募が予定されています。

ものづくり補助金は、2026年5月8日締切の第23次公募をもって単独での公募が終了し、2026年8月以降は統合された新制度として公募が開始される見込みです。

統合後の3つの枠

統合後の新制度では、以下の3つの枠が設けられる予定です。

支援内容
革新的新製品・サービス枠 技術的革新性のある製品・サービスの開発を支援
新事業進出枠 既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援
グローバル枠 海外市場開拓(輸出)に向けた国内体制の強化を支援

グローバル枠は廃止されずに継承され、補助上限額・補助率ともに大幅に拡充されます。

グローバル枠の新旧比較

旧制度と統合後の新制度における、グローバル枠の主な違いは以下のとおりです。

項目 旧:ものづくり補助金グローバル枠 新:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 グローバル枠
補助上限額 一律3,000万円
(特例時4,000万円)
従業員規模別
最大7,000万円
(特例時最大9,000万円)
補助率 中小企業1/2
小規模事業者2/3
全規模一律2/3
補助下限額 100万円 100万円

新制度グローバル枠の補助上限額(従業員規模別)

統合後のグローバル枠は、従業員規模に応じて補助上限額が設定されます。

従業員数 補助上限額 大幅賃上げ特例適用時
20人以下 2,500万円 3,000万円
21〜50人 4,000万円 5,000万円
51〜100人 5,500万円 7,000万円
101人以上 7,000万円 9,000万円

統合後の主なポイント

【補助率がすべての規模で2/3に】
補助率がすべての規模で2/3に:旧制度では中小企業は1/2だったが、新制度では全規模一律2/3となり、3枠の中で最も補助率が高い設定に

【101人以上の中小企業も活用しやすく】
旧制度では一律3,000万円だったため規模の大きい中小企業には魅力が薄かったが、新制度では最大7,000万円(特例時9,000万円)まで取れる

【中東情勢の影響を受けた事業者は優先採択】
2026年3月に中小企業庁が発表した新規措置として、原油・燃料費高騰、輸出取引の停滞などの影響を受けている事業者は優先採択の対象になる見込み

詳細な要件・対象事業は2026年6月公開予定の公募要領で確定します。インバウンド対応事業や海外企業との共同事業など旧4類型の継承可否についても、公募要領で明示される見通しです。

統合後の制度について詳しく知りたい方は、以下の関連記事も合わせてご確認ください。

詳しくはこちら:2026年度は新事業進出補助金とものづくり補助金が統合!【新事業進出・ものづくり商業サービス補助金】詳細を解説

2026年度は新事業進出補助金とものづくり補助金が統合!【新事業進出・ものづくり商業サービス補助金】詳細を解説

グローバル枠の対象事業

ものづくり補助金のグローバル枠は、海外進出や海外展開、インバウンド対応など、国外の需要を取り込みながら、日本国内の生産性向上に資する取組を支援する枠です。対象事業は次の4つに分類されています。

対象事業 主な取組内容
①海外直接投資事業 海外進出(海外拠点設立等)を通じて国内事業と海外事業を連携させ、グローバルな製品・サービスの提供体制を強化する
②海外市場開拓(JAPANブランド/輸出)事業 海外販路開拓を目的とし、製品・サービスの開発、ブランディング、新規販路開拓などを行う
※公式呼称:海外市場開拓(JAPANブランド)類型
③インバウンド市場開拓事業 訪日外国人向けにサービス提供体制を整備し、国内での消費拡大を図る
④海外事業者との共同事業 外国法人との共同研究・共同事業開発により、新たな製品・サービスを開発・展開する

グローバル枠では、海外進出や輸出による販路拡大、インバウンド需要の取り込みなどに必要な設備・システム投資等を支援します。たとえば、海外市場向けの製品開発や輸出体制の整備、海外展示会への出展、訪日外国人向けの製品・サービス提供体制整備などが対象になり得ます。

なお、補助対象となるのは、日本国内に本社および補助事業の実施場所(工場・店舗など)を有する事業者です。上記、「①海外直接投資事業」を行う場合は、国内に加えて、海外にも補助事業の実施場所を有している必要があります。

グローバル枠の補助率・上限額と補助対象経費

グローバル枠は、製品・サービス高付加価値化枠に比べて補助額の上限が高く、補助対象経費の幅も広いのが特徴です。申請を検討している方は、まず補助額・補助率と対象となる経費を把握しておきましょう。

補助額・補助率

グローバル枠の補助額は100万円~3,000万円で、従業員数にかかわらず一律の上限が設定されています。補助率は以下のとおり、企業規模によって異なります。

補助上限額(※下限額:100万円) 3,000万円
補助率 中小企業:1/2、小規模企業・小規模事業者:2/3

また、大幅な賃上げに取り組む場合は、補助上限額が最大1,000万円加算され、最大4,000万円になる特例措置もあります(加算額は従業員数に応じて異なります)。

【新設】最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例

第22次公募から、新たに「最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例」が設けられました。一定の要件を満たす事業者は、通常1/2の補助率が2/3に引き上げられます。具体的には、改定後の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が、全従業員数の30%以上いる事業者などが対象です。

対象となる中小企業にとっては、補助率が大幅に有利になる重要な改正点のため、自社が要件に該当するか必ず確認しましょう。

補助対象経費

本補助金では、すべての申請枠に共通して、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が必須とされています。グローバル枠では、製品・サービス高付加価値化枠と共通の経費に加え、「海外市場開拓(JAPANブランド/輸出)事業」の場合に限り、旅費や広告費などが追加で補助対象になります。ただし、「機械装置・システム構築費」以外の経費には制限があり、最大で1,000万円(税抜)までしか補助の対象になりません。

また、申請できる事業費は、補助対象になる経費(税抜)が、全体の支出(税込)の2/3以上を占めている必要があります。つまり、補助の対象外となる費用ばかりでは補助金は申請できず、補助対象となる費用が事業費の中心でなければならないということです。

区分 対象経費 具体例
共通 機械装置・システム構築費(必須) 機械・装置、専用ソフトウェア・情報システムの購入 など
共通 運搬費 運搬料、宅配・郵送料等
共通 技術導入費 知的財産権等の導入費
共通 知的財産権等関連経費 知的財産権の取得にかかる手続や翻訳などの関連費用
共通 外注費 製品開発に伴う加工・設計・検査などの外注費
共通 専門家経費 本事業の実施のために依頼した専門家に支払われる経費
共通 クラウドサービス利用費 クラウドサービスの利用に関する経費
共通 原材料費 試作品の原材料や副資材の購入費用
海外市場開拓(JAPANブランド/輸出)事業に限り追加 海外旅費 海外事業の実施に必要な渡航・宿泊などの費用
海外市場開拓(JAPANブランド/輸出)事業に限り追加 通訳・翻訳費 通訳・翻訳の依頼にかかる費用
海外市場開拓(JAPANブランド/輸出)事業に限り追加 広告宣伝・販売促進費 海外展開に向けた広告・展示会などのプロモーション費用

海外市場開拓(JAPANブランド/輸出)事業に限り追加される経費は、渡航や販路開拓などを支援するもので、本事業と直接関係する内容であることが条件となります。

■海外旅費

本事業に必要不可欠な海外渡航および宿泊費が対象となります。上限額は、補助対象経費総額の1/5です。

・渡航目的と事業との関連性が明確である必要があり、国内乗り継ぎ費用も含めて申請が可能です。
・海外渡航の計画を交付申請時に提出する必要があります。
・一度の渡航での海外旅費の使用は、事業者3名まで(同行する専門家や通訳は別途2名まで)、1人あたり50万円が限度となっています。

■通訳・翻訳費

事業遂行に必要な通訳及び翻訳を依頼する場合に支払われる経費が対象です。

・翻訳は、広告宣伝・販売促進に必要な翻訳のみ補助対象になり、事業計画に係る契約書の翻訳は補助対象外です。
・上限は30万円(税抜)、かつ補助対象経費総額の1/5です。

■広告宣伝・販売促進費

本事業で開発する新製品やサービスの海外展開を目的とした広告物の作成や展示会出展費といった、ブランディング・プロモーションに係る経費が対象です。

・パンフレット、動画、写真等の制作や媒体掲載費用、展示会出展費などが含まれます。
・本事業と無関係な製品や会社全体のPR広告は補助対象外です。
・補助対象となるのは、補助事業期間中に実施される広告・展示会に限られます。
・上限は補助対象経費総額の1/2です。

これらの経費は、輸出に向けた具体的な販路構築やプロモーションを行う際に有効に活用できますが、内容の適正性や上限設定、事前申請の有無などに注意しながら計画を立てることが重要になります。

グローバル枠の要件

グローバル枠に申請するには、次の3つの要件をすべて満たす必要があります。

1. ものづくり補助金の基本要件

すべての申請枠に共通する基本要件で、補助事業終了後3~5年の事業計画において以下を満たす必要があります。

要件 内容
付加価値額※の増加 事業者全体の付加価値額の年平均成長率+3.0%以上
賃金の増加 1人あたり給与支給総額の年平均成長率を、所在地の最低賃金の過去5年間の平均成長率以上にする
最低賃金の引き上げ 毎年、事業実施都道府県における最低賃金より+30円以上の水準にする
一般事業主行動計画等の公表(21名以上の場合) 従業員21名以上の企業は、一般事業主行動計画の策定・公表が必要

※付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したものをいいます。
※基本要件の目標値未達の場合は、補助金の返還が求められることがあります。

【第23次公募からの変更点】
第23次公募より、賃金増加要件の判定方法が変更されました。これまでは「給与支給総額の年平均成長率+2.0%」または「1人あたり給与支給総額の年平均成長率を最低賃金の過去5年間の平均成長率以上にする」のいずれかで判定されていましたが、第23次以降は「1人あたり給与支給総額」での成長率判定のみに限定されました。給与支給「総額」では判断されないため、申請を検討する事業者は注意が必要です。

2. グローバル枠共通の追加要件

グローバル枠に申請する事業者は、以下も満たす必要があります。

要件 内容
実現可能性調査 市場調査や現地の規制調査など、海外事業の実現可能性を判断する調査を実施すること
専門人材の確保 社内に海外事業の専門人材がいる、または外部専門家と連携すること

3. 事業ごとの要件

グローバル枠には、事業ごとに満たすべき要件が定められています。以下のいずれかに該当するものであることが必要です。

事業内容 主な追加要件(抜粋)
海外直接投資事業 海外拠点を保有/補助経費の半分以上を海外で使用/国内にも関連設備を導入
海外市場開拓(JAPANブランド/輸出)事業 販売先の半数以上が海外顧客/売上累計が補助額を上回る事業計画を策定
インバウンド市場開拓事業 販売先の半数以上が訪日外国人/売上累計が補助額を上回る事業計画を策定
海外事業者との共同事業 外国法人との共同研究・開発/成果物の権利の全部又は一部が補助事業者に帰属(外国法人の経費は、補助対象外)

これらの要件が揃っていない場合、形式不備として不採択になることがあります。申請にあたっては、共通要件・事業要件をよく確認し、必要な調査や書類を準備しておくことが大切です。

グローバル枠のスケジュール・申請方法

グローバル枠の申請は、電子申請システムを通じて行います。申請の準備や提出には期限があるため、スケジュールを事前に確認し、余裕をもって手続きを進めることが大切です。

スケジュール(第23次公募:ものづくり補助金として最後の単独公募)

ものづくり補助金は、2026年5月8日締切の第23次公募をもって単独での公募が終了し、2026年度以降は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として統合された制度に移行します。第23次公募の確定スケジュールは以下のとおりです。

公募開始日 2026年2月6日(金)
電子申請受付開始 2026年4月3日(金)17:00~
申請締切 2026年5月8日(金)17:00
採択結果の公表 2026年8月上旬頃(予定)

なお、第21次公募(2025年10月24日締切)の採択結果は2026年1月23日に公表され、グローバル枠の採択率は21.9%(申請311件・採択75件)でした。第22次公募(2026年1月30日締切)の採択結果は2026年4月30日に公表されています。

統合後の新制度スケジュール(予定)

2026年度以降は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として公募される予定です。

公募要領公開 2026年6月予定
申請受付開始 2026年8月予定
公募回数 令和8年度末までに約3回予定

※スケジュールは変更される可能性があります。最新情報はものづくり補助金総合サイトをご確認ください。

申請方法

・申請は「電子申請システム」でのみ受け付けられます。
・申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要です。オンライン申請であれば即日取得が可能ですが、書類の郵送による申請の場合は2〜3週間程度かかるため、郵送で申請する場合は早めに手続きを行いましょう。
・2026年7月以降、GビズIDプライムアカウントには有効期限が設定されるため、失効前に定期的な更新手続きが必要となります。
・申請内容は申請者自身が理解・確認したうえで、申請者本人が提出してください。委任関係の管理機能はシステム上提供されておらず、代理申請は原則認められません。
・提出書類はすべてPDF形式で、定められたファイル名でアップロードする必要があります。
・不備・不足・アップロード漏れ・パスワード設定等により内容確認ができない場合は、審査対象外となります。

詳細な操作手順や提出書類については、電子申請マニュアルおよび最新の公募要領をご確認ください。

まとめ

ものづくり補助金のグローバル枠は、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を取得する設備投資を行うことで、事業内容に応じて海外渡航にかかる旅費や通訳・翻訳費、海外向けの広告宣伝費なども補助対象に含まれるため、製造業をはじめとした、輸出や海外進出・海外展開を本格的に進めたい中小企業の方にとって非常に活用価値の高い制度です。

なお、2026年度からは「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として制度が統合され、グローバル枠は補助上限額が最大9,000万円・補助率は一律2/3に大幅拡充される予定です。海外進出を検討中の中小企業にとっては過去最大級の支援機会となりますので、統合後の新制度についても合わせて確認しておきましょう。

自社の海外事業を本格化させたい方は、この機会にぜひグローバル枠の活用を検討してみてください。

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