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埼玉県の事業再構築補助金!経営革新デジタル活用支援事業とは

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「経営革新デジタル活用支援事業」は、埼玉県が展開している事業再構築に活用できる補助金の一種です。「国の事業再構築補助金の要件に該当しない」という事業者を支援するために運営されています。

コロナ時代を生き抜くため、新製品開発や事業再編など、さまざまな取り組みに挑戦する事業者の資金負担を軽減してくれるでしょう。

今回の記事では、経営革新デジタル活用支援事業の対象要件や具体的な補助額などについて解説します。

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この記事の目次

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埼玉県では「国の補助金対象に満たない事業者」に対する支援を実施している

2023年現在でも、新型コロナウイルスは完全に終息したわけではありません。日本を含め多くの国が「ウィズコロナ」の流れを取っており、その影響で今でも「自社の売り上げが減少している」という企業は存在しているでしょう。

上記のような状況を打破するために思い切った業態転換や事業再編などを行う企業を、サポートしてくれる制度が「事業再構築補助金」です。しかし国が運営する事業再構築補助金は、申請のハードルが高く「補助金を受給したいけれど要件に該当しない」というケースもあります。

そうした「国の補助金対象に満たない事業者」を支援しているのが、今回紹介する「経営革新デジタル活用支援事業」です。定められた期間内の売上要件などが該当すれば申請できるため、埼玉県内で新事業の展開などを考えている事業者はチェックしておきましょう。

経営革新デジタル活用支援事業とは

「経営革新デジタル活用支援事業」とは、埼玉県が展開している事業再構築補助金の一種です。「県内で事業を続ける」「売上が一定ラインまで減少している」などの要件を満たすことで、新製品開発やコスト削減等の取り組みを推進する事業者に対して補助金が支給されます。

具体的な対象事業者や要件などは以下のとおりです。

対象事業者

中小企業等経営強化法(平成11年法律第18号)第2条第5項で規定する「特定事業者」であり、以下の要件すべてに該当する事業者が対象です。

(1)県内に登記簿上の本店を有する事業者、およびメインの事業所を有する事業者である。個人事業主の場合は、県内に住民票上の住所地、およびメインの事務所を有する者である
(2)組合の場合は、事業および経費の分担が明確であり、構成員への成果普及体制が整っている
(3)令和3・4年度に埼玉県から承認(変更承認を含む)を受けている(あるいは受ける見込みがある)事業者であり、承認を受けた計画に基づき、デジタル技術を活用した新サービス・新製品の開発や効率化による生産性向上、販売促進等を実施している
(4)以下ア〜エのいずれかの要件を満たしている
ア:令和2年4月以降における任意3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前(原則として令和2年3月以前の1年間)の任意3ヶ月の合計売上高と比較して、10%以上減少している
イ:令和2年4月以降の任意3ヶ月の合計付加価値額が、コロナ以前(原則として令和2年3月以前の1年間)の任意3ヶ月の合計付加価値額と比較して、15%以上減少している
ウ:令和4年1月以降の任意3ヶ月の合計売上高が、原油価格・物価高騰等の影響により、令和3年12月以前(原則として令和3年12月以前の1年間)の任意3ヶ月の合計売上高と比較して、10%以上減少している
エ:令和4年1月以降の任意3ヶ月の合計付加価値額が、原油価格・物価高騰等の影響により、令和3年12月以前(原則として令和3年12月以前の1年間)の任意3ヶ月の合計付加価値額と比較して、15%以上減少している
(5)補助金申請日時点において埼玉県内で事業を行っており、引き続き県内で事業を継続する意思がある

補助対象事業

知事の承認(変更承認を含む)を受けた経営革新計画に基づき、デジタル技術を活用した新サービス・製品の開発や効率化による生産性向上、販売促進等を行う事業。
単なる「HPによる周知」「会計ソフトの導入」などの取り組みではなく、デジタル技術を活用し新サービスや製品を開発することで、新事業展開や販路拡大等につながるものに限る

補助対象要件

(1)交付決定日から、以下に掲げる事業終了日までに補助事業を完了し、補助対象経費全額が負担されているもの
公募対象:令和4年4月1日(金)〜令和5年3月31日(金)までに承認(変更承認を含む)を受けた(あるいは受ける見込み)経営革新計画に基づき事業を実施するもの
公募期間:令和5年2月1日(水)~令和5年3月15日(水)まで(当日消印有効)
事業期間:交付決定日〜令和5年8月31日(木)まで
(2)以下のいずれにも該当していない
ア:国税・県税、および国・埼玉県に対する債務支払い等の滞納がある
イ:暴力団排除に関する誓約事項を誓約しない
ウ:事業を営むに当たって関連する法令および条例等を遵守していない
エ:補助を受ける経費について、国・県・市・町・村、もしくはこれに準ずる公的機関から類似する補助金の交付決定を受けている
オ:承認(変更承認を含む)申請中で補助金の申請をした者が、令和5年3月31日(金)までに経営革新計画の承認を受けられなかった
カ:本補助金の交付決定を受けた後、同じ経営革新計画の申請テーマにより変更承認を受け、補助を受けようとする経費を追加している
キ:宗教活動、または政治活動を主たる目的としている
ク:親会社、子会社あるいは自社役員が経営する会社に、補助対象事業に係る業務等を依頼している
ケ:公序良俗に反する事業および公的資金の使途として、社会通念上不適切であると判断される事業である
(3)補助事業として採択後、補助事業の情報(企業名、補助金額等)の公表が可能である

対象経費

経営革新デジタル活用支援事業で対象となる経費は以下のとおりです。

  • 建物費
  • 機械装置・システム構築費(リース料を含む)
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 広告宣伝・販売促進費
  • 研修費
  • その他、経営革新計画事業において必要と認める経費

具体的な経費の内容は以下の通りです。

(1)知事の承認(変更承認を含む)を受けた経営革新計画に基づき、デジタル技術を活用した新サービス・新製品の開発や効率化による生産性向上、販売促進等を行う際にかかる費用
(2)承認(変更承認)された(あるいは承認見込み)経営革新計画の申請書別表4に記載された革新設備投資資金、革新運転資金、承認された経営革新計画の申請書、事業計画書等にデジタル技術を活用する事業の実施が計画されている場合の、計画実施にかかる費用であり、令和5年8月31日までに支払いが完了するもの(支払い証拠書類の提出が必須)

補助率、上限額

補助率:補助対象経費の1/2以内
補助額:50万~150万円
補助上限額:150万円(補助対象経費が100万円未満の場合は申請不可)

申請方法

【公募期間】
令和5年2月1日(水)~令和5年3月15日(水)まで *当日消印有効

【補助事業期間】
補助金交付決定日~令和5年8月31日(木)
ただし、事前着手等(契約・発注等)が必要であると認められた場合は、経営革新計画の承認(変更承認を含む)日まで遡及して補助対象にできます。

【申請方法】
受付期間内に以下いずれかの方法で、最寄りの商工会議所あるいは商工会に申請しましょう。

(1)電子メール
(2)郵送
(3)申請者による直接の持参
なお、申請書類は交付決定の可否にかかわらず返却されません。不備のある申請書類については、知事が指定する期間内に修正して提出されない場合、申請を辞退したものとみなされます。

【必要書類】

書類 備考(あれば)
交付申請書 様式第1号
実施計画書 様式第9号
補助金を申請する上での誓約事項 様式第9号別紙
◯法人の場合
ア:法人税確定申告書の別表1の写し(1枚)
イ:法人事業概況説明書の写し(両面)
ウ:受信通知(e-Taxで申告している場合)
エ:(計画承認時と変更がある場合)履歴事項全部証明書の写し

◯個人の場合
ア:所得税確定申告書の第1表の写し(1枚)
イ:所得税青色申告決算書の写し(両面)。
白色申告書の場合は、月間売上がわかる売上台帳、帳面、その他確定申告の基礎となる書類
ウ:受信通知(e-Tax で申告している場合)
エ:(計画承認時と変更がある場合)住民票の写し

◯組合の場合
・組合員名簿
・事業および経費の分担内訳
・構成員への成果普及体制を明記した書類
・上記法人の場合(ア~ウ)に準じた売上等が確認できる書類
(1)法人・個人ともに、ア~ウについては、それぞれ売上高等の減少を確認するため、比較する前後の時期の書類が必要

(2)法人・個人ともに、ア~ウに関し、令和2年4月以降あるいは令和4年1月以降の任意3ヶ月について確定申告が済んでいない場合は、
該当月の月間売上がわかる売上台帳、帳面、その他の確定申告の基礎となる書類

(3)付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したもの。付加価値額の減少により要件を満たす場合は、
法人・個人ともに、比較する前後の時期に関する月別の営業利益、人件費、減価償却費を確認するため、年度の確定申告が済んでいるかにかかわらず、これらの情報が分かる資料の添付も必要
県税の納税証明書(県税全般に滞納額がないことの証明) 所在地を所管する県税事務所が交付窓口
補助対象事業の見積額がわかる書類(見積書等)
承認(変更承認)確認書類 (1)承認書の写し(1枚)。承認予定の場合は、承認後に速やかに提出する。

(2)経営革新計画に係る承認申請書・事業計画書の写し(両面)

(3)(該当する場合)変更承認書の写し(1枚)

(4)(該当する場合)経営革新計画に係る変更承認申請書・事業計画書の写し(両面)。
経営革新計画の事業計画書にデジタル技術を活用する事業の実施が記載されており、別表4に記載がない場合は、
事業計画書の該当箇所に下線を引く・枠で囲うなど、どこに記載があるのか明確にする。
変更承認の場合は、当初承認時および変更承認時の承認(変更承認)申請書・事業計画書の写し(両面)を提出する。

(5)(該当する場合)経営革新計画に係る軽微変更届出書の写し(1枚)。
軽微変更届出書は、当初に承認事務を行った機関(埼玉県産業労働部産業支援課または県地域振興センター)に提出する。
暴力団排除に関する誓約事項
その他、知事が必要とする書類

あわせて、申請時に留意すべき点についても確認しましょう。

【注意点】
・県外への移転予定がある場合は補助対象外

・売上高減少要件(あるいは付加価値額減少要件)における任意の3ヶ月については、必ずしも連続している必要はない。また、比較する前後の時期3ヶ月は、必ずしも同じ月でなくても構わない

・補助金申請前に支払いを終えている場合は補助対象外(令和5年8月31日までに支払いが完了していることが確認できる経費が対象)

・消費税分は補助対象外

・特許取得のためのコンサルティングに必要な経費は補助対象。ただし、出願時に必要な印紙代は、補助対象外

・クレジットカードで支払いする場合は、「申請事業者の名義である」「補助対象期間内に支出が完了している(分割払い・リボルビング支払い等の場合、金融機関等からの引き落としが補助対象期間内に完了している)」という場合、補助対象

経営革新デジタル活用支援事業の活用事例

経営革新デジタル活用支援事業は、幅広い事業を展開する企業に対して支援を実施します。埼玉県の公式サイトに具体的な活用事例が掲載されているため、チェックしておきましょう。

業種 補助事業の概要 補助対象経費
建設業 ドローンを使った建築物への点検業務に参入する ・大型ドローン
・高機能レーザーカメラ
看板業 病院の待合室にデジタルサイネージを設置し、病院が伝えたいことや企業広告、行政情報などを発信する ・デジタルサイネージ
デジタルサイネージ用ソフトウェア
不動産仲介業 不動産仲介をオンラインで実施できるよう、必要な機器を導入する ・不動産仲介業務用システム
・同業務用パソコン
・業務対応スペース設置工事
自動車整備業 電子制御装置整備を内製化するため、エーミング機を導入する エーミング機
製造業 オリジナルのルアーを作るキットを開発し、釣り好きへ販売できるよう直販サイトを構築する 販売サイト(ECサイト)構築
製造業 特殊レンズの製造を内製化するため、CADソフトウェアおよび搭載用パソコンを導入する ・CADソフトウェア
・搭載用パソコン

ドローンや不動産、製造関連など幅広い事業へ補助金を交付していることがわかります。自社で大規模な事業展開を予定している場合は、ぜひ申請を検討しましょう。

まとめ

経営革新デジタル活用支援事業は、埼玉県内で思い切った事業展開を考えている事業者を支援するための制度です。

国が運営する事業再構築補助金の対象とならない場合でも、本制度であれば支援対象になる可能性があります。支援する事業も幅広いため、自社の負担を少しでも軽減したい企業は検討しましょう。

参考:経営革新デジタル活用支援事業補助金の公募の開始

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