今回は、東京都中小企業振興公社が実施している、現在受付中の助成金について調べてみました。
「後継者問題」「新しい販路の開拓」「飲食店の売上確保の取り組み」「BCP対策」など、気になるキーワードはありますか?使える助成金がないか、ぜひ以下でご確認ください。
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この記事の目次
令和3年度 第2回事業承継支援助成金
この助成金は、公益財団法人東京都中小企業振興公社(以下「公社」)が行う「事業承継・再生支援事業等の支援」を受けた都内中小企業者が、事業承継または経営改善の過程で活用する外部専門家等に委託して行う取組に対し、その経費の一部を助成するものです。助成対象経費は事業承継、経営改善に係る委託費です。
【助成対象者】
都内で実質的に2年以上営業している中小企業
【対象事業】
助成対象事業は、いずれか一つのタイプを選択します。
(1)Aタイプ(後継者未定)
第三者への事業譲渡(M&A等)に向けた取組
(2)Bタイプ(後継者決定)
後継者への事業承継(譲渡)に向けた取組
(3)Cタイプ(企業継続支援)
令和2年度の企業継続支援を受けて実施する、事業承継、経営改善等の取組
(4)Dタイプ(譲受支援)
取引先の事業または株式の譲受に向けた取組
【主な要件】
- 事業承継・再生支援事業による支援を基準日の直近1年間に受けている(A、Bタイプ)※
- 令和2年度に公社が実施する企業継続支援を受けている(Cタイプ)
- 令和3年12月10日までに公社が行う現地診断を実施できる(Dタイプ)
※A、Bタイプは令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間に 公社が行う「事業承継・再生支援事業」、または東京商工会議所、町田商工会議所、東京都商工会連合会が行う「地域持続化支援事業(拠点事業)」による支援を受けていることが要件です。
出典:事業承継支援助成金チラシ
【助成限度額】
200万円(申請下限額20万円)
【助成率】
2/3以内
【申請エントリー期間】
令和3年10月8日~12月7日 17時まで
※申請エントリー後の個別相談時に、申請書類の提出日時を調整します。
この助成金は、所定期間内に事業承継・再生支援事業などの支援を受けた都内中小企業者が対象となるため、次回以降の助成金の申請をご検討の方は、まず事業承継・再生支援事業の支援(ご相談)をお申込ください。
▼令和3年度 第2回事業承継支援助成金
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/shoukei.html
令和3年度 販路拡大助成事業
都内中小企業者が、販路拡大および経営基盤の強化を図るために実施する、B to Bの展示会への出展等に係る経費の一部を助成します。「展示会参加費」、「オンライン展示会参加費」、「販売促進費」の一部が助成対象経費となっています。販路開拓に興味はあるが、展示会の出展料や、出展準備、広告など費用がかさむと敬遠している方におすすめの助成金です。
【助成対象者】
都内に登記があり、2期以上の決算を経ていて、都税等の滞納がない中小企業者
【主な要件】
・都内商工会議所・商工会等において、令和2年度または3年度に「中小企業活力向上プロジェクトネクスト」の経営診断を受け、助成事業の利用が有効であると認められている者
・次のア~ウのいずれか1つ以上に該当する者
ア 直近決算期の売上高が、前期と比較して減少している
イ 直近決算期で損失を計上している
法人:営業利益、経常利益、税引後当期純利益のいずれか
個人:所得金額または差引金額
ウ 中小企業活力向上プロジェクトネクスト「アシストコース」を修了している
※「中小企業活力向上プロジェクトネクスト」の経営診断、アシストコースの詳細は最寄りの都内商工会議所・商工会、東京都商工会連合会へお問い合わせください。
【対象事業】
自社の製品・技術・商品・サービスの販路拡大を目的とした、実際の会場で開催される展示会(リアル展示会)またはオンライン展示会への出展が対象となります。
【助成限度額】
150万円
【助成率】
2/3以内
【受付期間】※最終日の17時必着
第7回:令和3年10月1日~10月29日
第8回:令和3年11月1日~11月30日
第9回:令和3年12月1日~12月17日
第10回:令和4年1月5日~1月31日
▼令和3年度 販路拡大助成事業
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/hankaku.html
令和3年度 BCP実践促進助成金
都内の中小企業者等が公的機関の認定などを受けて策定したBCPを実践する場合に、必要な設備・物品の購入、設置に係る費用に対して助成します。令和3年度の公募から、新たに「BCPの補完として実施する基幹システム(ERP、CRM、SFA等のうち、企業の業務遂行の基幹となるシステム)の防災力強化のためのクラウド化」が対象経費に追加されました。DX化に取り組む事業者にとって、魅力ある助成金となっています。
【助成対象者】
下記のいずれかの要件を満たして策定したBCPを実践する、都内中小企業・小規模企業者及び中小企業団体
- 平成29年度以降に公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施する「BCP策定支援講座(ステージ1)」を受講し、受講内容を踏まえたBCP
- 中小企業強靱化法に基づく「事業継続力強化計画」の認定を受け、その内容に基づいて作成したBCP
- 平成28年度以前の東京都または公社が実施したBCP策定支援事業等の活用により策定したBCP
【対象経費】
策定されたBCPを実践するために必要な設備・物品の購入、設置に係る費用が対象です。
・自家発電装置、蓄電池
・安否確認システム
・感染症対策の物品
・従業員用の備蓄品
・土嚢、止水板
・転倒防止装置等
・データのバックアップ専用のサーバ(NAS)、クラウドサービスによるデータのバックアップ
・BCPの補完として実施する、自社業務の基幹システムのクラウド化 等
【助成額】
1,500万円(下限額10万円)
【助成率】
中小企業:1/2以内
小規模事業者:2/3以内
【予約受付期間】
11月募集:令和3年11月8日~11月11日
1月募集:令和4年1月11日~1月14日
事前予約をしてから対面受付で申請します。
▼令和3年度 BCP実践促進助成金
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/setsubijosei/bcp.html
業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業
都内中小飲食事業者が、新たにテイクアウト、宅配、移動販売を始め、売上を確保する取り組みにかかる経費の一部を助成します。助成対象となる期間は、交付決定日から令和4年3月31日までです。(最長3か月)
【助成対象者】
都内で飲食業を営む中小企業者(個人事業主含む)
申請対象となるかは、下の「簡易確認シート」でご確認ください。
出典:簡易確認シート
【対象経費】
・販売促進費(印刷物制作費、PR映像制作費、広告掲載費 等)
・車両費(宅配用バイクリース料、台車 等)
・器具備品費(WiFi導入費、タブレット端末、梱包・包装資材 等)
・その他(宅配代行サービス等に係る初期登録料、月額使用料、配送手数料 等)
【助成限度額】
100万円
【助成率】
4/5以内
【受付期間】※受付期間が延長されました
第20回:令和3年7月1日~10月31日 (消印有効)
第21回(最終):令和3年11月1日~令和3年12月31日 (消印有効)
▼業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/conversion.html
中小企業等による感染症対策助成事業
都内中小企業が業務の非接触化や飛沫対策、換気などの感染予防対策に取り組む場合に、その経費に対し最大200万円(助成率2/3以内)助成します。助成対象期間は、交付決定日から令和4年3月31日までで、感染症対策を一気に進めたい事業者の方におすすめの制度です。
(A)単独申請コース
【対象となる取り組み】
備品購入、内装・設備工事
【対象者】
都内中小企業者(および個人事業者)、一般財団法人、一般社団法人、中小企業団体等
【対象経費】
ガイドライン等に基づく感染予防対策に係る経費の一部
【備品購入費の例】
サーモグラフィー、サーモカメラ、CO2濃度測定器 等
【内装・設備工事費の例】
換気扇設置工事、網戸設置工事、自動水栓設置工事 等
【助成限度額等】
対象経費が備品購入費のみの場合:50万円
対象経費に内装・設備工事費を含む場合:100万円
対象経費に換気設備の設置を含む場合:200万円
※申請下限額10万円
※助成率:2/3以内
(B)グループ申請コース
【対象となる取り組み】
消耗品の購入
【対象者】
都内の3者以上の中小企業者等で構成されるグループ(共同申請)、中小企業団体等
【対象経費】
新型コロナウイルス感染症対策に取り組むのに直接関係する消耗品の購入費(消毒液、マスク、フェイスシールド、ゴーグル、使い捨て手袋など、市販品に限る)
【助成限度額等】
1申請グループあたり30万円
※助成率:2/3以内
【受付期間(A、Bとも)】
令和3年1月4日~12月31日 (消印有効)
同一内容(経費)でなければ、各コースでの申請が可能です。ただし、各コースにおいてそれぞれ1事業者1採択までとなります。
▼中小企業等による感染症対策助成事業
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/kansentaisaku.html
まとめ
今回は、東京都中小企業振興公社が実施している、現在公募中の5つの助成金制度についてご紹介しました。
東京都の助成金制度の中には、専門家の指導や、セミナー等と連動した手厚い支援を盛り込んだ制度も存在します。継続的なフォローアップのほか、経営のステップアップに向けた各種支援が実施されていますので、興味のある方はぜひ活用をご検討ください。
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