国内の営業用トラックの積載率は、2010年度以降ずっと40%を下回る水準で推移しています。荷台の半分以上が空気を運んでいる計算です。国土交通省が2026年3月に公表した「2030年度に向けた総合物流施策大綱に関する検討会」の提言では、当初見込まれていた2030年度の輸送力不足34%のうち約14%分は官民の取組で克服できたとしつつ、なお平均で約7%、最大で約25%(1.7億トン〜7.2億トン)の輸送力不足が生じる可能性を指摘しました。
2026年4月には改正物流効率化法(物資の流通の効率化に関する法律)が本格施行され、年間取扱貨物量9万トン以上の「特定荷主」に指定される企業には、物流統括管理者(CLO)の選任と中長期計画の作成が義務づけられました。国交省の試算では対象は全国で約3,200社。物流はいまや、荷主企業にとっても経営マターです。
そこで国土交通省が令和8年度も実施しているのが、1協議会あたり最大4,000万円(補助率1/2以内)を支援する「共同輸配送や帰り荷確保等のためのデータ連携促進支援事業」です。荷主企業2社以上を含む協議会が、物流情報標準ガイドラインに準拠した「物流・商流情報のオープンプラットフォーム」を構築・運営する取り組みを支援します。3次公募は令和8年9月18日(金)17時が締切です。この記事では、制度の概要、対象事業者、補助対象となる事業テーマ、対象経費、申請の流れまでをまとめて解説します。
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この記事の目次
データ連携促進支援事業とは?最大4,000万円で共同輸配送・帰り荷確保を支援する国交省の補助金
データ連携促進支援事業は、荷主企業と物流事業者が連携してデータ連携基盤を構築・運営する取り組みに対し、補助対象経費の1/2以内・1協議会あたり最大4,000万円を交付する国土交通省の補助金です。正式には「中小物流事業者の労働生産性向上事業費補助金(共同輸配送や帰り荷確保等のための物流データ連携促進支援事業)」といい、国交省の報道発表では「物流データ連携促進支援事業」、事務局の特設サイトでは「データ連携促進支援事業」と表記されています。
事業の狙いは、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「スマート物流サービス」で策定された「物流情報標準ガイドライン」を実際の現場運用に定着させることにあります。各社がバラバラの形式で管理している物流・商流データを標準形式にそろえ、複数企業間で共有できるようにする。それによって共同輸配送や帰り荷確保、輸送経路の最適化を実現しようという設計です。
本事業では国土交通省から株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)に補助金が交付され、JMACが執行団体(補助事業者)兼事務局として公募・審査・交付手続きを担当します。申請する協議会は間接補助事業者にあたり、JMACに申請して交付決定を受けたのち、事業実施・実績報告を経て補助金を受領します。
- 制度名:中小物流事業者の労働生産性向上事業費補助金(共同輸配送や帰り荷確保等のための物流データ連携促進支援事業)
- 実施主体:国土交通省(執行団体・事務局:株式会社日本能率協会コンサルティング/JMAC)
- 予算規模:1億円
- 補助率:補助対象経費の1/2以内
- 1協議会あたりの補助上限額:4,000万円
- 対象者:荷主企業2社以上を含む協議会
- 3次公募期間:令和8年8月7日(金)14時 ~ 令和8年9月18日(金)17時(必着)
- 交付決定:令和8年10月中旬頃を予定
- 事業完了期限:令和9年2月19日(金)
本事業が目指す3つの物流効率化とは?
本事業が支援するのは、データ連携によって次の3つの効率化を実現する取り組みです。いずれも1社単独では成立せず、荷主同士・物流事業者同士のデータ共有が前提になります。
- 共同輸配送:複数の荷主・物流事業者間でトラックを共同利用し、積載率を高める
- 帰り荷の確保:復路の空車走行を減らし、車両の稼働率を向上させる
- 保管・輸送経路の最適化:倉庫の共同利用や配送ルートの再設計でコストを削減する
だからこそ本事業では、個社のシステム導入ではなく「物流・商流情報のオープンプラットフォーム」の構築・運営そのものを支援対象としています。積載効率の向上、車両台数の削減、荷役作業時間の短縮といった成果を、協議会単位で実測することが求められます。
物流情報標準ガイドラインとは?準拠が補助金交付の必須要件
物流情報標準ガイドラインは、物流の効率化に必要なデータ項目の標準形式などを定めたガイドラインです。国土交通省・経済産業省が参画する内閣府のSIP第2期「スマート物流サービス」で策定・公表されました。このガイドラインへの準拠が、本補助金の交付を受けるための必須要件です。
ガイドラインは3つの標準で構成されています。
| 標準 | 概要 |
|---|---|
| 物流業務プロセス標準 | 運送計画・集荷・入出庫・配達などのプロセスの流れやルールを定義 |
| 物流情報標準メッセージレイアウト標準 | 運送計画情報・出荷情報・運送依頼情報などのメッセージ形式を定義 |
| 物流情報標準共有マスタ | 車輌・事業所・商品などの業界共通マスタを定義 |
「準拠する」とは、物流業務プロセス標準が定める4つのプロセス(共同運送・共同保管・検品レス・バース予約)から1つ以上を任意で選び、自社の業務プロセスを合致させることを指します。あわせて、名称やコード値もガイドラインに記載されたとおりに対応する必要があります。詳細は国土交通省が公開している「物流情報標準ガイドラインの利用手引」で確認できます。
データ連携促進支援事業の3次公募はいつまで?令和8年9月18日17時が締切
令和8年度の3次公募は、令和8年8月7日(金)14時に受付を開始し、令和8年9月18日(金)17時(必着)が締切です。補助対象事業者への交付決定は令和8年10月中旬頃を予定しており、事業期間は交付決定日から令和9年2月19日(金)までとなります。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 令和8年8月7日(金)14時 | 3次公募 受付開始 |
| 令和8年8月31日(月)14時〜15時30分 | 3次公募WEB説明会(ZOOMウェビナー) |
| 令和8年9月18日(金)17時 | 3次公募 受付締切(必着) |
| 令和8年10月中旬頃 | 審査・採択、交付決定、事業開始 |
| 交付決定後 | 事業説明会、進捗会議(1〜2ヶ月に1回程度、WEB開催) |
| 令和9年2月19日(金) | 補助対象事業の完了期限(納品・支払の完了が必要) |
| 令和9年2月下旬 | 実績報告書の提出(2次公募要領では2月26日) |
| 令和9年3月中旬〜下旬 | 額確定通知、精算払請求、補助金の受領 |
注意したいのは、事業完了期限が公募回次にかかわらず令和9年2月19日で固定されている点です。3次公募で交付決定を受けた場合、実質的な事業期間は約4ヶ月しかありません。システム開発や実証事業のスケジュールは、この期間から逆算して組み立てる必要があります。
1次・2次・3次公募のスケジュールはどう違う?
令和8年度のデータ連携促進支援事業は、これまでに3回の公募が実施されています。回を追うごとに公募期間が短くなり、事業期間も圧縮されているのが特徴です。
| 公募回次 | 公募期間 | 交付決定 | 事業完了期限 |
|---|---|---|---|
| 1次公募 | 令和8年4月6日〜6月5日17時 | 令和8年7月上旬頃 | 令和9年2月19日 |
| 2次公募 | 令和8年6月15日〜7月31日17時 | 令和8年8月下旬頃 | 令和9年2月19日 |
| 3次公募 | 令和8年8月7日〜9月18日17時 | 令和8年10月中旬頃 | 令和9年2月19日 |
3次公募は「追加募集」という位置づけです。事業全体の予算規模は1億円で、1協議会あたりの上限が4,000万円であることを踏まえると、採択できる協議会の数には限りがあります。申請を検討している場合は、早めに事務局へ相談したうえで準備を進めるのが得策です。
3次公募のWEB説明会は令和8年8月31日にオンライン開催
3次公募への応募を検討している事業者向けに、令和8年8月31日(月)14時〜15時30分にWEB説明会(ZOOMウェビナー)が開催されます。申込みは特設サイトの登録フォームから行えます。
なお、2次公募向けに2026年6月29日に開催されたWEB説明会の動画は、特設サイト内で引き続き公開されています。制度の全体像を短時間でつかみたい場合は、この動画が役立ちます。JMAC事務局はオンラインでの個別相談も受け付けており、問い合わせフォームから申し込めます。
データ連携促進支援事業の対象事業者は?荷主企業2社以上の協議会が必須
補助対象は、荷主企業2社以上を含む協議会です。単独の企業では申請できません。制度名には「中小物流事業者」とありますが、協議会の構成事業者を中小企業に限定する制度ではなく、大企業も参画できます。
協議会に参画できるのはどんな組織?自治体・大学も可能
協議会は、荷主企業・物流事業者・その他物流に係る関係組織で構成することが想定されています。参加事業者数の上限はなく、協議会そのものに法人格も必要ありません。自治体や大学が構成員として参画することも可能です。
- 荷主企業2社以上(必須)
- 物流事業者(貨物運送事業者・倉庫事業者等)
- その他物流に係る関係組織(物流システム事業者・物流マッチングサービス事業者等)
- 自治体・大学等(参画可能)
協議会として認められるには、公募要領「Ⅰ事業概要 4.補助対象事業者」の「1)協議会の構成」を満たしたうえで、協議会規約や秘密保持契約書(NDA)等の証憑を提出する必要があります。グループ子会社が複数参加する形の協議会も補助対象になり得ますが、その場合は交付規程別紙2の利益等排除の考え方に注意が必要です。
対象外となる事業者は?
次のいずれかに該当する事業者を含む協議会は、対象外となります。申請前に協議会メンバー全社の状況を確認しておきましょう。
- 国土交通省からの補助金等停止措置または指名停止措置が講じられている事業者
- 交付規程別紙1「暴力団排除に関する誓約事項」に記載されている事項に該当する者
データ連携促進支援事業ではどんな取り組みが補助対象になる?5つの事業テーマ例
補助対象となるのは、荷主企業2社以上を含む協議会が物流情報標準ガイドラインを活用したデータ連携を行い、共同輸配送等に取り組む実証事業です。事務局は、想定される事業テーマとKPIの組み合わせを次の5パターンで例示しています。
| 事業テーマ | 想定されるKPI |
|---|---|
| 複数荷主の情報を集約して配送情報を可視化 | 積載効率の向上、車輌台数削減 |
| 共同保管・共同配送による物流効率化 | 積載効率の向上、荷受作業時間の削減 |
| TMS(輸配送管理システム)の導入、WMS(倉庫管理システム)のデータ形式統一 | 積載効率の向上、配車作業時間短縮 |
| バース予約システムの導入 | 荷役作業時間短縮、荷待ち時間短縮 |
| 荷主と荷受人のデータ連携基盤の構築 | 荷受け作業時間の短縮(検品レス等) |
これらはあくまで参考例で、実際の事業内容は申請者ごとに異なります。ポイントは、テーマとKPIが一対で示されていることです。「システムを入れる」だけでは不十分で、そのシステムが積載効率や作業時間にどう効くのかを、計測可能な形で設計する必要があります。
データ連携促進支援事業の補助対象経費は?システム開発費・共同倉庫料が対象
補助対象経費は、共同物流の実証・実施に必要な費用のうちJMACが認めたものです。物流情報標準ガイドラインに準拠したシステムの導入・改修、クラウドサービスの利用料のほか、共同物流運賃や共同倉庫の保管料も対象になります。RFID機器やEDIのパッケージシステム、本事業に従事する人件費も計上可能です。すでに稼働しているシステムの改修も、事業目的に合致していれば対象になります。
対象になる経費(業務費・事務費・工事費)
交付規程別表第2に基づく主な費目は次のとおりです。
| 費目 | 細分 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 業務費 | 業務費 | システム等の調査・設計・製作・試験・検証、これに要する材料費・人件費・水道光熱費・消耗品費・通信交通費、請負費・委託料 |
| 事務費 | 支払賃借料 | 物品を共同で保管するための倉庫保管料等 |
| 事務費 | 事務費 | 社会保険料、賃金、諸謝金、旅費、需用費、役務費、委託料、使用料、消耗品費、備品購入費(事業費の一定率が上限) |
| 工事費 | 本工事費 | 材料費、労務費、直接経費(特許権使用料・水道光熱電力料・機械経費) |
| 工事費 | 間接工事費 | 共通仮設費、現場管理費、一般管理費 |
| 工事費 | 付帯工事費・機械器具費・測量及試験費 | 付随工事、工事用機械器具の購入・借料、調査・測量・設計・工事監理 |
事務費には上限率が設けられており、工事費・設備費・業務費の合計額のうち5,000万円以下の部分は6.5%、5,000万円超1億円以下の部分は5.5%、1億円超の部分は4.5%が上限です。
対象にならない経費に注意
以下の経費は補助対象になりません。特に汎用性のあるパソコンやスマートフォン、事務所家賃、車両購入費は対象外です。システムを動かすためのパソコンも「事業に備え付けるべき機器」として対象外に整理されているため、事業計画の段階で切り分けておきましょう。
- 免許・資格・権利の取得に要する経費
- 建物・建物付属設備・構築物・船舶・航空機・車両及び運搬具の購入等(減価償却資産)
- 不動産の購入費、株式の購入費、自動車等車両・船舶・航空機等の購入費・修理費・車検費用
- 汎用性があり目的外使用になり得るもの(事務用パソコン、プリンタ、文書作成ソフトウェア、タブレット、スマートフォン、デジタル複合機、家具、集塵機、コンプレッサー、電源装置等)
- 雑誌購読料、新聞代、団体等の会費
- 事務所等に係る家賃、保証金、敷金、仲介手数料
- 商品券等の金券、飲食・娯楽・接待等の費用
- 税務申告・決算書作成のための税理士・公認会計士・弁護士費用
- 収入印紙、振込等手数料、両替手数料
- 公租公課(消費税等 ※)、各種保険料、借入金の支払利息・遅延損害金
- 平常の運営経費や汎用的な利用と区別できない消耗品費、水道光熱費、通信交通費等
※免税事業者、簡易課税事業者など、公募要領に定める事業者は、消費税等を補助対象経費に含めて算定できる場合があります。
自社製品・関係会社からの調達は利益排除が必要
補助対象経費に自社製品の調達や関係会社からの調達が含まれる場合は、利益相当分の排除が必要です。申請者自身または100%同一資本のグループ企業・関連会社からの調達では、原則として原価(人件費や製造原価)をもって補助対象額に計上します。取引価格が製造原価以内であることを証明できれば取引価格を使えますが、証明できない場合は決算報告の売上総利益率または営業利益率で利益相当分を控除します。システム開発を協議会構成員の関係会社に委託する場合は、この点を事前に押さえておきましょう。
データ連携促進支援事業の申請要件は?ガイドライン準拠・KPI設定・実証実施・継続計画の4点
交付を受けるには、次の4つの要件をすべて満たす必要があります。単なるシステム導入補助ではなく、成果目標の設定と実証実施、さらに事業終了後の継続計画までを含めた事業計画が求められる点が本事業の特徴です。
- 要件1|物流情報標準ガイドラインへの準拠:共同運送・共同保管・検品レス・バース予約の4プロセスから1つ以上を選択し、自社業務を合致させる。名称・コード値もガイドライン記載どおりに対応する
- 要件2|事業目標(KPI)の設定と計測方法の明確化:積載率の向上、トラック台数の削減、システム連携による作業時間の削減、CO₂排出量の削減など、具体的なKPIと計測方法を設定する
- 要件3|実証事業の実施:事業期間内に実証事業を行い、効果を確認する。実施計画に実証のスケジュールと確認方法を明記する
- 要件4|事業終了後の事業計画と目標の提示:補助事業終了後も協議会として物流データ標準化と効率化を継続する計画と目標を示す
要件2のKPIは、前述の5つの事業テーマ例に紐づく形で設計すると整理しやすくなります。たとえば「複数荷主の配送情報の可視化」であれば積載効率と車輌台数、「バース予約システムの導入」であれば荷役作業時間と荷待ち時間、といった対応関係です。
データ連携促進支援事業の申請方法は?電子メール提出と必要書類を解説
申請は電子メールで行います。郵送やFAXでの申請は受け付けていません。提出先はJMACの物流データ連携促進支援事務局(datarenkei-jigyo2026@jmac.co.jp)で、メール件名の冒頭に「【物流データ連携・申請】」と必ず付記します。申請書類は原則として代表事業者から一括で提出します。
申請時の提出書類は?協議会全社分が必要な書類に注意
提出書類は次のとおりです。役員名簿、登記事項証明書または登記簿謄本、貸借対照表、損益計算書は協議会の全構成事業者分が必要になります。締切後の事後提出は一切認められないため、メンバー企業への依頼は早めに動きましょう。
| 提出書類 | 書類様式 | 備考 |
|---|---|---|
| 実施計画書 | 応募様式1 | ― |
| 交付申請書 | 様式第1 | ― |
| 経費内訳 | 様式第1別紙1 | ― |
| 役員名簿 | 様式第1別紙2 | 協議会全事業者分。協議会への関与の有無は問わない |
| システム・機器類資料 | 指定なし | 導入予定のシステム・機器等のパンフレット等 |
| 見積書 | 指定なし | 原則3社以上の相見積書(単独見積の場合は理由書) |
| 登記事項証明書または登記簿謄本 | 指定なし | 取得後3ヶ月以内、協議会全事業者分 |
| 貸借対照表・損益計算書 | 指定なし | 直近1年分、協議会全事業者分 |
| 協議会である証憑 | 参考雛形あり | 協議会規約・協定書・秘密保持契約書等 |
審査基準は11項目の総合評価
審査は、第三者委員会である公募選考委員会が11項目に基づいて総合的に行います。費用対効果や積算の適正さだけでなく、「今後の波及・展開が見込める体制か」「事業に継続性があるか」といった、実証後を見据えた観点が並んでいるのが特徴です。
- 提案内容が補助対象事業の目的に合致しているか
- 物流情報標準ガイドラインに準拠した取り組みであるか
- 中小物流事業者の労働生産性向上に資する取り組みであるか
- 協議会が、今後の波及・展開が見込める体制で構成されているか
- 補助対象事業の継続性があるか
- 具体的な成果目標が設定され、成果を高める工夫があるか
- 補助対象事業の関連分野(物流システム・共同配送等)の知見を有しているか
- 役割分担が適切かつ明確か
- 費用対効果が優れているか、適正かつ明瞭な積算がされているか
- 実施方法・実施スケジュールが現実的か
- 事業遂行のための資力・資金調達能力を有しているか
契約・発注は必ず交付決定日以降に
補助対象事業に係る契約・発注は、必ず交付決定日以降に行う必要があります。交付決定前に発注・契約した費用は補助対象外です。契約にあたっては、一般競争等が著しく困難または不適当な場合を除き、原則として3社以上から相見積もりを取り、最低価格を提示した事業者を選定します。相見積もりが難しい場合は理由書の提出が必要です。また、100万円以上の契約では、国土交通省から補助金交付等停止措置または指名停止措置を受けている事業者を契約相手とすることは原則としてできません。
データ連携促進支援事業に関するよくある質問
データ連携促進支援事業の3次公募の申請締切はいつですか?
令和8年9月18日(金)17時(必着)が3次公募の申請締切です。受付開始は令和8年8月7日(金)14時からで、提出は電子メールのみとなっています。補助対象事業者への交付決定は令和8年10月中旬頃を予定しており、事業期間は交付決定日から令和9年2月19日(金)までです。書類に不備があると受理されないため、余裕をもって準備することをおすすめします。
補助上限額と補助率はいくらですか?
1協議会あたりの補助上限額は4,000万円、補助率は補助対象経費の1/2以内です。たとえば5,000万円のシステム導入が補助対象と認められた場合、補助額は2,500万円となります。事業全体の予算規模は1億円です。なお、採択後の申請内容の精査により補助対象経費として認められない費用があった場合や、申請状況によっては、補助率や上限金額が下がる場合があります。
単独の企業でも申請できますか?
単独の企業では申請できません。対象事業者は荷主企業2社以上を含む協議会と定められており、必ず複数事業者による協議会を組成する必要があります。物流事業者(貨物運送事業者・倉庫事業者等)や物流システム事業者は必要に応じて加わることができますが、荷主企業2社以上の参画は必須条件です。参加事業者数の上限はありません。
協議会に法人格は必要ですか?自治体や大学も参加できますか?
協議会に法人格は必要ありません。また、自治体や大学等が協議会の構成員として参画することも可能です。ただし協議会として認められるには、公募要領に定める協議会の構成要件を満たしたうえで、協議会規約や秘密保持契約書等の証憑を提出する必要があります。グループ子会社が複数参加する協議会も対象になり得ますが、交付規程別紙2の利益等排除の考え方に注意してください。
すでに導入済みのシステムの改修も補助対象になりますか?
導入済み(稼働済み)のシステムであっても、その改修が事業の目的に合致していれば補助対象になります。RFID機器やEDIのパッケージシステムも対象です。一方、システムを動かすためのパソコンは「本補助対象事業に備え付けるべき機器」として対象外に整理されています。判断がつかない費用については、JMAC事務局への個別問い合わせが案内されています。
本事業に従事する人件費は補助対象になりますか?
本事業に従事する人件費は補助対象経費として計上できます。交付規程別表第2では、業務費のうちシステム等の調査・設計・製作・試験・検証に要する人件費が対象として明記されています。ただし、自社でシステム開発を行う場合は、実際にかかる費用や人件費単価表、工数を示す資料の提出が必要で、利益等排除の考え方も適用されます。
見積書は何社分必要ですか?1社だけでは申請できませんか?
原則として3社以上の相見積書が必要です。ただし、既存システムの改修で複数社への発注が困難な場合など、相見積りが難しい事情があるときは、単独見積となる理由書を申請時にあわせて提出することで対応できます。なお、100万円以上の契約では、国土交通省から補助金交付等停止措置または指名停止措置を受けている事業者を契約相手とすることは原則としてできません。
交付決定前に発注した費用は補助対象になりますか?
交付決定日より前に発注・契約した費用は補助対象になりません。本補助金に係る契約・発注は、必ず交付決定日以降に行う必要があります。3次公募の交付決定は令和8年10月中旬頃の予定で、事業完了期限は令和9年2月19日(金)です。この期限までに納品と支払いが完了していない経費は補助対象外となるため、納期に余裕のあるスケジュールを組んでください。
申請書類の一部が締切に間に合わない場合、あとから提出できますか?
締切後の提出は一切認められません。協議会メンバー各社の登記簿謄本の写しや秘密保持契約書など、自社以外の対応が必要な書類は特に時間がかかります。登記事項証明書は取得後3ヶ月以内のものが必要で、役員名簿・貸借対照表・損益計算書も協議会全事業者分をそろえる必要があるため、締切から逆算して各社に依頼を出しておきましょう。
補助金はいつ、どの口座に支払われますか?
補助金の支払いは精算払(後払い)で、事業完了後の実績報告と額確定を経てから振り込まれます。令和9年2月19日(金)までに事業を完了させ、実績報告書を提出したのち、3月中旬の額確定通知を経て3月下旬に振り込まれる流れです。補助金は代表補助対象事業者の口座に一括で振り込まれるため、協議会として新たに口座を開設する必要はありません。
物流情報標準ガイドラインへの準拠とは具体的に何をすればよいですか?
物流業務プロセス標準で定められた4つのプロセス(共同運送・共同保管・検品レス・バース予約)から1つ以上を任意で選び、自社の業務プロセスを合致させることを指します。あわせて、名称やコード値もガイドラインに記載されたとおりに対応する必要があります。物流情報標準ガイドラインは国土交通省・経済産業省が参画する内閣府のSIP第2期「スマート物流サービス」で策定されたもので、利用手引が国土交通省サイトで公開されています。
申請前に説明会や個別相談を受けることはできますか?
3次公募向けのWEB説明会が令和8年8月31日(月)14時〜15時30分にZOOMウェビナー形式で開催されます。申込みは特設サイトの登録フォームから可能です。また、2026年6月29日に開催された2次公募向け説明会の動画も特設サイトで公開されています。JMAC事務局はオンラインによる個別相談も受け付けており、特設サイトの問い合わせフォームから申し込めます。
まとめ|共同輸配送を実現するならデータ連携促進支援事業の3次公募を活用しよう
データ連携促進支援事業は、荷主企業2社以上を含む協議会が、物流情報標準ガイドラインに準拠して共同輸配送・帰り荷確保・輸送経路の最適化に取り組む実証事業を支援する国土交通省の補助金です。1協議会あたり最大4,000万円(補助率1/2以内)という手厚い支援が受けられ、システム開発費や共同倉庫の保管料、人件費まで幅広い経費を対象にできます。
2026年4月に改正物流効率化法が本格施行され、約3,200社と見込まれる特定荷主にCLO選任と中長期計画の作成が義務づけられた今、荷主・物流事業者が協力してデータ連携に取り組む土壌はかつてなく整っています。3次公募の締切は令和8年9月18日(金)17時。事業完了期限は交付決定の回次にかかわらず令和9年2月19日で固定されているため、実質的な事業期間は約4ヶ月です。協議会の組成、相見積の取得、実施計画の策定にはまとまった時間がかかります。8月31日のWEB説明会や事務局への個別相談を活用しながら、早めに申請準備を進めましょう。
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