IT導入補助金2025の内容が明らかになってきました。
本記事では、IT導入補助金の概要に加え、2025年の主な変更点や拡充ポイントをわかりやすく解説します。
補助金を活用して業務効率化や生産性向上を目指したい方は、ぜひご覧ください。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する
この記事の目次
IT導入補助金とは
IT導入補助金とは、業務の効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の促進、セキュリティ対策に取り組むためのITツール導入を支援する制度です。インボイス対応にも活用でき、安価なツール導入も対象になります。
補助額は1者あたり最大450万円で、補助率は類型や事業者の規模によって異なります(補助率1/2~4/5)。このIT導入補助金の大枠は、2025年度も引き継がれます。
補助対象となる枠は以下のとおりです。2024年度からの名称変更はありません。
通常枠
生産性向上のためのITツールの導入を補助します。ソフトウェアやサービスの導入費用が対象となり、クラウド利用料については最大2年間分まで補助が可能です。また、導入時に必要な関連費用も補助対象になります。
インボイス枠 インボイス対応類型
インボイス制度への対応に特化した類型で、会計や受発注、決済ソフトの導入を支援します。PCやタブレット、レジ、発券機といったハードウェアの導入費用も補助対象になります。
インボイス枠 電子取引類型
取引関係における発注者が、インボイス制度対応の受発注ソフトを導入し、当該取引関係における受注者である中小企業・小規模事業者等に対して無償でアカウントを供与して利用させる場合に、その導入費用を支援します。
セキュリティ対策推進枠
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているセキュリティサービスの利用料を支援します。
複数社連携IT導入枠
10者以上の中小企業や小規模事業者が連携して、インボイス制度への対応やキャッシュレス決済の導入を行う取り組みなどを支援します。この枠では、導入だけでなく、活用を進めるための事務経費や専門家による支援費用も補助対象となり、多社連携による効率的な取り組みを後押しします。
IT導入補助金2025の主な変更点
IT導入補助金2025では、最低賃金近傍の事業者を対象に通常枠の補助率が2/3に引き上げられます。また、セキュリティ対策推進枠の補助率や補助額も拡充されるほか、導入後の「活用支援」が新たに補助対象になり、ITツール活用の定着を促す支援が強化される見込みです。
それぞれ細かくみていきます。
最低賃金近傍の事業者向けに補助率を拡充
IT導入補助金2025では、通常枠の補助率が、これまでの1/2から2/3に引き上げられます。ただし、この特例が適用されるのは「最低賃金近傍の事業者」に該当する場合です。
次の条件を満たす者が対象です。
・3か月以上、地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が、全従業員の30%以上であることを示した事業者
補助対象経費の拡充
通常枠およびインボイス対応類型、複数社連携IT導入枠で、新たな費用が補助対象に含まれます。
【これまでの対象経費】 | |
通常枠 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費 |
インボイス対応類型・複数社連携IT導入枠 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費、ハードウェア購入費 |
【追加となる経費】 |
・保守サポートやマニュアル作成等の費用などの導入関連費 |
・IT活用の定着を促す導入後の活用支援 |
IT導入補助金2025では、ITツール導入費用だけでなく、導入後の保守サポートや、ITツールの活用定着を支援する費用まで補助対象が広がりました。これにより、ITツールの長期的な活用が促進され、業務効率化や生産性向上への効果がさらに高まることが期待されます。
セキュリティ対策推進枠の上限額・補助率の拡充
セキュリティ対策推進枠について、補助額の上限が100万円から、150万円に引き上げられます。また、1/2だった補助率も、小規模事業者に対しては2/3となり、手厚い支援が受けられるようになります。
IT導入補助金2025 スケジュール・申請の流れ
現時点では、IT導入補助金2025のスケジュールや申請手続きの詳細は公表されていません。
しかし、過去のスケジュールを参考にすると、2024年度は2月16日から10月15日までの募集期間が設定されていました。2025年度も、同様に2月頃から開始される可能性があります。
アカウントの取得など、いまからできる準備があれば進めておきましょう。
<参考>IT導入補助金の申請の流れ
申請・導入のフロー(IT導入補助金2024) |
1.公募要領等確認(サイトの内容や公募要領を読み理解を深める) |
2.「gBizIDプライム」アカウントの取得、「SECURITY ACTION」宣言の実施 |
3.「みらデジ経営チェック」の実施 |
4.IT導入支援事業者とのマッチング・ITツールの選定 |
5.交付申請 |
6.交付決定 |
7.ITツールの発注・契約・支払い |
8.事業実績報告 |
9.補助金交付 |
10.事業実施効果報告 |
まとめ
IT導入補助金2025は、中小企業等がITツールを導入し、業務効率化や生産性向上を図る際のコスト負担を軽減するだけでなく、導入後の活用定着も支援する制度へと進化しています。
通常枠やインボイス枠などの支援枠は継続されながらも、補助率の引き上げや補助対象経費の拡大により、事業者がより柔軟に活用できる内容になりそうです。
一方で、過去の不正受給問題を踏まえ、審査が厳格化される可能性があります。最新情報をチェックし、正確な準備と早めの対応で補助金を有効活用していきましょう!