【2026年最新】デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠とは?補助率・対象レジも解説

公開日:2026/1/23 更新日:2026/7/30
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デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)には5つの申請枠があり、インボイス制度に対応したITツールの導入に特化しているのが「インボイス枠」です。補助率は最大4/5と全枠の中でも高く、会計ソフトなどのソフトウェアに加えて、パソコンやPOSレジ等のハードウェアの導入にも活用できます。

本記事では、2026年度(令和8年度)の公募要領をもとに、デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠の要件・補助率・申請スケジュールを解説します。免税事業者の申請可否についてもまとめたので、ぜひ参考にしてください。


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この記事の目次

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デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠とは

インボイス枠とは、中小企業・小規模事業者等がインボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」機能を持つITツールを導入する際、経費の一部を補助する申請枠です。インボイス制度への対応を強力に推進する目的で設けられており、通常枠より高い補助率(最大4/5)が設定されているのが特徴です。

インボイス枠には「インボイス対応類型」と「電子取引類型」の2種類があり、主な違いは以下のとおりです。

申請枠対象者補助対象
インボイス対応類型中小企業・小規模事業者等・ソフトウェア(必須)
・オプション
・役務
・ハードウェア
電子取引類型中小企業・小規模事業者等と受発注の取引をしている事業者(大企業含む)・受発注ソフト

インボイス対応類型は主に一般の中小企業・小規模事業者等向け、電子取引類型は中小企業・小規模事業者等と受発注の取引をしている発注側の事業者向けとなります。それぞれの申請枠の要件と補助率を詳しく解説します。

インボイス枠(インボイス対応類型)の要件と補助率

インボイス枠(インボイス対応類型)は、多くの事業者が対象となる申請枠です。対象要件と補助率・補助額を詳しく紹介します。

補助率・補助額

インボイス対応類型は、インボイス制度に対応した会計・受発注・決済の機能を有するソフトウェア、パソコン・ハードウェア等の導入を支援します。2026年度の補助率と上限額は、以下の表のとおりです。

項目補助額補助率
ソフトウェア購入費・導入関連費~50万円
※会計・受発注・決済のうち1機能以上が必要
3/4以内
(小規模事業者は4/5以内)
50万円超~350万円
※会計・受発注・決済のうち2機能以上が必要
2/3以内
パソコン・タブレット等~10万円1/2以内
レジ・券売機~20万円1/2以内

インボイス対応類型では、インボイス制度を強く推進する観点から、補助額が50万円以下の部分については補助率が引き上げられます。具体的には、中小企業は3/4以内、小規模事業者は4/5以内です。

50万円を超えて350万円までの補助額の部分は、補助率が2/3以内となります。ただし、50万円を超える補助額を申請する場合は、会計・受発注・決済のうち2つ以上の機能を保有するITツールの選択が必要です。

なお、公式サイトには交付申請の検討に役立つ「補助金シミュレーター」が用意されているため、自社の場合の補助額を試算してみるとよいでしょう。

詳しい要件

インボイス枠(インボイス対応類型)で補助対象となる経費は、ソフトウェア・オプション・役務・ハードウェアの4つに大きく分類されます。それぞれの分類で要件が異なり、詳しくは以下のとおりです。

分類カテゴリー補助対象
①ソフトウェアソフトウェア(必須)サブスクリプション販売形式等、買取形式及び月額・年額で使用料金が定められている形態の製品は最大2年分の費用
②オプション機能拡張
データ連携ツール
セキュリティ
最大1年分まで
③役務導入コンサルティング・活用コンサルティング
導入設定・マニュアル設定・導入研修
保守サポート
最大200万円まで
保守サポートについては、ソフトウェアの利用範囲内で、最大2年分の費用が補助対象
④ハードウェアパソコン・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機
POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機
補助対象経費となるソフトウェアの導入とあわせて購入する場合に限り補助対象

分類①のソフトウェアは必須要件となり、インボイス制度に対応しており、かつ会計・受発注・決済の機能を1種類以上有するITツールの導入が必要です。残りの②オプション・③役務・④ハードウェアに関しては、①ソフトウェアと合わせて申請します。

POSレジ・パソコンも補助対象になる?

インボイス対応類型では、インボイス対応レジ(POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機)やパソコン・タブレット等のハードウェアも補助対象です。補助率・上限額は以下のとおりです。

対象ハードウェア補助率・上限額
パソコン・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機補助率1/2以内・上限10万円
POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機補助率1/2以内・上限20万円

ただし、ハードウェア単体での申請はできません。補助対象となるソフトウェアの導入とあわせて購入し、かつそのハードウェアがソフトウェアの使用に資するものであることが条件です。「レジだけ補助金で買い替えたい」という使い方はできない点に注意しましょう。

特にPOSレジ・モバイルPOSレジ・券売機については、2026年度の公募要領で要件が明確化され、「決済」機能を有するソフトウェアとして登録されたPOSレジシステムをインストール・利用するための機器であることが条件となりました。IT導入支援事業者によりPOSレジとして事前登録されたパッケージの中から選定する必要があります。なお、キャッシュドロワ、カスタマーディスプレイ、レシートプリンタ、自動釣銭機、カードリーダー等の付属品も補助対象に含まれます。

パソコン・タブレット等は、レジ以外の用途で使用するものが対象です。また、ハードウェアの購入は、ソフトウェアの購入先として選定したIT導入支援事業者からの購入に限られるため、ITツールとハードウェアの両方に対応するIT導入支援事業者を選ぶ必要があります。

対応するITツール

インボイス枠(インボイス対応類型)では、インボイスに対応し、会計・受発注・決済の機能を1つ以上備えたソフトウェアの導入が必要です。それぞれの機能に対応する主なITツールの一例は、以下のものが挙げられます。

種類ITツール名
決済関連ソフトウェア・poscube
・ユビレジ
・マネーフォワードクラウド
・BCPOS
・NOMOCa
会計・財務ソフトウェア・弥生会計
・マネーフォワード クラウド
・建設大臣
・大蔵大臣
・勘定奉行クラウド
受発注ソフトウェア・SMILE V2
・poscube
・工務店応援隊
・販売大臣

補助対象となるのは、IT導入支援事業者が提供し、事務局に登録されたITツールに限られます。導入可能なツールは地域によっても異なる場合があるため、事前に「ITツール・IT導入支援事業者検索」でご確認ください。

インボイス枠(電子取引類型)の要件と補助率

インボイス枠(電子取引類型)は、取引先とのやり取りにおいて、発注側の企業がインボイス制度に対応したITツールを導入し、その取引相手である中小企業や小規模事業者等に、同じツールを無償で提供する場合に対象となります。

自社内での課題解決のためのITツール導入とは目的が異なるため、インボイス対応類型に比べ、要件に該当する事業者は少なくなります。

補助率・補助額

補助対象経費補助率補助額
クラウド利用費
※サブスクリプション販売形式等の場合は最大2年分
・中小企業・小規模事業者等:2/3以内
・その他の事業者等:1/2以内
下限なし~350万円

電子取引類型の補助率は、中小企業・小規模事業者等であれば2/3以内、その他の事業者等(大企業を含む)は1/2以内です。補助対象となるのは対象ソフトウェアのクラウド利用費で、サブスクリプション販売形式等の場合は最大2年分まで補助金交付を受けられます。

なお、補助対象経費は以下の計算方法で算出します。

ITツールの導入費用✕(取引先が利用するアカウントの数÷契約する受注者側アカウントの総数)

ITツールのクラウド利用費を、利用予定のないアカウントを含めた受注者アカウント(取引先)の総数で割り、取引先が実際に利用するアカウント数を乗じた金額が補助対象経費となります。

一例として、受注者アカウントの総数が10社で利用するアカウントが8社、ITツールの導入費用が200万円であった場合、補助対象経費は200万✕(8社÷10社)=160万円です。クラウド利用費の全額が補助対象となるわけではない点にご注意ください。

詳しい要件

インボイス枠(電子取引類型)のITツールの要件は、以下のとおりです。

・電子取引類型の対象となるITツールを利用すること
・申請者が受発注機能の発注側であり、ITツールの導入者(購入者)であること
・申請するITツールはソフトウェア1つのみであること(複数のITツールは申請できない)
・導入したITツールについて、そのアカウントを、取引先を含む受注側の全ての利用者に無償で発行していること
・申請者及びアカウントを供与された取引先は、当該ITツールを申請する利用期間以上利用するものであること
・申請者(発注側)がアカウント利用者管理簿等により取引先のアカウントの適切な管理を行うこと
・交付申請に必要な書類及び実績報告時に必要となる書類が用意できること

また、2026年度の申請要件として、アカウントを供与する取引先(中小企業・小規模事業者等)が、インボイス制度における適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者であることが求められます。交付申請時には、申請者自身の書類に加えて、アカウントを発行する取引先ごとの書類(履歴事項全部証明書、納税証明書等)の提出も必要です。

【2026年度】インボイス枠を申請する際の注意点

2026年度の公募要領では、申請にあたって特に注意すべきポイントがあります。

過去にインボイス枠等で交付決定を受けた事業者は申請できない

IT導入補助金2024・2025のインボイス枠、またはIT導入補助金2022・2023のデジタル化基盤導入枠で交付決定を受けた事業者は、2026年度のインボイス枠に申請できません。

過去交付決定者には賃上げ要件が課される

IT導入補助金2022~2025のいずれかで交付決定を受けた事業者(枠を問わず)がインボイス枠に申請する場合、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上向上させる3年間の事業計画の策定・実行と、従業員への表明が申請要件となります。目標未達の場合は補助金の返還を求められる可能性があるため、慎重に検討しましょう(医療機関・介護事業者・社会福祉事業者・学校等は適用外)。

申請は1事業者1回のみ

インボイス枠の交付申請は、1法人・1個人事業主あたり1申請のみです。不採択となった場合は次回以降の締切で再申請できます。なお、通常枠・セキュリティ対策推進枠との併願は可能です。

過去の交付決定歴がある場合は、審査上の減点対象にもなります。詳しくは「【2026年】デジタル化・AI導入補助金で2回目以降の申請要件が追加」をご覧ください。

【2026年度】インボイス枠の申請スケジュール

デジタル化・AI導入補助金2026の交付申請は、2026年3月30日(月)から受付が始まっています。締切は年間を通じて複数回設定され、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型とも)の直近のスケジュールは以下のとおりです。

締切回締切日交付決定日(予定)
第3次(終了)2026年7月21日(火)17:002026年9月2日(水)
第4次2026年8月25日(火)17:002026年10月7日(水)
第5次以降随時公表

第4次締切分の事業実施期間は交付決定日から2027年3月31日(水)まで、事業実績報告期限も2027年3月31日(水)17:00(予定)です。

確定している募集回のみが公表されており、以降のスケジュールは公式サイトで随時更新されます。予算の消化状況によっては早期に受付が終了する可能性もあるため、導入したいツールが決まったら、早めにIT導入支援事業者と申請準備を進めましょう。

最新のスケジュールは以下の記事でご確認ください。

詳しくはこちら:デジタル化・AI導入補助金の公募スケジュール一覧

デジタル化・AI導入補助金の公募スケジュール一覧

免税事業者もインボイス枠を申請できる?

インボイスに対応していない免税事業者でも、インボイス枠を申請できるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

この点について、デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領(インボイス枠/インボイス対応類型)では、「課税事業者であること」を申請要件とする記載はありません。そのため、免税事業者であっても申請自体は可能です。

むしろ2026年度は、交付申請日時点で適格請求書発行事業者の登録(インボイス登録)を受けていない事業者が、実績報告日までにインボイス登録を行い、実績報告の際に登録通知書を提出することを約束すると、審査上の加点を受けられる項目が設けられています。これからインボイス対応を始める免税事業者を後押しする内容といえるでしょう。

ただし、この加点を申告したにもかかわらず、実績報告日までにインボイス登録ができなかった場合や、実際には交付申請日以前に登録が完了していた場合は、原則として交付決定の取消しとなり、補助金の交付を受けられません。加点の利用を検討する際は、登録スケジュールに無理がないか確認しておきましょう。

なお、電子取引類型については扱いが異なり、アカウントの供与を受ける取引先が適格請求書発行事業者の登録を受けていることが申請要件となっています。

よくある質問

インボイス枠とは?

デジタル化・AI導入補助金の申請枠のひとつで、インボイス制度に対応した会計・受発注・決済機能を持つITツールの導入費用を補助する制度です。補助率は最大4/5と、通常枠より優遇されています。

免税事業者でも申請できる?

はい、申請できます。2026年度は、実績報告日までにインボイス登録を行うことを約束すると審査上の加点も受けられます。

パソコンやレジだけの購入も補助対象になる?

いいえ、ハードウェア単体での申請はできません。補助対象となるソフトウェアとあわせて導入する場合に限り、パソコンは上限10万円、レジ・券売機は上限20万円まで補助されます。


まとめ

デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠は、インボイスに対応した会計ツール等の導入を進めたい事業者にとって活用しやすい支援制度です。特にインボイス対応類型は、補助額50万円以下の部分で補助率が3/4(小規模事業者は4/5)に優遇されており、POSレジやパソコン等のハードウェアも併せて導入可能です。

要件や補助率を正しく理解し、自社に合ったツールを選ぶことで、経理業務の効率化や制度対応がスムーズに進みます。申請を検討している方は早めに準備を進めましょう。

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