厚生労働省は2026年8月28日、8月17日〜23日の1週間に全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者数が1医療機関あたり1.11人となり、流行開始の目安である「1人」を超えたと発表しました。8月中の流行入り発表は、感染症法が施行された1999年以降、2009年(新型インフルエンザ流行時)に次いで2番目に早いペースです。昨年は9月下旬の発表だったため、それより1か月ほど前倒しでのシーズン入りとなります。
この早い流行を受けて、厚生労働省は8月31日、自治体の判断で高齢者の定期接種を例年より早く始められることを都道府県経由で周知しました。港区・品川区・中野区・越谷市などは例年10月1日の開始を9月24日前後に前倒しし、松本市や新潟市も9月中の開始を発表しています。
そもそもインフルエンザの予防接種は健康保険が使えず、全額自己負担が原則で、1回あたり3,000〜5,000円が相場。13歳未満は2回接種が基本のため、家族4人分だと2万円近くになることもあります。住んでいる自治体や加入している健康保険によっては費用の一部が戻ってきますが、「会社の保険から補助が出るはず」と思って調べても、協会けんぽには補助制度がないなど、制度は分かりにくいのが実情です。
この記事では、インフルエンザ予防接種の補助金の種類と、自分がどの制度を使えるのかを保険証から見分ける方法、令和8年度の前倒し状況と申請の注意点を解説します。
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この記事の目次
インフルエンザ予防接種はいつから?2026年は9月に前倒しする自治体も
例年、インフルエンザワクチンの接種は10月上旬に始まり、自治体の助成や健保組合の補助も「10月1日以降の接種」を対象としてきました。2026年は8月中に全国的な流行入りが発表されたことで、このスケジュールが動いています。
厚労省が「定期接種の前倒し」を容認
厚生労働省は8月31日、65歳以上などを対象とする定期接種について、ワクチンの供給や接種体制が整えば自治体の判断で開始時期を早めることが法令上可能だと、都道府県を通じて自治体に周知しました。ワクチンの出荷も例年の10月から9月上旬に前倒しされており、9月中旬から自費での接種を始める医療機関が出てきています。
多くの地域では「1週間前倒しして9月24日前後から」というパターンが主流で、前倒しの対象は高齢者の定期接種が中心です。子どもの任意接種助成まで前倒しした自治体は港区・松本市など一部にとどまります。
【前倒しを発表した自治体の例】
| 自治体 | 令和8年度の開始日 | 前倒しの対象 | 公式ページ |
|---|---|---|---|
| 港区 | 9月24日 | 高齢者定期接種+子どもの任意接種助成。フルミストの助成額も増額 | 港区の発表 |
| 品川区 | 9月24日 | 高齢者定期接種(予診票は9月18日発送) | 品川区の案内 |
| 中野区 | 9月25日 | 高齢者定期接種(予診票は9月18日発送。9月30日までは区内医療機関のみ) | 中野区の案内 |
| 越谷市(埼玉県) | 9月24日 | 高齢者定期接種 | 越谷市の案内 |
| 松本市(長野県) | 9月中 | 高齢者定期接種+子どもの任意接種助成 | 松本市の案内 |
| 新潟市 | 準備が整った医療機関から順次 | 高齢者定期接種 | — |
前倒しは全国一律ではなく、自治体ごとの判断です。まずはお住まいの自治体の状況を、公式ページや医療機関等でお問い合わせください。
予約はいつ入れるべき?
助成を使うなら、まずお住まいの自治体の開始日を確認し、その初週の予約枠を押さえるのが基本です。前倒し自治体でも、9月上旬〜中旬の接種は助成の対象外になる点に注意してください。
ワクチンの効果は接種の約2週間後から現れ、約5か月続きます。13歳未満は2〜4週間あけて2回接種するため、1回目を開始直後に受けておくと、2回目を助成期間内(多くは1月31日まで)に収めやすくなります。予診票や利用券が必要な制度を使う場合は、予約と並行して手配しておくとスムーズです。
インフルエンザ予防接種の費用はいくらかかる?
インフルエンザワクチンの接種費用は医療機関が自由に設定でき、1回3,000〜5,000円程度が一般的です。13歳未満は2〜4週間あけて2回接種することが推奨されており、子ども1人あたり6,000〜10,000円かかる計算になります。
たとえば次のような家庭では、補助がなければ年間これくらいの負担になります。
・夫婦2人+同居の親(70歳):大人2回分(約8,000円)+高齢者1回分(自治体の定期接種で自己負担のみ)
2歳以上19歳未満が対象の経鼻弱毒生ワクチン(フルミスト)は1回接種で済みますが、費用は皮下注射より高めに設定している医療機関が多く、補助対象になるかどうかも制度によって分かれます。
インフルエンザ予防接種の補助金は「3つのルート」で受けられる
インフルエンザ予防接種の費用補助は、大きく分けて3つの主体から出ています。それぞれ対象者や手続きが異なり、併用できるかどうかも制度次第です。
①自治体の助成(高齢者は全国共通、それ以外は自治体次第)
自治体の助成は、法律で決まっている「定期接種」と、自治体が独自に行う「任意接種の助成」に分かれます。
65歳以上の高齢者は予防接種法にもとづく定期接種(B類疾病)の対象で、全国どの市区町村でも公費負担があります。60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能に重い障害がある方(身体障害者手帳1級相当)や、HIVによる免疫機能障害がある方も対象です。自己負担額は自治体ごとに異なり、1,000〜2,500円程度が多く、住民税非課税世帯や生活保護世帯は無料とする自治体が一般的です。対象者には自治体から予診票や案内が郵送されます。今年は前倒しに合わせて9月18日ごろに発送する自治体があり、中野区では予診票や案内に「10月1日開始」と印刷されたまま9月25日から使える扱いになっています。届いた書類の日付だけで判断せず、自治体サイトの最新情報を確認してください。
子ども・妊婦・障害のある方などへの助成は、予防接種法に基づかない自治体独自の制度です。厚生労働省の研究班が2019年に全国1,741市区町村を対象に行った調査では、未就学児への助成を実施している自治体は792(46%)、小学生は745(43%)でした。つまり実施しているのは半数弱で、隣の市では助成があるのに自分の市にはない、ということが普通に起こります。
②健康保険組合の補助
会社員の場合、加入している健康保険が「〇〇健康保険組合」であれば、組合の保健事業としてインフルエンザ予防接種の補助を行っているケースが多くあります。被保険者本人だけでなく被扶養者(家族)も対象になる組合が多く、上限1,500〜3,000円程度が相場です。
一方、中小企業の従業員の多くが加入する協会けんぽ(全国健康保険協会)には、インフルエンザ予防接種の補助制度がありません。協会けんぽの各支部サイトでも「助成事業はございません。お住まいの市町村によっては助成を行っている場合があります」と案内されています。
③勤務先の福利厚生
健康保険とは別に、会社が福利厚生として接種費用を負担したり、事業所内で集団接種を実施したりする場合があります。これは会社ごとの制度なので、総務や人事に確認してください。健保組合の補助と会社の補助を重複して受けられない規定になっていることが多い点に注意が必要です。
自分はどの制度を使えるか調べる方法
自分に使える補助のルートは、保険証(資格確認書)や「資格情報のお知らせ」に記載されている保険者名称を見ればすぐに分かります。
| 保険者名称 | 加入者の例 | 使えるルート |
|---|---|---|
| 〇〇健康保険組合 | 大企業・業界団体の会社員とその家族 | 健保組合の補助+自治体の助成 |
| 全国健康保険協会(協会けんぽ) | 中小企業の会社員とその家族 | 自治体の助成のみ (協会けんぽの補助はなし) |
| 〇〇市/〇〇国民健康保険 | 自営業・フリーランス・退職者 | 自治体の助成のみ |
基本的に、加入している健康保険や福利厚生で補助がなければ、自治体の助成を使う形になります。公務員の共済組合、建設業や医師などの国民健康保険組合(国保組合)は健保組合と同様に独自の補助を持っていることが多いので、それぞれの組合サイトで確認してください。
健康保険組合の補助内容は組合ごとに異なる
健保組合の補助は、金額・回数・受け取り方・自治体助成との併用ルールなどが組合ごとに異なります。確認すべきポイントは次の5つです。
・受け取り方は「窓口減額」か「償還払い」か
・補助の対象期間(今年は自治体の前倒しとズレる場合がある)
・自治体助成との併用ルール
・フルミスト(経鼻生ワクチン)は対象か
補助額と回数
| 健保組合の例 | 補助額 | 回数 |
|---|---|---|
| 日本年金機構健康保険組合 | 上限3,000円/人 | 年度内1回 |
| 民間放送健康保険組合 | 被保険者2,000円 被扶養者1,500円 | 年度内1回 (13歳未満の被扶養者は2回) |
| 東京薬業健康保険組合 | 上限1,500円 | 年度内1回 |
| 全国土木建築国民健康保険組合 | 上限2,000円 | 1回 (12歳以下は2回まで) |
13歳未満の子どもについて「2回まで補助」とする組合と「1人1回限り」とする組合があります。1回限りの組合で2回接種した場合は、どちらか1回分だけを申請することになります。
受け取り方
補助の受け取り方は、「窓口減額」「償還払い」の2通りがあります。
窓口減額(現物給付)は、組合が契約している医療機関で利用券や補助券を提示すると、その場で補助額が差し引かれる方式です。東京都内の総合健保組合が共同で行っている「東振協(東京都総合組合保健施設振興協会)」の事業や、愛知県の健保連愛知連合会の「接種補助券」事業が代表例です。接種後の申請は不要ですが、契約医療機関以外では使えません。なお東振協の利用券は協会けんぽ・国保の加入者は使えません。
償還払いは、いったん全額を支払ったあと、領収書と申請書を組合(または勤務先の担当者経由)に提出して、後日振り込まれる方式です。医療機関を選べる代わりに、領収書の記載要件や申請期限が厳格です。
補助の対象期間は「10月1日から」のままが大半
自治体が定期接種を前倒ししても、健保組合の補助まで自動的に早まるわけではありません。日本年金機構健康保険組合や愛知県の接種補助券事業など、多くの組合は「10月1日〜翌年1月31日の接種分」を対象期間としたままで、9月中の接種は補助対象外です。前倒し自治体に住んでいて健保の補助も使いたい場合は、自治体の開始日ではなく、組合の対象期間に合わせて予約してください。
自治体助成との併用ルール
自治体の助成と健保組合の補助を両方使えるかどうかは、組合によって正反対の規定になっています。
| タイプ | ルール | 組合の例 |
|---|---|---|
| 差額を補助するタイプ | 自治体の助成が優先され、それでも自己負担が残る場合に一定額まで補助する | 大阪薬業健康保険組合 (自己負担が残る場合、1,500円を上限に補助) |
| 併用不可タイプ | 市区町村から一部でも助成を受けた場合は組合の補助対象外 | 東京機器健康保険組合 (市区町村等からの助成が一部でもあれば対象外) |
併用不可の組合で、同じ人が両方に申請すると一方が却下されます。子どもは自治体助成、親は健保補助と使い分けるのは問題ありません。
申請前に必ず組合の規定を確認してください。
フルミスト(経鼻生ワクチン)は対象か
2023年に承認された経鼻弱毒生ワクチンは、厚労省承認品であれば補助対象に加える組合が増えています。ただし対象外としている組合や、補助の申請方法が皮下注射と異なる組合もあります。
自治体のインフルエンザ予防接種助成は地域により異なる
自治体の助成は、高齢者の定期接種の自己負担額から、子ども・妊婦向けの任意接種助成の有無や内容まで自治体ごとに異なります。調べる際は、以下の6項目を自治体の公式サイトで確認してください。
| 確認項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 対象者 | 高齢者(65歳以上等)は全国共通。子どもは生後6か月〜小学6年生、2歳〜中学3年生など上限が自治体で大きく違い、妊婦や障害のある方を含める自治体もある |
| 助成額 | 1回1,000〜3,000円程度。全額助成の自治体もある |
| 回数 | 1回のみか、13歳未満は2回か |
| 期間 | 10月1日〜翌年1月31日が基本。令和8年度は9月24日前後に前倒しする自治体あり。期間外の接種は対象外 |
| 予診票の入手方法 | 自治体から郵送される/医療機関に備え付け/自分で申請する、の3パターン |
| 医療機関 | 指定・協力医療機関のみか、市外・県外での接種も償還払いで対象になるか |
自治体の例
インフルエンザ予防接種の助成制度の例として、主な自治体の助成内容を紹介します。
| 自治体 | 高齢者(定期接種) | 子ども・妊婦(任意接種の助成) | 受け取り方・特徴 | 公式ページ |
|---|---|---|---|---|
| 港区 (東京23区) | 令和8年度は9月24日開始 | 生後6か月〜高校3年生相当 令和8年度は9月24日開始。フルミストの助成額を増額 | 高齢者・子どもとも前倒し。接種終了日・対象者・回数は変更なし | 港区の発表 |
| 中野区 (東京23区) | 自己負担2,500円 生活保護受給者等は無料 令和8年度は9月25日開始 | 2歳〜中学3年生 1回2,000円(年度1回) | 高齢者の予診票は9月18日発送。9月25日〜30日は区内医療機関のみ。子どもの予診票は契約医療機関に備え付け | 高齢者/子ども |
| 大阪市 (政令指定都市) | 自己負担1,500円 非課税世帯・生活保護受給者は無料 | 助成なし(全額自己負担) | 高齢者は定期接種のみ | 高齢者/任意接種 |
| 成田市 (千葉県・地方中規模市) | 自己負担1,500円 | 生後6か月〜中学3年生・妊婦 1回2,000円(経鼻生ワクチンも対象) | 窓口減額(市内の実施医療機関)。市外で接種した場合の償還払い制度もあり | 成田市の案内 |
| 八王子市 (東京・多摩地域) | 自己負担2,500円 生活保護受給者等は無料 令和8年度は10月1日開始(前倒しなし) | 生後6か月〜12歳 | 高齢者は町田・日野・多摩・稲城市の実施医療機関でも手続きなしで接種可。子どもは償還払い(接種後に申請書+領収書原本を提出) | 高齢者/子ども |
港区・中野区・八王子市の高齢者分は令和8年度の公開情報、それ以外は執筆時点で公開されている直近年度の内容です。金額や対象は各自治体の公式ページで確認してください。
自分の自治体の調べ方
自治体の助成は「補助金」ではなく「助成」という言葉で案内されていることがほとんどです。調べる場合は「(自治体名) インフルエンザ 予防接種 助成」で検索するのが確実です。多くの市区町村のサイトでは、「健康・医療」→「予防接種」→「子どもの予防接種」または「任意予防接種」の階層に掲載されています。
例年は9月下旬〜10月上旬に新年度の案内が更新されますが、今年は9月上旬〜中旬に令和8年度ページを公開する自治体が多くなっています。前倒しの有無は、ページの更新日と「接種期間」の開始日で確認してください。8月以前に更新されたページは、前倒し前の情報である可能性があります。
経鼻生ワクチンを対象に加える自治体が増えている
2歳以上を対象とする経鼻弱毒生ワクチンについて、大田区は令和7年度から2〜18歳を対象に助成の対象に加え、成田市や練馬区でも助成対象になっています。港区は令和8年度から助成額を増額しました。注射が苦手な子どもにとって選択肢が広がる一方で、対象年齢の下限(2歳以上)や助成額が皮下注射と異なる場合があるので、自治体の案内で確認してください。
「知らなくて損した」を防ぐ4つの注意点
①予診票なしで接種すると対象外になる場合がある
自治体の助成は「自治体の予診票を使って接種すること」が条件です。予診票なしで接種した場合、後から申請しても助成されない自治体が多数派です。予診票が郵送されるのか、医療機関にあるのか、自分で申請するのかを先に確認してください。前倒し自治体では予診票の発送日(9月18日ごろ)と接種開始日が近いため、予診票が届く前に接種しないよう注意が必要です。
②助成期間外に接種すると対象外
今年は前倒しする自治体が出ていますが、「9月ならいつでも助成される」わけではありません。前倒しは9月24日前後が主流で、それ以前の接種は前倒し自治体でも全額自己負担です。10月1日開始を維持する自治体も多く、健保組合の補助券は10月1日から有効のものが大半です。自治体・健保それぞれの開始日を確認してから予約してください。逆に2月以降も対象外です。
③指定外の医療機関で接種すると対象外
自治体の協力医療機関以外で接種した場合、助成が受けられない、または償還払いの事前申請が必要になります。かかりつけ医が協力医療機関かどうかを一覧で確認しておきましょう。中野区のように、前倒し期間中は区内の医療機関に限定している自治体もあります。
④領収書に不備があると申請が差し戻される場合がある
申請時に提出する領収書に不備があると、申請が差し戻される場合があります。保険組合や自治体の公式サイトには、領収書に必要な記載事項が提示されているので、あらかじめ確認しましょう。
医療機関の窓口では、「インフルエンザ予防接種の補助申請に使うので、氏名・接種日・接種内容が分かる領収書をください」と伝えるのが確実です。特に家族分を1枚の領収書でまとめてもらった場合、全員の氏名と個別の金額が明記されているかを確認してください。
子育て世帯・高齢者世帯が使えるその他の給付・支援制度
インフルエンザ予防接種の補助以外にも、子育て世帯や高齢者向けにはさまざまな給付金・助成制度が用意されています。日常的に使える制度を目的別に把握しておくと、家計負担を軽減しやすくなります。
インフルエンザ予防接種の補助金に関するよくある質問
2026年は9月に接種しても助成される?
自治体によります。港区・品川区・越谷市などは9月24日から、中野区は9月25日から定期接種を前倒ししましたが、川崎市や名古屋市のように10月1日開始を維持する自治体も多数あります。前倒し自治体でも、開始日より前の接種は全額自己負担です。お住まいの自治体の令和8年度ページで開始日を確認してください。
自治体が前倒ししたら、健保組合の補助も9月から使える?
原則いいえ。健保組合の補助は「10月1日〜翌年1月31日の接種分」を対象としたままの組合が大半です。健保の補助を使うなら、組合の対象期間に合わせて予約してください。
協会けんぽでもインフルエンザの補助金はもらえる?
いいえ、協会けんぽ(全国健康保険協会)にはインフルエンザ予防接種の補助制度がありません。お住まいの自治体の助成か、勤務先の福利厚生を確認してください。実際に補助を持っているのは大企業や業界団体の「〇〇健康保険組合」です。
自治体の助成と健保組合の補助は両方使える?
組合によって異なります。自治体助成を優先したうえで差額を補助する組合もあれば、自治体助成を一部でも受けると対象外になる組合もあるので、申請前に組合の規定を確認してください。子どもは自治体助成、親は健保補助と、家族の中で使い分けるのは問題ありません。
予診票に「10月1日から」と書いてあるけど9月に使える?
自治体によります。中野区は予診票や案内に10月1日と印刷されたままですが、9月25日から使えると案内しています。印刷された日付ではなく、自治体サイトの最新の接種期間を確認してください。
領収書には何が書いてあれば申請できる?
接種した人の氏名、接種年月日、接種料金、医療機関名と領収印、インフルエンザ予防接種であることが分かる記載の5点が基本です。足りない場合は医療機関に明細書を発行してもらってください。
高齢者はどの自治体でも定期接種が受けられる?
はい、65歳以上の方は予防接種法にもとづくB類疾病の定期接種対象で、全国どの市区町村でも公費負担があります。自己負担額は1,000〜2,500円程度が多く、住民税非課税世帯や生活保護世帯は無料としている自治体が一般的です。60〜64歳でも心臓・腎臓・呼吸器に重い障害がある方(身体障害者手帳1級相当)やHIVによる免疫機能障害がある方は対象になります。
子ども向けのインフルエンザ助成はどこの自治体でもある?
いいえ、子どもへの助成は自治体独自の制度で、実施していない自治体もあります。2019年の厚労省研究班の調査では、未就学児への助成があるのは46%、小学生は43%と半数弱でした。必ずお住まいの自治体の公式サイトで確認してください。
フルミスト(経鼻生ワクチン)も補助の対象になる?
2歳以上19歳未満が対象の経鼻弱毒生ワクチンは、港区・大田区・成田市・練馬区など、助成対象に加える自治体が増えています。健保組合でも厚労省承認品として補助対象に加える組合が増えていますが、対象年齢や助成額が皮下注射と異なる場合があるので、申請前に確認してください。
国民健康保険の加入者は補助を受けられない?
市区町村の国民健康保険には、インフルエンザ予防接種の補助制度はありません。ただし住んでいる自治体の助成は使えます。建設業や医師などの国民健康保険組合(国保組合)は独自の補助を持っていることが多いので、それぞれの組合サイトで確認してください。
市外で接種した場合も助成される?
自治体の助成は原則として市内の協力医療機関で接種することが条件です。成田市のように市外接種の償還払い制度がある自治体や、八王子市のように近隣市の医療機関で手続きなしで接種できる自治体もあります。事前申請が必要なケースが多いので、接種前に住民票のある自治体に確認してください。
家族4人で接種する場合、どのくらい費用が抑えられる?
補助なしでは夫婦2人+小学生2人で約24,000円かかるところ、自治体助成(子ども1回2,000円×4回=8,000円)と健保組合の補助(大人1回1,500円×2=3,000円)を組み合わせられれば、約11,000円の負担軽減になります。家族全員の予約を入れる前に、使える制度を保険証と自治体サイトで確認しておくのがおすすめです。
まとめ
インフルエンザ予防接種の補助は、制度を知っているかどうかで家族全体で1万円以上の差がつくことがあります。2026年は8月中に全国的な流行入りが発表され、厚労省の容認を受けて9月24日前後に定期接種を前倒しする自治体が出てきました。一方で10月1日開始を維持する自治体も多く、健保組合の補助券は10月1日から有効のものが大半です。
助成の開始日が自治体・制度ごとに違う年なので、①自治体の接種開始日、②健保組合の補助対象期間、③予診票の到着日の3つを確認してから予約するのが今年のポイントです。補助のルートは「自治体の助成」「健康保険組合の補助」「勤務先の福利厚生」の3つで、まずは保険証の保険者名称を見て、自分が使えるルートを見極めるところから始めましょう。最終的な判断は必ずお住まいの自治体、加入している健康保険組合の公式情報にもとづいて行ってください。
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