厚生労働省は2026年10月16日、10月5日〜11日の1週間に全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者数が1医療機関あたり12.81人になったと発表しました。前年同期の約5.3倍で、29の都道府県が注意報レベルの目安である10人を超えています。沖縄県は警報レベル、北海道も過去10年で最も早く注意報を出すなど、流行は全国に広がっています。
10月に入り、65歳以上の定期接種は全国の自治体で受けられるようになりました。今シーズンは8月中の流行入りを受けて9月中に接種を始めた自治体も多くありましたが、助成の終了日は自治体・健保組合とも翌年1月31日前後に設定されていることがほとんどです。
ところが、インフルエンザの予防接種は健康保険が使えず、全額自己負担が原則です。13歳未満は2回接種が基本なので、家族全員が受けると2万円を超えることも珍しくありません。住んでいる自治体や加入している健康保険によっては費用の一部が補助されますが、「会社の保険から補助が出るはず」と調べてみたら、協会けんぽには補助制度がなかった、というケースもあります。
この記事では、インフルエンザ予防接種の補助の種類と、保険証から自分が使える制度を見分ける方法を解説します。令和8年度の東京23区の助成一覧と、助成期間・申請の注意点もまとめました。
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この記事の目次
インフルエンザ予防接種の助成はいつまで?終了は1月31日が多い
令和8年度(2026年度)は、8月中の流行入りを受けて、高齢者の定期接種を9月中に前倒しして始めた自治体が多数ありました。10月以降は全国で接種を受けられますが、助成の終了日は自治体・健保組合ごとに決まっており、多くは翌年1月31日です。
上の図は、自治体の助成と健保組合の補助の対象期間を並べたものです。開始日は前倒しの有無で自治体ごとに異なりましたが、終了日は「1月31日」にそろう傾向にあります。13歳未満の2回接種は、2回目をこの期限内に収める必要があります。
令和8年度の接種開始日(前倒しした自治体の例)
厚生労働省が自治体の判断で定期接種を10月1日より早く始められることを示したことを受け、9月中に高齢者の定期接種を始めた主な自治体は次のとおりです。
| 令和8年度 高齢者の定期接種の開始日(主な自治体) | |
|---|---|
| 開始日 | 自治体 |
| 9月10日 | 新潟市 |
| 9月16日 | 世田谷区 |
| 9月17日 | 名古屋市(準備が整った医療機関から) |
| 9月18日 | 北区、江東区、八王子市、多摩市 |
| 9月中旬〜下旬 | 松本市、さいたま市、中央区、葛飾区、横浜市(準備が整った医療機関から順次) |
| 9月24日 | 千代田区、港区、品川区、大田区、墨田区、渋谷区、豊島区、荒川区、江戸川区、文京区(区内のみ)、川崎市、越谷市、堺市 |
| 9月25日 | 新宿区、中野区、台東区 |
| 10月1日 | 千葉市、大阪市、成田市、幸手市、八潮市、杉並区、板橋区、練馬区、足立区、目黒区など |
子どもの任意接種助成もあわせて前倒しした自治体があり、江東区と世田谷区は9月16日、目黒区は9月18日から始めています。前倒しは全国一律ではなく自治体ごとの判断だったため、開始日より前に受けた接種は全額自己負担です。
いつまでに接種すべき?
ワクチンの効果は接種の約2週間後から現れ、約5か月続くとされています。横浜市や多くの医療機関は、流行期に入る前の12月上旬までの接種を勧めていますが、今年はすでに流行が本格化しているため、予約が取れ次第早めに受けるのが安全です。
13歳未満は2〜4週間あけて2回接種するため、2回目を助成期間内(多くは翌年1月31日まで)に収めるには、1回目を年内の早いうちに済ませておく必要があります。
ワクチンの供給量は、厚生労働省が今シーズン約5,190万回分と見込んでおり、全国的な不足は報告されていません。ただし入荷時期は医療機関によって異なるので、予約時に在庫を確認してください。
インフルエンザ予防接種の費用はいくら?
インフルエンザの予防接種は病気の治療ではないため健康保険が使えず、費用は医療機関ごとに自由に決められています。公的な標準価格はないので、正確な金額は予約する医療機関で確認してください。
13歳未満は2〜4週間あけて2回接種するのが基本なので、子どもは大人の2回分の費用がかかります。仮に1回4,000円の医療機関で接種した場合、家族の負担は次のようになります。
・夫婦2人+同居の親(70歳):大人2回(8,000円)+親は自治体の定期接種の自己負担額(無料〜2,500円程度)
2歳以上19歳未満が対象の経鼻ワクチン(フルミスト)は1回の接種で済みます。料金は医療機関ごとに異なりますが、自治体の助成額は注射の2倍に設定されていることが多く(東京23区の多くは注射2,000円、フルミスト4,000円)、予約時に料金を確認しておくと安心です。
なお、予防接種の費用は医療費控除の対象になりません。国税庁は、病気の予防のための費用は医療費控除の対象外としています。
インフルエンザ予防接種の補助金は「3つのルート」で受けられる
インフルエンザ予防接種の費用補助は、①自治体の助成、②健康保険組合の補助、③勤務先の福利厚生の3つのルートから出ています。対象者や手続き、併用できるかどうかはルートごとに異なります。
①自治体の助成(高齢者は全国共通、子どもは自治体次第)
自治体の助成は、法律で決まっている「定期接種」と、自治体が独自に行う「任意接種の助成」に分かれます。
65歳以上の方は、予防接種法にもとづく定期接種の対象で、全国どの市区町村でも公費の負担があります。60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能に重い障害がある方や、HIVによる免疫機能障害がある方(いずれも身体障害者手帳1級相当)も対象です。
子ども・妊婦などへの助成は、自治体が独自に行う制度です。厚生労働省の研究班が2019年に全国1,741市区町村を調べたところ、未就学児への助成を行っていたのは792自治体(46%)、小学生は745自治体(43%)でした。つまり、隣の市では助成があるのに自分の市にはない、ということが普通に起こります。
②健康保険組合の補助
加入している健康保険が「〇〇健康保険組合」であれば、組合の保健事業としてインフルエンザ予防接種の補助を行っていることが多くあります。補助額は1人1回1,500〜3,000円程度で、被扶養者(家族)も対象にする組合が多くみられます。
③勤務先の福利厚生
健康保険とは別に、会社が福利厚生として接種費用を負担したり、事業所内で集団接種を行ったりする場合があります。会社ごとの制度なので、総務や人事の担当者に確認してください。
協会けんぽにインフルエンザ予防接種の補助はある?
協会けんぽ(全国健康保険協会)には、インフルエンザ予防接種の補助制度はありません。協会けんぽ群馬支部のサイトでも「協会けんぽではインフルエンザに対する助成事業はございません」と案内されています。
協会けんぽは、主に中小企業の従業員とその家族が加入する健康保険です。「会社の健康保険から補助が出る」のは、大企業や業界団体が運営する「〇〇健康保険組合」に加入している場合に限られます。
協会けんぽの加入者が費用を抑える方法
協会けんぽに加入している方が使える補助は、次の2つです。
- 住んでいる自治体の助成(65歳以上の定期接種、子どもや妊婦への任意接種助成)
- 勤務先が独自に設けている福利厚生(費用補助や社内での集団接種)
なお、健保組合向けの共同事業である東振協(東京都総合組合保健施設振興協会)の利用券も、協会けんぽや国民健康保険の加入者は使えません。
経営者の方へ:会社で従業員の接種費用を負担するときのポイント
協会けんぽに加入している会社でも、福利厚生として従業員の接種費用を負担することはできます。冬の欠勤を減らす対策として、社内での集団接種や費用補助を検討する会社もあるでしょう。
税務上の扱いについて、国税庁はインフルエンザ予防接種に限った見解は示していません。ただ、人間ドックの費用を会社が負担する場合について、次の条件を満たせば給与として課税しなくてよいとしています。
- 一定年齢以上の希望者全員を対象にしている
- 健康管理上の必要にもとづいて行っている
- 役員など特定の人だけを対象にしていない
予防接種の費用負担に同じ考え方が当てはまるかは、顧問税理士や所轄の税務署に確認してください。
自分はどの制度を使えるか調べる方法
使える補助のルートは、保険証(資格確認書)や「資格情報のお知らせ」に書かれている「保険者名称」を見ればすぐに分かります。
図のとおり、健康保険組合や共済組合に加入していれば組合の補助と自治体の助成の両方を検討できます。協会けんぽや市区町村の国民健康保険なら、自治体の助成が中心です。
| 保険者名称 | 加入者の例 | 使えるルート |
|---|---|---|
| 〇〇健康保険組合 | 大企業・業界団体の会社員とその家族 | 健保組合の補助+自治体の助成 |
| 全国健康保険協会(協会けんぽ) | 中小企業の会社員とその家族 | 自治体の助成と勤務先の福利厚生(協会けんぽの補助はなし) |
| 〇〇市 国民健康保険 | 自営業・フリーランス・退職者 | 自治体の助成のみ |
| 〇〇共済組合、〇〇国民健康保険組合 | 公務員、建設業・医師などの同業者 | 組合の補助(多くの組合で実施)+自治体の助成 |
健康保険組合の補助はいくら?組合ごとに違うポイント
健保組合の補助は、1人1回1,500〜3,000円程度が中心です。ただし、金額だけでなく回数・対象期間・受け取り方・自治体の助成との併用ルールが組合ごとに異なります。
| 健康保険組合のインフルエンザ予防接種補助の例(令和8年度) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 健保組合 | 補助額 | 回数 | 対象期間 | 自治体助成との関係など |
| 日本年金機構健康保険組合 | 上限3,000円 | 年度内1回 | 令和8年10月1日〜令和9年2月1日 | 償還払いの申請はPep Upが10月16日〜翌3月1日、郵送は11月1日〜翌3月1日(必着) |
| 民間放送健康保険組合 | 被保険者2,000円、被扶養者1,500円 | 年度内1回(13歳未満の被扶養者は2回) | A方式は10月1日〜翌3月末 | 市区町村の指定医療機関で接種した場合の自己負担分も補助の対象(B方式)。フルミストも対象 |
| 東京薬業健康保険組合 | 上限1,500円 | 1人1回 | 組合の実施要領で確認 | 東振協の利用券か、領収書による後日請求 |
| 全国土木建築国民健康保険組合 | 上限2,000円(12歳以下のフルミストは4,000円) | 12歳以下は2回まで | 9月〜翌2月 | — |
| 大阪薬業健康保険組合 | 自己負担が残る場合に1,500円まで | 年度内1回 | 9月1日〜翌1月31日 | 公的な補助が優先 |
| 東京機器健康保険組合 | 1回1,500円 | 年度内1回(13歳未満は2回、フルミストは1回) | 令和8年10月1日〜令和9年2月28日 | 市区町村などの助成が一部でもあれば対象外 |
| 通信機器産業健康保険組合 | 上限2,000円 | 年度内1回 | 10月1日〜翌1月31日 | 市区町村などの補助が使える場合はそちらが優先。フルミストは2〜18歳 |
表のほか、「〇〇健康保険組合 インフルエンザ」で検索すると、加入している組合の案内ページが見つかります。13歳未満の子どもについて「2回まで補助」とする組合と「1人1回まで」とする組合があるので、回数も確認しておきましょう。
受け取り方は「窓口で差し引き」と「後から請求」の2通り
補助の受け取り方には、窓口で差し引かれる方式と、後から請求する償還払いの2通りがあります。
窓口で差し引かれる方式は、組合が契約している医療機関で利用券や補助券を出すと、その場で補助額が差し引かれる仕組みです。接種後の申請は不要ですが、契約している医療機関でしか使えません。
償還払いは、いったん全額を支払い、領収書と申請書を組合に出して後日振り込んでもらう方式です。医療機関を自由に選べる一方、領収書の記載内容や申請期限が厳しく決められています。
東振協のインフルエンザ予防接種はいつから?
東振協の利用券は、10月からの接種で使えます。ただし利用期間は加入している健保組合ごとに異なり、たとえば管工業健康保険組合は院内接種を令和8年10月〜令和9年3月、集合接種を11月〜12月としています。
東振協は、東京都内の総合健保組合などが共同で保健事業を行う団体で、約160の組合が参加しています。利用券とマイナ保険証(または資格確認書)を契約医療機関に出すと、接種料金から補助額を差し引いた額を窓口で払う仕組みです。協会けんぽや国民健康保険の加入者は使えません。
補助の対象期間は「10月1日〜翌1月31日」の組合が多い
健保組合の補助の対象期間は、東京機器健康保険組合や通信機器産業健康保険組合など、「10月1日から」としている組合が多く、自治体の前倒しに合わせて9月中に接種した分は対象外になることがあります。大阪薬業健康保険組合(9月1日から)や全国土木建築国民健康保険組合(9月から)のように9月の接種も対象にする組合は例外です。
終了日も組合によって異なり、通信機器産業健康保険組合は1月31日、日本年金機構健康保険組合は2月1日、東京機器健康保険組合は2月28日までです。申請期限は接種期間の終了後に設定されていることが多いので、接種日と申請期限の両方を確認しておきましょう。
自治体の助成と健保の補助は併用できる?
自治体の助成と健保組合の補助を両方使えるかどうかは、組合によって正反対の規定になっています。
| タイプ | ルール | 組合の例 |
|---|---|---|
| 自己負担分を補助するタイプ | 自治体の助成を優先し、それでも自己負担が残る場合に一定額まで補助する | 大阪薬業健康保険組合(1,500円まで)、民間放送健康保険組合(B方式) |
| 併用できないタイプ | 市区町村から一部でも助成を受けた場合は、組合の補助の対象外 | 東京機器健康保険組合 |
併用できない組合の場合、同じ人が両方に申請すると一方が認められません。子どもは自治体の助成、親は健保の補助と、家族の中で使い分けるのは問題ありません。
65歳以上のインフルエンザ予防接種は全国どこでも無料?
65歳以上の予防接種が全国どこでも無料になる国の制度はありません。定期接種として全国で公費の負担がありますが、本人が払う自己負担額は市区町村ごとに決まります。厚生労働省も「自治体によって実施期間や費用は異なります」と案内しています。
令和8年度の自己負担額の例は次のとおりです。
| 高齢者のインフルエンザ定期接種の自己負担額(令和8年度の例) | |
|---|---|
| 自己負担額 | 自治体の例 |
| 無料 | 千代田区、港区、文京区、品川区、渋谷区、荒川区、足立区、成田市(令和8年度に限り) |
| 年齢によって無料 | 北区(72歳以上)、目黒区(70歳以上)、中央区・新宿区・墨田区・江東区・葛飾区・江戸川区(75歳以上) |
| 1,200〜1,800円 | 松本市1,200円、越谷市・幸手市・八潮市・名古屋市・大阪市1,500円、新潟市1,650円、千葉市・岡山市1,800円 |
| 2,300〜2,500円 | 川崎市・横浜市2,300円、東京23区の多く・八王子市・多摩市2,500円 |
このほか、生活保護を受けている世帯などは、多くの自治体で無料になります。台東区や横浜市のように住民税非課税世帯を無料にしている自治体もあります。
定期接種の対象になるのは、65歳以上の方と、60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能やHIVによる免疫機能に重い障害がある方です。対象者には、多くの自治体から予診票や案内が郵送されます。なお、令和8年度は65歳以上向けの高用量ワクチンの導入が供給の都合で見送られたため、定期接種で使えるのは従来のワクチンのみです。
東京23区のインフルエンザ予防接種助成一覧【令和8年度】
東京23区では、すべての区が高齢者の定期接種に加えて子どもの予防接種にも助成を行っています。ただし、自己負担額・子どもの対象年齢・助成額は区によって大きく異なります。
高齢者(65歳以上)の開始日と自己負担額
23区の高齢者の定期接種は、17区が9月中に始め、6区が10月1日から始めました(文京区は区内の医療機関に限り9月24日から)。自己負担額は無料か2,500円で、年齢によって無料になる区もあります。終了日はいずれも令和9年1月31日です。
| 東京23区の高齢者インフルエンザ定期接種(令和8年度) | ||
|---|---|---|
| 区 | 令和8年度の開始日 | 自己負担額 |
| 千代田区 | 9月24日(区外の医療機関は10月1日) | 無料 |
| 中央区 | 9月下旬 | 2,500円(75歳以上は無料) |
| 港区 | 9月24日 | 無料(区の指定医療機関) |
| 新宿区 | 9月25日 | 2,500円(75歳以上は無料) |
| 文京区 | 10月1日(区内の医療機関は9月24日) | 無料 |
| 台東区 | 9月25日 | 2,500円(住民税非課税世帯は無料) |
| 墨田区 | 9月24日 | 2,500円(75歳以上は無料) |
| 江東区 | 9月18日 | 2,500円(年度内に75歳以上になる方は無料) |
| 品川区 | 9月24日 | 無料 |
| 目黒区 | 10月1日 | 2,500円(70歳以上は無料) |
| 大田区 | 9月24日 | 2,500円 |
| 世田谷区 | 9月16日 | 2,500円 |
| 渋谷区 | 9月24日 | 無料 |
| 中野区 | 9月25日 | 2,500円 |
| 杉並区 | 10月1日 | 2,500円 |
| 豊島区 | 9月24日 | 2,500円 |
| 北区 | 9月18日 | 2,500円(年度内に72歳以上になる方は無料) |
| 荒川区 | 9月24日 | 無料 |
| 板橋区 | 10月1日 | 2,500円 |
| 練馬区 | 10月1日 | 2,500円 |
| 足立区 | 10月1日 | 無料 |
| 葛飾区 | 9月下旬(予診票は9月25日発送) | 2,500円(75歳以上は無料) |
| 江戸川区 | 9月24日 | 2,500円(75歳以上は無料) |
※いずれの区も、生活保護を受けている世帯などは無料です。板橋区は予診票の有効期限の印字誤りにより、令和8年度に限り3月31日まで定期接種として使えますが、区は1月31日までの接種を推奨しています。
子どもの予防接種助成の対象年齢と助成額
子どもの助成は、多くの区が注射1回2,000円・フルミスト1回4,000円です。千代田区・渋谷区・荒川区は全額助成、港区は注射4,500円・フルミスト9,000円と手厚くなっています。
| 東京23区の子どものインフルエンザ予防接種助成(令和8年度) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 区 | 対象年齢 | 注射(1回の助成) | フルミスト(1回の助成) | 開始日 |
| 千代田区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 無料 | 無料 | 9月24日 |
| 中央区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 9月下旬 |
| 港区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 4,500円 | 9,000円 | 9月24日 |
| 新宿区 | 生後6か月〜18歳 | 自己負担額方式(13歳以上は自己負担700円) | 自己負担額方式(13歳以上は自己負担1,400円) | 9月25日 |
| 文京区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 3,000円 | 6,000円 | 9月24日 |
| 台東区 | 生後6か月〜中学3年生 | 2,300円 | 4,600円 | 9月25日 |
| 墨田区 | 生後6か月〜高校3年生 | 3,000円(13歳以上は2,000円) | 6,000円 | 9月24日 |
| 江東区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 9月16日 |
| 品川区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 9月24日 |
| 目黒区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 9月18日 |
| 大田区 | 生後6か月〜18歳 | 2,000円 | 4,000円 | 9月24日 |
| 世田谷区 | 生後6か月〜18歳 | 2,000円 | 4,000円 | 9月16日 |
| 渋谷区 | 生後6か月〜中学3年生 | 全額 | 全額 | 9月24日 |
| 中野区 | 生後6か月〜中学3年生 | 2,000円 | 4,000円 | 9月25日 |
| 杉並区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 10月1日 |
| 豊島区 | 生後6か月〜中学3年生 | 2,000円 | 4,000円 | 10月1日 |
| 北区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円(13歳以上は2,000円) | 9月18日 |
| 荒川区 | 生後6か月〜中学3年生 | 無料 | 無料 | 9月24日 |
| 板橋区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 10月1日 |
| 練馬区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 10月1日 |
| 足立区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 3,000円 | 6,000円 | 10月1日 |
| 葛飾区 | 生後6か月〜中学3年生 | 3,000円 | 6,000円 | 9月下旬 |
| 江戸川区 | 生後6か月〜高校3年生相当 | 2,000円 | 4,000円 | 9月24日 |
※13歳未満は注射を2回まで、13歳以上は1回まで助成する区が大半です。フルミストは2歳以上が対象で、1回まで。港区・渋谷区・台東区などは、ワクチンの有効期限の関係で1月下旬以降フルミストを接種できません。
フルミスト(経鼻ワクチン)の助成はいくら?
東京23区のフルミストの助成額は、1回4,000円の区が最も多く、港区は9,000円です。フルミストは、2023年に国内で承認された鼻にスプレーするタイプのワクチンで、2歳以上19歳未満が対象、1回の接種で済みます。
グラフのとおり、23区では13区が4,000円、4区が6,000円、3区が全額助成です。港区は令和8年度に4,500円から9,000円に増額しました。
23区以外では、八王子市が4,000円、松本市が3,400円、成田市は注射と同じ1回2,000円までです。健保組合でも、民間放送健康保険組合や東京機器健康保険組合のようにフルミストを補助の対象にしている組合があります。全国土木建築国民健康保険組合は、12歳以下のフルミストに4,000円まで補助しています。
・13歳未満でも1回で済むため、組合によっては「2回分」の補助は出ません
・ワクチンの有効期限の関係で、1月下旬以降は接種できない自治体があります
その他の自治体のインフルエンザ予防接種助成
東京23区以外の自治体も、高齢者の自己負担額は1,200〜2,500円程度と幅があり、子どもの助成の有無も分かれます。首都圏・政令市などの例をまとめました。
| 首都圏・政令市などのインフルエンザ予防接種(令和8年度) | |||
|---|---|---|---|
| 自治体 | 高齢者の自己負担 | 高齢者の接種期間 | 子ども・妊婦の助成 |
| 千葉市(千葉県) | 1,800円 | 10月1日〜1月31日 | 公式サイトに子どもの助成の案内なし |
| 成田市(千葉県) | 令和8年度に限り無料 | 10月1日〜1月31日 | 生後6か月〜中学3年生・妊婦に1回2,000円まで(経鼻ワクチンも対象)。市内は窓口で減額、市外は償還払い |
| 川崎市(神奈川県) | 2,300円 | 9月24日〜1月31日 | 公式サイトに子どもの助成の案内なし |
| 横浜市(神奈川県) | 2,300円(住民税非課税世帯は無料) | 9月下旬〜12月31日 | — |
| 越谷市(埼玉県) | 1,500円 | 9月24日〜1月31日(県内他市町・県外の医療機関は10月1日から) | 公式サイトに子どもの助成の案内なし |
| 幸手市(埼玉県) | 1,500円 | 10月1日〜1月31日 | 任意接種は全額自己負担と案内 |
| 八潮市(埼玉県) | 1,500円 | 10月1日〜1月31日(市内・草加市の委託医療機関は9月中の接種も定期接種扱い) | — |
| 日高市(埼玉県) | — | — | 中学3年生のみ。注射は無料、経鼻ワクチンは自己負担4,100円。9月24日から |
| 八王子市(東京都) | 2,500円 | 9月18日〜1月31日 | 生後6か月〜12歳に注射1回2,000円、経鼻4,000円。市内の指定医療機関で申出書を出す窓口方式 |
| 多摩市(東京都) | 2,500円 | 9月18日〜1月31日 | — |
| 新潟市(新潟県) | 1,650円 | 9月10日〜1月31日 | 助成なし |
| 松本市(長野県) | 1,200円 | 9月中旬〜1月31日 | 生後6か月〜小学6年生に注射1回1,700円、経鼻3,400円 |
| 名古屋市(愛知県) | 1,500円 | 9月17日〜1月31日(市外の協力医療機関は10月15日から) | 小学6年生・中学3年生・高校3年生相当が対象 |
| 大阪市(大阪府) | 1,500円 | 10月1日〜1月31日 | 任意接種の費用助成は行っていないと明記 |
自分の自治体の調べ方
自治体の助成は「補助金」ではなく「助成」という言葉で案内されていることがほとんどです。「(自治体名) インフルエンザ 予防接種 助成」で検索すると見つけやすくなります。
多くの市区町村のサイトでは、「健康・医療」→「予防接種」→「子どもの予防接種」または「高齢者の予防接種」の階層に載っています。令和8年度は開始日や予診票の扱いを途中で変更した自治体が多いので、ページの年度表記と更新日、「接種期間」の終了日を必ず確認してください。
「知らなくて損した」を防ぐ4つの注意点
補助を受け損ねる原因の多くは、予診票・期間・医療機関・領収書の4つです。
①予診票なしで接種すると対象外になる場合がある
自治体の助成は「自治体の予診票を使って接種すること」が条件です。予診票なしで接種すると、後から申請しても助成されない自治体が多いので、予診票が郵送されるのか、医療機関に置いてあるのかを先に確認してください。
令和8年度は前倒しの影響で、予診票に印字された期間と実際の接種期間が食い違う自治体があります。板橋区は9月18日に発送した予診票に誤った有効期限を印字したため、令和8年度に限り3月31日まで使えると案内しています。印字された日付ではなく、自治体サイトの最新の案内を基準にしてください。
②助成期間外に接種すると対象外
多くの自治体の助成は翌年1月31日までで、2月以降の接種は全額自己負担です。横浜市の高齢者は12月31日までと短く、健保組合の補助も1月31日・2月1日・2月28日と終了日がまちまちです。13歳未満の2回目は、期限内に収まるように1回目の日程を組んでください。
③指定外の医療機関で接種すると対象外
自治体の協力医療機関以外で接種すると、助成が受けられないか、事前の申請が必要になります。杉並区のように契約医療機関以外で受ける場合は接種前に依頼書の交付申請が必要な自治体もあるので、市外・区外で受けるときは先に確認してください。
④領収書に不備があると申請が差し戻される
後から請求する方式の補助では、領収書に必要な記載がないと申請が差し戻されます。医療機関の窓口では「インフルエンザ予防接種の補助申請に使うので、氏名・接種日・接種内容が分かる領収書をください」と伝えるのが確実です。
家族分を1枚の領収書にまとめてもらった場合は、全員の氏名と一人ひとりの金額が書かれているかを確認してください。
子育て世帯・高齢者世帯が使えるその他の給付・支援制度
インフルエンザ予防接種の補助以外にも、子育て世帯や高齢者向けの給付金・助成制度は数多くあります。目的別の一覧はこちらの記事でまとめています。
高齢者向けのワクチン助成では、帯状疱疹ワクチンも定期接種の対象になっています。
インフルエンザ予防接種の補助金に関するよくある質問
2026年のインフルエンザ予防接種の助成はいつまで?
多くの自治体は令和9年1月31日までです。東京23区の高齢者の定期接種はいずれも1月31日まで、横浜市の高齢者は12月31日までと短めです。健保組合の補助は通信機器産業健康保険組合が1月31日、日本年金機構健康保険組合が2月1日、東京機器健康保険組合が2月28日までなど組合ごとに異なります。13歳未満は2回目も期限内に受ける必要があります。
自治体の前倒しに合わせて9月に接種した分は、健保組合の補助も使える?
多くの組合は使えません。東京機器健康保険組合や通信機器産業健康保険組合など、補助の対象期間を「10月1日から」としている組合が多いためです。大阪薬業健康保険組合(9月1日から)や全国土木建築国民健康保険組合(9月から)のように9月の接種も対象にする組合もあるので、加入している組合の対象期間を確認してください。
協会けんぽでもインフルエンザの補助金はもらえる?
いいえ。協会けんぽ(全国健康保険協会)にはインフルエンザ予防接種の補助制度がなく、支部のサイトでも「協会けんぽではインフルエンザに対する助成事業はございません」と案内されています。協会けんぽの加入者が使えるのは、住んでいる自治体の助成と、勤務先が独自に設けている福利厚生です。
協会けんぽの会社でも、会社が接種費用を負担できる?
できます。会社が福利厚生として費用を負担したり、社内で集団接種を行ったりすることは自由です。国税庁は人間ドックの費用負担について、希望者全員を対象にし、役員など特定の人に限らない場合は給与として課税しなくてよいとしています。予防接種費用に同じ扱いが当てはまるかは、顧問税理士や所轄の税務署に確認してください。
65歳以上のインフルエンザ予防接種は全国どこでも無料?
いいえ。65歳以上の定期接種は全国どこでも公費負担がありますが、自己負担額は市区町村ごとに決まります。東京23区では千代田区・港区・文京区・品川区・渋谷区・荒川区・足立区が無料、多くの区は2,500円です。区外では千葉市1,800円、川崎市2,300円、大阪市1,500円などで、成田市は令和8年度に限り無料です。生活保護を受けている世帯などは無料とする自治体が一般的です。
東振協のインフルエンザ予防接種はいつから使える?
東振協(東京都総合組合保健施設振興協会)の利用券は10月から使えますが、利用期間は加入している健保組合ごとに異なります。たとえば管工業健康保険組合は院内接種を令和8年10月〜令和9年3月としています。協会けんぽや国民健康保険の加入者は利用できません。
自治体の助成と健保組合の補助は両方使える?
組合によって異なります。大阪薬業健康保険組合のように自治体の助成を使った後の自己負担を補助する組合もあれば、東京機器健康保険組合のように市区町村の助成が一部でもあれば対象外とする組合もあります。子どもは自治体の助成、親は健保の補助と、家族の中で使い分けるのは問題ありません。
予診票に印字された期間と自治体の案内が違うときは?
自治体サイトの最新の案内が優先されます。令和8年度は前倒しの影響で、品川区のように「10月1日開始」と印字された予診票を9月24日から使えるとした区や、板橋区のように有効期限の印字誤りにより3月31日まで使えるとした区があります。迷ったら接種前に自治体の予防接種担当に確認してください。
領収書には何が書いてあれば申請できる?
接種した人の氏名、接種日、金額、医療機関名、インフルエンザ予防接種であることが分かる記載が基本です。必要な項目は組合や自治体ごとに決められているので、申請書の案内を確認し、足りない場合は医療機関に再発行や明細書を依頼してください。
子ども向けのインフルエンザ助成はどこの自治体でもある?
いいえ。子どもへの助成は自治体独自の制度で、厚生労働省の研究班が2019年に行った調査では、未就学児への助成があるのは全国の46%、小学生は43%でした。東京23区はすべての区で助成がありますが、大阪市や新潟市のように助成がない自治体もあります。
フルミスト(経鼻ワクチン)の助成はいくら?
東京23区では1回4,000円が最も多く、港区は9,000円、文京区・墨田区・足立区・葛飾区は6,000円、千代田区・渋谷区・荒川区は全額助成です。フルミストは2歳以上19歳未満が対象で、1回の接種で済みます。区外では八王子市4,000円、松本市3,400円などです。
国民健康保険の加入者は補助を受けられない?
市区町村の国民健康保険には予防接種の補助はありませんが、住んでいる自治体の助成は使えます。建設業や医師などの国民健康保険組合(国保組合)は独自の補助を設けていることが多く、全国土木建築国民健康保険組合は上限2,000円を補助しています。
市外で接種した場合も助成される?
自治体によって扱いが違います。成田市や八王子市は市外で接種した場合に償還払い(後から申請して払い戻し)ができます。杉並区は契約医療機関以外で受ける場合、接種前に依頼書の交付申請が必要です。接種前に住民票のある自治体に確認してください。
インフルエンザ予防接種の費用は医療費控除の対象になる?
なりません。国税庁は、病気の予防のための費用は医療費控除の対象にならないとしています。予防接種の費用を抑えるには、自治体の助成や健保組合の補助を使うことになります。
家族4人で接種する場合、どのくらい費用が抑えられる?
仮に1回4,000円の医療機関で夫婦2人と小学生2人(2回ずつ)が接種すると、合計6回で24,000円です。子どもに1回2,000円の自治体助成(4回で8,000円)、夫婦に1,500円の健保補助(2人で3,000円)を使えれば、11,000円の負担軽減になります。
まとめ
インフルエンザ予防接種の補助は、制度を知っているかどうかで家族全体で1万円以上の差がつくことがあります。2026年は8月中に流行入りが発表され、10月上旬の患者数は前年同期の約5倍に達しています。世田谷区(9月16日)、名古屋市(9月17日)、港区・川崎市(9月24日)など定期接種を前倒しした自治体が相次ぎ、10月以降は全国で接種を受けられます。
一方、助成の終了日は多くの自治体で1月31日、健保組合の補助も1月31日〜2月28日と組合ごとに異なります。今年は、①助成・補助の終了日、②13歳未満の2回目の日程、③償還払いの申請期限の3つを確認してから予約するのがポイントです。補助のルートは「自治体の助成」「健康保険組合の補助」「勤務先の福利厚生」の3つで、協会けんぽには補助がありません。まずは保険証の保険者名称を見て、自分が使えるルートを確かめるところから始めましょう。
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