2023年度、介護職員の数が介護保険制度の開始以来、初めて減少に転じました。前年度から約2.9万人が減り、約212.6万人に――。その一方で、2026年度に必要とされる介護職員数は約240万人。実に約27万人以上もの人材が不足する見通しです。
「スタッフの負担が限界で、離職が止まらない」「業務効率化に取り組みたいが、テクノロジー導入の費用が捻出できない」。そんな声が全国の介護事業所から寄せられています。
そこで注目されているのが、国の「介護テクノロジー導入支援事業」です。地域医療介護総合確保基金と令和7年度補正予算を財源に、介護ロボットやICT機器の導入費用を最大補助率3/4(特定の組み合わせで4/5)で支援するこの制度は、令和8年度に大幅拡充されています。この記事では、制度の補助内容・対象機器・申請要件・47都道府県の公募スケジュール・公式URL一覧までをわかりやすく解説します。
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この記事の目次
介護現場が直面する人手不足と生産性向上の課題
厚生労働省の推計では、2040年度には約57万人の介護職員が不足するとされており、もはや「人を増やす」だけで解決できる問題ではありません。
介護現場では、紙ベースの記録管理や口頭での情報伝達が業務を非効率にし、職員の負担増と離職率上昇を招いています。利用者と向き合う時間を削られ続ける疲弊感が、さらなる人材流出につながる悪循環です。
こうした現状に対し、国は令和6年度の介護報酬改定でICT・介護ロボット活用施設への人員配置基準の緩和を導入するなど、テクノロジーによる生産性向上を重点施策に位置づけています。AI・DXをはじめとするテクノロジーの活用は、介護事業を持続させるための「必須の経営戦略」になりつつあります。
介護テクノロジー導入支援事業とは?令和8年度(2026年度)の制度概要
介護テクノロジー導入支援事業は、地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分)と令和7年度補正予算を財源として実施される国の補助事業です。令和8年度は2本立て構造で大幅に拡充されました。・正式名称:介護テクノロジー導入支援事業(地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分)) / 介護テクノロジー導入・協働化・経営改善等支援事業(令和7年度補正予算)
・財源:地域医療介護総合確保基金(86億円のうち一部)+令和7年度補正予算(220億円)
・実施主体:都道府県(国が基金の2/3を負担、補正は国4/5負担)
・補助率:最大3/4(要件充足時)、1/2(その他)、特定の組み合わせ実施で4/5
・実施要綱発出日:2026年4月7日(厚生労働省→都道府県)
令和7年度から、それまで別々に運用されていた「介護ロボット導入支援事業」と「ICT導入支援事業」が一本化され、現在の名称に再編されました。令和8年度はさらに、補正予算による「介護テクノロジー導入・協働化・経営改善等支援事業」が追加され、国は補正予算を優先的に活用する方針を都道府県に示しています。
実施の流れとしては、国から各都道府県に基金が交付され、都道府県が介護施設等に対して一部助成を行う仕組みです。過去の実績を見ると、介護ロボット導入支援事業の採択件数は令和元年度の1,813件から令和4年度の2,930件へと着実に増加しており、ICT導入支援事業も令和4年度には5,075件が採択されています。
令和8年度(2026年度)の主な変更点・拡充ポイント
「介護テクノロジー導入支援事業 令和8年度」という検索が多くあります。令和7年度から令和8年度にかけての主な変更点・拡充ポイントを整理します。
- 令和7年度補正予算で220億円が追加投入され、集中導入を後押し
- 介護記録ソフトの補助上限が職員数に応じ100万円〜250万円に拡充(端末・Wi-Fi整備で15万円上乗せ、ケアプランデータ連携5事業所以上で5万円加算)
- パッケージ型導入の補助上限は400万円〜1,000万円を継続
- 地域単位の「面的支援」モデル事業は1モデル2,000万円まで補助
- 協働化・大規模化推進で1グループ最大1,200万円を補助
- 共通要件として「賃金への還元」「第三者支援」「介護情報基盤の利用準備」が強化
- 公募は多くの都道府県で2026年5月〜8月にかけて順次開始
障害福祉分野でも活用できる?
「障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業」という検索も一定数あります。本事業は介護保険サービスを提供する事業所を主な対象としていますが、障害福祉分野においても、令和8年度予算で同様の補助制度(障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業)が用意されています。障害者支援施設は1施設あたり最大210万円、グループホームは150万円、その他事業所は120万円、ICT導入支援は100万円、パッケージ型は1,000万円が補助率3/4で支援されます。障害福祉事業者の方は、お住まいの都道府県の障害福祉担当部局にご確認ください。
介護テクノロジー(機器導入)の補助内容
本事業では、「介護テクノロジー利用の重点分野」として定められた9分野16項目に該当する機器が、カタログ方式により補助対象に選定されます。移乗支援、移動支援、排泄支援、見守り・コミュニケーション、入浴支援、介護業務支援など、幅広い分野の機器が対象です。
カタログは公益財団法人テクノエイド協会の「福祉用具情報システム(TAIS)」に掲載されている機器がベースとなります。
主な補助対象機器の例
「見守りカメラ 介護 補助金」「介護施設 インカム 補助金」という検索も多くあります。主な補助対象機器の例を分野別に紹介します。
| 分野 | 機器の例 |
|---|---|
| 移乗支援 | 装着型パワーアシストスーツ、非装着型移乗補助機器(スライドシートなど) |
| 移動支援 | 自動走行型電動車椅子、屋内移動支援ロボット |
| 排泄支援 | 排泄予測センサー、自動採尿器 |
| 見守り・コミュニケーション | 見守りカメラ・センサー、睡眠センサー、コミュニケーションロボット |
| 入浴支援 | 入浴補助機器 |
| 介護業務支援 | 介護記録ソフト(タブレット含む)、インカム・スマートフォン、センサーと連動する見守りシステム |
介護業務支援(介護記録ソフト)の補助上限額は職員数に応じて変動します。
| 職員数 | 介護記録ソフトの補助上限額 |
|---|---|
| 1〜10人 | 100万円 |
| 11〜20人 | 150万円 |
| 21〜30人 | 200万円 |
| 31人〜 | 250万円 |
※職員数で変動しない場合は一律250万円。情報端末は1台10万円が上限。ケアプランデータ連携を5事業所以上と実施する場合は5万円を加算。
介護記録ソフト以外の機器(介護ロボット等)の補助上限額は以下のとおりです。
| 区分 | 1台あたり補助上限額 |
|---|---|
| 移乗支援・入浴支援 | 上限100万円 |
| 上記以外 | 上限30万円 |
パッケージ型導入の補助内容
パッケージ型導入は、「介護業務支援」に該当するテクノロジー(介護記録ソフト等)と、それに連動することで効果が高まるテクノロジー(見守りセンサー・インカム等)をセットで導入する場合に利用できる区分です。
上限400万円〜1,000万円(事業所規模に応じて都道府県が設定)
補助台数:必要台数
※業務改善支援と一体的に実施する場合、業務改善支援に45万円〜48万円が別途補助されます。
単体の機器導入と比べて大幅に手厚い支援を受けられるため、複数のテクノロジーを組み合わせた総合的な業務改善を検討している事業所には、特に活用メリットの大きい区分といえるでしょう。たとえば、介護記録ソフトの導入と同時に見守りセンサーやインカムを整備することで、記録の自動化と情報共有の迅速化を一度に実現できます。
補助率の仕組み
本事業の補助率は、「3/4を下限に各都道府県が設定した率」「1/2を下限に各都道府県が設定した率」の2段階を基本とし、補正予算事業では特定の組み合わせ実施で4/5まで引き上げられます。
| 補助率 | 条件 |
|---|---|
| 4/5 | 介護テクノロジー定着支援事業+協働化・大規模化等による職場環境改善事業を併せて実施(補正予算事業) |
| 3/4を下限 | 所定の要件をすべて満たす場合 |
| 1/2を下限 | 上記以外の場合 |
3/4と1/2では、導入費用に対する自己負担額に大きな差が出ます。たとえばパッケージ型で800万円の導入を行う場合、補助率3/4なら自己負担は200万円ですが、1/2の場合は400万円に。自己負担額に200万円もの差が生じるのです。次のセクションで、3/4の補助率を適用するための要件を詳しく確認していきましょう。
補助率3/4を満たすための申請要件
補助率3/4の適用を受けるには、共通要件に加え、事業所の種別に応じた追加要件を満たす必要があります。ここでは要件を整理して解説します。
なお、本制度は都道府県を通じて申請する仕組みのため、地域によって運用や申請方法の細かい点が異なる場合があります。申請にあたっては、最新の公募要領を事前に確認しておくと安心です。
介護テクノロジー(機器導入)の要件
介護テクノロジー(機器導入)では、まず「共通要件」が定められており、加えて「入所・泊まり・居住系」「在宅系」の要件を満たす必要があります。
| 共通要件 |
|---|
| ・職場環境の改善を図り、収支が改善された場合、職員賃金へ還元することを導入効果報告に明記 ・従前の介護職員等の人員体制の効率化を行うこと ・利用者のケアの質の維持・向上や職員の負担軽減に資する取組を行うことを予定していること |
| 入所・泊まり・居住系 |
| ・利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会を設置すること |
| 在宅系 |
| ・令和8年度内にケアプランデータ連携システムまたは同等のシステムを利用すること |
パッケージ型導入の要件
パッケージ型導入も、介護テクノロジーと同様に「共通要件」が定められており、加えて「入所・泊まり・居住系」「在宅系」の要件を満たす必要があります。
| 共通要件 |
|---|
| ・従業員がデジタル中核人材養成研修を受講していること ・第三者による業務改善支援を受けること |
| 入所・泊まり・居住系 |
| ・見守り、インカム・スマートフォン等のICT機器、介護記録ソフトの3点を活用すること |
| 在宅系 |
| ・令和8年度内にケアプランデータ連携システムまたは同等のシステムを利用することにより5事業所以上とデータ連携を行うこと |
ケアプランデータ連携システムとは?
「ケアプランデータ連携システム 補助金」という検索が多くあります。ケアプランデータ連携システムは、居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)とサービス提供事業所の間でケアプランデータを電子的に連携するための国のシステムです。
- 目的:ケアプランの受け渡しや情報共有の電子化による業務効率化
- 運営:国民健康保険中央会
- 在宅系事業所がパッケージ型補助率3/4の要件として「令和8年度内に利用開始+5事業所以上とデータ連携」が必要
- 在宅系機器導入でも「令和8年度内の利用開始」が3/4要件
- ケアプランデータ連携を5事業所以上と実施する場合は介護記録ソフトに5万円加算
デジタル中核人材養成研修とは?
「デジタル中核人材養成研修 2026」「デジタル中核人材養成研修 令和8年度」という検索も多くあります。
デジタル中核人材養成研修は、介護現場でのICT・テクノロジー活用を推進するリーダー(デジタル中核人材)を育成するための研修です。パッケージ型導入の共通要件として、事業所の従業員がこの研修を受講していることが必要です。
研修の実施主体・時期・申込方法は都道府県によって異なります。早期に受講の機会を確保しておくことで、パッケージ型の申請準備をスムーズに進められます。
その他の補助要件(補助率に関わらず共通)
補助率の区分に関わらず、本事業を利用するすべての事業所に以下の要件が課されます。
・介護ロボット等のパッケージ導入モデルや生産性向上ガイドラインを参考に、課題を抽出し、生産性向上に資する業務改善計画を提出すること
・補助を受けた翌年度から3年間、業務改善に係る効果の報告を行うこと
・第三者による業務改善支援または研修・相談等による支援を受けること
・介護情報基盤の利用準備を整えること
第三者による業務改善支援が求められている点は見落としがちです。外部の専門家やコンサルタント、研修機関のサポートを受けることが要件に含まれていますので、申請準備の段階で支援先を確保しておくことが重要です。
【令和8年度】47都道府県の公募スケジュール・公式URL一覧
介護テクノロジー導入支援事業は都道府県ごとに実施主体・公募時期・要件が異なります。2026年6月時点で確認できる47都道府県の公募スケジュールと公式ページのURLを一覧化しました。事業所所在地の都道府県の最新情報をご確認ください。
| 都道府県 | 事業名 | 申請期間・公募想定時期 | 公式ページ |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 介護ロボット導入支援事業費補助金 | 未定(昨年は7〜8月実施) | 公式ページ |
| 青森県 | 介護テクノロジー定着支援事業費補助金 | 未定(昨年同等時期で調整中) | - |
| 岩手県 | 介護テクノロジー導入等支援事業費補助金 | 事前協議: 2026年7月上旬〜8月上旬予定 | 公式ページ |
| 秋田県 | 介護テクノロジー活用支援事業費補助金 | 提出期限:2026年7月24日(金)17時まで【予定】 | 公式ページ |
| 宮城県 | 介護ロボット・ICT導入支援事業補助金 | 2026年7月中旬〜【予定】 | 公式ページ |
| 山形県 | 山形県介護テクノロジー定着支援事業費補助金 | 2026/06/08〜2026/07/09 | 公式ページ |
| 福島県 | 介護テクノロジー導入支援事業 | 未定(要綱精査中) | 公式ページ |
| 茨城県 | 茨城県介護テクノロジー定着支援事業 | 2026年7月中旬〜9月中旬【予定】 | 公式ページ |
| 栃木県 | 介護テクノロジー定着支援事業費補助金 | 2026/06/05〜2026/08/10 | 公式ページ |
| 群馬県 | 群馬県介護テクノロジー定着支援事業 | 2026/06/22〜2026/07/31 | 公式ページ |
| 埼玉県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 未定 | 公式ページ |
| 千葉県 | 介護ロボット・ICT機器導入支援事業 | 2026/06/10〜2026/07/13 | 公式ページ |
| 東京都 | 次世代介護機器導入促進支援事業 | 6月下旬〜7月下旬【予定】 | 公式ページ |
| 神奈川県 | 介護ロボット・ICT導入支援事業費補助金 | 未定 | 公式ページ |
| 新潟県 | 新潟県介護ロボット導入支援補助金(昨年度分) | 2026年5月8日〜随時受付 | 公式ページ |
| 山梨県 | テクノロジーを活用した業務効率化補助金/テクノロジーを活用した業務効率化モデル事業 | 2026年6月末頃〜【予定】 | 公式ページ |
| 長野県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 2026年9〜10月頃【予定】 | 公式ページ |
| 富山県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 6月中旬に公募要領公開、7〜8月公募【予定】 | 公式ページ |
| 石川県 | 介護施設ICT・IoT導入促進事業 | 昨年度と同様のスケジュール【予定】 | 公式ページ |
| 福井県 | 介護生産性向上推進事業補助金(福井県介護テクノロジー等導入支援事業補助金) | 2026/06/19〜2026/07/24 | 公式ページ |
| 岐阜県 | 介護テクノロジー定着支援事業費補助金 | 2026年7〜8月【予定】 | 公式ページ |
| 静岡県 | 介護テクノロジー導入支援事業費補助金 | 準備中 | 公式ページ |
| 愛知県 | 介護テクノロジー導入支援事業費補助金 | 公式ページ参照 | 公式ページ |
| 三重県 | 三重県介護テクノロジー導入支援事業 | 2026/06/01〜2026/07/06 | 公式ページ |
| 滋賀県 | 滋賀県介護職員職場環境改善支援事業費補助金 | 準備中 | 公式ページ |
| 奈良県 | 介護人材確保対策総合支援補助金(介護テクノロジー定着支援事業) | 昨年度より早期実施を検討中 | 公式ページ |
| 和歌山県 | 介護テクノロジー定着支援事業補助金 | 2026年6月下旬〜【予定】 | 公式ページ |
| 京都府 | 介護テクノロジー等定着支援事業補助金 | 未定 | 公式ページ |
| 大阪府 | 介護テクノロジー導入支援事業補助金 | 2026/05/25〜2026/07/13 | 公式ページ |
| 兵庫県 | 介護業務における介護テクノロジー導入支援事業 | 〜2026年7月6日(申請見込額調査) | 公式ページ |
| 岡山県 | 岡山県介護テクノロジー定着支援事業 | 2026年7月【予定】 | 公式ページ |
| 広島県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 2026年7月13日〜8月7日 | 公式ページ |
| 鳥取県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 2026年6月中【予定】 | 公式ページ |
| 島根県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 2026年5月25日〜7月17日 | 公式ページ |
| 山口県 | 介護テクノロジー定着支援事業補助金 | 2026年夏頃【予定】 | 公式ページ |
| 香川県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 2026年夏頃【予定】 | 公式ページ |
| 徳島県 | 介護テクノロジー定着支援事業 | 要望調査受付中〜2026年7月10日 | 公式ページ |
| 愛媛県 | 介護テクノロジー定着支援事業費補助金 | 2026年6月12日〜7月17日 | 公式ページ |
| 高知県 | 介護事業所デジタル化支援事業費補助金 | 〜2026年7月31日(金)当日消印有効 | 公式ページ |
| 福岡県 | 福岡県介護DX支援事業費補助金 | 準備中 | 公式ページ |
| 佐賀県 | 介護現場における介護テクノロジー定着支援事業費補助金 | 2026年5月22日〜6月22日 | 公式ページ |
| 長崎県 | 介護現場デジタル改革推進事業補助金 | 2026年6月上旬〜【予定】 | 公式ページ |
| 大分県 | 介護テクノロジー導入支援事業 | 5月生産性向上セミナー→7月末計画書提出→8月末事業計画書提出→9月末内示 | 公式ページ |
| 熊本県 | 介護テクノロジー導入支援事業補助金 | 2026年6月中下旬〜【予定】 | 公式ページ |
| 宮崎県 | 介護テクノロジー導入支援事業 | 未定 | 公式ページ |
| 鹿児島県 | 介護ロボット導入支援事業費補助金 | 2026年8〜9月頃募集開始予定 | 公式ページ |
| 沖縄県 | 介護テクノロジー導入支援事業 | 公式ページからメール問い合わせのみ | 公式ページ |
※2026年6月時点の情報です。最新の公募状況は必ず各都道府県の公式ページでご確認ください。「未定」「準備中」と表示している自治体も、今後順次公募が開始される見込みです。
※申請にあたっては、都道府県によって要望調査への回答、セミナー受講、事前協議等の事前手続きが必須となっている場合があります。
申請スケジュールと手続きの流れ
本事業は、各都道府県が独自に公募・審査を行うため、申請の時期や方法は都道府県ごとに異なります。一般的な手続きの流れは以下のとおりです。
| ステップ | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| ①情報収集 | 都道府県の公募情報を確認 | 上記の一覧表または自治体HPをチェック |
| ②事前手続き | 要望調査回答・セミナー受講等 | 都道府県により必須要件あり |
| ③書類準備 | 業務改善計画・見積書等の作成 | 第三者支援の確保も並行して進める |
| ④申請 | 都道府県の窓口へ申請 | 公募期間内に提出 |
| ⑤交付決定 | 審査を経て補助金の交付が決定 | 交付決定前の購入は補助対象外 |
| ⑥導入・運用 | テクノロジーの導入と運用開始 | 計画に沿って実施 |
| ⑦実績報告 | 導入効果の報告・検証 | 翌年度から3年間の効果報告含む |
交付決定前(または令和8年4月1日より前)に購入した機器は補助対象外となります。必ず交付決定を受けてから導入を進めてください。
令和8年度の公募は、上記一覧のとおり多くの都道府県で2026年5月〜8月にかけて順次開始されています。人気の高い事業のため、公募期間が短い自治体もあります。お住まいの都道府県の担当窓口や公式サイトを定期的に確認し、早めに準備を始めることをおすすめします。
介護テクノロジー導入支援事業に関するよくある質問
介護テクノロジー導入支援事業はどこに申請すればよいですか?
本事業は各都道府県が実施主体となっています。事業所が所在する都道府県の介護・高齢者福祉担当部局に申請してください。本記事の「47都道府県の公募スケジュール・公式URL一覧」から、お住まいの都道府県の公式ページをご確認いただけます。
令和8年度の公募はいつ頃始まりますか?
2026年4月7日に厚生労働省から都道府県に実施要綱が発出され、多くの自治体で2026年5月〜8月にかけて順次公募が開始されています。たとえば大阪府は5月25日〜7月13日、栃木県は6月5日〜8月10日、愛媛県は6月12日〜7月17日など、すでに具体的な日程が公表されています。本記事の一覧表でお住まいの都道府県の最新情報をご確認ください。
介護ロボット導入支援事業やICT導入支援事業とは何が違うのですか?
令和7年度から、それまで別々に実施されていた「介護ロボット導入支援事業」と「ICT導入支援事業」が一本化され、「介護テクノロジー導入支援事業」に再編されました。令和8年度はさらに補正予算による「介護テクノロジー導入・協働化・経営改善等支援事業」が追加され、2本立て構造で大幅に拡充されています。
カタログ方式とは何ですか?
補助対象となる機器をあらかじめカタログとしてリスト化し、そのカタログに掲載されている製品のみを補助対象とする方式です。公益財団法人テクノエイド協会の「福祉用具情報システム(TAIS)」に掲載されている機器がベースとなります。導入を検討する際は、対象機器がカタログに掲載されているかを事前に確認してください。
パッケージ型導入と通常の機器導入はどちらを選べばよいですか?
パッケージ型は、介護記録ソフトと連動する機器(見守りセンサー・インカム等)を一括で導入する場合に適しています。補助上限額が最大1,000万円と手厚く、業務改善支援にも別途45〜48万円が補助されるため、総合的な業務改善を目指す事業所にはパッケージ型がおすすめです。一方、特定の機器を1〜2台導入したい場合は通常の機器導入が適しています。
補助率3/4を受けるための要件が満たせない場合はどうなりますか?
3/4の要件を満たせない場合でも、補助率1/2での支援を受けることが可能です。まずは1/2の補助率で導入を開始し、次年度以降にケアプランデータ連携や委員会設置などの要件を整備していく方法も考えられます。
見守りセンサーやインカムは単体でも補助対象になりますか?
はい、「介護テクノロジー利用の重点分野」に該当する機器であれば、カタログに掲載されていることを条件に単体でも補助対象になります。見守りセンサーは「見守り・コミュニケーション」分野、インカムはICT機器として補助対象となる場合があります。1台あたりの補助上限は移乗・入浴支援機器が100万円、その他は30万円です。
交付決定前に機器を購入してしまった場合はどうなりますか?
交付決定前に購入した機器は補助対象外です。多くの都道府県では「令和8年4月1日より前の導入は対象外」とされています。必ず都道府県からの交付決定通知を受けてから、機器の発注・購入を行ってください。
デジタル中核人材養成研修とは何ですか?令和8年度はいつ受講できますか?
デジタル中核人材養成研修は、介護現場でのICT・テクノロジー活用を推進するリーダーを育成するための研修です。パッケージ型導入の補助率3/4を受けるための共通要件として、事業所の従業員がこの研修を受講していることが必要です。研修の実施主体・時期・申込方法は都道府県によって異なります。厚生労働省主催の「介護現場の生産性向上ビギナーセミナー」等、オンライン・オンデマンドで受講できる研修もあります。令和8年度の日程は都道府県の公式サイトでご確認ください。
ケアプランデータ連携システムとは何ですか?なぜ必要なのですか?
ケアプランデータ連携システムは、居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)とサービス提供事業所の間でケアプランデータを電子的に連携するための国のシステムです。在宅系事業所が補助率3/4の適用を受けるためには、令和8年度内にこのシステムを利用することが要件となっています(パッケージ型の場合は5事業所以上とのデータ連携も必要)。利用開始には事前の申請・準備が必要なため、早めに対応することをおすすめします。現在「ケアプランデータ連携システムフリーパスキャンペーン」も実施されています。
第三者による業務改善支援は具体的にどのようなものですか?
外部の専門家やコンサルタント、研修機関、介護生産性向上総合相談センター等による業務改善の支援を指します。テクノロジー導入に伴う業務フローの見直しや、導入効果を最大化するための助言・研修などが含まれます。この支援にかかる経費(45万円〜48万円)も本事業の補助対象となっています。
障害福祉事業者も本事業を利用できますか?
本事業は主に介護保険サービスを提供する事業所を対象としていますが、障害福祉分野でも令和8年度予算で「障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業」が用意されています。障害者支援施設は1施設あたり最大210万円、グループホームは150万円、その他事業所は120万円、パッケージ型は1,000万円が補助率3/4で支援されます。詳細はお住まいの都道府県の障害福祉担当部局にお問い合わせください。
まとめ
介護テクノロジー導入支援事業は、介護ロボットやICT機器の導入費用を最大補助率3/4(特定の組み合わせで4/5)で支援する制度です。令和8年度は通常予算に加えて令和7年度補正予算(220億円)による拡充版「介護テクノロジー導入・協働化・経営改善等支援事業」が追加され、パッケージ型導入で最大1,000万円、介護記録ソフトで職員数に応じ100万〜250万円の補助を受けられるなど、支援の幅が大きく広がっています。
令和8年度の申請にあたって特に重要なポイントを整理します。
- 在宅系事業所:補助率3/4を受けるためには、令和8年度内にケアプランデータ連携システムの利用開始が必要。早めの準備が重要
- パッケージ型を検討する事業所:デジタル中核人材養成研修の受講と第三者による業務改善支援が必須。都道府県の研修日程・支援先を早めに確認する
- 入所・居住系事業所:安全確保・業務改善を検討する委員会の設置が3/4要件
- すべての事業所共通:令和8年4月1日(または交付決定)前の機器購入は対象外。3年間の効果報告義務もあり
- 都道府県別の動き:本記事の「47都道府県の公募スケジュール・公式URL一覧」で最新情報を確認
公募時期は都道府県ごとに異なるため、早めの情報収集と準備がカギとなります。まずはお住まいの自治体の公募情報を確認するところから始めてみてください。
出典:令和8年度概算要求額 介護テクノロジー導入支援事業(49ページ) / 介護テクノロジー導入・協働化等支援事業(補正予算)
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