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補正予算とは?わかりやすく解説|当初予算との違い・いつ決まる・補助金への影響【2026年最新】

公開日:2025/3/17 更新日:2026/10/28
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2026年10月7日、政府が令和8年度の第2次補正予算の編成を検討していると共同通信などが報じました。熊本地震や千葉県の豪雨など、相次いだ災害からの復旧・復興に充てる予算で、年末までに編成し、年明けの通常国会で成立させる方向とされています。

一方で、冬の電気・ガス代補助の検討(10月21日報道)や、ガソリン補助金の見直し指示(10月23日)など、家計に直結するエネルギー支援の話題も続いています。その財源になっているのが、2026年6月5日に成立した令和8年度補正予算(第1号)で確保された予備費です。

「補正予算とは何か」「当初予算と何が違うのか」「いつ決まるのか」「補助金や給付金にどう影響するのか」。ニュースで毎年のように耳にする言葉ですが、仕組みまで説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか。

この記事では、補正予算の意味と当初予算・暫定予算・予備費との違い、成立までの流れと例年のスケジュール、第2次補正予算の見通し、自治体の補正予算(9月補正・12月補正)までを、財務省などの一次資料をもとに2026年10月28日時点の情報で解説します。

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この記事の目次

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補正予算とは?簡単にいうと「年度の途中で組む追加の予算」

補正予算とは、年度の初めに成立した当初予算(本予算)だけでは対応できない事態が起きたときに、年度の途中でお金の使いみちを追加・変更するために編成される予算です。国の場合は財政法第29条に根拠があり、当初予算と同じく閣議決定を経て国会の議決で成立します。

たとえば令和8年度(2026年度)は、2026年4月7日に122兆3,092億円の当初予算が成立したあと、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の高騰に備えるため、6月5日に3兆1,135億円の補正予算が追加で成立しました。

【補正予算のポイント】
  • 年度途中に編成される「追加・変更のための予算」
  • 国会(自治体の場合は議会)の議決が必要で、政府だけでは決められない
  • 災害対応・経済対策・物価高対策など、緊急性の高い施策が中心
  • 補助金・給付金の新設や拡充に直結する

補正予算案とは?補正予算との違いは「国会で可決される前か後か」

補正予算案とは、政府が閣議決定し、国会に提出したもののまだ可決されていない段階の補正予算のことです。国会で可決・成立した時点で「案」が外れ、正式な補正予算になります。

ニュースで「補正予算案を閣議決定」と報じられた段階では、補助金の金額や枠はほぼ固まっていますが、まだ執行はできません。補助金の公募や給付金の支給が動き出すのは、国会での成立後です。

当初予算(本予算)とは?1年間の基本となる予算

当初予算とは、年度が始まる前に編成される、その年度1年間の基本的な歳入・歳出の計画です。「本予算」とも呼ばれます。国の当初予算は、例年12月下旬に政府案が閣議決定され、通常国会での審議を経て3月末までに成立します。

令和8年度の当初予算は、成立が年度開始に間に合わなかったため、2026年3月30日に暫定予算が成立し、4月7日に本予算が成立しました。当初予算は年1回だけ編成されるのに対し、補正予算は必要に応じて年度内に何回でも編成できる点が大きな違いです。

補正予算が組まれるのはどんなとき?主な3つのケース

補正予算が組まれる主なケースは、①自然災害や経済危機などの緊急事態、②税収などの見込みの変動、③物価高対策・経済対策といった政策経費の追加の3つです。

財政法第29条は、法律上・契約上の義務に基づく経費の不足を補う場合と、予算作成後に生じた事由によって特に緊要となった経費を追加する場合などに、補正予算を作成できると定めています。財源があるからといって自由に組めるものではない、という点が当初予算との大きな違いです。

近年は、経済対策を目的とした補正予算がほぼ毎年度編成されています。「令和7年度補正」と名前の付いた補助金は、前年度の補正予算で追加された予算枠を使って実施されているものです。

当初予算・補正予算・暫定予算・予備費の違いは?

年度の途中でお金を動かす方法は、補正予算だけではありません。国には暫定予算と予備費という仕組みもあり、使われる場面がそれぞれ異なります。

区分成立・決定の方法使われる場面
当初予算(本予算)年1回、国会の議決(通常は3月末までに成立)1年間の基本的な歳入・歳出の計画
補正予算年度途中に閣議決定し、国会の議決災害対応、経済対策、物価高対策などの追加
暫定予算当初予算の成立が年度開始に間に合わない場合に国会の議決当初予算成立までのつなぎ(令和8年度は2026年3月30日に成立)
予備費あらかじめ予算に計上し、使うときは閣議決定のみ予見しがたい支出への機動的な対応

予備費は国会の議決を経ずに内閣の判断で使えるため、災害や燃料価格の急変には補正予算より早く動かせます。実際、令和8年熊本地震への対応では、補正予算ではなく2026年8月4日に242億円、8月28日に1,478億円の予備費使用が閣議決定されました。

11年ぶりの暫定予算<閣議決定>。本予算はいつ決まる?高市首相「中小企業・小規模事業者の稼ぐ力を抜本的に強化」予算編成の見直しとは?

補正予算はいつ決まる?例年は11月に閣議決定・12月に成立

国の補正予算は、例年11月に経済対策とあわせて閣議決定され、12月の臨時国会で成立するのが典型的なスケジュールです。令和6年度は2024年12月17日、令和7年度は2025年12月16日に成立しました。

ただし、緊急性が高い場合はこの限りではありません。令和8年度補正予算(第1号)は、6月3日の閣議決定からわずか2日後の6月5日に成立しています。国と自治体の1年間の予算の動きを図にすると、次のようになります。

国と自治体の予算スケジュール(例年)補正予算はいつ決まる?1年の流れ(例年)4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月国概算要求補正案補正成立当初予算成立自治体6月議会9月議会12月議会2〜3月議会※緊急時は例外あり(令和8年度は6月に第1次補正が成立)

図のとおり、国の補正予算は秋の経済対策から年末の成立までが一つの山場です。自治体の補正予算は、国の交付金の配分が固まったあとに開かれる9月議会と12月議会で、給付金や事業者支援が具体化しやすくなります。

補正予算が成立するまでの流れは?3つのステップ

補正予算は「案の作成 → 閣議決定 → 国会での可決」の3ステップで成立します。成立後、予算が各省庁の事業や基金・交付金に配分され、補助金の公募や給付金の支給へとつながります。

補正予算の成立から補助金公募までの流れ補正予算が補助金になるまでの流れ①補正予算案の作成経済対策を踏まえ政府・与党が調整②閣議決定(補正予算案)財務省サイトで概要が公表される③国会で審議・可決(成立)衆議院→参議院の順に可決④基金・交付金などに配分事務局の選定や公募要領の準備⑤補助金の公募・給付金の支給年末成立なら翌春〜夏の公募が目安

【1.補正予算案の作成と調整】
経済状況や政策課題を踏まえ、政府・与党内で補正予算案が作成されます。各省庁の要求を財務省が査定する過程で、補助金の枠や金額が固まります。

【2.閣議決定】
内閣総理大臣と各大臣が出席する閣議で、補正予算案が政府案として正式に決定します。この時点で概要資料が財務省サイトに公表され、制度の輪郭が見えるようになります。

【3.国会での審議・可決】
衆議院・参議院に提出され、審議を経て可決・成立します。政府案の段階で与党内の調整が済んでいることが多く、短期間で可決される例が大半です。

第1次補正・第2次補正とは?「一次予算」「二次予算」の意味

第1次補正・第2次補正とは、同じ年度に補正予算を2回以上組んだときの順番を表す呼び方です。正式には「補正予算(第1号)」「補正予算(第2号)」と番号が付きます。ニュースで「一次補正」「二次補正」と略されることもあります。

補正予算の編成回数に法律上の上限はありません。新型コロナ対策が行われた令和2年度(2020年度)には第3次補正予算まで、令和4年度(2022年度)には第2次補正予算まで編成されました。令和8年度も、6月の第1次補正に続いて第2次補正の編成が検討されています。

過去の補正予算はいつ成立した?成立日一覧

直近の補正予算の閣議決定日と成立日は次のとおりです。年末に成立した補正予算を財源とする補助金は、翌年の春から夏にかけて公募が本格化するのが典型的な流れです。

補正予算閣議決定成立
令和2年度 第1次2020年4月20日2020年4月30日
令和2年度 第2次2020年5月27日2020年6月12日
令和2年度 第3次2020年12月15日2021年1月28日
令和3年度2021年11月26日2021年12月20日
令和4年度 第1次2022年5月17日2022年5月31日
令和4年度 第2次2022年11月8日2022年12月2日
令和5年度2023年11月10日2023年11月29日
令和6年度2024年11月29日2024年12月17日
令和7年度2025年11月28日2025年12月16日
令和8年度 第1次2026年6月3日2026年6月5日
令和8年度 第2次未定(年末に編成の見通し)未定(年明けの通常国会で成立の見通し)

規模も年によって大きく異なります。直近3回の一般会計の追加歳出を比べると、経済対策型の年末補正と、エネルギー対策に絞った令和8年度の第1次補正の違いがよくわかります。

補正予算の規模の比較(一般会計の追加歳出)補正予算の規模(一般会計の追加歳出)13.9兆円17.7兆円3.1兆円令和6年度(2024年12月成立)令和7年度(2025年12月成立)令和8年度第1次(2026年6月成立)出典:財務省

令和6年度は13兆9,433億円、令和7年度は17兆7,028億円と、年末の経済対策型の補正予算は十数兆円規模が続きました。これに対し、令和8年度の第1次補正は3兆1,135億円で、大半を予備費に充てる「備え」型の補正予算です。

概算要求とは?令和9年度は過去最大143兆円|いつ・スケジュール・予算成立までの流れ【2026年最新】

【2026年10月最新】令和8年度の第2次補正予算はいつ?規模と中身の見通し

令和8年度の第2次補正予算は、年末までに編成し、2027年の年明けに召集される通常国会で成立させる方向で検討されています。2026年10月7日に共同通信や日本経済新聞などが報じたもので、熊本地震や千葉県の豪雨など、相次いだ災害の復旧・復興が中心になる見通しです。

報道によると、今回は大型の経済対策をともなわず、歳出規模は必要な事業に絞った小規模なものが想定されています。9月初めの段階では、政府は第2次補正を見送り、災害対応は当面予備費でまかなう方向で調整していると報じられていました。その後、災害の被害規模が広がったことなどから、編成へと方針が変わった形です。

【2026年10月28日時点で決まっていること・未定のこと】
  • 第2次補正予算の編成:政府が検討中と報道(10月7日)。閣議決定はまだ
  • 目的:熊本地震・千葉県の豪雨など災害の復旧・復興が中心とされる
  • 成立時期:年明けの通常国会で成立させる方向。10月5日〜12月12日の臨時国会(会期69日間)での成立は想定されていない
  • 規模・内訳:未公表(大型の経済対策はともなわない見通し)

例年のように11月に経済対策を決め、12月の臨時国会で補正予算を成立させるという流れとは異なります。補正予算の中身が正式に決まるのは、閣議決定の時点です。財務省の「令和8年度予算」ページに資料が掲載されたら、本記事も更新します。

冬の電気・ガス代やガソリン補助は補正予算で決まる?

冬の電気・ガス代補助やガソリン補助金は、第1次補正予算で確保された「中東情勢等対応予備費」を財源に、補正予算を組まずに実施される可能性があります。予備費は閣議決定だけで使えるため、国会の議決が必要な補正予算より早く動かせるからです。

2026年10月21日には、政府が2027年1〜3月使用分を念頭に冬の電気・ガス料金補助を検討していると報じられました。10月23日には、高市首相がガソリンなど燃料油の補助金について、支援単価や出口を含めた見直しを経済産業相に指示しています。いずれも正式な金額や期間はまだ決まっていません。

財源の残り具合を見ると、中東情勢等対応予備費2兆5,000億円のうち、9月1日に6,160億円の使用が決まり、残額は1兆8,840億円です。一般予備費も、10月27日時点で予算額1兆5,135億円のうち約8,046億円が使われ、残額は約7,089億円となっています。

電気代・ガス代補助金2026|冬の補助は12月から再開決定・標準家庭で約7,000円軽減【いつまで・いくら】

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令和8年度補正予算(第1号)では何が決まった?3兆1,135億円の中身

令和8年度補正予算(第1号)の歳出総額は3兆1,135億円で、歳入は全額を特例公債(赤字国債)でまかなう構成です。中身は「重点支援地方交付金」と「今後への万全の備え」の2本立てで、大半が予備費に充てられています。

項目金額内容
重点支援地方交付金1,000億円特別高圧電力やLPガス(プロパンガス)の利用者支援など、地域の実情に応じた支援の財源
今後への万全の備え3兆135億円下記2つの予備費の合計
うち一般予備費5,135億円5月26日の使用決定(電気・ガス代支援)後の残高を1兆円に復元
うち中東情勢等対応予備費2兆5,000億円エネルギー価格高騰など、中東情勢に伴う影響への対応に使途を限定

この補正によって、令和8年度予算の歳出総額は当初の122兆3,092億円から125兆4,228億円に増え、公債依存度は26.1%となりました。特例公債は当初の22.9兆円から26.0兆円へ増えた一方、建設公債は6.7兆円で変わっていません。

出典:財務省 令和8年度予算

補正予算で確保された予備費はどう使われた?【2026年10月時点】

2026年10月27日時点で、令和8年度の予備費は主に電気・ガス代支援、燃料油の価格抑制、熊本地震への対応に使われています。補正予算で積んだ財源が、実際の支援として動いている状態です。

決定日財源金額使途
2026年5月26日一般予備費5,135億円7〜9月使用分の電気・ガス料金支援
2026年8月4日一般予備費242億円令和8年熊本地震への物資支援・災害復旧
2026年8月28日一般予備費ほか1,478億円令和8年熊本地震「生活となりわい支援パッケージ」
2026年9月1日中東情勢等対応予備費6,160億円燃料油価格の激変緩和(6,136億円)、タクシー事業者向けLPガス支援(24億円)
2026年10月2日一般予備費(財務大臣決定)約49.9億円家畜伝染病予防費の不足を補う経費
2026年10月6日一般予備費約32.3億円特定外来生物クビアカツヤカミキリの防除(農林水産省・環境省)

このほか9月29日(約5.5億円)、10月27日(約530万円)にも小規模な一般予備費の使用が閣議決定されています。電気・ガス料金支援は9月使用分(原則10月検針分)で終了しており、冬の支援は検討段階です。

補正予算は補助金・給付金にどう影響する?

補正予算の動きを追う最大のメリットは、次に出てくる補助金の分野と規模を数か月前に先読みできる点にあります。閣議決定の資料には事業名と予算額が並ぶため、公募が始まる前から準備に着手できます。

令和7年度補正予算の補助金は今どうなっている?

2025年12月16日に成立した令和7年度補正予算を財源とする補助金は、2026年に入って公募が本格化し、秋も公募・審査が続いています。令和7年度補正予算の規模は、国費等(一般会計・減税・特別会計の合計)で21.3兆円、このうち一般会計の追加歳出は17兆7,028億円でした。

「生活の安全保障・物価高への対応」「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」「防衛力と外交力の強化」「今後への備え」の4本柱で構成され、中小企業向けでは大規模成長投資補助金、中小企業成長加速化補助金、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、デジタル化・AI導入補助金などがこの予算で実施されています。

  • ものづくり補助金と新事業進出補助金は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」へ統合
  • IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更
  • 重点支援地方交付金を財源に、自治体の給付金や商品券・デジタルポイント給付が全国で実施

各補助金の締切・採択発表日は月ごとに動くため、最新の日程は公募スケジュールの一覧記事で確認してください。

【2026年度】補助金の公募スケジュール一覧|主要12制度の締切・採択発表日を月別に総まとめ

21.3兆円の経済対策とは?「強い経済」をつくる3本の柱を解説

令和9年度は「補正予算依存からの脱却」で公募時期が変わる?

2027年度(令和9年度)からは、これまで年末の補正予算で措置されていた補助金の一部が、当初予算に移る可能性があります。政府が2026年7月30日に閣議了解した令和9年度予算の概算要求基準に、「補正予算依存から脱却し、恒常的な施策は当初予算に計上する」と明記されたためです。

あわせて要求上限を設けない「強く豊かな日本」投資枠が新設され、政府全体の概算要求は一般会計で143兆円前後となりました。経済産業省の令和9年度概算要求は総額7兆7,859億円で、従来は補正予算で基金に積んでいた省力化・持続化・事業承継などの支援が、中小機構運営費交付金6,980億円(前年度当初は188億円)として当初予算側に計上されています。

【事業者が押さえておきたい変化】
これまで「12月の補正予算成立 → 翌春の公募開始」という流れだった補助金が、当初予算に移ると「3月の予算成立 → 年度前半の公募」というサイクルに変わる可能性があります。ただし、災害対応やエネルギー支援のような緊急対応型の補正予算がなくなるわけではありません。当初予算と補正予算の両方を見ておく必要があります。

経済産業省 令和9年度概算要求は総額7兆7,859億円!「強く豊かな日本」投資枠でAI・半導体・中小企業支援を大幅拡充

補正予算から補助金の動きを読むチェックポイントは?

補正予算を読むときは、「前年度と比べてどう変わったか」と「予算額が増えたか減ったか」の2点を見ると、次の公募の見通しが立てやすくなります。

前年度と比較すると、補助事業の継続・統合・廃止を早い段階で読み取れます。前年度にはなかった新規事業が登場した場合は、国が重点を置く分野を示すサインです。また、補助金の採択率はその事業に割り当てられた予算額に左右されます。

  • 予算が増額された補助金は、採択件数が増える可能性があるため積極的に狙う
  • 減額された補助金は競争が激しくなるため、申請書の質を高める必要がある
  • 基金に積まれた予算は複数年にわたって公募されるため、単年度の金額だけで判断しない

地方自治体の補正予算とは?6月・9月・12月・2〜3月の議会で決まる

地方自治体にも国と同じ補正予算の仕組みがあり、年4回の定例議会(6月・9月・12月・2〜3月)が主な議決のタイミングです。予算案を作るのは知事・市町村長で、議会の議決を経て成立します。

自治体の補正予算は、国の方針や交付金の配分に合わせて組まれることが多く、地域の実情を反映します。令和7年度補正予算で拡充された重点支援地方交付金を財源に、2026年に入ってから多くの自治体が給付金や商品券・デジタルポイント給付の補正予算を編成しました。

自治体の補正予算はいつ?定例議会ごとのスケジュール

自治体の補正予算は、定例議会ごとに性格が異なります。補助金・給付金を探すうえでは、9月議会と12月議会の補正予算がとくに重要です。

議会補正予算の主な内容
6月議会4月の首長選挙後の「肉付け予算」、国の第1次補正や予備費への対応
9月議会国の交付金の配分を受けた給付金・事業者支援、夏の災害への対応
12月議会国の年末補正を見越した物価高対策、人事院勧告に伴う給与改定
2〜3月議会翌年度の当初予算と同時に、国の補正予算を受けた事業や年度末の精算

なお、急ぎの事業は議会を待たずに首長が「専決処分」で予算を決め、次の議会で承認を得る場合もあります。

12月補正とは?年末に組まれる自治体の補正予算

12月補正とは、自治体の12月定例議会で審議・議決される補正予算のことです。人事院勧告に伴う職員給与の改定や、冬の物価高対策、年度後半の事業の追加などが主な中身になります。

国の補正予算が12月に成立する年は、交付金の配分を見越して12月補正で給付金などを予算化し、2〜3月議会で追加補正を組む流れがよく見られます。令和8年度は国の第2次補正の成立が年明けとなる見通しのため、国の予算を受けた自治体の補正は2〜3月議会以降にずれ込む可能性があります。

地方の補正予算ではどんな事業が組まれる?

自治体の補正予算では、物価高や災害など、その時々の地域課題に対応する事業が組まれます。たとえば熊本県は2026年8月、熊本地震への対応として生活支援や産業復興に充てる422億円の補正予算を編成しました。北九州市は9月補正予算に7億8,400万円を計上し、中小企業に1事業者10万円を支給する支援金を打ち出しています。

  • 物価高騰に対応する生活支援金や商品券・デジタルポイントの配布
  • 中小企業の省エネ・生産性向上設備や燃料費高騰への補助
  • 子育て・教育支援(学校給食費の支援事業など)
  • 災害復旧や防災対策に関する公共事業

企業や個人事業主が補助金を活用するうえでは、国だけでなく自治体の補正予算情報もこまめに確認することが重要です。自治体名と「財政課」「補正予算」で検索すると、議会に提出された予算案の概要資料にたどり着けます。自治体予算の仕組みそのもの(款項目節や骨格予算など)は、次の記事で詳しく解説しています。

自治体予算とは?歳入・歳出、予算科目(款項目節)一覧から骨格予算まで図解【2026年】

【北九州市】中小企業に1事業者10万円の支援金へ|9月補正予算7億8,400万円の中身と対象・申請時期の見通し

都道府県の補正予算はどこで見る?予算情報リンク集

各都道府県の予算情報ページへのリンクです。リンク先は掲載時点の年度のページのため、最新年度の補正予算は各サイト内で年度を切り替えてご確認ください。

都道府県補正予算当初予算・予算要求
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補正予算に関するよくある質問


補正予算とは何ですか?簡単に教えてください


補正予算とは、年度の初めに成立した当初予算(本予算)では対応できない事態が起きたときに、年度の途中で追加・変更するために編成される予算です。国の場合は財政法第29条に根拠があり、閣議決定を経て国会の議決で成立します。災害対応、経済対策、物価高対策などが主な使いみちです。



補正予算と当初予算(本予算)の違いは何ですか?


当初予算は年1回、年度が始まる前に編成される1年間の基本計画で、国の場合は通常3月末までに成立します。一方の補正予算は、年度が始まったあとの事情の変化に対応する追加予算で、必要に応じて年度内に複数回編成されることもあります。どちらも国会(自治体では議会)の議決が必要な点は共通です。



補正予算案と補正予算は何が違いますか?


補正予算案は、政府が閣議決定して国会に提出したものの、まだ可決されていない段階の補正予算です。国会で可決・成立すると「案」が外れ、正式な補正予算として執行できるようになります。補助金の公募や給付金の支給が始まるのは、成立後です。



補正予算はいつ決まりますか?


国の補正予算は、例年11月に経済対策とあわせて閣議決定され、12月の臨時国会で成立するケースが多くなっています。令和6年度補正予算は2024年12月17日、令和7年度補正予算は2025年12月16日に成立しました。緊急性が高い場合は例外で、令和8年度補正予算(第1号)は2026年6月3日の閣議決定から2日後の6月5日に成立しています。



2026年(令和8年度)の第2次補正予算はいつ成立しますか?


2026年10月7日の報道によると、政府は熊本地震や千葉県の豪雨などの災害復旧を中心とした第2次補正予算を年末までに編成し、2027年の年明けに召集される通常国会で成立させる方向で検討しています。大型の経済対策はともなわず、小規模になる見通しです。10月28日時点で閣議決定はされておらず、規模や内訳は未公表です。



第1次補正予算と第2次補正予算の違いは何ですか?


同じ年度に補正予算を2回以上組んだときの順番を表す呼び方で、正式には「補正予算(第1号)」「補正予算(第2号)」と番号が付きます。内容の違いを表す言葉ではありません。令和2年度は第3次まで、令和4年度は第2次まで編成されました。



補正予算の財源はどこから出ているのですか?


主な財源は、税収の上振れ分、前年度の決算剰余金、歳出の不用額、そして国債(公債金)です。令和8年度補正予算(第1号)は、歳入3兆1,135億円の全額を特例公債(赤字国債)でまかなう構成となっています。



補正予算と予備費はどう違いますか?


予備費は、使いみちを決めずにあらかじめ予算に計上しておく枠で、使うときは閣議決定だけで支出できます。国会の議決が必要な補正予算より早く動かせるため、災害や燃料価格の急変にはまず予備費が使われます。2026年9月1日には、中東情勢等対応予備費から燃料油の価格抑制などに6,160億円の使用が閣議決定されました。



補正予算は1年に何回まで編成できますか?


回数に法律上の上限はありません。必要があれば同一年度に複数回編成され、第1号・第2号と番号が付されます。新型コロナ対策が行われた令和2年度(2020年度)には、第3次補正予算まで編成されました。



補正予算が成立すると、補助金はいつから申請できますか?


制度によって異なりますが、年末に成立した補正予算を財源とする補助金は、翌年の春から夏にかけて公募が始まるのが一般的です。成立後に事務局の選定や公募要領の準備が必要なためです。公募要領の公開から締切までが1か月程度の制度も多いため、閣議決定の段階から情報収集を始めておくと有利です。



地方自治体の補正予算はいつ決まりますか?


多くの自治体では、6月・9月・12月・2〜3月の定例議会で補正予算が審議・議決されます。とくに9月議会と12月議会は、国の交付金の配分が固まったあとに開かれるため、住民向けの給付金や商品券、事業者向けの支援策が具体化しやすいタイミングです。予算案の概要は各自治体の財政課のページで公表されます。



12月補正とは何ですか?


12月補正とは、自治体の12月定例議会で審議・議決される補正予算のことです。人事院勧告に伴う職員給与の改定や、冬の物価高対策、年度後半の事業の追加などが主な中身です。国の補正予算が12月に成立する年は、交付金の配分を見越して給付金などを12月補正で予算化する自治体もあります。



冬の電気・ガス代補助は補正予算で決まりますか?


2026年10月21日に、政府が2027年1〜3月使用分を念頭に冬の電気・ガス料金補助を検討していると報じられました。財源には第1次補正予算で確保した中東情勢等対応予備費(残額1兆8,840億円)の活用が想定されており、予備費であれば補正予算を組まずに閣議決定だけで実施できます。10月28日時点で正式な決定はなく、値引き単価や期間は未定です。



まとめ

補正予算は、年度途中の情勢変化に対応するための追加予算であり、補助金・給付金の新設や拡充に直結します。国の補正予算は例年11月に閣議決定・12月に成立し、自治体の補正予算は6月・9月・12月・2〜3月の定例議会で決まります。

2026年は、6月5日に令和8年度補正予算(第1号)3兆1,135億円が成立し、そこで確保された予備費が夏の電気・ガス代支援や燃料油の価格抑制に使われました。さらに10月には、災害復旧を中心とする第2次補正予算を年末に編成し、年明けの通常国会で成立させる方向と報じられています。冬の電気・ガス代補助やガソリン補助の見直しも、予備費の残額を使って決まっていく見通しです。

そして2027年度に向けては、「補正予算依存から脱却し、恒常的な施策は当初予算に計上する」という方針が示されました。国の補正予算、当初予算、そして自治体の議会日程――この3つを並べて見ておくことが、補助金の活用チャンスを逃さない近道です。

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