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中小企業省力化投資補助金の採択事例5選!一般型の傾向と評価のポイントは

公開日:2026/1/15 更新日:2026/3/23
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採択された中小企業省力化投資補助金(一般型)の事例を追っていくと、共通して見えてくる点があります。

それは、単に設備を導入するだけでなく、現場の中で「どこに負荷が集中しているのか」「導入後に業務がどう変わるのか」を具体的に描けていたかどうか、という点です。

本記事では、第3回公募の採択事例と、私たちが実際の支援現場で経験したケースをもとに、制度の概要だけでは見えにくい「採択される省力化投資の考え方」を読み解いていきます。

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【中小企業省力化投資補助金】
 ・中小企業省力化投資補助金とは
 ・中小企業省力化投資補助金「一般型」とは?カタログ注文型との違いも解説
 ・省力化投資補助金(一般型)第4回の採択結果が公開!採択率と活用事例を紹介
 ・【★本記事】中小企業省力化投資補助金の採択事例5選!一般型の傾向と評価のポイントは

この記事の目次

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中小企業省力化投資補助金とは

中小企業省力化投資補助金とは、人手不足に悩む中小企業等を対象に、売上拡大や生産性向上を図るための省力化投資を支援する制度です。この補助金を通じて企業の付加価値額を高め、最終的に賃上げにつなげることを目的としています。

カタログ注文型と一般型の違い

導入のしやすさや投資の規模に応じて、「カタログ注文型」と「一般型」の2つにわかれています。

項目 カタログ注文型 一般型
投資内容 簡易で即効性がある省力化投資 オーダーメイド性のある多様な省力化投資
対象設備 カタログに掲載された省力化効果のある汎用製品 現場の設備や事業内容に合わせた設備導入・システム構築
補助上限額 最大1,500万円 最大1億円

今回ご紹介する一般型は、現場に合わせて省力化投資を進めたい企業が活用できる類型です。

中小企業省力化投資補助金の詳しい内容については、以下の記事で解説しています。あわせてご参照ください。

あわせて読みたい:中小企業省力化投資補助金とは

中小企業省力化投資補助金とは

実際に採択された企業では、どのような省力化投資を計画したのでしょうか。
ここから、第3回公募で採択された一般型の事例を見ていきます。

【製造業】複数設備導入で生産能力を向上させた事例


食品製造を行う企業では、生産能力を引き上げて将来的な受注増にも対応できるようにするため、補助金を活用し同一レーン上で連動する設備の更新を行いました。

【導入設備】
・運搬用ケース洗浄機
・牛乳用パック充填機

【投資額と補助金額】
設備投資額:約6,600万円
交付予定額:約2,700万円

申請のポイント
・設備を単体で捉えるのではなく、ライン全体でどのように改善につながるかを整理
・設備同士の関係性や作業動線を含めて説明することで、事業計画としてのまとまりを高めた

今回の申請でポイントとなったのは、どの設備を組み合わせれば、省力化投資として事業全体が成立するかを見極める部分でした。

検討を始めた最初の段階では、ケース洗浄機の導入だけでは省力化効果が限定的であるという懸念がありました。そこで牛乳をパックに詰める機械まで含めてライン全体を見直すことで、事業全体としての明確な省力化効果を説明できる形になりました。

一つひとつの設備ではなく、前後工程を含めたライン全体の改善として整理したことが、申請の土台になったといえます。

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【石材加工業】AI・自動制御の導入で「熟練工の属人化」を解消した事例

省力化の考え方は、より専門性の高い現場にも当てはまります。
次に紹介するのは、熟練者に支えられてきた工程を見直した事例です。

ある企業では、大きな石材を砕く「破砕工程」が主要な業務のひとつでした。
ただし、扱う素材は種類や硬さ、サイズが毎回異なります。そのため、調整作業には熟練者の経験が必要で、処理スピードにもばらつきが生じていました。

加えて、破砕工程は一段階で終わるものではありません。複数の工程を経て進みますが、入り口となる一次破砕が滞ると、後工程の機械が十分に稼働できないという問題も抱えていました。

近年、墓じまいや墓石撤去の需要が急増しており、依頼件数が増える中、安定した品質で効率的に石を砕くために、最新型の破砕機を導入することにしました。

【導入設備】
最新型の一次破砕機(AI化・自動制御)

【投資額と補助金額】
設備投資額:約6,000万円
交付予定額:約2,500万円

新しい破砕機では、制御の自動化とAI化により、職人の経験に頼っていた調整作業の負担がなくなります。また、一次破砕の処理速度が安定することで、二次破砕機も本来の能力を発揮できるようになります。

申請のポイント
・一次破砕が滞ると後工程が十分に稼働できない点に注目し、入り口となる工程を強化することで、ライン全体の処理能力が高まる構造を示した
・破砕機は一般には馴染みが薄いため、機械の特性や現場の課題を分かりやすく伝えることを意識した

この事例でポイントとなったのは、どの工程を改善すれば、全体の流れが変わるのかを明確にすることでした。

破砕機のような専門性の高い設備は、一般的なビジネスの文脈では馴染みが薄いケースも少なくありません。そのため、申請書類の作成においては、設備の特性や「現場で具体的にどのような課題が起きているのか」を、わかりやすく説明することに注力しました。

専門性の高い設備であっても、工程全体の流れと改善効果を丁寧に説明することで、省力化投資としての意義を十分に伝えられた事例といえます。

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【教育・研修サービス業】AIを活用した学習システムで教育業務を省力化した事例

ここまでの事例は、いずれも「モノを動かす工程」が対象でした。
しかし、補助金の対象となるのは設備や機械だけではありません。

次は、人が行ってきた評価の業務を見直した事例です。

外国人技能実習生を多く受け入れている団体では、実習生の日本語能力の向上が重要なテーマとなっていました。しかし、従来使用していた学習ツールは仕組みが古く、学習効率や習熟度の底上げに課題を感じていたといいます。

これまでは、職員が回答を確認し、点数を付け、改善点をフィードバックする必要がありました。この作業に多くの時間が割かれていたこともあり、AIを活用した日本語学習システムを導入し、研修プログラムそのものを見直すことにしました。

【導入設備】
AIを活用した自社の研修プログラムの改修

【投資額と補助金額】
申請額:約2,361万円
交付予定額:約1,180万円

申請のポイント
・学習システムの改修内容を示し、なぜ相応の開発費用が必要になるのか、導入によってどのような効果が見込まれるのかを説明
・削減された時間を、実習生への追加指導や技能訓練に振り分けられる点を説明

今回の申請でポイントとなったのは、無形のサービスである学習システムについて、「完成後にどのようなものが出来上がるのか」を具体的に示す点でした。

ハードウェアと違って、ソフトウェアは完成形が見えにくいものです。そのため、どんな仕組みができ上がり、それによって具体的にどの業務が削減されるのかを、審査側にイメージしてもらうための説明に注力しました。

この事例の本質は、評価やフィードバックの自動化によって担当者の負担を減らし、できた時間を実習生への指導に充てるという点にあります。単なる効率化にとどまらず、業務の質向上との両立を図った点が、この事例の大きな特徴といえるでしょう。

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【クリーニング業】大型設備の導入で、受注拡大に対応した事例


省力化は、必ずしも小規模な改善にとどまるものではありません。
業務量の増加や受注拡大に対応するため、設備そのものを大きく見直す選択もあります。

次は、大型設備の導入によって事業全体の処理能力を高めた事例です。

業務用寝具やリネン類のクリーニングを行う企業では、病院や宿泊施設、ユニフォーム関連などからの依頼が年々増えていました。地域内でも一定の規模を担う存在となり、安定した受注が続く一方で、現場には課題が生じていました。

従来使用していたのは小型の装置で一度に処理できる量が限られていたため、毎回入れ替え作業を行わなければならず、工程全体に時間と手間がかかっていたのです。今後、業績を伸ばしていくためには、この作業サイクルを見直し、人が関与する時間をできるだけ減らす必要がありました。

【導入設備】
プレス式脱水機、自動検査装置

【投資額と補助金額】
設備投資額:約1億6,000万円
交付決定額:約5,833万円

新たに導入するプレス式脱水機は、一度に処理できる量が大きく増えます。また、仕上がりをカメラで確認する自動検査装置を併せて導入することで、確認作業も機械に任せられるようになっています。

申請のポイント
・処理量を増やしながら、人が介在する工程を減らすためには、小型設備では限界がある点を説明
・主となる大型設備だけでなく、それらを安定して稼働させるための付帯設備まで含めて補助金の対象として整理

今回の設備選定では、設備を大型化し、人の手を加える回数をできるだけ減らすことを重視しました。そのうえで、大型設備を安定して稼働させるため、付帯設備として大型コンプレッサーも併せて更新しています。

この地域において、同規模でリネンサプライ事業を手がけている事業者は多くなく、周囲からの依頼が集まりやすい状況にありました。実際に増加する受注へ安定して応えていくためには、既存設備のままでは限界があり、このタイミングでの設備投資は不可欠であったといえます。

このように、設備規模そのものを見直す選択も、省力化投資のうちの一つです。

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【飲食・小売業】AI画像認識レジの導入で会計待ちを解消した事例


ここまで見てきた事例はいずれも、工場や業務拠点での省力化でした。
しかし、省力化の視点は、店舗運営の現場にも広がっています。

最後に紹介するのは、来店対応の効率化に取り組んだ事例です。

来店客数の多いベーカリーでは、時間帯によって店内が常に混み合い、会計待ちが発生しやすい状況が続いていました。商品の製造スピードには限界があるため、業務全体を見直す中で、最も改善余地が大きい工程として挙がったのがレジ業務です。

ベーカリーで扱う商品は種類が多く、形や見た目が似ているものも少なくありません。そのため、会計時には一つずつ確認する必要があり、混雑時にはレジ業務の負担が大きくなっていました。

【導入設備】
画像認識AIレジ(複数店舗)

【投資額と補助金額】
申請額:約2,300万円
交付予定額:約1,150万円

新たなレジシステムは、商品をトレーに置くだけでAIが種類を判別し、自動で会計処理を行います。これにより、従業員が商品を一つずつ確認する作業が不要となり、会計時間の短縮と業務負担の軽減につながっています。

また、同一のシステムを複数店舗に導入することで、会計データの形式や管理方法を統一し、店舗ごとの対応にとどまらず、集計や管理業務を含めた事業全体の効率化を図っています。

申請のポイント
・レジ業務が業務全体の中で改善余地の大きい工程である点を整理
・複数店舗に同一設備を導入することで、事業全体の省力化につながる構造を説明

この事例は、製造現場などのバックヤードではなく、顧客と接する会計の場面を抜本的に省力化した点に特徴があります。レジ業務を自動化することで、会計待ちという店舗課題を解消し、スムーズな来店対応と従業員の負担軽減を同時に実現した好例といえます。

検討の過程では、画像認識レジが会計業務の省力化と相性が良く、過去にも類似の採択事例が存在していたことも大きなポイントでした。「類似事例での採択実績がある」という事実は、申請の可能性を判断するうえで重要な後押しとなりました。

まとめ

今回見てきた採択事例からは、中小企業省力化投資補助金(一般型)において、「業務上の課題」や「設備導入によって現場がどう変わるのか」を明確に示している点が、評価につながっている可能性がうかがえます。

そのため、制度の活用を検討する際は、まず自社の課題と「設備導入で何を実現したいか」を整理することから始めてみてください。あわせて、自社と条件の近い事例を探してみることも、申請の可能性を判断する有効な手がかりとなります。

補助金ポータルでは、補助金・助成金の申請相談を受け付けています。検討の初期段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。

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