2026年7月8日の米軍によるイラン南部への追加攻撃で6月の停戦枠組みが事実上崩壊し、13日にはトランプ大統領がホルムズ海峡での対イラン海上封鎖再開を発表しました。ドバイ原油の再上昇を受け、7月23日〜29日のガソリン補助単価は1リットルあたり16.9円と、前週7.5円から9.4円拡大。約2カ月半ぶりの高水準ですが、変動が激しく先行きは不透明です。7月21日時点の全国平均価格は170.0円/L。物流・建設・銭湯・漁業・農業といった燃油依存業種では「補助が縮小すれば価格転嫁が追いつかない」「1便ごとに赤字が積み上がる」という声が続いています。
廃業や解雇を検討する前に、まず活用できる支援制度を確認しましょう。本記事では、2026年7月28日時点で中小企業・個人事業主・フリーランスが使える雇用維持・資金繰り・設備投資の支援策を、対象業種と金額つきで整理して紹介します。
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この記事の目次
中東情勢と燃油高騰の事業者への影響【2026年7月28日時点】
2026年7月時点の中東情勢は、6月18日にトランプ米大統領とペゼシュキアン イラン大統領が署名した「イスラマバード覚書(戦闘終結に向けた14項目)」が7月上旬に事実上破綻し、再びエスカレーション局面に入っています。日本は原油輸入の9割超が中東経由、うちホルムズ海峡通過は約8〜9割で、燃油価格・調達コスト・保険料の変動がそのまま事業コストを直撃する構造です。

参照:中東情勢を踏まえた燃料油・石油製品の安定供給確保及び重要物資の安定的な供給確保のための対応方針(案)
7月の主な動きは以下のとおりです。
- 7月8日:米中央軍がイラン南部シリク・ゲシュム島・バンダルアッバスを追加攻撃。トランプ大統領は「停戦は終わった」と発言
- 7月13日:トランプ大統領が対イラン海上封鎖の再開を発表
- 7月13日:資源エネルギー庁がホルムズ海峡代替ルートでの原油調達拡大を表明
- 7月16日〜22日:ガソリン補助単価が7.5円/Lへ(前週2.8円から+4.7円、9週ぶり拡大)
- 7月23日〜29日:ガソリン補助単価が16.9円/Lへ拡大(前週から+9.4円、2週連続増)
- 7月26日:カタールが海上航行規制を解除。ただしLNGの不可抗力宣言は9月中旬まで延長
- 7月27日時点:米イラン相互攻撃は一時停止するも、海上封鎖は継続。海峡通航状況に「変化なし」
燃料油価格の緊急的激変緩和措置は、2026年3月19日から再開・強化され、7月2日以降は「変動分(毎週改定)+調整単価(月次固定・7月分4.9円/L)」の二階建て構造で運用されています。政府は「中東情勢等対応予備費」2.5兆円を新設して基金の再原資に充てる方針ですが、事業者としては補助単価は毎週変わる前提で、雇用・資金繰り・設備投資の三方向で備えることが重要です。
なお、店頭ガソリン・軽油・灯油・重油の価格動向や、支給単価の週次改定については以下の関連記事で最新版を随時更新しています。
燃油高騰の影響が特に深刻な業種は?
燃油の値上がりが経営に直結する業種を整理すると、価格転嫁の難しさに共通点があります。
- 道路貨物運送業(トラック):軽油が一時180円台に迫り、物価高関連倒産の主要セクター。多層下請け構造で運賃転嫁が遅れがち
- 建設業:重機・ダンプの軽油、資材輸送運賃、アスファルト・塗料等の石油製品価格が上昇。中小の元請け・下請けほど転嫁が難しい
- 銭湯(公衆浴場):重油ボイラーで年間60万円超のコスト増も。入浴料が都道府県上限規制のため転嫁不可
- 漁業・内航船舶:出漁コスト急増で自主的操業縮小が発生。漁業経営セーフティネット構築事業だけでは補いきれない
- 農業・食品製造:温室ハウスの暖房用重油、乳製品工場のボイラー用A重油の供給・価格が逼迫
- 個人事業主・フリーランス(軽貨物・宅配等):燃料費を運賃に反映しにくく、収入減に直結
中小企業庁は2026年3月27日付で、トラック運送業・内航海運業などの業界団体に対し「燃料価格高騰時の価格転嫁の徹底」を要請しています。取引先との価格交渉が難航する場合は、下請Gメンや各地の下請かけこみ寺への相談も検討してください。
雇用調整助成金は中東情勢の売上減少でも使える?【中小企業2/3助成】
雇用調整助成金は、経済上の理由で事業縮小を余儀なくされた事業主が、休業・教育訓練・出向によって従業員の雇用を維持した場合に費用の一部を国が助成する制度です。中東情勢による受注減や売上減も「経済上の理由」に該当し、要件を満たせば申請できます。中小企業の助成率は2/3、1人1日あたりの上限額は8,870円(令和7年8月1日改定、令和8年4月以降も継続)です。- 助成率:中小企業2/3、大企業1/2(支給日数30日到達後は教育訓練実施率により変動)
- 上限額:1人1日あたり8,870円(令和7年8月1日改定・令和8年度も継続)
- 教育訓練加算:1人1日あたり1,200円(上限外加算)
- 支給日数:1年間で最大100日、3年間で最大150日
- 売上要件:最近3か月の売上高が前年同期比10%以上減少(生産量要件)
- その他:労使協定の締結、雇用保険適用事業主であること
中東情勢を理由とする受注減・売上減も対象になりますが、雇用保険被保険者を雇っていない一人親方・個人事業主本人の休業には使えない点に注意が必要です。従業員を1人でも雇用していれば対象となる可能性があります。漁業者が「不漁を直接の理由」とした休業は対象外ですが、燃油コスト増による経営悪化を理由とする場合は対象となりえます。制度の詳細・申請方法・不正受給対策は以下の記事で解説しています。
未払賃金立替払制度とは?倒産時に賃金の80%が支給される
未払賃金立替払制度は、企業が倒産した場合に退職した労働者が受け取れなかった賃金・退職金の80%を、独立行政法人労働者健康安全機構が立て替えて支払う制度です。中東情勢に伴う燃油高騰で万が一の事業破綻に至った際、従業員の生活を守るセーフティネットとして機能します。
- 対象:倒産した企業(法的整理・事実上の倒産)に勤務していた退職者
- 対象となる未払賃金:退職日の6か月前から立替払請求日の前日までの未払賃金・退職金
- 立替払割合:未払賃金総額の80%(年齢区分により上限88万円〜296万円)
- 申請窓口:所轄の労働基準監督署
事業主向けの制度ではなく、あくまで万が一の際に従業員を守るための最後の砦です。経営が苦しくなった場合は、まず雇用調整助成金やセーフティネット貸付など事業継続を支援する制度から検討してください。制度の詳細は以下の記事をご確認ください。
セーフティネット貸付は個人事業主でも使える?【日本政策金融公庫】
セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)は、社会的・経済的環境の変化により一時的に売上が減少しているが中長期的には回復が見込まれる中小企業・小規模事業者・個人事業主向けの融資制度です。日本政策金融公庫が直接融資し、個人事業主・フリーランスは国民生活事業から申し込めます。
- 対象:外的要因で一時的に業況悪化しているが、中長期的に回復が見込まれる中小企業・小規模事業者・個人事業主
- 対象要件:最近3か月の売上高が前年同期または前々年同期比で5%以上減少等
- 貸付限度額:中小企業事業7億2,000万円、国民生活事業7,200万円
- 貸付期間:設備資金20年以内、運転資金10年以内(うち据置期間3年以内)
- 貸付利率:基準利率(2026年5月時点で年3.4〜5.0%程度、資金使途・期間・保証形態により変動)
注目したいのは、中東・ウクライナ情勢や原油価格上昇の影響を受け、かつ売上高総利益率または売上高営業利益率が前期比5%以上減少している場合は、基準利率から0.4%が控除される特例利率が適用される点です。トラック運送業・建設業・銭湯・漁業など、燃油高騰の影響を直接受けて利益率が悪化している事業者にとって、活用の優先度が高い制度といえます。
2026年3月23日以降、中小企業庁は全国の日本政策金融公庫・商工組合中央金庫・信用保証協会・商工会議所・よろず支援拠点等に「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」を設置しています。この窓口経由であれば、通常の売上5%以上減少の数値要件を満たさない場合でも、資金繰りに著しい支障をきたしているまたはそのおそれがあれば対象となります。まずは最寄りの日本政策金融公庫支店または特別相談窓口に相談してみてください。
公式ページ:経営環境変化対応資金(日本政策金融公庫)
セーフティネット保証5号とは?583業種指定・別枠80%保証
セーフティネット保証5号は、業況悪化業種に属する中小企業が信用保証協会の別枠80%保証を受けて民間金融機関から融資を受けやすくする制度です。日本政策金融公庫のセーフティネット貸付とは別枠で活用でき、両制度の併用も可能です。
- 指定業種数:583業種(2026年7月1日指定・前回4月1日の520業種から拡大)
- 対象:指定業種に属し、最近3か月の売上高等が前年同期比5%以上減少している中小企業者
- 保証割合:一般保証とは別枠で借入金額の80%を保証
- 申請の流れ:市区町村で認定を受けた後、金融機関・信用保証協会に申込み
- 事前相談:2026年6月11日から全国の信用保証協会で受付開始
トラック運送業・内航海運業・冷凍冷蔵倉庫業・道路旅客運送業・銭湯・水産加工業など、燃油高騰や物流コスト上昇の影響を強く受ける業種が幅広く指定されています。自社の日本標準産業分類細分類コードが指定業種に含まれるかは、中小企業庁のリストで確認できます。
公式ページ:中東情勢等を踏まえた中小企業・小規模事業者向け支援について(中小企業庁)
省エネ設備投資に使える補助金は?【中長期のコスト削減策】
燃油コスト負担そのものを下げる中長期対策として、省エネ設備・省力化設備の導入に補助金を活用する選択肢があります。融資と併用しやすく、事業継続力の底上げにも有効です。
小規模事業者持続化補助金は個人事業主でも申請できる?
小規模事業者持続化補助金は、省エネ型ボイラー・LED照明・高効率空調などの導入や販路開拓に活用できる補助金です。従業員数20名以下(商業・サービス業は5名以下)の事業者が対象で、個人事業主・フリーランスも申請できます。補助率2/3、補助上限は通常枠で50万円〜(賃金引上げ特例等で上乗せあり)です。
業務改善助成金の令和8年度スケジュールは?
業務改善助成金は、事業場内最低賃金の引き上げと生産性向上設備の投資を組み合わせた助成制度です。令和8年度は9月1日から申請受付が始まり、締切は「地域別最低賃金の発効日の前日」または「11月30日」の早い方。賃上げコースは50円・70円・90円の3コースに再編され、上限は一般事業者で最大450万円、物価高騰要件を満たす特例事業者で最大600万円です。従業員を1人以上雇用していれば個人事業主も対象で、省エネ機器・高効率設備の導入に活用できます。
省力化投資補助金は運送業・製造業で使える?
中小企業省力化投資補助金は、人手不足解消と生産性向上のための設備投資を支援する制度です。トラックの自動運行支援システム、倉庫の自動搬送機、製造工場のロボットアーム、宿泊業のフロント自動化機器などが対象になりえます。カタログ注文型と一般型があり、燃油高騰対応そのものではありませんが、業務効率化を通じて間接的にコスト削減効果を得られます。
建設業・運送業が中東情勢で優先的に使うべき制度は?
建設業・運送業は軽油・重機燃料・アスファルト等の石油製品コストが経営に直結するため、原油価格高騰の影響が最も直接的に及ぶ業種として位置付けられています。優先度は次のとおりです。
- セーフティネット保証5号(別枠80%保証):道路貨物運送業・建設業関連の多くが指定業種。市区町村認定+信用保証協会申請
- セーフティネット貸付(特例利率):燃油コスト増+利益率5%以上減で基準利率から0.4%控除
- 雇用調整助成金:受注減が売上10%以上減少に達した場合、休業手当の2/3を助成
- 価格転嫁の相談:業界団体への価格転嫁徹底要請文が発出済み。下請Gメン・下請かけこみ寺に相談可能
- 設備投資補助金:省エネ・省力化投資に持続化補助金、業務改善助成金、省力化投資補助金など
トラック運送業では、国土交通省と経済産業省の連携により、燃料油供給支障に対する個別対応も継続されています。
個人事業主・フリーランスが使える中東情勢関連支援は?
個人事業主・フリーランスでも活用できる支援制度は複数あります。ただし、雇用保険被保険者を雇っていない一人親方本人の休業には雇用調整助成金は使えないため、融資・保証・補助金が中心になります。
- セーフティネット貸付(国民生活事業):貸付限度額7,200万円、基準利率マイナス0.4%の特例利率も適用可
- セーフティネット保証5号:指定583業種に属していれば、別枠80%保証で民間融資を受けやすくなる
- 小規模事業者持続化補助金:補助率2/3、通常枠50万円〜。省エネ設備・販路開拓に活用可
- 業務改善助成金:従業員を1人以上雇っていれば対象。設備投資に最大450万円(特例600万円)
- 特別相談窓口:数値要件を満たさなくても資金繰りが逼迫していれば相談可能
コロナ禍時の持続化給付金のような返済不要の現金給付は、2026年7月時点で事業者向けには実施されていません。「支援金」「給付金」を探している方は、上記の融資・保証・補助金の活用が基本方針となります。
中東情勢・燃油高騰関連の支援制度によくある質問
中東情勢を理由にした持続化給付金や特別給付金は支給されますか?
2026年7月時点で、コロナ禍時の持続化給付金のような返済不要の現金給付は事業者向けには実施されていません。政府の中東情勢対応は、①燃料油価格の緊急的激変緩和措置(元売への補助で店頭価格を抑制)、②雇用調整助成金など既存の雇用維持支援、③セーフティネット貸付・保証5号など既存の資金繰り支援、④省エネ設備投資への補助金、の4本柱で構成されており、家計向けには2026年7〜9月の電気・都市ガス料金支援(予備費5,135億円、3か月合計約5,000円軽減)が実施されています。事業者向けの一時金給付は現時点で予定されていないため、既存の融資・助成金・補助金の活用が基本方針となります。
個人事業主・フリーランスでも中東情勢関連の支援制度は使えますか?
はい、複数の制度が使えます。代表的なのはセーフティネット貸付(国民生活事業・貸付限度額7,200万円)、セーフティネット保証5号(別枠80%保証)、小規模事業者持続化補助金(補助率2/3、上限50万円〜)です。従業員を1人以上雇っていれば業務改善助成金(最大450万円・特例600万円)も対象になります。ただし、雇用調整助成金は雇用保険適用事業主が対象のため、従業員を1人も雇っていない一人親方本人の休業には使えません。融資・保証・補助金から検討するのが基本です。
建設業や運送業でも中東情勢関連の支援制度は対象になりますか?
対象です。建設業・運送業は軽油・重機燃料・アスファルト等の石油製品コストが経営に直結する典型業種で、道路貨物運送業や建設業関連の多くはセーフティネット保証5号の指定583業種に含まれています。セーフティネット貸付では、原油価格上昇の影響を受け売上高利益率が前期比5%以上減少している場合、基準利率から0.4%控除の特例利率が受けられます。国土交通省・経済産業省はトラック・建設業界団体に対し価格転嫁の徹底を要請しており、下請Gメン・下請かけこみ寺に価格交渉の相談もできます。
燃油が高騰してコストが増えたが売上はそれほど下がっていない場合、雇用調整助成金は使えますか?
雇用調整助成金の申請には、最近3か月の売上高が前年同期比で10%以上減少している必要があります(生産量要件)。燃油コストが増えても売上そのものが10%以上減っていなければ要件を満たしません。ただし、燃油高騰を受けて荷主からの受注が減少したり、顧客離れが起きて売上が落ちている場合は対象となりえます。まず過去3か月の売上を前年同期と比較して確認してください。
詳しくはこちら:雇用調整助成金【2026年・令和8年】休業・教育訓練の支援内容と申請方法を解説
セーフティネット貸付とセーフティネット保証5号の違いは何ですか?
セーフティネット貸付は日本政策金融公庫から直接融資を受ける制度で、中小企業事業7億2,000万円・国民生活事業7,200万円が貸付限度額です。一方、セーフティネット保証5号は信用保証協会が別枠80%保証を付けることで、民間金融機関から融資を受けやすくする制度で、市区町村の認定が必要です。指定業種は2026年7月1日に583業種に拡大されました。両制度は財源・窓口が異なるため、要件を満たせば併用も可能です。
セーフティネット貸付の特別相談窓口はどこにありますか?
2026年3月23日以降、中小企業庁は全国の日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、よろず支援拠点等に「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」を設置しています。この窓口経由であれば、通常の売上5%以上減少要件を満たさない場合でも、資金繰りに著しい支障をきたしている、またはそのおそれがあれば対象となります。まずは最寄りの日本政策金融公庫支店または商工会議所に電話か来店で相談してください。
ホルムズ海峡の情勢は補助金・助成金の内容に影響しますか?
直接的には、燃料油価格の緊急的激変緩和措置の週次支給単価がホルムズ海峡の情勢や原油相場に応じて変動します。2026年7月8日の米軍追加攻撃と13日の海上封鎖再開を受けて原油が再上昇し、7月23〜29日の支給単価は前週の7.5円/Lから16.9円/Lへ拡大しました。また、政府は2026年度補正予算で「中東情勢等対応予備費」2.5兆円を新設し、燃料油補助・電気ガス支援の財源に充てる方針です。中小企業向けの制度自体(雇用調整助成金・セーフティネット貸付/保証)は制度枠組みの変更はありませんが、指定業種の追加や特例利率の適用範囲は情勢に応じて随時見直されています。
漁業の燃油補塡(セーフティネット構築事業)と雇用調整助成金は同時に使えますか?
漁業経営セーフティネット構築事業(燃油価格差補塡)と雇用調整助成金は所管省庁・制度目的が異なるため、要件を満たせば両制度の活用が可能です。ただし、雇用調整助成金は雇用保険被保険者を雇用していることが前提のため、個人漁業者が単独で漁を行っている場合は対象外です。従業員を雇用している漁業法人等であれば対象となりえます。
参考:水産庁 漁業経営セーフティーネット構築事業
未払賃金立替払制度は倒産していなくても使えますか?
未払賃金立替払制度は、法的整理(破産・民事再生など)または事実上の倒産(事業停止で再開見込みがない状態)が前提となります。まだ事業を継続している段階では利用できません。経営が苦しい段階では、まず雇用調整助成金やセーフティネット貸付、セーフティネット保証5号など事業継続を支援する制度の活用を検討してください。
省エネ設備の導入にも中東情勢関連の補助金は使えますか?
はい、省エネ設備・省力化設備の導入には複数の補助金が使えます。省エネ型ボイラーへの更新、LED照明の導入、高効率空調機器の入替などには、小規模事業者持続化補助金(補助率2/3、上限50万円〜)、業務改善助成金(令和8年度・上限450万円、特例600万円)、省エネ補助金SIIの各事業区分、中小企業省力化投資補助金などが活用できます。業務改善助成金は令和8年度9月1日から申請受付が始まる予定です。燃油コスト負担そのものを下げる中長期対策として、融資と併用しての活用がおすすめです。
まとめ
2026年7月28日時点の中東情勢は、7月8日の米軍追加攻撃と13日の海上封鎖再開により6月停戦の枠組みが事実上崩壊し、原油相場と燃料油補助単価は大きく変動しています。7月23〜29日のガソリン補助単価は16.9円/Lに拡大しましたが、変動は激しく先行きは不透明です。
廃業・解雇に踏み切る前に、雇用調整助成金(雇用維持)・未払賃金立替払制度(従業員保護)・セーフティネット貸付(資金繰り・国民生活事業7,200万円)・セーフティネット保証5号(別枠80%保証・583業種指定)・小規模事業者持続化補助金・業務改善助成金・省力化投資補助金(設備投資)を、自社の状況に合わせて活用しましょう。個人事業主・フリーランス・建設業・運送業・漁業なども多くの制度で対象になります。数値要件を満たさない場合でも、全国の日本政策金融公庫・信用保証協会・商工会議所等の「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」に相談することから始めてください。
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