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工場等のボイラ・空調・生産設備更新で使える補助金「工場・事業場型(Ⅰ型)」とは?

公開日:2026/5/27 更新日:2026/3/27
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省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の、工場・事業場型(Ⅰ型)は、工場・事業場全体で設備の省エネ化を目指す事業者を支援する制度です。経費負担を抑えながら、生産ラインの更新や、ビル・店舗などでの省エネ設備への投資を進められます。

今回は省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金・工場・事業場型(Ⅰ型)の対象設備や採択事例、概要をまとめました。

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この記事の目次

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工場・事業場型(Ⅰ型)実際に採択された設備の例

工場・事業場型(Ⅰ型)は、様々な業種の工場や店舗、設備等で活用されています。過去の採択例から、実際に導入された設備の例を見ていきましょう。

区分具体事例
薬品工場の省エネルギー化メタノール蒸留塔においてヒートポンプを加熱源とする濃縮塔を設置。加えて高効率蒸気ボイラに更新する
珈琲店の省エネルギー化店舗内の空調及び照明を高効率設備に更新
宿泊施設の省エネルギー化高効率空調設備に更新
ビルの省エネルギー化空調設備を高効率ビル用マルチエアコンに更新
冷凍冷蔵設備の省エネルギー化冷凍装置を先進設備の冷凍機に更新
パチンコ店の省エネルギー化高効率空調の導入
クリーニング工場の省エネルギー化洗濯・脱水・乾燥工程にオーダーメイド設計を施し、高効率設備へ更新
印刷工場の省エネルギー化印刷機、高効率空調、LED照明を導入

出典:令和6年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金

そのほか、印刷会社のオーダーメイド型の高効率印刷機への更新や、本社事業所の照明を連続調光制御LEDに更新といった取組が採択されています。

補助対象となる設備と申請枠について

工場・事業場型(Ⅰ型)は、対象設備ごとに申請枠が設定されています。詳しくは、以下の表をご覧ください。

対象設備申請枠詳細
①先進設備・システムの導入先進枠SIIが設置した外部審査委員会で審査・採択し、公表した設備
②オーダーメイド型設備の導入一般枠または中小企業投資促進枠機械設計が伴う設備または事業者の使用目的や用途に合わせて設計・製造する設備
③指定設備の導入SIIがあらかじめ定めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、公表した設備

先進設備・システムを導入する場合は「先進枠」で申請します。オーダーメイド型設備や指定設備を導入する場合、中小企業者は「中小企業投資促進枠」、それ以外の者は「一般枠」となります。

①先進設備・システム

先進設備・システムとは、SIIが設置した外部審査委員会で審査・採択し、公表した設備です。先進枠での応募が可能です。

対象となる設備名やメーカーに関しては、以下のSIIホームページから確認できます。

参考:先進設備・システムの補助対象設備一覧

②オーダーメイド型設備

オーダーメイド型設備とは、事業者の使用目的や用途に合わせて設計・製造する設備等で、設計図書等の納品物があるものを指します。オプションの追加や組み合わせ設備等は、オーダーメイド型設備として申請できません。

また工事用図面、単線結線図のみを設計図書等として提出することも不可です。具体的には、以下の設備が想定されています。

区分詳細
①新規設計の設備
(フルオーダー品)
使用用途等に応じて、設備全体のエネルギー消費効率等を考慮して新たに設計・製造した設備
②類似設計の設備
(カスタマイズ品)
既存機器・システムを応用、または組み合わせて、特別な仕様の部品等を製造するために設計した設備等
③システム設計を伴う設備
(生産設備等を組み合わせた製造ライン)
製造工場等において、生産設備等を組み合わせて設計した製造ライン
④システム設計を伴う設備
(自動化装置等を組み合わせた製造ライン)
製造した加工品の作業工程を自動化するために、搬送機械等とフルオーダー品・カスタマイズ品の設備を連携させて設計した製造ライン

申請は、オーダーメイド型設備の申請と同様に、中小企業者は「中小企業投資促進枠」、それ以外の場合は「一般枠」で行ってください。

③指定設備

指定設備の対象となる区分は、以下のとおりです。

■高効率空調(業務・産業用エアコン等)
■産業ヒートポンプ
■業務用給湯器
■高性能ボイラ
■高効率コージェネレーション
■低炭素工業炉
■変圧器
■冷凍冷蔵設備
■産業用モータ
■制御機能付きLED照明器具
■工作機械
■プラスチック加工機械
■プレス機械
■印刷機械
■ダイカストマシン

そのほか、「SIIが認めた高性能な設備」として指定した設備も対象となります。なお指定設備は、SIIホームページから確認できます。一般枠または中小企業投資促進枠で申請可能です。

工場・事業場型(Ⅰ型)の詳細と要件

工場・事業場型(Ⅰ型)の主な申請要件は、以下のとおりです。

■「エネルギー使用量が1,500kl以上の工場・事業場」と「中小企業者に該当しない会社(みなし大企業を含む)」は、省エネ法に基づき作成した中長期計画等に記載されている事業であること。
■経費当たり計画省エネルギー量が補助対象経費1,000万円あたり1kl以上の事業であること
■導入した補助対象設備の1年間のエネルギー使用量と省エネルギー効果を報告できること
■トップランナー制度対象機器を導入する場合は、トップランナー基準を満たす機器であること

対象事業者

対象となる事業者は、以下の要件を満たしている必要があります。

■国内において事業活動を営んでいる法人・個人事業主
■事業の実施に必要な経営基盤を有し、事業の継続性が認められること
■補助対象設備の所有者であり、その補助対象設備を処分制限期間、継続的に使用すること
■経済産業省から補助金交付等停止措置または指名停止措置が講じられていないこと
■事業区分毎に定める期間において、補助対象設備のエネルギー使用量と省エネルギー効果を報告できる事業者であること

なお、大企業については、以下の要件が設定されています。

・省エネ法の事業者クラス分け評価制度において『Sクラス』または『Aクラス』に該当する事業者
・中長期計画書の「ベンチマーク指標の見込み」に記載された2030年度(目標年度)の見込みが、目標値を達成する事業者

申請枠ごとの省エネ要件と補助率

工場・事業場型(Ⅰ型)の、申請枠ごとの省エネ要件は、下のとおりです。

先進枠一般枠中小企業投資促進枠
省エネ要件
(原油換算量ベース)
以下のいずれかを満たすこと
・省エネ率+非化石割合増加率:30%以上
・省エネ量+非化石使用量:1,000kl以上
・エネルギー消費原単位改善率:15%以上
以下のいずれかを満たすこと
・省エネ率+非化石割合増加率:10%以上
・省エネ量+非化石使用量:700kl以上
・エネルギー消費原単位改善率:7%以上
以下のいずれかを満たすこと
・省エネ率+非化石割合増加率:7%以上
・省エネ量+非化石使用量:500kl以上
・エネルギー消費原単位改善率:5%以上
投資回収年数5年以上5年以上3年以上
補助率・中小企業者等 2/3
・大企業、その他 1/2
・中小企業者等 1/2
(投資回収年数が7年未満の場合は1/3)
・大企業、その他 1/3
(投資回収年数が7年未満の場合は1/4)
1/2
(投資回収年数が5年未満の場合は1/3)

なお限度額は、いずれも以下のとおりです。

上限額15億円/年度(非化石申請時:20億円/年度)
下限額100万円/年度

複数年度事業の場合、1年度目については、補助金限度額の下限額の定めがありません。

工場・事業場型(Ⅰ型)と設備単位型(Ⅲ型)の違いは?

工場や事業場等の設備投資に使える補助金として、工場・事業場型(Ⅰ型)の他に、設備単位型(Ⅲ型)も挙げられます。それぞれの主な違いは、以下のとおりです。

工場・事業場型(Ⅰ型)設備単位型(Ⅲ型)
補助対象の設備先進的な省エネ設備や、脱炭素目的の燃転を伴う設備等の更新汎用的な15設備の更新
内容先進設備・システムまたはオーダーメイド型設備、指定設備へ更新等SIIがあらかじめ定めた対象設備への更新を支援
対象事業者国内において事業活動を営んでいる法人及び個人事業主(共通)
補助額100万円~15億円(年度)
非化石申請時は上限額20億円
30万円~1億円(事業全体)
要件以下のいずれかを満たすこと(先進枠)
・省エネ率+非化石割合増加率:30%以上
・省エネ量+非化石使用量:1,000kl以上
・エネルギー消費原単位改善率:15%以上
以下のいずれかを満たすこと
・省エネ率10%以上
・省エネ量1kl以上
・経費当たり省エネ量1kl/千万円以上

Ⅰ型のほうが補助上限額が高く設定されていますが、細かい省エネ要件が設定されています。一方でⅢ型は補助上限額がⅠ型より低いですが、比較的わかりやすい要件となっています。

なお、工場・事業場型(Ⅰ型)と設備単位型(Ⅲ型)は、補助金の区分としては「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」と「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」に分かれます。それぞれ補助額や対象者が異なりますので、適したほうを選びましょう。

工場・事業場型(Ⅰ型)の申請手順

申請はSIIホームページにてアカウント登録し、Webで行います。2025年度の交付申請の流れは、以下の通りです。

①補助事業ポータルのアカウント登録をする
②更新する設備・システム等を検討する
③見積を取得する
④交付申請に必要な書類を収集・作成する
⑤補助事業ポータルの入力を行い、書類を郵送する

補助金の支払いを受けた後は、成果報告を行ってください。

工場・事業場型(Ⅰ型)に関するよくある質問

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金・工場・事業場型(Ⅰ型)に関する、よくある質問と回答をまとめました。

新たに事業活動を開始する新築・新設の事業所に導入する設備は対象になる?

新たに事業活動を開始する新築・新設の事業所に導入する設備は、補助対象外です。

共同申請者(リース会社)からの「レンタル」契約でも申請可能?

レンタル契約での申請はできません。

併用可能な補助金等は?

以下のものが併用可能です。
■物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を財源とした地方公共団体等の補助金
■地方公共団体等が独自に措置する税制による補助金 等


参考:省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金 よくあるご質問

まとめ

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の工場・事業場型(Ⅰ型)では、先進設備・システム、オーダーメイド型設備、指定設備の3種類が対象となります。省エネ率や省エネ量、エネルギー消費原単位改善率などの要件を満たした設備が対象です。

省エネ設備の導入は、環境問題への姿勢を示すだけでなく、長期的に支出を抑えることにもつながります。支援を上手に活用して、設備の改革を進めていきましょう。

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