「店舗の業務用エアコンを高効率機に入れ替えたい」「工場や事務所のLED照明を補助金で更新したい」「老朽化した変圧器や業務用給湯器を一斉に新しくしたい」
こうした単一設備の更新を支援するのが、「設備単位型(Ⅲ型)」(正式名称:令和7年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業費補助金/省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金)です。
業務用エアコン、制御機能付きLED照明、変圧器、冷凍冷蔵設備、業務用給湯器、工作機械など15区分の指定設備が対象で、補助率は従来枠で1/3、新設のGX設備単位型トップ性能枠では更新事業で1/2、上限額は最大3億円。事業所全体の省エネ計画を組まずに設備単位で申請できるのが特徴です。2次公募は2026年6月1日(月)〜7月9日(木)17時必着です。
本記事では、対象設備15区分とLED照明の補助条件、3つの申請枠の違い、補助率と上限額、申請要件、2026年度のスケジュール、採択事例まで、申請検討に必要な情報を整理して解説します。
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・工場等のボイラ・空調・生産設備更新で使える「工場・事業場型(Ⅰ型)」
・工場の化石燃料ボイラや工業炉を補助金で転換!「電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)」
・【★本記事】空調・冷蔵設備・制御機能付きLEDで使える「設備単位型(Ⅲ型)」
・エネルギー代が高いが何から始めれば?「エネルギー需要最適化型(Ⅳ型)」
合わせて読みたい:【2026年】省エネ・非化石転換補助金とは?2つの申請型と4つの事業区分をわかりやすく整理
この記事の目次
設備単位型(Ⅲ型)の3つのポイント
①単一設備の更新を、事業所全体の計画なしで申請できる
Ⅰ型(工場・事業場型)が「事業所全体の省エネ計画」を前提とするのに対し、Ⅲ型は更新する設備ごとに省エネ要件を満たせば申請可能です。「業務用エアコン1〜数台の更新」「店舗のLED照明への切り替え」「変圧器の更新」など、ピンポイントの設備投資に向いた制度設計になっています。
省エネ要件は、省エネ率10%以上、省エネ量1kl以上、または経費当たり省エネ量1kl/千万円以上のいずれかを満たすことです。下限額は事業全体で30万円のため、小規模な投資でも申請対象になります。
②3つの申請枠で補助率と上限額が異なる
2026年度の設備単位型には、従来枠とGX設備単位型(メーカー強化枠・トップ性能枠)の3つの申請枠があります。従来枠は補助率1/3・上限1億円、GX要件を満たすメーカー製設備が対象のメーカー強化枠は補助率1/3・上限3億円、さらにトップ性能基準を満たす設備が対象のトップ性能枠は更新事業で補助率1/2・上限3億円となり、自社の設備選定に応じて支援額が変わります。
③2026年度2次公募は2026年6月1日〜7月9日
1次公募は2026年4月で終了し、現在は2次公募の受付期間です。公募締切は2026年7月9日(木)17時必着で、交付決定は2026年9月上旬の見込みとなっています。GX設備単位型については3次公募も予定されており、詳細はSII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)のホームページで公表される予定です。
Ⅲ型とⅠ型の違いと向いている事業者
省エネ・非化石転換補助金には、Ⅲ型(設備単位型)と Ⅰ型(工場・事業場型)という2つの大きな申請型があります。同じ15区分の指定設備(業務用エアコン・ボイラ・変圧器・工作機械等)が両方で対象になるため、どちらに申請すべきかは自社の状況によります。
Ⅲ型(設備単位型)が向いている事業者
・業務用エアコン、LED照明、変圧器、給湯器など単一設備の更新が目的
・事業所全体の省エネ計画は策定しない/策定できない
・SIIの指定設備リストにある汎用設備の更新が中心
・比較的小規模な投資(30万円〜数千万円)
・店舗・事務所・中小規模の工場での設備更新
Ⅰ型(工場・事業場型)が向いている事業者
・工場・事業場全体での省エネルギー計画を策定できる
・補助対象経費が5千万円を超える大規模な設備投資
・複数年度にわたる継続的な設備更新計画がある
・サプライチェーン上の複数企業で共同実施したい
・先進設備・システムやオーダーメイド型設備を導入予定
Ⅰ型のほうが補助率(最大2/3)と上限額(単年度15億円、複数年度40億円)は手厚いですが、事業所全体での省エネ計画と複数の証憑書類が必要です。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
【2026年度】工場のボイラ・エアコン・生産設備更新で使える省エネ補助金「工場・事業場型(Ⅰ型)」を解説
Ⅲ型の対象設備:15区分とトップ性能設備
設備単位型では、SIIがエネルギー消費効率の基準を満たすと認め、補助対象として公表した15区分の「指定設備」が対象となります。さらに、GX設備単位型のトップ性能枠では、これらの中からさらに高性能な「トップ性能設備」が対象です。
指定設備15区分(ユーティリティ設備・生産設備)
・高効率空調(業務用エアコン、ビル用マルチエアコン、ガスヒートポンプエアコン等)
・産業ヒートポンプ
・業務用給湯器
・高性能ボイラ
・高効率コージェネレーション
・低炭素工業炉
・変圧器
・冷凍冷蔵設備(業務用冷蔵庫・冷凍庫・ショーケース等)
・産業用モータ
・制御機能付きLED照明器具
【生産設備】
・工作機械(工程集約型加工機(複合加工機・5軸制御マシニングセンタ等)を含む。2次公募から新設)
・プラスチック加工機械
・プレス機械
・印刷機械
・ダイカストマシン
このほか「SIIが認めた高性能な設備」も対象に含まれます。具体的な対象機種は、SIIホームページの設備単位型 補助対象設備一覧ページから検索できます。
LED照明の補助は「制御機能付き」が必須条件
Ⅲ型でLED照明を導入する場合、対象となるのは「制御機能付きLED照明器具」のみです。一般的なLEDシーリングライト・LEDダウンライト・LED蛍光灯への単純な置き換えは対象外で、以下の条件をすべて満たす照明システムが必要です。
・無線式調光制御、有線式調光制御、人感・明るさセンサ付調光制御のいずれかを実装
・照明制御器が25台以上の照明器具を制御できる
・スケジュール制御/明るさセンサによる一定照度制御/在・不在調光制御のうち、いずれか1つ以上を採用
・連続調光器具(調光下限値35%以下)と組み合わせる
・固有エネルギー消費効率の基準を満たす(昼光色・昼白色・白色:100lm/W以上、温白色・電球色:50lm/W以上)
また、以下に該当する場合は対象外となります。
・既設照明器具の改造を伴うもの
・コンセントから給電する照明器具
・蛍光ランプ・白熱電球・電球形LEDランプと互換性のある口金を持つもの
単純なLED交換を検討している場合は、お住まいの自治体が独自に実施する省エネ設備補助金や、別の助成制度の活用をご検討ください。
GX設備単位型 トップ性能枠の対象設備
GX設備単位型のトップ性能枠では、SIIが設置した第三者委員会が定めた「トップ性能基準」を満たす設備のみが対象となります。指定設備15区分のうち、対象は以下の5区分に限られます。
| 設備区分 | トップ性能設備の概要 |
|---|---|
| 高効率空調 | 高性能の省エネ性能を備えた空調本体に加え、クラウド上で高度なAI制御によって一層の省エネを実現する電気式パッケージエアコン |
| 産業ヒートポンプ | 中・高温帯で活用可能なヒートポンプ設備 (熱風・蒸気発生・MVR型蒸発装置) |
| 高性能ボイラ | 高性能の省エネ性能を備えたボイラ本体に加え、システム効率を最適化する台数制御装置により一層の省エネを実現するボイラ |
| 低炭素工業炉 | 省エネ性能に優れた高効率バーナー(リジェネバーナー、ラジアントチューブバーナー、高効率ラジアントチューブバーナー)を搭載した工業炉 |
| 産業用モータ | モータ単体:IECが定めたIE4以上のモータ 圧縮機:エアコンプレッサで発生する圧縮熱を回収し排熱を活用できる熱回収機能を搭載したもの |
トップ性能枠では、既存設備からの更新だけでなく、新築・新設の事業所への設備の新設も支援対象となります。新設の場合は補助率が1/5以内に下がります。
3つの申請枠:従来枠・メーカー強化枠・トップ性能枠の比較
2026年度(令和7年度補正予算)のⅢ型には、3つの申請枠があります。2次公募からはGX設備単位型のメーカー強化枠とトップ性能枠が新設されました。
| 申請枠 | 対象設備 | GX要件 | 更新/新設 |
|---|---|---|---|
| 従来枠 | 指定設備15区分すべて | 不要 | 更新のみ |
| メーカー強化枠 (GX設備単位型) |
指定設備15区分すべて (GX要件を満たすメーカー製に限る) |
メーカー側必須 | 更新のみ |
| トップ性能枠 (GX設備単位型) |
5区分のトップ性能設備 (高効率空調・産業ヒートポンプ・高性能ボイラ・低炭素工業炉・産業用モータ) |
メーカー側必須 | 更新および新設 |
メーカー強化枠は、従来枠と同じ15区分が対象ですが、GX要件にコミットするメーカーが製造する設備に限られる代わりに、上限額が3億円に引き上げられています。トップ性能枠はさらに高性能な設備のみが対象となり、補助率も優遇されています。
補助率と補助金限度額
各申請枠の補助率と上限額は以下のとおりです。中小企業者等と大企業等で補助率に違いはなく、申請枠そのもので決まる点がⅢ型の特徴です。
| 申請枠 | 更新/新設 | 補助率 | 上限額 | 下限額 |
|---|---|---|---|---|
| 従来枠 | 更新 | 1/3以内 | 1億円/事業全体 | 30万円 |
| メーカー強化枠 | 更新 | 1/3以内 | 3億円/事業全体 | 30万円 |
| トップ性能枠 | 更新 | 1/2以内 | 3億円/事業全体 | 30万円 |
| トップ性能枠 | 新設 | 1/5以内 | 3億円/事業全体 | 30万円 |
補助対象経費は設備費のみで、工事費は対象外となります(電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)では工事費も対象)。(Ⅳ)エネルギー需要最適化型と組み合わせて申請する場合は、各事業区分それぞれの上限額の合計を事業全体の上限額とします。
申請するための主な要件
設備単位型の申請には、対象設備の選定だけでなく、事業者要件や省エネ要件、省エネ法上の手続要件など、複数の条件をクリアする必要があります。以下、申請枠を問わず共通して確認すべき主な要件を整理します。
①対象事業者の要件
申請できるのは、国内で事業活動を営んでいる法人および個人事業主です。主な要件は以下のとおりです。
・事業の実施に必要な経営基盤を有し、事業の継続性が認められる
・補助対象設備の所有者であり、処分制限期間中は継続的に使用する
・経済産業省から補助金交付等停止措置・指名停止措置を受けていない
・補助対象設備のエネルギー使用量と省エネルギー効果を報告できる
・年間エネルギー使用量が原油換算1,500kl以上の特定事業者等は、省エネ法に基づき中長期計画書・定期報告書を提出済みであること
なお、風俗営業者や、公的資金の交付先として社会通念上適切と認められない者は対象外です。
②省エネ要件
指定設備への更新により省エネルギー化を図る事業であることが前提で、以下のいずれかを満たす必要があります。
・省エネ量1kl以上
・経費当たり省エネ量1kl/千万円以上
複数の設備を組み合わせた一体不可分なシステムについては、システム単位での導入前後比較が認められます。
③大企業の追加要件
大企業については、以下のいずれかを満たす場合のみ申請可能です。
・同制度でAクラスに該当(令和7年度定期報告書「特定第4表」の提出が必要)
・中長期計画書の「ベンチマーク指標の見込み」に記載された2030年度の見込みがベンチマーク目標値を達成する見通しがある
④省エネ法 特定事業者等の開示制度参加要件
年間エネルギー使用量が原油換算1,500kl/年以上の事業者(特定事業者等)は、省エネ法に基づく定期報告情報の開示制度への参加を宣言し、令和8年度公表分の開示シートを公表することが要件となります。
開示シートには、本補助金による計画および実績(省エネ効果を含む)を自由記述欄に記載する必要があります。交付決定までに、EEGS(省エネ法・温対法・フロン法電子報告システム)から開示制度への参加登録または「参加表明メール再送」ボタン押下時に送付される自動返信メールの写しを提出します。
⑤補助対象外となる事業
トップ性能枠の新設事業を除き、以下の事業は補助対象外です。
・新たに事業活動を開始する新築・新設の事業所へ導入する設備
・既存の事業所への新たな設備の増設
・事業活動に供していない設備の更新
・専ら居住を目的とした事業所・居住エリアにおける設備更新
・発電設備を新たに導入する場合で、売電を目的とするもの
・売電する事業所で発電設備を更新する場合に、売電量が増加するもの
・環境アセスメント制度対象(出力11.25万kW以上の火力発電所)の事業所に設置するコンバインドサイクル発電方式の設備(廃熱を事業所内で活用する熱電併給型を除く)
申請パターンと(Ⅳ)型との組み合わせ
設備単位型では、以下の5つの申請パターンが用意されています。さらにいずれのパターンも、(Ⅳ)エネルギー需要最適化型(EMS導入)と組み合わせて申請することが可能です。
| 類型 | 事業区分 | 枠 | 更新/新設 |
|---|---|---|---|
| ① | (Ⅲ)設備単位型 /(Ⅲ)GX設備単位型 |
従来枠 /メーカー強化枠 |
更新 |
| ② | (Ⅲ)GX設備単位型 | トップ性能枠 | 更新 |
| ③ | (Ⅲ)GX設備単位型 | トップ性能枠 | 新設 |
| ④ | (Ⅱ)電化・脱炭素燃転型 | — | 更新/改造 |
| ⑤ | (Ⅱ)電化・脱炭素燃転型 | — | 新設 |
なお、(Ⅳ)エネルギー需要最適化型を単独で申請する場合は、設備単位型ではなく工場・事業場型側で申請する必要があります。EMS単独申請の詳細は、「エネルギー需要最適化型(Ⅳ型)」をご覧ください。
また、化石燃料設備からの電化や水素対応設備の導入を検討している場合は、設備単位型ではなく「電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)」が対象です。
2026年度のスケジュール
| 公募回次 | 公募期間 | 交付決定(予定) |
|---|---|---|
| 1次公募 | 2026年3月30日(月)〜 4月27日(月)17時必着 ※終了 |
2026年6月中旬 |
| 2次公募 | 2026年6月1日(月)〜 7月9日(木)17時必着 |
2026年9月上旬(予定) |
| 3次公募 (GX設備単位型のみ) |
詳細決まり次第 SIIホームページにて公表予定 |
— |
従来枠の公募は1次・2次の計2回、GX設備単位型(メーカー強化枠・トップ性能枠)の公募は1次・2次・3次の計3回実施される予定です。
事業完了日は原則として2027年1月31日まで(単年度事業の場合)。複数年度事業の場合は最大2027年度(2年度目)まで継続可能です。
申請の流れと必要書類
本制度の申請の流れは、以下のとおりです。
①SIIホームページでアカウント登録:補助事業ポータルのユーザ名等を取得
②更新する設備の選定:SII公表の指定設備一覧から対象機種を確認
③3者以上の見積依頼・競争入札:公募要領公開日(2026年3月25日)以降の発行日であれば、交付決定前の取得も有効
④交付申請に必要な書類の準備:交付申請書、実施計画書、エネルギー使用量計算書など
⑤補助事業ポータルへの入力と申請書類の郵送:2026年7月9日17時必着で郵送
主な提出書類
・交付申請書
・補助事業に要する経費、補助対象経費および補助金の配分額
・補助事業に要する経費の四半期別発生予定額
・役員名簿
・申請総括表
・事業者情報、資金調達計画
・省エネルギー計算総括表
・エネルギー使用量計算書(設備毎/導入予定設備)
・エネルギー使用量計算書(設備毎/既存設備)
・見積金額一覧表、見積書
・発注区分表、導入設備一覧
・GX要件を満たすことの表明書(GX設備単位型の場合)
採択後の流れ
交付決定後、補助事業者は契約・発注、中間報告(着工前写真・口座登録)、事業実施、事業完了、実績報告書の提出、確定検査、補助金の支払いという順序で進めます。事業完了後は、導入した設備の最低1週間以上のエネルギー使用量の実測データ等を用いて省エネルギー効果を報告する必要があります。
実際の採択事例
過去の採択例から、業種別にⅢ型で導入された設備の事例を紹介します。
| 業種・施設 | 導入設備 |
|---|---|
| 食品製造業 | 高性能ボイラ、冷凍冷蔵設備 等 |
| 食品卸・小売(スーパー等) | 高効率空調 |
| 福祉施設(介護施設等) | 高効率空調 |
| 店舗・建物・ビル | 高効率空調、制御機能付きLED照明器具 |
| 印刷会社 | 印刷機械 |
| 金属・石材加工業等 | 産業用モータ 等 |
| リネンサプライ工場 | その他SIIが認めた高性能な設備 |
| 工場(鋳造・金属加工) | ダイカストマシン、低炭素工業炉 |
出典:令和6年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業費補助金(Ⅲ)設備単位型 交付決定案件一覧
製造業、食品関連、介護・福祉施設、店舗・ビル・事務所など、幅広い業種・施設で活用されている制度です。
他の事業区分との関係
省エネ・非化石転換補助金には、Ⅲ型のほかに3つの事業区分があります。自社の設備投資の目的によって、最適な区分が変わります。
【工場・事業場全体での大規模な省エネ計画】
事業所全体での省エネ計画があり、補助対象経費5千万円超や複数年度での実施を予定している場合は、補助率最大2/3・上限15〜40億円の工場・事業場型(Ⅰ型)のほうが手厚い支援を受けられます。
【化石燃料設備の電化・水素対応・燃料転換】
化石燃料設備から電化設備・低炭素燃料設備への転換、水素対応設備の導入・改造を検討している場合は、電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)が対象です。Ⅲ型では電化・燃料転換は対象外となります。
【エネルギー消費の見える化・運用改善】
EMS(エネルギーマネジメントシステム)の導入による「見える化」から始めたい場合は、エネルギー需要最適化型(Ⅳ型)を検討してください。Ⅲ型と組み合わせて申請することも可能です。
よくある質問
LED照明への補助はある?
Ⅲ型で対象となるLED照明は「制御機能付きLED照明器具」のみです。スケジュール制御、明るさセンサによる一定照度制御、人感センサによる在・不在調光制御のいずれかを実装し、25台以上の照明器具を1つの制御器で制御できる照明システムが対象となります。一般的なLEDシーリングライト・LEDダウンライト・LED蛍光灯への単純な置き換えは対象外です。単純なLED交換を検討している場合は、自治体の省エネ補助金や別の助成制度の活用をご検討ください。
業務用エアコンも対象になる?
業務用エアコン(電気式パッケージエアコン、ビル用マルチエアコン、ガスヒートポンプエアコン、チリングユニット等)は「高効率空調」として指定設備に含まれており、Ⅲ型の対象です。SIIが定めたAPF(通年エネルギー消費効率)等の基準を満たし、補助対象設備として登録・公表された機種が対象となります。トップ性能枠では、クラウド上でAI制御を行う電気式パッケージエアコンが対象です。
新築・新設の事業所も対象になる?
原則として補助対象外です。ただし、GX設備単位型のトップ性能枠(新設事業)に限り、新築・新設の事業所への設備の新設が対象となります。補助率は1/5以内、上限額は3億円です。
付帯設備は補助対象になる?
Ⅲ型では、原則として設備本体のみが補助対象経費となり、工事費は対象外です。付帯設備が対象となるのは(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型で、こちらは設備費に加えて中小企業者等に限り工事費も対象となります。詳細な経費の範囲は公募要領で確認してください。
従来枠とGX設備単位型の違いは?
従来枠は補助率1/3・上限1億円で、SIIが定めた指定設備への更新が対象です。GX設備単位型のメーカー強化枠は、GX要件を満たしたメーカーの指定設備が対象で、補助率1/3・上限3億円に引き上げられます。トップ性能枠は、さらにトップ性能基準を満たす設備が対象で、更新の場合は補助率1/2・上限3億円、新設の場合は補助率1/5・上限3億円となります。
複数年度事業は申請できる?
設備単位型でも複数年度事業(最大2年間)として申請可能です。単年度での実施が困難で、年度毎の発生経費を明確に区分した事業計画が提出される場合に認められます。各年度の補助金上限額は交付申請書に記載された補助金申請額となります。
リースやレンタルでも申請できる?
リース契約の場合は、設備使用者とリース会社の共同申請で申請可能です。複数事業者の4以上の事業所で一括更新を行うバルクリースもⅢ型独自の制度として利用可能です。ただし、残価設定付リース契約や割賦契約と判断される場合は対象外となります。レンタル契約での申請はできません。ESCO(シェアード・セイビングス契約)も対象となります。
1次公募で不採択でも2次に再申請できる?
可能です。1次公募で不採択となった事業者も、改めて2次公募(および従来枠以外は3次公募)に申請できます。1次公募の採択結果を踏まえて事業計画を見直し、再申請するケースもあります。
まとめ
省エネ補助金「設備単位型(Ⅲ型)」(令和7年度補正予算)は、業務用エアコン・制御機能付きLED照明・変圧器・冷凍冷蔵設備・業務用給湯器・工作機械など15区分の指定設備の更新を、最大3億円まで支援する制度です。
2026年度は、従来枠に加えてGX設備単位型(メーカー強化枠・トップ性能枠)が新設され、GX要件を満たすメーカーの設備や、さらに高性能なトップ性能設備への投資には上限額の増額や補助率の優遇が適用されます。トップ性能枠では新築・新設の事業所も対象となるため、新規開設時の設備導入にも活用できます。
LED照明への補助は「制御機能付きLED照明器具」に限られる点、Ⅰ型と同じ15区分の指定設備が両方で対象となる点に注意して、自社の投資内容と規模に合わせて適切な申請型を選びましょう。2次公募は2026年7月9日17時必着のため、早めの申請準備をおすすめします。
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・工場等のボイラ・空調・生産設備更新で使える「工場・事業場型(Ⅰ型)」
・工場の化石燃料ボイラや工業炉を補助金で転換!「電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)」
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