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【2026年度】燃料転換・電化・水素対応で使える省エネ補助金「電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)」を解説

公開日:2026/7/26 更新日:2026/7/17
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「工場の化石燃料ボイラを電気ボイラやヒートポンプに切り替えたい」「工業炉のガス化や水素対応化を進めたい」「燃料転換による脱炭素化と省エネを同時に進めたい」

こうした化石燃料設備の電化・燃料転換・水素対応を支援するのが、「電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)」(正式名称:令和7年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金)です。

補助率は更新・改造事業で1/2以内、補助金限度額は事業全体で3億円(電化事業の場合は5億円)。新設事業は補助率1/5以内、上限3億円となっています。中小企業者等は工事費も補助対象になり得るため、設備本体に加えて導入工事までまとめて支援を受けやすい設計です。2026年度の公募は1次・2次ともに受付を終了しており、3次公募は詳細が決まり次第SIIホームページで公表される予定です。

本記事では、Ⅱ型の対象設備や補助率と上限額、申請要件、2026年度のスケジュールまで、申請検討に必要な情報を解説します。

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この記事の目次

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電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)の3つの基本ポイント

①化石燃料設備の電化・燃料転換・水素対応が対象

Ⅱ型は、化石燃料(石油・石炭・天然ガス等)を使用する既存設備を、電気を使う設備(ヒートポンプ・電気ボイラ等)への転換、より低炭素な燃料(ガス等)への切り替え、または水素燃料に対応した設備への改造・新設を支援する制度です。同じ燃料のまま単に高効率機に更新する場合は、Ⅱ型ではなく設備単位型(Ⅲ型)が対象になります。

対象となる設備は、産業ヒートポンプ・業務用ヒートポンプ給湯器・高性能ボイラ・高効率コージェネレーション・低炭素工業炉の5区分です。

②補助率最大1/2、電化事業は上限5億円

更新・改造事業の補助率は1/2以内で、補助金限度額は事業全体で3億円。化石燃料設備を電気を使う設備へ転換する電化事業に限り、上限額が5億円まで引き上げられます。新設事業(水素対応設備の新設)は補助率1/5以内、上限3億円です。下限額はいずれも30万円から申請可能です。

設備費に加えて、中小企業者等が実施する事業では工事費も補助対象です。また、2次公募からは付帯設備(水素供給に不可欠な設備、ガスへの燃料転換に伴う付帯設備等)も補助対象範囲が拡大されました。

③転換の方向性を決めやすい

脱炭素対応の必要性は理解していても、自社設備に対して具体的にどの移行ルートが適しているのか判断できない企業は少なくありません。

この制度では、電化、低炭素燃料への転換、水素対応という方向性が明確に整理されており、温度帯や設備用途に応じた導入イメージを描きやすいのが特徴です。

自社はⅡ型が向いている?他の事業区分との判断基準

省エネ・非化石転換補助金には複数の事業区分があるため、自社の設備投資の目的によって申請すべき区分が変わります。Ⅱ型が向いているかどうかは、以下のチェック項目で判定できます。

・現在の化石燃料設備(ボイラ・工業炉等)を電気を使う設備に切り替えたい
・石油・石炭からガス等へ、より低炭素な燃料に転換したい
・水素対応設備の導入、または既存設備を水素混焼可能に改造したい
・設備本体に加えて工事費(中小企業者等のみ)も補助対象にしたい

上記に当てはまらない場合、他の事業区分が向いているケースもあります。以下のような場合は、それぞれに合う申請型を選んでみてください。

・同じ燃料種のまま高効率機に更新したい→設備単位型(Ⅲ型)
・事業所全体で省エネ計画を組んで複数設備を更新したい→工場・事業場型(Ⅰ型)
・まずエネルギー消費の見える化・運用改善から始めたい→エネルギー需要最適化型(Ⅳ型)

「燃転」(燃料転換)とは?

「燃転(ねんてん)」とは「燃料転換」の略称で、設備で使用する燃料を別の種類に切り替えることを指します。省エネ・非化石転換補助金(Ⅱ型)の文脈では、特に以下の2つの意味で使われます。

・化石燃料から非化石燃料(電気・水素・低炭素燃料等)への切り替え
・化石燃料の中で、より低炭素な燃料への切り替え(例:石油・石炭からガスへ)

本制度の正式名称「電化・脱炭素燃転型」も、この「燃料転換」を意味する「燃転」を含んでいます。Ⅱ型は単なる省エネ設備への更新ではなく、燃料種そのものを切り替えることで、エネルギーコスト削減と脱炭素化(カーボンニュートラルへの貢献)を同時に実現できる制度として位置付けられています。

対象となる3つの事業類型

Ⅱ型の更新・改造事業では、主に以下の3類型が対象となります。新設事業については水素対応設備の新設に限定されるため、後述します。

類型①:電化(化石燃料 → 電気)

石油・石炭・ガス等の化石燃料を使用している設備から、電気を使用する設備(ヒートポンプ・電気ボイラ・電気炉等)へ更新する事業です。

【具体例】
・石油ボイラから産業ヒートポンプへの更新
・蒸気ボイラから電気ボイラへの更新
・コークス炉から誘導加熱式の電気炉への更新
・業務用石油給湯器から業務用ヒートポンプ給湯器への更新

電化事業に限り、補助金限度額が3億円から5億円に引き上げられます。

類型②:燃料転換(化石燃料 → 低炭素な化石燃料)

石炭・石油などから、より低炭素なガス等の燃料へ転換する事業です。

【具体例】
・石油ボイラからガス焚きボイラへの転換
・石油ボイラから高効率コージェネレーションへの更新
・重油炉からガス燃料炉への更新

2次公募からは、ガスへの燃料転換に伴う付帯設備(LNGサテライト等の燃料供給設備)も補助対象範囲に含まれるようになりました。

類型③:水素対応設備への改造

既存のボイラや工業炉などを、水素専焼または水素混焼が可能な設備に改造する事業です。

水素対応設備には、混焼率10%以上で実稼働できる仕様であることが必須要件として課されています。水素100%専焼でなくとも、既存燃料と水素を10%以上の割合で混焼できる仕様であれば対象となります。

新設事業(水素対応設備の新設)

Ⅱ型では、原則として既存設備の更新・改造が対象ですが、例外的に新設事業も認められています。対象となるのは、新たに事業活動を開始する新築・新設の事業所、または既存事業所で新たな製造ラインを立ち上げる際に、水素燃料を活用可能な設備を新設する事業です。

ただし、新設事業の補助率は1/5以内と更新・改造事業(1/2以内)より低く設定されています。上限額も3億円で、電化事業のような5億円への引き上げはありません。新設事業でも水素混焼率10%以上での実稼働が要件となります。

補助対象設備(5区分)

Ⅱ型の補助対象となるのは、SIIが公表する指定設備のうち、以下の5区分に該当するものです。

設備区分番号 設備区分名 主な用途
産業ヒートポンプ 温水供給・蒸気発生・乾燥・濃縮等の中低温域熱需要
業務用ヒートポンプ給湯器 ホテル・病院・福祉施設等の給湯
高性能ボイラ 蒸気・温水供給
高効率コージェネレーション 電気と熱の同時供給(熱電併給)
低炭素工業炉 金属加熱・焼成・溶解等の高温域加熱

このほか「SIIが認めた高性能な設備」のうち、電化・脱炭素燃転に資すると判断された設備も対象となる場合があります。

なお、温水・熱供給のうち、ヒートポンプで対応できる低温域については原則として電化のみが対象です。ただし、高効率コージェネレーションは低温域でも例外として対象となります。

また、ヒートポンプや水素対応設備など、一部の機器については既存設備との併用も認められます(ただし将来的には非化石転換に向けたリプレースを目指すことが求められます)。

業種別・温度帯別の活用イメージ

Ⅱ型は化石燃料設備の更新を伴う制度のため、温度帯と業種で活用イメージを整理するとわかりやすくなります。自社の事業内容と照らし合わせて、申請可能性を検討してください。

温度帯・領域 想定される設備転換 該当しやすい業種
低温域
(給湯・温水供給)
石油・石炭ボイラから
ヒートポンプへの電化
ホテル・旅館、病院・介護施設、食品工場、クリーニング工場、スポーツ施設・温浴施設
中温域
(蒸気供給)
石油ボイラからガス焚きボイラ・電気ボイラ・高効率コージェネレーションへの転換 食品・飲料メーカー、製紙工場、繊維・染色工場、化学工場、ゴム・プラスチック製品製造業
高温域
(加熱・焼成・溶解)
コークス・重油使用設備から電気炉・ガス炉への更新 鋳造・金属加工業、鉄鋼・非鉄金属メーカー、セラミックス・窯業、ガラス製造業
水素対応設備
(混焼・専焼)
既存設備の改造、または水素対応設備の新設 水素対応設備を導入したい企業、脱炭素型の新設設備を検討している事業者

中小企業者等は工事費も補助対象になり得るため、設備本体だけでなく導入工事まで含めて支援を受けやすい点が特徴です。更新時期が近い設備を持つ企業ほど、活用余地が大きい制度です。

補助率と補助金限度額

Ⅱ型の補助率と上限額は、更新・改造事業か新設事業かによって異なります。中小企業者等と大企業等で補助率に違いはなく、事業区分そのもので決まる点が特徴です。

事業区分 補助率 上限額 下限額
更新・改造事業 1/2以内 3億円/事業全体
(電化事業の場合は5億円)
30万円
新設事業 1/5以内 3億円/事業全体 30万円

電化を伴う更新・改造事業では、上限額が5億円まで引き上げられる点が大きな特徴です。一方、新設事業(水素対応設備の新設)は補助率が1/5以内に下がるため、既存設備の改造による水素対応のほうが手厚い支援を受けられる設計になっています。

(Ⅳ)エネルギー需要最適化型(EMS導入)と組み合わせて申請する場合は、Ⅱ型とⅣ型のそれぞれの上限額の合計が事業全体の上限額となります。

申請するための主な要件

Ⅱ型の申請には、対象設備の選定だけでなく、省エネ要件、水素対応設備の混焼率要件、事業者要件、GX要件など、複数の条件をクリアする必要があります。以下、主な要件を整理します。

①省エネルギー効果の要件

更新・改造事業では、原油換算量ベースで以下のいずれかを満たす必要があります。

・計画省エネルギー率+非化石転換率:10%以上
・計画省エネルギー量+非化石使用量:1kl以上
・経費当たりの計画省エネ量・非化石使用量:1kl/千万円以上

新設事業(水素対応設備の新設)でも同様の省エネ要件が課されます。

②水素混焼率10%以上の必須要件

水素対応設備(改造事業・新設事業のいずれも)については、混焼率10%以上で実稼働させることが必須要件です。水素100%専焼でなくとも、既存燃料と水素を10%以上の割合で混焼できる仕様であれば対象となります。

③大企業の追加要件

大企業については、以下のいずれかを満たす場合のみ申請可能です。

・省エネ法の事業者クラス分け評価制度でSクラスに該当(公募締切時点で資源エネルギー庁ホームページで「令和7年度報告(令和6年度実績)」として公表されていること)
・同制度でAクラスに該当(令和7年度定期報告書「特定第4表」の提出が必要)
・中長期計画書の「ベンチマーク指標の見込み」に記載された2030年度の見込みがベンチマーク目標値を達成する見通しがある

④GX要件への意思表明

申請時には、GX推進への取り組みに関する意思表明が必要です。CO2排出量の規模によって求められる内容が変わります。

企業区分 求められる取組
CO2排出量20万t以上の民間企業 Scope1・Scope2の削減目標設定、進捗管理、第三者検証、報告・公表など
CO2排出量20万t未満の民間企業
または中小企業
本事業の省エネ効果を含めた省エネ計画の提出で対応可能

また、石炭・石油からガス等への燃料転換など、継続して化石燃料を使う事業では、将来的な非化石エネルギーへの転換を検討・実施するコミットメントも求められます。

⑤省エネ法 特定事業者等の開示制度参加要件

年間エネルギー使用量が原油換算1,500kl/年以上の事業者(特定事業者等)は、省エネ法に基づく定期報告情報の開示制度への参加を宣言し、令和8年度公表分の開示シートを公表することが要件となります。

⑥補助対象外となる事業

更新・改造事業では、以下に該当する場合は補助対象外となります。

・新たに事業活動を開始する新築・新設の事業所への導入(水素対応設備の新設事業を除く)
・事業活動に供していない設備の更新
・専ら居住を目的とした事業所・居住エリアにおける設備更新
・発電設備を新たに導入する場合で売電を目的とするもの
・更新前後で使用用途が異なるもの
・兼用設備、将来用設備、予備設備
・中古品

補助対象経費

Ⅱ型の補助対象経費は、設備費を基本とし、中小企業者等が実施する事業では工事費も対象となります。2次公募からは、付帯設備の対象範囲が拡大されました。

区分 対象可否 備考
設備費 対象 機械装置の購入に要する経費
付帯設備も対象(水素供給に不可欠な設備、ガスへの燃料転換に伴う設備等)
工事費 条件付きで対象 中小企業者等が実施する事業に限る
設計費 対象外

2次公募から付帯設備の対象範囲が拡大されたことで、ガスへの燃料転換時に必要なLNGサテライト等の燃料供給設備も補助対象に含まれます。

以下の費用は補助対象外です。

・既存設備の解体・撤去・移設費
・建屋や外構工事にかかる費用
・会議費などの諸経費
・交付決定前に発生した費用
・消費税・地方消費税

補助対象経費は原則として、3者以上の価格競争を行った結果の最低価格が上限となります。

2026年度のスケジュール

公募回次 公募期間 交付決定(予定)
1次公募 2026年3月30日(月)〜
4月27日(月)17時必着
※終了
2026年6月中旬
2次公募 2026年6月1日(月)〜
7月9日(木)17時必着
※終了
2026年9月上旬(予定)
3次公募 詳細決まり次第
SIIホームページにて公表予定

事業完了日は原則として2027年1月31日まで(単年度事業の場合)。複数年度事業の場合は最大2027年度(2年度目)まで継続可能です。

1次公募の採択結果により、2次公募・3次公募の予算配分が変動する場合があります。早めの申請準備が採択に有利です。

申請の流れと必要書類

本制度の申請手順は、以下の流れとなります。

①SIIホームページでアカウント登録:補助事業ポータルのユーザ名等を取得
②更新する設備・システムの選定:対象設備5区分から該当する設備を選定し、SII公表の指定設備一覧で対象機種を確認
③3者以上の見積依頼・競争入札:1次公募の公募要領公開日(2026年3月25日)以降の発行日であれば、交付決定前の取得も有効
④交付申請に必要な書類の準備:交付申請書、実施計画書、省エネルギー計算書、GX要件を満たすことの表明書など
⑤補助事業ポータルへの入力と申請書類の郵送:公募締切日必着で郵送

主な提出書類

・交付申請書
・補助事業に要する経費、補助対象経費および補助金の配分額
・補助事業に要する経費の四半期別発生予定額
・役員名簿
・申請総括表
・事業者情報、資金調達計画
・省エネルギー計算総括表
・エネルギー使用量計算書(設備毎/既存設備・導入予定設備)
・見積金額一覧表、見積書
・発注区分表、導入設備一覧
・GX要件を満たすことの表明書

採択後の流れ

交付決定後、補助事業者は契約・発注、中間報告(着工前写真・口座登録)、事業実施、事業完了、実績報告書の提出、確定検査、補助金の支払いという順序で進めます。事業完了後は、導入した設備の最低1週間以上のエネルギー使用量の実測データ等を用いて省エネルギー効果を報告する必要があります。

他の事業区分との関係

省エネ・非化石転換補助金には、Ⅱ型のほかに3つの事業区分があります。自社の設備投資の目的によって、最適な区分が変わります。

【事業所全体での大規模な省エネ計画】
事業所全体での省エネ計画があり、複数の設備を組み合わせて省エネを実現したい場合は、補助率最大2/3・上限15〜40億円の工場・事業場型(Ⅰ型)のほうが手厚い支援を受けられます。

【2026年度】工場のボイラ・エアコン・生産設備更新で使える省エネ補助金「工場・事業場型(Ⅰ型)」を解説

【汎用設備(業務用エアコン・LED照明・変圧器等)への単純な更新】
同じエネルギー源で高効率機への更新を検討している場合(例:旧エアコンから高効率エアコンへ、旧変圧器から高効率変圧器へ)は、設備単位型(Ⅲ型)が対象です。Ⅱ型は燃料転換・電化を伴う更新が対象のため、同じ燃料種での高効率機更新はⅢ型側になります。

【2026年】業務用エアコン・制御機能付きLED照明・変圧器の更新で使える省エネ補助金「設備単位型(Ⅲ型)」を解説

【エネルギー消費の見える化・運用改善】
EMS(エネルギーマネジメントシステム)の導入による「見える化」から始めたい場合は、エネルギー需要最適化型(Ⅳ型)を検討してください。Ⅱ型と組み合わせて申請することも可能です。

【2026年】工場のエネマネ・EMS導入で使える「エネルギー需要最適化型(Ⅳ型)」を解説

よくある質問

「燃転(燃料転換)」とは?

「燃転」は「燃料転換」の略称で、設備で使用する燃料を別の種類に切り替えることを指します。Ⅱ型の文脈では、化石燃料(石油・石炭・天然ガス等)から非化石燃料(電気・水素・低炭素燃料等)への切り替え、または化石燃料の中でより低炭素な燃料への切り替え(石油からガスへ等)を意味します。Ⅱ型の正式名称「電化・脱炭素燃転型」もこの燃料転換を意味します。

ヒートポンプへの更新は対象になる?

化石燃料設備から産業ヒートポンプ・業務用ヒートポンプ給湯器への更新は、電化事業としてⅡ型の対象となります。補助率は更新・改造事業で1/2以内、上限額は電化事業として5億円まで引き上げられます。なお、温水・熱供給のうちヒートポンプで対応できる低温域は原則として電化のみが対象です。

水素混焼率10%以上とはどういう意味?

水素対応設備の必須要件として、既存燃料と水素を混合して燃焼させる際に、水素の混合比率が10%以上で実稼働できる仕様であることが求められます。水素100%専焼の必要はなく、既存燃料との混焼で10%以上の水素比率を達成できる設備であれば対象です。改造事業・新設事業のいずれも同じ要件が課されます。

付帯設備は補助対象になる?

2次公募から、付帯設備の対象範囲が拡大されました。電化事業の場合に加え、水素対応設備では水素供給に不可欠な付帯設備、ガスへの燃料転換時にはガス供給に伴う付帯設備(LNGサテライト等)も補助対象に含まれます。設備本体だけでなく、燃料供給インフラまでまとめて支援を受けやすくなっています。

新設事業と更新・改造事業の違いは?

更新・改造事業は既存設備の入れ替えや改造が対象で、補助率は1/2以内、上限3億円(電化は5億円)です。新設事業は水素対応設備の新設に限定され、補助率は1/5以内、上限3億円となります。新築・新設の事業所や新規製造ラインへの水素対応設備の導入が対象です。新設事業のほうが補助率が低いため、可能な限り既存設備の改造で対応するほうが手厚い支援を受けられます。

交付決定前の契約や発注は対象になる?

原則として、交付決定前に行った契約や発注は補助対象外です。ただし、3者以上の見積依頼・競争入札については、1次公募の公募要領公開日(2026年3月25日)以降の発行日であれば、交付決定前の実施も有効として認められます。正式な契約・発注は必ず交付決定日以降に行う必要があります。

1次公募で不採択でも2次に再申請できる?

可能です。1次公募で不採択となった事業者も、改めて2次公募・3次公募に申請できます。1次公募の採択結果を踏まえて事業計画を見直し、再申請するケースもあります。

リースやESCOでも申請できる?

リース契約の場合は、設備使用者とリース会社の共同申請で申請可能です。ただし残価設定付リース契約や割賦契約と判断される場合は対象外となります。レンタル契約での申請はできません。ESCO(エネルギー・サービス・カンパニー)はシェアード・セイビングス契約に限り対象となります。


まとめ

「電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)」は、化石燃料を使用する既存設備を、電気を使う設備への転換、より低炭素な燃料への切り替え、または水素対応設備への改造・新設を支援する制度です。

2026年度2次公募では、付帯設備の対象範囲が拡大され、ガスへの燃料転換に伴うLNGサテライト等の燃料供給インフラも補助対象となりました。中小企業者等は工事費も対象になるため、設備更新のタイミングと脱炭素対応を同時に進めやすい設計です。

ボイラや工業炉などの更新時期を迎えている事業者にとっては、投資負担を抑えながら脱炭素化を進める際に活用しやすい制度です。同じ燃料種のまま高効率機に更新する場合はⅢ型側、事業所全体の省エネ計画として複数設備を更新する場合はⅠ型側になるため、自社の投資内容に合わせて適切な事業区分を選びましょう。

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