様々な助成金・補助金が公募を開始してから、ハイシーズンとも呼ばれる6月を迎え、大型補助金の公募が終了し始めています。補助金に気づいたときにはすでに終了間近で、申請しそびれてしまった方もいらっしゃるかもしれません。今回は、二次公募が予定されている補助金をまとめてみました。なお、これらはあくまでも予定であり、必ず二次公募が行われるということではございませんのでご注意ください。
この記事の目次
IT導入補助金
二次公募時期:A類・B類ともに 2019年7月17日(水) 11:00 ~ 2019年8月23日(金) 17:00まで
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズにあったITツールを導入する際の経費を一部補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするものです。
経理などのルーティン業務を効率化させるITツールや、顧客情報を一元管理するようなクラウドシステムなどの導入に活用できます。申請者(中小規模事業者)の生産性向上を目的とし、IT導入支援事業者が申請者のパートナーとなって導入に取り組みます。生産性の向上を図り、面的な効率化や事業拡大・連携を支えることを目的としているため、補助対象となるITツールは、複数の業務機能を組み合わせる必要があり、申請するITツールの内容によって申請類型が「A類型」と「B類型」に分かれます。
補助対象者
中小企業・小規模事業者等(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)
補助対象経費
ソフトウェア費、導入関連費
補助上限額・下限額
- 【A類型】上限額:150万円未満、下限額:40万円
- 【B類型】上限額:450万円、下限額:150万円以上
補助率
2分の1以下
既存建築物省エネ化推進事業
二次公募:7月頃
既存建築物省エネ化推進事業は、既存建築物(非住宅)の省エネ改修や、それに加えて実施するバリアフリー改修工事に対する補助金事業です。躯体(壁・天井等)の省エネ改修が必須で、空調、照明などの設備改修に活用できます。
対象事業の種類
既存のオフィスビル等の建築物の改修
主な事業要件
以下の要件を全て満たす、建築物の改修工事
- 躯体(外皮)の省エネ改修を行うものであること。
- 建物全体におけるエネルギー消費量が、改修前と比較して20%以上の省エネ効果が見込まれる改修工事を行うものであること。(ただし、躯体(外皮)の改修面積割合が20%を超える場合は、15%以上の省エネ効果とする)
- 改修後に一定の省エネルギー性能に関する基準を満たすこと。
- 改修後の建築物の省エネルギー性能を表示すること。
- 省エネルギー改修工事とバリアフリー改修工事に係る事業費の合計が500万円以上であること。
- 採択年度中に着手し、原則として当該年度に事業を完了するものであること。
- 改修後に耐震性を有すること。
- 事例集等への情報提供に協力すること。”
補助対象経費
省エネ改修工事・バリアフリー改修工事・エネルギー計測・省エネ性能の表示に要する費用
補助限度額
5,000万円(工事費 上限2,500万、設備費 上限2,500万 バリアフリー改修工事を行う場合は上限2,500万加算)
補助率
補助対象費用の3分の1
詳細はこちらの記事もご参照ください。-記事リンク?
東京都 創業助成金
二次公募:10月頃
東京都 創業助成金は、都内開業率の向上を目指し、大きな成長や多くの雇用の創出が期待できる、都内で創業予定の個人または創業から間もない中小企業者の方などに対し行われる助成事業です。創業初期に必要な、賃借料、広告費、従業員人件費などの経費が助成対象です。この事業は創業モデルケースの発掘、事例発信などにより、都内で創業することへの機運づくりを目的としています。
助成対象者
- 都内での創業を具体的に計画している個人又は創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件を満たす方
- 一定の要件:「TOKYO創業ステーションの事業計画書策定支援終了者」「東京都制度融資(創業)利用者」「都内の公的創業支援施設入居者」等
助成対象経費
賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費
助成限度額
300万円(下限100万円)
助成率
3分の2以内
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
公募要領の2ページ目に、「本事業は、複数回の公募を予定しております。」と記載されているため、二次公募が実施される可能性があります。
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が取り組む、生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善の設備投資を支援する補助金事業です。申請者は【革新的サービス】か【ものづくり技術】に関する計画に取り組みます。事業類型は補助額の大きい「一般型」と、小規模な額の投資を支援する「小規模型」があります。
補助対象者
日本国内に本社及び実施場所を有する中小企業者
補助対象要件
認定支援機関の全面バックアップを得た事業を行う中小企業・小規模事業者であり、以下の要件のいずれかに取り組むものであること
【革新的サービス】 「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」(40ページの「中小サービス事業 者の生産性向上のためのガイドライン」についてを参照してください)で示された方法で行う革 新的なサービスの創出・サービス提供プロセスの改善であり、3~5年計画で、「付加価値額注 1」年率3%及び「経常利益注2」年率1%の向上を達成する計画であること。
注1.付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
注2.経常利益=営業利益-営業外費用(支払利息・新株発行費等)
【ものづくり技術】 「中小ものづくり高度化法」(41ページの「中小ものづくり高度化法」についてを参照してく ださい)に基づく特定ものづくり基盤技術を活用した革新的な試作品開発・生産プロセスの改善 を行い、3~5年計画で、「付加価値額注1」年率3%及び「経常利益注2」年率1%の向上を達成 する計画であること。
https://www.chuokai.or.jp/hotinfo/30mh_koubo20190218.pdf 10ページ目
補助対象経費
機械装置費、技術導入費(上限額ー 補助対象経費総額の3分の1)、専門家経費、運搬費、クラウド利用費
以下は「小規模型」試作開発等の事業類型のみに追加される経費
原材料費、外注加工費(上限額ー委託費と合わせて補助対象経費総額の2分の1)、委託費(上限額ー外注加工費と合わせて補助対象経費総額の2分の1)、知的財産権等関連経費(上限額ー補助対象経費総額の3分の1)
補助額・補助率
「一般型」
補助額: 1,000万円(下限100万円)
補助率: 補助対象経費の2分の1以内~(一定要件を満たすと補助率変更)
「小規模型」
補助額: 500万円(下限100万円)
補助率:補助対象経費の2分の1以内~(一定要件を満たすと補助率変更)
詳細はこちらの記事もご参照ください。-リンク
おわりに
今回は、二次公募が予定されている補助金をご紹介しました。IT導入に使える補助金、建物の省エネ工事と設備投資に使える補助金、東京都内の創業計画者や創業後5年未満の方をサポートする助成金、革新的サービスまたはものづくり技術に関する計画を支援する補助金、の4つでした。申請してみたい、と思える補助金はございましたか?これらはあくまで予定のため、申請を検討される場合は各公式サイトなどをご確認いただき、最新の情報を取得するようにしてください。