「食料品消費税ゼロはいつから?」「消費税1パーセントはいつから?」「消費税はいつからなくなる?」――物価高が長引くなか、こうした問いへの政府の正式な答えが出ました。2026年8月5日、政府は臨時閣議で「『給付付き税額控除』の制度導入の基本方針」を閣議決定し、飲食料品の消費税率を2027年4月1日から2年間、現行の8%から1%へ引き下げる方針を定めました。1989年の消費税導入以来、税率が下がるのは初めてのことです。
「ゼロ」ではなく「1%」となったのは、ゼロ税率だとレジの改修に10〜12ヶ月かかる一方、1%なら5〜6ヶ月で対応できるためです。そのうえで、1%相当分の範囲内で中低所得の現役勤労者に給付を行い、飲食料品にかかる消費税を「実質ゼロ化」する設計が基本方針に明記されました。
本記事では、消費税減税がいつから始まるのか、閣議決定された基本方針の中身、給付とセットの「実質ゼロ」の仕組み、財源と課題、消費税率のこれまでの推移と今後の増税・減税論、そして減税を待たずに今すぐ使える食費支援制度まで、2026年9月1日時点の最新情報を、家計と事業者の両方の視点で整理します。
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この記事の目次
消費税減税はいつから?2027年4月から食料品が8%→1%へ|2026年8月5日に閣議決定
食料品の消費税がいつ下がるのかは、物価高で食費の負担感が増すなかで最大の関心事でした。閣議決定によって政府の方針は固まりましたが、実際に税率が変わるのは消費税法の改正案が国会で成立してからです。減税の「方針決定」と「実施」の間には、まだ国会審議というステップが残っています。
消費税1パーセントはいつから?2027年4月から2029年3月末までの2年間
消費税1%が始まるのは2027年4月1日(令和9年4月1日)、終わるのは2029年3月31日です。8月5日の閣議決定で、令和9年4月1日から2年間、軽減税率の対象となっている飲食料品の消費税率を1%とすると定められました。2年間の時限措置であるため、期間が満了する2029年4月には元の8%に戻る見込みです。
制度の骨格は次のとおりです。
| 開始時期 | 2027年4月1日(令和9年4月1日) |
| 適用税率 | 8% → 1% |
| 期間 | 2027年4月〜2029年3月末の2年間(時限措置) |
| 対象 | 軽減税率の対象となっている飲食料品(外食・酒類は除外) |
| システム改修期間 | 制度詳細の公表後おおむね5〜6ヶ月 |
| 財政負担 | 減税と給付を合わせて年約5兆円、2年間で国・地方合計10兆円近い規模 |
| 根拠となる決定 | 「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針(令和8年8月5日閣議決定) |
スーパーなどは2月末に決算のピークを迎えるため、その時期を避けた4月1日開始が選ばれました。レジ改修に半年程度かかることを逆算すると、秋の臨時国会での法案成立が2027年4月開始の事実上のタイムリミットです。
なお、消費税収は令和8年度予算で国・地方合わせて34兆円余り、国分だけで約26.7兆円あり、国税収入の約3割を占めます。今回の減税は、この基幹税に手を入れる大きな政策転換です。
「消費税ゼロ」にならなかったのはなぜ?レジ改修に10〜12ヶ月かかるため
公約の「ゼロ」が1%になった最大の理由は、税率0%への改修にはレジや会計システムの対応に10〜12ヶ月かかり、2027年4月の開始に間に合わないためです。経済産業省が2026年4月に小売業界の団体や地方の百貨店・スーパーへ実施したヒアリングで、次の結果が示されました。
| 税率 | システム改修期間 | 2027年4月実施の可能性 |
|---|---|---|
| 0%(ゼロ税率) | 制度詳細の公表後おおむね10〜12ヶ月 | 間に合わない公算が大きい |
| 1% | 制度詳細の公表後最大5〜6ヶ月 | 2026年夏〜秋に決定すれば可能 |
技術的な理由もあります。既存のレジシステムは税率0%という設計を想定しておらず、消費税が0円の商品は非課税扱いとなって0%対象の価格を記載したインボイス(適格請求書)を発行できないシステムが多い、という課題が指摘されていました。2019年の軽減税率導入時は、検討開始から実施まで約4年を要しています。
消費税減税は決定した?2026年8月5日に閣議決定・法案は秋の臨時国会
政府の基本方針としては2026年8月5日に閣議決定されましたが、法律はまだ成立していません。閣議決定は「政府としてこの方針で法案を出す」という意思決定であり、実際に税率が変わるのは消費税法改正案が国会で可決・成立してからです。
今後のスケジュールは次のとおりです。
| 時期 | 予定 |
|---|---|
| 2026年9月 | 与党が税制改正大綱を決定(9月1日時点で未決定) |
| 2026年秋 | 臨時国会に消費税法改正案を提出・成立を目指す |
| 2027年4月1日 | 飲食料品の消費税1%(2年間限定)を施行 |
| 令和9年度=2027年度 | 「所得に連動したきめ細かな給付」を先行導入 |
| 令和11年度=2029年度 | 給付を本格導入。飲食料品の税率は2年間の期限満了で8%へ |
秋の臨時国会での法案成立が2027年4月開始の分岐点となります。成立すれば1989年の消費税導入以来はじめての税率引き下げとなり、消費税の歴史における転換点です。
閣議決定までの流れは?2026年2月の衆院選から8月5日までの経緯
閣議決定に至るまでには、衆院選での自民党圧勝から半年間の議論がありました。主な経緯は次のとおりです。
| 時期 | 動き |
|---|---|
| 2025年10月 | 自民党と日本維新の会の連立政権合意で「飲食料品について2年間に限り消費税の対象としないことも視野に法制化を検討」 |
| 2026年1月23日 | 高市首相が通常国会冒頭で衆議院を解散。「2年間の食料品消費税ゼロ」を選挙公約に |
| 2026年2月8日 | 衆院選で自民党が316議席を獲得し圧勝。自民・維新の連立政権が継続 |
| 2026年2月26日 | 超党派の「社会保障国民会議」が発足(議長:高市首相)。実務者会議の議長は小野寺五典・自民党税調会長 |
| 2026年4月〜5月 | 経済産業省のヒアリングで「ゼロ税率はレジ改修に10〜12ヶ月、1%なら最大5〜6ヶ月」と判明し、1%案が浮上 |
| 2026年6月17日 | 実務者会議の議長が「2027年4月から2年間1%+給付で実質ゼロ」の議長案を提示 |
| 2026年7月16日 | 実務者会議で「所得に連動したきめ細かな給付の令和11年度本格導入」で大筋合意 |
| 2026年7月21日 | 骨太の方針2026を閣議決定。「本年8月上旬までを目途に、その方針を決定する」と明記 |
| 2026年7月27日 | 実務者会議が「つなぎ」の具体案について「意見の一致には至らなかった」と整理 |
| 2026年7月29日 | 社会保障国民会議の親会議が中間とりまとめを決定。減税案と給付案を両論併記 |
| 2026年7月30日 | 高市首相が記者会見で「2027年4月から2年間1%」を正式表明 |
| 2026年8月3日 | 自民党の税制調査会・社会保障制度調査会の合同会議が1%案を了承 |
| 2026年8月5日 | 自民党が政調審議会・臨時総務会で了承。政府が臨時閣議で基本方針を決定し、高市首相が会見を実施 |
「実質ゼロ」の中身は?1%減税+令和9年度からの所得連動給付
「実質ゼロ」とは、残る1%相当分(年約6,000億円)の範囲内で中低所得の現役勤労者に給付を行い、飲食料品にかかる消費税を実質的にゼロにするという考え方です。基本方針にも「全体として飲食料品に係る消費税の実質ゼロ化を実現する」と明記されました。
減税と給付の組み合わせは、次のように整理されています。
- 2027年4月:飲食料品の消費税率を1%へ引き下げ(全所得階層に効果が及ぶ)
- 令和9年度(2027年度):消費税1%相当分の範囲内で「所得に連動したきめ細かな給付」を先行導入。公的機関が現時点で保有する所得情報を活用するため、住民税の賦課決定を待つ年央以降の支給が想定される
- 令和11年度(2029年度):給付を本格導入。飲食料品の税率は2年間の期限が切れて8%へ
- 給付は一律の定額ではなく、所得に応じて金額が変わる設計
- 判定は「個人単位」で、単身者・個人事業者・フリーランスも対象に含まれる
高市首相は2026年7月30日の記者会見で、給付の対象となる中低所得の現役勤労者の大宗は、税率が8%に戻る令和11年度以降も減税の効果を上回る支援を受けられると説明しました。一方、給付の対象外となる就労していない高齢者などについては、年金制度や生活保護など既存の制度での対応との関係を整理し、次期年金法改正が予定されている令和12年(2030年)までに結論を得るとされています。
この「所得に連動したきめ細かな給付」は、政府が改革の本丸と位置づける給付付き税額控除の第一歩にあたる制度です。給付額の目安や対象者の要件については、別記事で詳しく整理しています。
先行導入の給付は誰がもらえる?個人単位・15歳以下のこども加算
先行導入される「所得に連動したきめ細かな給付」の対象は、一定の勤労性の所得があり、一定の税・社会保険料負担がある中低所得の現役勤労者です。基本方針では、勤労性の所得に給与所得・事業所得に加えて業務に係る雑所得も含めるとされ、個人事業者やフリーランスも対象に入ることが明記されました。
先行導入版と本格導入版では、次の点が異なります。
| 項目 | 先行導入(令和9年度) | 本格導入(令和11年度) |
|---|---|---|
| こども加算 | 15歳以下のこどもの人数に応じた加算 | 18歳以下のこどもの人数に応じた加算 |
| 配偶者の所得 | 高所得の配偶者を勘案する例外措置は設けない | 高所得の配偶者がいる場合の一定の例外を設ける |
| 財源の範囲 | 飲食料品の消費税1%相当分の範囲内 | 恒久財源を確保して実施 |
受け取りの実務面では、公金受取口座の活用が原則とされました。基本方針には登録率が現状5割程度にとどまるとの記述があり、国として登録率の向上を強力に推進する方針が示されています。給付を確実に受け取りたい方は、マイナポータルから公金受取口座を登録しておくと安心です。
減税で指摘された課題は?高所得者ほど恩恵・価格転嫁・2年後の反動
飲食料品の消費税減税には、社会保障国民会議の実務者会議で複数の課題が指摘されました。基本方針の別紙(中間とりまとめ)に記載された主な論点は次のとおりです。
| 指摘された課題 | 内容 |
|---|---|
| 高所得者ほど恩恵が大きい | 食費の絶対額が大きい世帯ほど減税額も大きくなり、再分配の観点で逆進的になりうる |
| 減税分ほど価格が下がらない可能性 | 税率が下がっても事業者が税込価格を据え置けば、消費者の負担は軽くならない |
| 2年後の税率引き上げに係る懸念 | 減税終了時に負担増となる人が多く、1%からの引き上げは反動が大きい |
| 農業従事者等への影響 | 仕入税額控除の還付が受けられない免税事業者などは手取りが減るおそれがある |
| 事業者の事務負担 | 2年間の措置のためにレジ改修・区分経理の見直しが必要になる |
| 地方を含めた財源の確保 | 消費税は地方の財源でもあり、地方の財政運営に支障が生じない対応が必要 |
これらの課題を踏まえ、実務者会議では「減税ではなく給付で対応すべき」との意見や「恒久的に減税すべき」との意見も出され、最終的に具体案について意見の一致には至りませんでした。閣議決定は、こうした両論を踏まえたうえで政府が判断した結果です。
農家や外食産業への支援は?資金繰り等の予算措置を検討
減税の影響を受ける事業者向けに、政府は個別の支援策を検討する方針を基本方針に明記しました。対象として名前が挙がっているのは、農業従事者等と外食産業の2つです。
| 対象 | 課題 | 検討されている対応 |
|---|---|---|
| 農業従事者等 | 仕入税額控除の還付を受けられず、手取りが減るおそれ | 令和9年4月からの円滑な実施に支障が生じないよう留意しつつ「現場の納得感のある対応」を検討 |
| 外食産業 | 外食は10%のままのため、店内飲食から中食・内食へ需要が移り減収リスク | 影響を見極めたうえで、資金繰り支援等のための予算措置を検討 |
基本方針では、令和9年度からの実施に向けて関係府省庁が連携し、事業者の実情を確認しながら支援内容を具体化していくとされました。あわせて、消費税率の変更に柔軟に対応できるシステムの普及促進を図ることも盛り込まれています。
小売・飲食などの事業者にとっては、レジや受発注システムが税率変更に対応できるかどうかの確認が急務です。経済産業省は2026年6月15日、スマートレジシステムの普及に向けて、デジタル化・AI導入補助金での優先採択と、よろず支援拠点への特別相談窓口の設置を発表しました。2019年の軽減税率導入時には「軽減税率対策補助金」が新設された経緯もあり、今回も同種の支援策が用意される可能性があります。
閣議決定の基本方針で決まったこと・決まっていないこと
2026年8月5日の閣議決定で決まったのは「税率と時期の枠組み」であり、財源の具体像や給付額・対象年収は令和9年度の予算編成まで持ち越しとなりました。決定事項と未確定事項を分けて把握しておくことが大切です。
- 令和9年4月1日から2年間、軽減税率対象の飲食料品の消費税率を1%に引き下げる
- 1%相当分の範囲内で中低所得の現役勤労者に給付し「実質ゼロ化」を実現する
- 先行給付は令和9年度(2027年度)、本格導入は令和11年度(2029年度)
- 給付は「個人単位」とし、単身者・個人事業者・フリーランスも対象
- 財源は特例公債(赤字国債)に頼らないことを明記
- 9月に税制改正大綱を決定し、秋の臨時国会に法案を提出する
- 財源の具体策(令和9年度予算編成プロセスで結論を得るとされた)
- 給付額と、給付に係る閾値となる所得水準
- 対象品目の詳細な線引きや経過措置(法案審議で確定)
- 農業従事者・外食産業への支援策の中身
財源はどうする?特例公債に頼らず令和9年度予算編成で結論
基本方針では、市場の信認を損なわないよう特例公債(赤字国債)に頼らないことを明記し、補助金・租税特別措置の見直しや追加的な税外収入の確保など、歳出・歳入全般のあらゆる見直しを通じて確保するとされました。減税と給付を合わせた財政負担は年約5兆円、2年間で国・地方合計10兆円近くにのぼります。
財源の議論は、恒久施策とつなぎ措置で結論を出す時期が分けられている点に注意が必要です。
| 区分 | 対象 | 結論の時期 |
|---|---|---|
| 恒久財源 | 令和11年度に本格導入する「所得に連動したきめ細かな給付」 | 予算編成改革の具体化の状況を踏まえ早期に結論 |
| つなぎの財源 | 飲食料品の消費税1%への引き下げ(2年間) | 令和9年度予算編成プロセスで結論 |
具体策として名前が挙がっているのは、租税特別措置・補助金の深掘りした見直し、外国為替資金特別会計(外為特会)や独立行政法人からの納付金といった税外収入の上積み、特別会計・基金の見直し、補正予算依存からの脱却です。ただし閣議決定の時点で具体策は示されておらず、年末の予算編成が次の焦点となります。片山財務相は財源の決着時期を「12月第2週ごろ」との見通しを示しています。
2年後に本当に8%へ戻る?景気条項は盛り込まない方針
高市首相は「2年後には私が責任を持って、確実に税率を元に戻す」と明言しており、景気次第で減税を延長する「景気条項」は法案に盛り込まない方針が示されています。
その根拠として首相が挙げたのが、令和11年度に本格導入される「所得に連動したきめ細かな給付」の存在です。給付の対象となる中低所得の現役勤労者の大宗は減税の効果を上回る支援を受けられる設計になるため、税率が戻る際の負担増は生じにくいという説明です。基本方針にも「消費税減税の終了時に『所得に応じたきめ細かな給付』に円滑に接続するために必要な措置を講ずる」と記されています。
ただし、消費税率が下がった状態から元に戻す政治的な難しさを指摘する声は与野党双方にあります。国民民主党の玉木代表は自民党の対応を批判しており、秋の臨時国会での審議が注目されます。
食料品消費税1%で家計はいくら安くなる?世帯別シミュレーション
飲食料品の消費税が8%から1%に下がると、4人世帯で年間約7.8万円の負担減が見込まれます。総務省家計調査の世帯別食費支出(外食・酒類除く)をもとに、1%案と、仮にゼロ税率だった場合の効果を比べました。
| 世帯構成 | 月間食費(税込・目安) | 1%への引き下げ(決定) | 参考:ゼロ税率の場合 |
|---|---|---|---|
| 単身世帯 | 約3万円 | 年間約2.3万円 | 年間約2.7万円 |
| 2人世帯 | 約6万円 | 年間約4.7万円 | 年間約5.3万円 |
| 3人世帯 | 約8万円 | 年間約6.2万円 | 年間約7.1万円 |
| 4人世帯 | 約10万円 | 年間約7.8万円 | 年間約8.9万円 |
| 5人世帯 | 約12万円 | 年間約9.3万円 | 年間約10.7万円 |
※計算式:税込の月間食費×12ヶ月×7÷108(8%→1%の場合)、×8÷108(8%→0%の場合)。外食・酒類を除く食料品支出を想定。報道によっては税込食費に単純に7%を掛けた概算(4人世帯で年約8.4万円)が使われる場合もあります。
これに加えて、令和9年度(2027年度)からは1%相当分(年約6,000億円)を原資とする所得連動給付が中低所得の現役勤労者に支給される予定です。対象となる方は、減税分と給付分の両方を受け取れることになります。
消費税はいつから何%だった?1989年3%からの推移と軽減税率のしくみ
日本の消費税は1989年4月1日に税率3%で導入され、5%・8%・10%と3度の引き上げを経て現在に至ります。2027年4月の飲食料品1%は、この歴史のなかで初めての「引き下げ」となります。
消費税はいつから始まった?3%から10%までの推移
消費税の税率がいつ何%に変わったのかを時系列で並べると、次のとおりです。
| 実施時期 | 税率 | 内訳(国/地方) |
|---|---|---|
| 1989年4月1日 | 3% | 消費税の導入 |
| 1997年4月1日 | 5% | 国4%/地方消費税1% |
| 2014年4月1日 | 8% | 国6.3%/地方1.7% |
| 2019年10月1日 | 10%(軽減税率8%を同時導入) | 標準税率は国7.8%/地方2.2% |
| 2027年4月1日(予定) | 飲食料品のみ1%(2年間限定) | 導入以来はじめての引き下げ |
2019年10月の10%への引き上げと同時に導入されたのが軽減税率制度です。増税による家計の負担感をやわらげる目的で、生活必需品の一部だけ税率を8%に据え置く仕組みが設けられました。
軽減税率8%はいつから?対象は飲食料品と新聞
軽減税率制度は2019年10月1日に始まり、対象は「酒類・外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)」の2つです。この2つだけが8%、それ以外はすべて10%が適用されています。
2027年4月の引き下げで1%になるのは、基本方針で「軽減税率の対象となっている飲食料品」と特定されているとおり、飲食料品のみです。同じ軽減税率対象でも新聞は8%のまま据え置かれる見込みで、施行後は1%(飲食料品)・8%(新聞)・10%(標準税率)の3つの税率が併存することになります。事業者にとっては、区分経理がこれまでより複雑になる点が実務上のポイントです。
食品の税率は8%と10%どっち?線引きの具体例
食品の税率は「何を買ったか」ではなく「どこで・どのように食べるか」で分かれます。同じ商品でも、店内で食べれば10%、持ち帰れば8%になるのが軽減税率制度の特徴です。
| 区分 | 税率8%(軽減税率)の例 | 税率10%(標準税率)の例 |
|---|---|---|
| 食べ方 | テイクアウト、宅配、出前、コンビニ弁当の持ち帰り | 店内飲食(イートイン)、ケータリング、出張料理 |
| 飲み物 | ミネラルウォーター、ノンアルコールビール、甘酒(アルコール1%未満) | ビール・日本酒・ワインなどの酒類、水道水 |
| 調味料 | みりん風調味料(アルコール1%未満)、料理酒(塩を加えた不可飲処理済み) | 本みりん、料理用ワイン |
| その他 | 栄養機能食品、特定保健用食品、おやつ用の氷 | 医薬品・医薬部外品、健康食品でない栄養ドリンク、保冷用の氷 |
おもちゃ付きのお菓子など、食品と食品以外が一体となった「一体資産」は、税抜価格1万円以下で食品の価額の占める割合が3分の2以上であれば、全体が8%の対象になります。2027年4月以降、これらの8%区分がそのまま1%へ置き換わる見通しです。
消費税は15%に上がる?なくなる?今後の増税・減税の見通し
消費税を15%へ引き上げる方針も、消費税を廃止する方針も、2026年9月時点で政府として決まっていません。政府が閣議決定したのは、むしろ飲食料品を2年間1%へ引き下げる減税の方針です。ここでは、増税論・減税論の現在地を整理します。
消費税15%への引き上げは決まっている?政府方針にはない
「消費税15%はいつから」という疑問の背景にあるのは、経済団体や有識者からの提言です。財政制度等審議会や経済団体の提言では、プライマリーバランスの黒字化には15%程度への引き上げが必要との試算が示されてきました。ただし、これらはあくまで民間や審議会の提言であり、政府の決定ではありません。
2026年9月時点の状況を整理すると次のとおりです。
| 論点 | 2026年9月時点の状況 |
|---|---|
| 消費税15%への引き上げ | 政府方針として決定・検討されていない。経済団体等の提言にとどまる |
| 標準税率10%の変更 | 変更の予定なし。外食・酒類を含め10%が維持される見通し |
| 飲食料品の税率 | 2027年4月から2年間1%へ引き下げることが閣議決定済み |
| 新聞(定期購読) | 8%のまま据え置かれる見込み |
高市内閣は「責任ある積極財政」を掲げ、骨太の方針2026では単年度のプライマリーバランス黒字化を機械的に追うのではなく、債務残高対GDP比の安定的な低下を中核に据える方針が示されました。増税より減税・給付に軸足を置いた政策運営が続いています。
消費税はなくなる?廃止・5%への引き下げは各党の主張にとどまる
消費税をなくす(廃止する)方針や5%へ引き下げる方針は、2026年9月時点で政府としては決定していません。廃止や大幅減税を掲げているのは一部の野党で、公約段階にとどまっています。2026年2月の衆院選で各党が掲げた消費税減税の公約は次のとおりです。
| 政党 | 主な案 | 期間 | 財源見込み(税収減) |
|---|---|---|---|
| 自民党(政府) | 食料品消費税ゼロ → 1%で閣議決定(2027年4月から) | 2年間限定 | 減税と給付で年約5兆円 |
| 日本維新の会 | 食料品消費税の引き下げ(自民と連立) | 2年間限定 | 自民案に同調 |
| 立憲民主党・中道改革連合 | 食料品消費税ゼロ(恒久) | 恒久 | 年約5兆円 |
| 公明党 | 食料品の税率引き下げを検討 | 未定 | ― |
| 国民民主党 | 消費税率を一律5%に引き下げ | 賃金上昇が安定して2%上回るまで | 年約15兆円 |
| 日本保守党 | 食料品消費税ゼロ(恒久) | 恒久 | 年約5兆円 |
| 参政党 | 消費税の段階的廃止 | ― | ― |
| 社民党・共産党 | 消費税率ゼロ・5%への引き下げ | ― | ― |
| れいわ新選組 | 消費税の即時廃止 | 恒久 | 年約31兆円 |
高市首相は2025年5月に「食料品の消費税率は0%にすべき」と主張し、2026年1月の衆院解散会見でも「私自身の悲願」と強調してきました。今回1%となったことについては、負担軽減の「十分性」と「迅速性」の双方を追求した結果、給付と組み合わせる形が最善と判断したと説明しています。一律5%や廃止といった案は、いずれも政府方針には含まれていません。
食料品の税率がゼロの国はどこ?海外7カ国の事例
イギリス、アイルランド、カナダ、オーストラリアなど、生活必需品である食料品にゼロ税率を適用している国は複数あります。日本の議論でも参考事例として取り上げられてきました。
| 国名 | 食料品税率 | 標準税率 |
|---|---|---|
| イギリス | 0% | 20% |
| アイルランド | 0% | 23% |
| カナダ | 0% | 5% |
| オーストラリア | 0% | 10% |
| マルタ | 0% | 18% |
| メキシコ | 0% | 16% |
| アメリカ(多くの州) | 非課税 | 州により異なる |
これらの国に共通するのは、生鮮食料品やパン・牛乳など基本食料品を対象とし、外食や菓子類には標準税率を適用している点です。日本の現行軽減税率制度も、こうした海外の運用を参考に2019年に導入されました。
減税は2027年4月から|今すぐ使える食費支援の3つの制度
税率が下がるのは2027年4月からのため、それまでの期間をどう乗り切るかが実務的な課題です。ここでは、家計の食費負担を直接軽くできる3つの制度を紹介します。
(1)自治体の物価高騰対応給付金・プレミアム商品券
各自治体が国の重点支援地方交付金を活用し、給付金や商品券を支給しています。給付方法や金額は自治体ごとに異なり、現金・商品券・地域限定ポイントで還元される場合もあります。
対象となる人には自治体から案内が届くことが多い一方、申請が必要なケースもあります。お住まいの市区町村のホームページを確認するか、市役所・区役所の窓口に問い合わせてみましょう。
(2)生活困窮者自立支援制度
生活困窮者自立支援制度は、経済的な理由で最低限度の生活を維持することが難しくなるおそれのある方を対象に、包括的な支援を行う制度です。次のような支援を通じて、生活の再建をサポートします。
- 自立相談支援:生活や経済的な困難の相談を受け、状況に応じた支援計画を作成
- 住居確保給付金:離職や収入減で住居を失うおそれのある方への家賃支援
- 一時生活支援:住まいや収入がなく生活が極めて困難な方への宿泊・食事の提供
- 就労準備支援/就労訓練:すぐに働くのが難しい方への段階的な就労支援
なお、8月5日の閣議決定では、給付の対象外で支援が必要な方について生活困窮者自立支援制度など既存制度との関係を整理し、令和11年度から併せて実施できるよう本格導入までに結論を得るとされました。
(3)フードバンク・地域NPOの食料支援
フードバンクや地域NPOによる食料支援は、食品の無償提供を通じて食費負担を軽減する取り組みです。税制改正を待たずに利用できる、実質的な食費支援といえます。
| 団体名 | 活動内容 |
|---|---|
| フードバンクちば(千葉県) | 企業や個人から提供された食品を、生活に困っている方々へ無償で届ける活動を実施 |
| フードバンク渋谷(東京都渋谷区) | 地域のひとり親家庭や外国人家庭、障がい者世帯などに対し、食品の提供を実施 |
| フードバンクTAMA(東京都多摩地域) | 児童福祉施設や子ども食堂、ひとり親家庭への食品支援を実施し、顔の見える支援を心掛ける |
参考:フードバンクちば/フードバンク渋谷/フードバンクTAMA
消費税減税・食料品消費税1%に関するよくある質問(FAQ)
消費税減税はいつから始まりますか?いつまで続きますか?
2027年4月1日(令和9年4月1日)から2年間で、2029年3月末までです。対象は軽減税率対象の飲食料品で、税率が8%から1%へ引き下げられます。2年間の時限措置のため、期間が満了する2029年4月には元の8%に戻る見込みです。外食と酒類は10%のまま除外されます。政府は2026年8月5日に「『給付付き税額控除』の制度導入の基本方針」を閣議決定しており、9月に税制改正大綱を決定、秋の臨時国会に関連法案を提出して成立を目指しています。2026年9月1日時点で大綱は未決定、法案も未提出です。
消費税1パーセントはいつからですか?
2027年4月1日からの2年間で、対象は軽減税率対象の飲食料品のみです。標準税率(外食・酒類など)は10%、新聞は8%のまま据え置かれるため、施行後は1%・8%・10%の3税率が併存する形になります。1%が選ばれたのは、税率0%へのシステム改修に10〜12ヶ月かかるのに対し、1%なら最大5〜6ヶ月で対応できるためです。技術的にも、消費税が0円の商品は非課税扱いとなり0%対象の価格を記載したインボイスを発行できないシステムが多いという課題がありました。
消費税減税はもう決定したのですか?
政府の基本方針としては2026年8月5日に閣議決定されましたが、法律はまだ成立していません。閣議決定は「政府としてこの方針で法案を出す」という意思決定であり、実際に税率が変わるのは消費税法改正案が国会で可決・成立してからです。政府は9月に税制改正大綱を決定し、秋に想定される臨時国会に法案を提出して早期成立を目指しています。2026年9月1日時点で大綱は決定されておらず、法案も提出されていません。成立すれば1989年の消費税導入以来はじめての税率引き下げとなります。
食料品消費税ゼロはいつから始まりますか?
完全なゼロ税率は実施されません。2026年8月5日の臨時閣議で決定された基本方針では、飲食料品の消費税率を2027年4月1日から2年間、8%から1%に引き下げる方針が定められました。ゼロ税率はレジ改修に10〜12ヶ月かかり2027年4月の開始に間に合わないため見送られ、最大5〜6ヶ月で対応できる1%案が採用されています。ただし1%相当分(年約6,000億円)の範囲内で中低所得の現役勤労者に給付が行われるため、対象となる方にとっては「実質ゼロ」となる設計です。
消費税はなくなるのですか?廃止はいつからですか?
消費税を廃止する方針は、2026年9月時点で政府として決定されていません。れいわ新選組が消費税の即時廃止を、参政党が段階的廃止を、社民党・共産党が消費税率ゼロや5%への引き下げをそれぞれ公約に掲げていますが、いずれも実現の見通しは立っていません。財務省試算では、廃止した場合の税収減は年約31兆円にのぼります。政府が決定したのは、飲食料品のみ2年間限定で1%とする措置であり、標準税率10%や外食・酒類の税率は維持される見通しです。
消費税は15パーセントに上がりますか?いつからですか?
消費税を15%へ引き上げる方針は、2026年9月時点で政府として決定も検討もされていません。財政制度等審議会や経済団体の提言でプライマリーバランス黒字化には15%程度が必要との試算が示されてきましたが、これらは民間・審議会の提言であり政府方針ではありません。むしろ政府が2026年8月5日に閣議決定したのは、飲食料品を2027年4月から2年間1%へ引き下げる減税の方針です。標準税率10%についても変更の予定はなく、外食・酒類は10%が維持される見通しです。
消費税5パーセントへの引き下げはありますか?
一律5%への引き下げは、政府方針には含まれていません。国民民主党が「賃金上昇が安定して2%を上回るまで一律5%とする」案を公約に掲げていますが、実現の見通しは立っておらず、財務省試算では年約15兆円の税収減とされています。政府が決定したのは飲食料品のみ2年間1%とする措置であり、標準税率10%を5%に下げる案は含まれていません。
消費税はいつから始まりましたか?税率はどう変わってきましたか?
消費税は1989年4月1日に税率3%で導入されました。その後1997年4月1日に5%、2014年4月1日に8%、2019年10月1日に10%へと3度引き上げられています。2019年10月の引き上げと同時に軽減税率制度が導入され、酒類・外食を除く飲食料品と週2回以上発行の新聞(定期購読契約)は8%に据え置かれました。2027年4月に予定されている飲食料品1%への引き下げは、導入以来はじめての税率引き下げとなります。
軽減税率はいつから始まりましたか?対象は何ですか?
軽減税率制度は2019年10月1日、消費税率が8%から10%へ引き上げられたのと同時に始まりました。対象は「酒類・外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)」の2つで、これらだけが8%、それ以外はすべて10%です。2027年4月に1%へ下がるのは飲食料品のみで、新聞は8%のまま据え置かれる見込みです。その結果、施行後は1%・8%・10%の3つの税率が併存することになります。
食品の税率は8%と10%のどちらですか?
食品の税率は「どこで・どのように食べるか」で分かれます。テイクアウト・宅配・出前は8%、店内飲食(イートイン)やケータリングは10%です。飲み物ではミネラルウォーターやノンアルコールビールが8%、ビール・日本酒などの酒類と水道水が10%です。調味料ではみりん風調味料が8%、本みりんが10%となります。医薬品・医薬部外品は食品に該当しないため10%です。2027年4月以降、これら8%の区分がそのまま1%へ置き換わる見通しです。
「実質ゼロ」の給付はいつ・いくらもらえますか?
先行導入は令和9年度(2027年度)です。公的機関が保有する所得情報を活用する仕組みのため、住民税の賦課決定を待つ年央以降の支給が想定されています。原資は飲食料品の消費税1%相当分に当たる年約6,000億円です。給付額は一律ではなく所得に連動する設計で、判定は個人単位、単身者・個人事業者・フリーランスも対象に含まれます。先行導入版では15歳以下のこどもの人数に応じた加算が行われます。具体的な給付額や対象となる所得水準は、恒久財源の確保とあわせて今後の予算編成過程で決まります。
消費税減税の対象は?外食やお酒も含まれますか?
対象は「軽減税率の対象となっている飲食料品」で、外食と酒類は除外されます。現行の軽減税率制度で8%が適用されている範囲がそのまま1%に置き換わる形で、外食は10%のまま維持される方向です。ただし対象品目の詳細な線引きや経過措置は法案で確定するため、現時点では未確定の部分が残ります。政府は、店内飲食から中食・内食へ需要が移ることによる外食産業の減収リスクを踏まえ、資金繰り支援等のための予算措置を検討する方針を基本方針に明記しました。
食料品消費税の引き下げで家計はいくらプラスになりますか?
世帯構成と月間食費によります。総務省の家計調査をもとに試算すると、4人世帯で年間約7.8万円、3人世帯で約6.2万円、2人世帯で約4.7万円、単身世帯で約2.3万円の負担減となります。計算式は税込の月間食費×12ヶ月×7÷108です。さらに令和9年度(2027年度)からは、中低所得の現役勤労者に所得連動の給付が上乗せされる予定のため、対象となる方の効果はこれより大きくなります。ただし事業者が税込価格を据え置けば減税分ほど値下がりしない可能性も指摘されています。
消費税0パーセントとは何ですか?非課税との違いは?
「消費税0%(ゼロ税率)」は消費税の税率を0%に設定する制度で、事業者は仕入税額控除を受けられます。一方「非課税」は消費税が課されない取引(医療費・教育費など)で、事業者は仕入税額控除を受けられません。家計から見ると支払う消費税はどちらも0円ですが、事業者にとっては大きな違いがあります。海外ではイギリス・アイルランド・カナダ・オーストラリアなどが食料品にゼロ税率を採用しています。
消費税減税の財源はどう確保するのですか?
減税と給付を合わせた財政負担は年約5兆円、2年間で国・地方合計10兆円近くになります。閣議決定された基本方針では、市場の信認を損なわないよう特例公債(赤字国債)に頼らないことを明記し、補助金・租税特別措置の見直しや追加的な税外収入の確保など歳出・歳入全般の見直しを通じて確保するとされました。減税(つなぎ)の財源は令和9年度予算編成プロセスで、本格導入の恒久財源は予算編成改革の具体化を踏まえて早期に結論を得る方針です。片山財務相は財源の決着時期を「12月第2週ごろ」との見通しを示しており、外国為替資金特別会計の活用案も報じられていますが、閣議決定の時点で具体策は示されていません。
2年後に本当に8%へ戻るのですか?景気条項はありますか?
政府は2年間の時限措置としており、景気に応じて減税を延長する「景気条項」は法案に盛り込まない方針です。高市首相は「2年後には私が責任を持って、確実に税率を元に戻す」と明言しています。基本方針にも、消費税減税の終了時に「所得に応じたきめ細かな給付」へ円滑に接続するために必要な措置を講ずると記されました。ただし、実務者会議では「減税を2年後に終了した際に負担増となる者が多く、1%からの引き上げは反動が大きい」との指摘も出ており、税率を元に戻す難しさを指摘する声は与野党双方にあります。
この減税にはどんな課題が指摘されていますか?
社会保障国民会議の実務者会議では、主に6つの課題が指摘されました。食費の絶対額が大きい高所得者ほど恩恵が大きいこと、事業者が税込価格を据え置けば減税分ほど価格が下がらない可能性があること、2年後の税率引き上げに伴う反動が大きいこと、仕入税額控除の還付が受けられない農業従事者等への影響、レジ改修や区分経理といった事業者の事務負担、そして地方を含めた財源の確保です。これらを踏まえ「減税ではなく給付で対応すべき」との意見も出され、具体案について意見の一致には至らないまま政府が判断しました。
事業者は何を準備すればよいですか?
レジ・会計・受発注システムが税率変更に対応できるかの確認が最優先です。改修には制度詳細の公表後最大5〜6ヶ月かかるとされ、2027年4月の開始に向けて早めの着手が求められます。施行後は1%・8%・10%の3税率が併存するため、区分経理もこれまでより複雑になります。経済産業省は2026年6月15日、スマートレジシステムの普及に向け、デジタル化・AI導入補助金での優先採択とよろず支援拠点への特別相談窓口の設置を発表しました。2019年の軽減税率導入時には軽減税率対策補助金が新設された経緯があり、今回も同種の支援策が設けられる可能性があります。
減税を待つ間に使える支援制度はありますか?
あります。各自治体が実施する物価高騰対応の給付金・プレミアム商品券、生活困窮者自立支援制度(自立相談支援・住居確保給付金・一時生活支援等)、地域のフードバンク(フードバンクちば・フードバンク渋谷・フードバンクTAMA等)などが利用できます。住民税非課税世帯向けの給付金を継続実施している自治体もあるため、お住まいの市区町村のホームページや窓口で確認することをおすすめします。あわせて、今後の給付を確実に受け取れるよう、マイナポータルで公金受取口座を登録しておくとよいでしょう。
まとめ|消費税減税は2027年4月から、食料品が8%→1%に引き下げ
「消費税減税はいつから?」「消費税1パーセントはいつから?」「食料品消費税ゼロはいつから?」――これらの問いへの答えは、「2027年4月から2年間、飲食料品が8%→1%に引き下げ。1%相当分は給付で還元し実質ゼロ」で確定しました。2026年8月5日の臨時閣議で基本方針が決定し、あとは秋の臨時国会での法案成立を待つ段階です。本記事のポイントを整理します。
- 2026年8月5日、政府が臨時閣議で「『給付付き税額控除』の制度導入の基本方針」を閣議決定
- 令和9年4月1日(2027年4月1日)から2年間、軽減税率対象の飲食料品の消費税率を1%とする
- 成立すれば1989年の消費税導入以来はじめての消費税減税となる
- 2年間の時限措置のため、2029年4月には元の8%へ戻る見込み。景気条項は盛り込まない方針
- ゼロ税率はレジ改修に10〜12ヶ月かかるため見送り。1%なら最大5〜6ヶ月で対応可能
- 1%相当分(年約6,000億円)の範囲内で中低所得の現役勤労者へ給付し「実質ゼロ化」。先行導入は令和9年度(2027年度)
- 給付は個人単位で、単身者・個人事業者・フリーランスも対象。先行導入版は15歳以下のこども加算
- 令和11年度(2029年度)に「所得に連動したきめ細かな給付」を本格導入
- 財源は特例公債に頼らず、補助金・租税特別措置の見直しや税外収入で確保。減税分は令和9年度予算編成で結論(片山財務相は12月第2週ごろの決着見通し)
- 実務者会議では高所得者ほど恩恵が大きい点、価格転嫁、2年後の反動などの課題が指摘された
- 外食・酒類は10%のまま。新聞は8%据え置きで、施行後は1%・8%・10%の3税率が併存
- 消費税15%への引き上げも、消費税廃止も、政府方針としては決定していない
- 家計の負担減は4人世帯で年間約7.8万円が目安(給付は別途上乗せ)
- 今後は9月に税制改正大綱、秋の臨時国会に法案提出という流れ(9月1日時点でいずれも未実施)
物価高の影響を直接受けやすい食料品。政府の方針は固まりましたが、実際に値札が変わるのは2027年4月です。それまでの間は給付金・自立支援制度・フードバンクといった今使える制度を活用しつつ、秋の臨時国会での法案審議と年末の財源決着を見守りましょう。事業者の方は、レジ・受発注システムの税率変更対応を早めに確認しておくことをおすすめします。
おすすめリンク・参考情報
【「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針(内閣官房・社会保障国民会議)】
2026年8月5日に閣議決定された基本方針の本文と参考資料。減税の期間・対象・給付の設計・財源の考え方が一次情報で確認できます。
▶内閣官房|社会保障国民会議
【「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針の閣議決定についての会見(首相官邸)】
2026年8月5日の高市首相会見。閣議決定の狙いと財源確保の方向性が説明されています。
▶首相官邸|総理の演説・記者会見など
【消費税の軽減税率制度(国税庁)】
8%と10%の線引き、対象品目、区分経理の考え方など、現行制度の詳細が確認できます。
▶国税庁|消費税の軽減税率制度について
【スマートレジシステムの普及に向けた取組(経済産業省)】
税率変更に対応しやすいレジの普及支援策。デジタル化・AI導入補助金の優先採択などが案内されています。
▶経済産業省|スマートレジシステムの普及に向けた取組をさらに加速させます
【フードバンク検索】
お住まいの地域で食品支援を受けたい方や、食品の寄付を検討されている方はこちらをご参照ください。
▶消費者庁|フードバンク活動等
【生活困窮者支援窓口一覧(市区町村別)】
全国の自治体に設置された自立相談支援機関の窓口情報をまとめた一覧です。
▶困窮者支援情報共有サイト〜みんなつながるネットワーク〜|自立相談支援機関 相談窓口一覧
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