早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)とは 中途採用者1人あたり30万円

公開日:2023/2/3 更新日:2026/7/28
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「即戦力となる経験者を採用したいが、採用コストが重い」「中途採用を増やしたいけれど、使える支援策はないのか」――人手不足が長期化するなか、こうした悩みを抱える経営者・人事担当者に向けた制度が「早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)」です。

本コースは、中途採用者の雇用管理制度を整備したうえで中途採用を拡大し、採用した人材の賃金を前職より5%以上上昇させた事業主に助成するものです。支給額は支給対象者1人あたり最大30万円(年度上限20人分)。単純計算で年間最大600万円の支援を受けられます。

ただし、この助成金には見落とすと申請自体ができなくなる落とし穴があります。それが「中途採用計画」を雇い入れの前日までに労働局へ提出しなければならないという点です。採用が始まってから気づいても間に合いません。

この記事では、令和8年4月8日改正版のガイドブックにもとづき、支給要件・助成額・中途採用率の計算方法・申請スケジュールを整理します。

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この記事の目次

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早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)とは?

早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)は、賃金上昇をともなう中途採用の拡大に取り組む事業主を支援する厚生労働省の雇用関係助成金です。申請窓口は事業所を管轄する都道府県労働局またはハローワークで、手続きの一部はハローワーク経由で行える場合もあります。

制度の狙いは「中途採用の量を増やすこと」だけではありません。中途採用者に適用する雇用管理制度を新規学卒者と同水準に整えること、採用者の賃金を前職より引き上げることの2点がセットで求められます。単に採用人数を増やすだけでは対象にならない設計です。

「中途採用等支援助成金」から名称が変わりました

本コースはかつて「中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)」という名称でしたが、令和6年4月1日に制度の統合・改編が行われ、現在の「早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)」に変更されました。

旧名称で情報を探している方も多いですが、令和8年度に申請できるのは新名称の制度です。旧制度で設けられていた生産性向上要件による上乗せ助成(最大110万円)は現在の制度には存在せず、助成額の考え方そのものが変わっている点に注意してください。

令和8年度は3コース体制

早期再就職支援等助成金は、令和8年度時点で再就職支援コース・雇入れ支援コース・中途採用拡大コースの3コースで構成されています。かつて存在した「UIJターンコース」は令和7年度をもって終了しました。

コース名対象となる事業主助成額
再就職支援コース事業縮小等で離職者が発生し、再就職支援を実施した事業主委託費用の1/4〜4/5(1人あたり上限60〜80万円)
雇入れ支援コース離職を余儀なくされた方を離職後3か月以内に無期雇用で採用した事業主1人30万円(優遇40万円)
中途採用拡大コース中途採用率を拡大し、採用者の賃金を上昇させた事業主1人20万円(加算含め最大30万円)

なお、支給要領と一部様式は令和8年4月8日に改正されています。令和8年4月8日以降に提出した中途採用計画の対象者について申請する場合は、改正後の様式を使用してください。

離職者支援から採用拡大まで!早期再就職支援等助成金の全コース解説【2026年最新】

助成額はいくら?通常20万円+成長要件加算10万円

中途採用拡大コースの助成額は、通常助成が支給対象者1人あたり20万円、成長要件加算に該当すれば1人あたり10万円が上乗せされて最大30万円です。1年度1事業所あたり支給対象者20人分が上限となります。

区分助成額要件
通常助成1人あたり20万円中途採用率の拡大と賃金5%以上上昇の要件を満たすこと
成長要件加算1人あたり+10万円一定の成長性が認められる事業所であること
最大助成額1人あたり30万円通常助成と成長要件加算の両方に該当する場合
支給上限1年度1事業所あたり20人分通常助成・成長要件加算に共通

なお、支給申請日前に離職した方、および賃金5%上昇の要件を満たさなかった方は、支給対象者の人数から除かれます。10人採用しても要件を満たしたのが7人であれば、助成額は7人分での計算となります。

成長要件加算の判定基準は2つ

成長要件加算の対象となる「一定の成長性が認められる事業所」とは、通常助成の要件を満たしたうえで、次の①②のいずれかに該当する事業所を指します。

  • ローカルベンチマークの財務分析結果(総合評価点)が「B」以上であること
  • ②支給申請日の属する年度から遡って直近2年度を比較し、給与等受給者一人当たりの平均受給額を5%以上上昇させていること

ローカルベンチマーク(通称:ロカベン)は、経済産業省がインターネット上で提供している企業の経営状態を把握するツールです。売上増加率・営業利益率など6つの財務指標を入力すると、AからDの4段階で総合評価が算出されます。

②を選ぶ場合の証明書類は「労働保険確定保険料・一般拠出金申告書」の直近2年度分です。賃上げを継続している企業であれば、ロカベンを新たに実施しなくても②で加算を受けられる可能性があります。

支給対象となる労働者の要件

支給対象となるのは、中途採用計画期間中に雇い入れられ、次の5つの要件をすべて満たす方です。

  • ①中途採用として雇い入れられた方であること(新規学卒者および新卒と同一の枠組みで採用された方は対象外)
  • ②雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として雇い入れられた方であること
  • 期間の定めのない労働者(パートタイムを除く)として雇い入れられた方であること
  • ④雇入れ日の前日から起算して1年間に、雇用関係・出向・派遣・請負・委任により申請事業主の事業所で就労したことがない方であること
  • ⑤雇入れ日の前日から起算して1年間に、申請事業主と密接な関係にある事業主(親会社・子会社、代表取締役が同一など)に雇用されていた方でないこと
【要注意】派遣スタッフの直接雇用・グループ会社からの転籍は対象外
④と⑤は実務で見落とされやすい要件です。自社で派遣スタッフとして就業していた方を直接雇用に切り替えるケース、請負契約で働いていた方を社員として迎えるケース、グループ会社から転籍させるケースは、いずれも助成対象になりません。

「よく知っている人材だから安心して採用できる」というケースこそ対象外になりやすいため、計画段階で採用予定者の経歴を確認しておくことが大切です。

支給対象となる事業主の要件

本コースを受給するには、常時雇用する労働者の数が300人以内の事業主は要件(1)〜(8)、300人を超える事業主は(1)〜(9)のすべてに該当することが必要です。

No.要件300人以下300人超
(1)雇用保険適用事業所の事業主であること
(2)支給のための審査に協力すること
(3)申請期間内に申請を行うこと
(4)支給対象者への賃金を支払期日までに支払っていること
(5)出勤簿・賃金台帳・労働者名簿等を整備、保管していること
(6)基準期間に事業主都合による解雇等(退職勧奨を含む)をしていないこと
(7)基準期間の特定受給資格者となる離職者数が雇用保険被保険者数の6%を超えていないこと
(8)計画期間の初日の前日から起算して1年前の日において雇用保険適用事業所であること
(9)労働施策総合推進法第27条の2にもとづき中途採用比率を公表していること

要件(6)(7)でいう「基準期間」とは、中途採用計画の提出日の前日から起算して6か月前の日から、支給申請書の提出日までの期間を指します。計画提出の半年前まで遡って審査されるため、直近に事業主都合の退職者がいる企業は事前確認が欠かせません。

なお要件(7)については、基準期間中に特定受給資格者として失業給付の手続きをとった方が3人以下の場合、この要件は適用されません。小規模事業所であれば6%を超えていても直ちに不支給とはなりません。

要件(8)により、設立から1年に満たない事業所は計画を提出できません。計画期間の初日の1年前の時点で雇用保険適用事業所であり、かつ雇用保険被保険者が在籍していることが必要です。

常時雇用301人以上の企業は中途採用比率の公表が必須

常時雇用する労働者が301人以上の企業は、直近3事業年度の各年度における正規雇用労働者の中途採用比率を、求職者が容易に閲覧できる形で公表することが法律上義務づけられています。

公表はおおむね年1回、公表した日を明らかにしたうえで、インターネットの利用その他の方法で行います。本コースでは中途採用計画の提出時点で公表済みであることが求められ、自社ホームページの写し等を確認書類として提出します。

中途採用率の拡大要件|2つの選び方と計算方法

中途採用率については、次のイまたはロのいずれかを満たす必要があります。ロを選べるのは計画期間を1年間とした場合に限られます

区分要件選択できる計画期間
計画期間中の中途採用率から前年同期の中途採用率を差し引いた値(中途採用率拡大目標値)を5ポイント以上とすること1年間または6か月間
計画期間中における中途採用率が50%以上であること1年間のみ
【中途採用率の計算方法】
中途採用率拡大目標値=(計画期間中の中途採用率)-(計画期間の前年同期の中途採用率)

計画期間中の中途採用率=期間中に雇い入れた中途採用者数 ÷ 期間中に雇い入れた対象労働者数 × 100

分母となるのは、期間の定めのない労働者(パートタイムを除く)として雇い入れられた雇用保険の一般被保険者・高年齢被保険者です。計画期間中に転勤等で対象事業所に転入した方、転出した方は、分母・分子のいずれにも含めません。

【イを選ぶ場合の例】前年同期の中途採用率が30%、計画期間中が40%なら10ポイントの上昇となり、要件を満たします。
【ロを選ぶ場合の例】計画期間中の中途採用率が50%以上あれば、前年比の差が5ポイント未満でも要件を満たします。

新卒採用を毎年一定数行っている企業はイを、新卒採用がほとんどなく中途採用が中心の企業はロを選ぶと達成しやすくなります。ただし前年に中途採用率が高かった企業ほどイでの5ポイント上昇は難しくなるため、計画策定前に過去1年間の採用実績を集計しておくことをおすすめします。

賃金5%上昇要件の判定方法

賃金要件は、支給対象者について直近の前職の賃金と、雇入れ後6か月間の賃金支払日ごとの賃金を比較し、いずれも5%以上上昇(賃金上昇率1.05以上)させることです。6か月のうち1か月でも下回れば、その方は支給対象者から外れます。

ここでいう賃金は「毎月決まって支払われる賃金」を指します。何が含まれるかは次のとおりです。

区分該当する手当の例
含むもの基本給、役職手当、資格手当など労働と直接的な関係が認められ、個人的事情と関係なく支給される手当
含まないもの時間外手当(固定残業代を含む)、休日手当、夜勤手当、出張手当、精皆勤手当、報奨金、家族手当、通勤手当、住宅手当など

ただし手当の名称ではなく実態で判断されます。扶養家族の有無に関係なく全員一律定額で支給する家族手当、通勤距離に関係なく全員一律定額で支給する通勤手当などは、変動しない手当として賃金に含めます。

前職の賃金はどう確認する?

前職の賃金は、本人の同意を得たうえで、再就職援助計画対象労働者証明書・給与明細等・退職時の証明・雇用保険被保険者離職票−2・雇用保険受給資格者証のいずれかで確認します。

本人の同意が得られずいずれの書類でも確認できない場合は、職業安定業務統計にもとづく職種別・都道府県別の算定式によって算出した額を前職賃金とみなします。前職の給与を明かしたくない応募者がいても、それだけで申請を諦める必要はありません。

申請の流れとスケジュール

STEP1:中途採用計画の届出(雇い入れ前・必須)

計画開始日の前日から起算して6か月前の日から、計画開始日の前日までに、管轄の労働局へ提出します。この期限を過ぎると申請できません。

  • 様式第1号:中途採用計画(変更)届
  • 様式第3号:支給要件確認書
  • 様式第4号:中途採用率算定対象一覧(計画期間前)
  • 採用規程・就業規則・賃金規程・人事評価規程等(雇用管理制度が確認できる書類)
  • 中途採用比率の公表を確認できる書類(常時雇用300人超の事業主のみ)

計画には、中途採用者に適用する雇用管理制度が新規学卒者と同じであること、採用予定職種と採用予定者数、計画期間(6か月間または1年間)を定めます。ここでいう雇用管理制度とは、募集・採用を除く労働時間・休日、雇用契約期間、評価・処遇制度、福利厚生などについて、書面等により従業員全体に周知された規則・規定を指します。

STEP2:雇用管理制度の整備と採用の実施

計画に沿って雇用管理制度を整備し、対象者を採用します。計画提出時点で制度が未整備でも問題ありません。制度整備前に採用した方であっても、整備した制度が適用され、支給申請時点で制度が整備されていれば支給対象となります。

STEP3:中途採用率の拡大と賃金上昇の達成

計画期間中に中途採用率の要件を達成し、採用した方について雇入れ後6か月間すべての賃金支払日で前職比5%以上の賃金上昇を実現します。あわせて、雇入れ日から6か月を経過する日までに離職した方の割合を20%未満に抑える必要があります。

STEP4:支給申請

計画期間の終了日の翌日から起算して6か月を経過する日の翌日から2か月以内に、管轄の労働局へ支給申請を行います。

  • 様式第7号:支給申請書
  • 様式第8号:中途採用率算定対象一覧(計画期間)
  • 様式第9号:支給対象者雇用状況等申立書
  • 雇用契約書または雇入れ通知書(無期契約であることがわかる書類)
  • 賃金台帳(雇入れ日から支給申請日までのもの)
  • 前職の賃金が確認できる書類
  • 成長要件加算を希望する場合はロカベンの財務分析結果または労働保険確定保険料申告書等
計画期間計画の届出期限支給申請期間届出から入金までの目安
1年間計画開始日の6か月前〜前日計画終了日の翌日から6か月経過後の翌日から2か月以内約1年8か月〜
6か月間計画開始日の6か月前〜前日計画終了日の翌日から6か月経過後の翌日から2か月以内約1年2か月〜

計画期間が1年の場合、届出から支給決定までおよそ1年8か月かかる長期の制度です。資金計画に組み込む際は入金時期の想定に注意してください。

中途採用で使える他の助成金との違い

中途採用で活用できる助成金は本コースだけではありません。採用したい人材の属性や、採用後の取り組み内容によって適した制度が変わります。

助成金向いているケース助成額の目安
中途採用拡大コース中途採用率そのものを計画的に引き上げたい1人20〜30万円(上限20人分)
雇入れ支援コース倒産・解雇等で離職した方を離職後3か月以内に採用したい1人30〜40万円(上限500人分)
特定求職者雇用開発助成金高年齢者・障害者・就職氷河期世代など就職困難者を採用したいコースにより数十万円〜240万円
トライアル雇用助成金就業経験の不足等がある方を試行雇用してから本採用したい1人月額最大4万円×3か月等
キャリアアップ助成金まず有期雇用で採用し、その後正社員化したい正社員化コースで1人最大80万円

同一の支給対象者について複数の助成金を重複受給することは原則できません。どの制度を使うかは、採用計画の初期段階で決めておく必要があります。

雇入れ支援コースとは?1人最大40万円|早期再就職支援等助成金の対象者・要件・申請の流れ【令和8年度】

特定求職者雇用開発助成金(特開金)とは?最大240万円・全4コースの対象者と申請方法【2026年・令和8年】

トライアル雇用助成金とは?【2026年・令和8年】全4コースの仕組みをわかりやすく解説

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早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)に関するよくある質問

助成金はいくら受け取れますか?

通常助成として支給対象者1人あたり20万円が支給されます。加えてローカルベンチマークの財務分析結果が「B」以上、または直近2年度で給与等受給者一人当たりの平均受給額を5%以上上昇させている場合は、1人あたり10万円が加算され最大30万円となります。1年度1事業所あたり20人分が上限のため、最大で年間600万円です。

中途採用等支援助成金とは違う制度ですか?

同じ制度の旧名称です。令和6年4月1日の制度統合・改編により「中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)」から「早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)」へ名称が変わりました。ただし旧制度にあった生産性向上要件による上乗せ助成は廃止されており、助成額の仕組みは変更されています。令和8年度に申請できるのは現行制度の内容です。

中途採用計画はいつまでに提出すれば良いですか?

中途採用計画の開始日の前日から起算して6か月前の日から、計画開始日の前日までに管轄の労働局へ提出する必要があります。雇い入れ後の提出は一切受け付けられません。採用活動を始める前、できれば求人を出す前の段階で準備を進めてください。なお、同一事業所から期間が重なる複数の中途採用計画を同時に提出することはできません。

計画期間は1年と6か月のどちらを選べばよいですか?

中途採用率を5ポイント以上上昇させる方法(イ)を目指す場合は1年間・6か月間のどちらも選択できます。一方、中途採用率50%以上(ロ)で申請したい場合は必ず1年間を選択してください。6か月間を選んだ場合、計画期間中の中途採用率が50%以上であっても要件を満たしたことにはなりません。

中途採用率はどのように計算しますか?

計画期間中に雇い入れた中途採用者数を、同期間中に雇い入れた対象労働者の総数で割り、100を掛けて算出します。分母となるのは、期間の定めのない労働者(パートタイムを除く)として雇い入れられた雇用保険の一般被保険者・高年齢被保険者です。前年同期との差が5ポイント以上、または計画期間中の中途採用率が50%以上であることが必要です。転勤等による転入者・転出者は分母にも分子にも含めません。

パートタイム労働者や有期契約の社員は対象になりますか?

いずれも対象外です。支給対象となるのは、期間の定めのない労働契約(無期契約)を締結し、かつ所定労働時間が通常の労働者と同等であるフルタイム労働者に限られます。有期契約で採用した後に無期転換した場合も対象になりません。まず有期で採用してから正社員化することを想定している場合は、キャリアアップ助成金の正社員化コースの活用を検討してください。

自社で働いていた派遣スタッフを直接雇用した場合は対象になりますか?

対象になりません。雇入れ日の前日から起算して1年間に、雇用関係・出向・派遣・請負・委任のいずれかにより申請事業主の事業所で就労したことがある方は支給対象から除かれます。派遣スタッフの直接雇用、請負先スタッフの採用、グループ会社からの転籍はいずれも要件を満たしません。計画段階で採用予定者の経歴を確認しておくことが重要です。

設立したばかりの会社でも申請できますか?

中途採用計画を提出するには、計画期間の初日の前日から起算して1年前の日において雇用保険適用事業所であり、かつ当該日に雇用保険被保険者が存在することが必要です。設立から1年に満たない事業所や、1年前の時点で従業員を雇用していなかった事業所は要件を満たしません。事業所の設置時期が微妙な場合は、管轄のハローワークに事前確認することをおすすめします。

新卒と中途で就業規則を分けていませんが申請できますか?

申請できます。本コースは中途採用者に適用される雇用管理制度が新規学卒者と同じであることを求めているため、就業規則や賃金規程が同一である場合はむしろ要件に適合します。すでに中途採用者の雇用管理制度が整備されている場合も対象です。また計画提出時点で制度が未整備であっても、支給申請時までに整備され、採用者に適用されていれば支給対象となります。

最近リストラを行いましたが申請できますか?

中途採用計画の提出日の前日から起算して6か月前の日から支給申請書の提出日までの期間(基準期間)に、事業主都合による解雇等(退職勧奨を含む)を行った事業主は受給できません。また基準期間に離職区分1Aまたは3Aとされる離職理由で失業給付の手続きをとった方の数が、計画提出日の雇用保険被保険者数の6%を超えている場合も対象外です。ただし該当者が3人以下の場合、この6%の要件は適用されません。


まとめ

早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)は、中途採用率の引き上げと採用者の賃金上昇に取り組む事業主に対し、支給対象者1人あたり最大30万円(年度上限20人分)を助成する制度です。

活用にあたって押さえるべきポイントは次の3点です。

ポイント内容
①事前届出が絶対条件中途採用計画を雇い入れの前日までに労働局へ提出。事後申請は不可
②賃金5%上昇を6か月維持雇入れ後6か月間すべての賃金支払日で前職比5%以上を維持する必要がある
③対象者の経歴に制限自社での派遣・請負就労歴、グループ会社からの転籍は対象外

とくに賃金要件は、採用時のオファー金額を決める段階から意識しておかないと後から取り返しがつきません。前職の給与水準を面接段階で確認し、5%以上の上昇幅を確保できるかを検討したうえで計画を立てることが、受給の成否を分けます。

自社の中途採用率の現状を集計し、次の採用シーズンに間に合うスケジュールで計画策定に着手してみてはいかがでしょうか。要件の判断に迷う場合は、管轄の都道府県労働局・ハローワーク、または社会保険労務士へ早めに相談することをおすすめします。

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