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【2026年最新】最低賃金はいくら?全国47都道府県一覧・2026年度改定予想・引き上げ対策を徹底解説

公開日:2019/10/10 更新日:2026/8/25
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「2026年度の最低賃金はいくら上がる?」「うちの県はいくらになる?」「引き上げに備えて使える助成金は?」──最低賃金の動向は、企業の人件費や、パート・アルバイトで働く人の収入に直結する重要なテーマです。

2026年7月28日、厚生労働省の中央最低賃金審議会は、2026年度の地域別最低賃金額改定の目安を答申しました。その後、各地方最低賃金審議会による審議が進み、2026年8月25日時点で35都道府県の答申額が判明しています。

中央最低賃金審議会が示した引き上げ目安は、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円です。35都道府県のうち、茨城県は目安を6円、福島県は5円、宮城県・鳥取県・愛媛県は4円、石川県・福井県・島根県・秋田県は3円、新潟県・山口県・京都府は2円、栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・富山県・愛知県・岡山県・福岡県・静岡県・徳島県は1円上回りました。

答申額が最も高いのは東京都の1,280円です。また、引き上げ額が最も大きいのは茨城県の62円で、現在の1,074円から1,136円への引き上げが答申されています。

この記事では、地方最低賃金審議会が示した答申額を中心に掲載しています。一部地域ではすでに改正決定まで進んでいます。新しい最低賃金は、各都道府県で定められた発効日から適用されます。

今回は、2025年度の47都道府県別最低賃金、2026年度の答申額、未答申地域の試算、企業への影響と対応策、最低賃金引き上げに活用できる助成金、個人向けの確認方法を解説します。

出典:厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」

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この記事の目次

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最低賃金とは?基本の仕組みをわかりやすく解説

最低賃金とは、最低賃金法に基づき国が定める賃金の最低額のことです。使用者は、雇用形態にかかわらず労働者に対して最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないと法律で義務付けられています。パート・アルバイト・派遣・外国人労働者・試用期間中の労働者もすべて対象です。

地域別最低賃金と特定最低賃金の違い

最低賃金には「地域別最低賃金」と「特定(産業別)最低賃金」の2種類があります。

区分内容対象
地域別最低賃金都道府県ごとに設定される最低賃金各都道府県内で働くすべての労働者・使用者
特定(産業別)最低賃金特定の産業・業種に適用される最低賃金鉄鋼業・電気機械器具製造業・自動車小売業など特定業種

地域別と特定の両方が適用される場合は、金額の高い方が優先されます。多くの場合、特定最低賃金の方が地域別より高く設定されています。

最低賃金の対象になる賃金・除外される手当

最低賃金の判定に含まれる賃金は「毎月支払われる基本的な賃金」です。以下の手当は最低賃金の比較から除外されます。

【最低賃金の比較から除外される手当】
・時間外労働手当(残業代)・休日労働手当・深夜労働手当
・精皆勤手当・通勤手当・家族手当
・臨時に支払われる賃金(結婚祝金・見舞金など)
・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
・固定残業代(みなし残業手当)

給与明細の総支給額をそのまま比較すると誤判定になりがちです。基本給・職能給・役職手当など、毎月一定に支払われる基本部分を切り出して判定してください。

最低賃金違反の罰則(50万円以下の罰金)

使用者が最低賃金を下回る賃金を支払った場合、最低賃金法第40条により50万円以下の罰金が科されます。また、労働者は差額を遡って請求することも可能です。「試用期間だから」「短時間パートだから」といった理由で最低賃金を下回る支払いは違法となる点にご注意ください。

【2025年度】現行の最低賃金|全国加重平均1,121円・47都道府県一覧

全国加重平均1,121円(前年比+66円・+6.3%)は過去最大の引き上げ

2025年度(令和7年度)の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,121円(前年比+66円、+6.3%)となり、目安制度が始まった1978年以降で最大の引き上げ幅を記録しました。2025年10月〜2026年3月まで、都道府県ごとに順次発効しており、2026年8月現在も適用されている現行の最低賃金です。

【2025年度 全国最低賃金サマリー】
・全国加重平均:1,121円(前年1,055円から+66円・+6.3%引き上げ)
・最高額:東京都1,226円(2025年10月3日発効)
・最低額:高知・宮崎・沖縄1,023円(東京との差:203円)
・最大引き上げ額:熊本+82円(952円→1,034円)
・最小引き上げ額:+63円(東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知など)
・発効日の範囲:2025年10月1日〜2026年3月31日(都道府県により異なる)
・47都道府県すべてで初めて時給1,000円を突破
・39道府県が中央審議会の目安を上回る答申(うち11県は目安+10円以上)

全国加重平均とは?
全国加重平均は、47都道府県の最低賃金を単純に平均した金額ではありません。各都道府県の最低賃金額と、その最低賃金が適用される労働者数をもとに算出するため、労働者数の多い地域の金額が強く反映されます。

【一覧表】2025年度 47都道府県別最低賃金

以下は厚生労働省公表の2025年度地域別最低賃金全国一覧です。金額の高い順で並べています(金額同順の場合は都道府県コード順)。

順位都道府県改定前(円)改定後(円)引上額発効日
1東京1,1631,226+632025年10月3日
2神奈川1,1621,225+632025年10月4日
3大阪1,1141,177+632025年10月16日
4埼玉1,0781,141+632025年11月1日
5千葉1,0761,140+642025年10月3日
5愛知1,0771,140+632025年10月18日
7京都1,0581,122+642025年11月21日
8兵庫1,0521,116+642025年10月4日
9静岡1,0341,097+632025年11月1日
10三重1,0231,087+642025年11月21日
11広島1,0201,085+652025年11月1日
12滋賀1,0171,080+632025年10月5日
13北海道1,0101,075+652025年10月4日
14茨城1,0051,074+692025年10月12日
15栃木1,0041,068+642025年10月1日
16岐阜1,0011,065+642025年10月18日
17群馬9851,063+782026年3月1日
18富山9981,062+642025年10月12日
19長野9981,061+632025年10月3日
20福岡9921,057+652025年11月16日
21石川9841,054+702025年10月8日
22福井9841,053+692025年10月8日
23山梨9881,052+642025年12月1日
24奈良9861,051+652025年11月16日
25新潟9851,050+652025年10月2日
26岡山9821,047+652025年12月1日
27徳島9801,046+662026年1月1日
28和歌山9801,045+652025年11月1日
29山口9791,043+642025年10月16日
30宮城9731,038+652025年10月4日
31香川9701,036+662025年10月18日
32大分9541,035+812026年1月1日
33熊本9521,034+822026年1月1日
34福島9551,033+782026年1月1日
34島根9621,033+712025年11月17日
34愛媛9561,033+772025年12月1日
37山形9551,032+772025年12月23日
38岩手9521,031+792025年12月1日
38秋田9511,031+802026年3月31日
38長崎9531,031+782025年12月1日
41鳥取9571,030+732025年10月4日
41佐賀9561,030+742025年11月21日
43青森9531,029+762025年11月21日
44鹿児島9531,026+732025年11月1日
45高知9521,023+712025年12月1日
45宮崎9521,023+712025年11月16日
45沖縄9521,023+712025年12月1日
全国加重平均1,0551,121+66

2025年度の最高額は東京都の1,226円、最低額は高知県・宮崎県・沖縄県の1,023円で、その差は203円です。

出典:厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」

【2026年8月25日更新】最低賃金の答申額が出た35都道府県一覧

2026年8月25日時点で、35都道府県について、地方最低賃金審議会による2026年度の地域別最低賃金の答申額が公表されています。

このうち、茨城県、福島県、宮城県、新潟県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、富山県、石川県、福井県、静岡県、愛知県、岡山県、島根県、山口県、徳島県、福岡県、鳥取県、秋田県、京都府、愛媛県の22都府県は中央最低賃金審議会の目安を上回りました。その他の13都道府県は、中央目安と同額の引き上げとなっています。

都道府県2025年度2026年度答申額引上額中央目安との差発効予定日
北海道1,075円1,131円+56円目安どおり2026年10月1日見込み
宮城県1,038円1,098円+60円目安+4円2026年10月1日予定
福島県1,033円1,094円+61円目安+5円2026年10月16日予定
秋田県1,031円1,090円+59円目安+3円2026年10月14日予定
茨城県1,074円1,136円+62円目安+6円法定どおり
栃木県1,068円1,125円+57円目安+1円2026年10月1日予定
群馬県1,063円1,120円+57円目安+1円法定どおり
埼玉県1,141円1,196円+55円目安+1円2026年10月1日
千葉県1,140円1,195円+55円目安+1円2026年10月1日
東京都1,226円1,280円+54円目安どおり早ければ2026年10月1日
神奈川県1,225円1,279円+54円目安どおり2026年10月1日
新潟県1,050円1,108円+58円目安+2円早ければ2026年10月1日
富山県1,062円1,119円+57円目安+1円2026年10月1日見込み
石川県1,054円1,113円+59円目安+3円2026年10月3日見込み
福井県1,053円1,112円+59円目安+3円2026年10月4日予定
長野県1,061円1,117円+56円目安どおり2026年10月2日
愛知県1,140円1,195円+55円目安+1円2026年10月1日予定
岐阜県1,065円1,121円+56円目安どおり2026年10月1日
静岡県1,097円1,154円+57円目安+1円2026年10月15日予定
三重県1,087円1,143円+56円目安どおり2026年10月1日
滋賀県1,080円1,136円+56円目安どおり
京都府1,122円1,180円+58円目安+2円2026年11月16日予定
大阪府1,177円1,231円+54円目安どおり2026年10月1日予定
兵庫県1,116円1,172円+56円目安どおり2026年10月1日予定
奈良県1,051円1,107円+56円目安どおり2026年10月4日予定
和歌山県1,045円1,101円+56円目安どおり
鳥取県1,030円1,090円+60円目安+4円2026年10月3日予定
島根県1,033円1,092円+59円目安+3円2026年10月10日予定
岡山県1,047円1,104円+57円目安+1円2026年10月2日予定
広島県1,085円1,141円+56円目安どおり早ければ2026年10月11日
山口県1,043円1,101円+58円目安+2円2026年10月8日予定
徳島県1,046円1,103円+57円目安+1円2026年11月1日予定
香川県1,036円1,092円+56円目安どおり法定どおり
愛媛県1,033円1,093円+60円目安+4円2026年11月1日予定
福岡県1,057円1,114円+57円目安+1円2026年10月4日予定

※表は2026年度の地方最低賃金審議会の答申額を中心に掲載しています。一部地域ではすでに改正決定まで進んでいます。新しい最低賃金は、各都道府県で定められた発効日から適用されます。

出典:北海道労働局宮城労働局福島労働局秋田労働局茨城労働局栃木労働局群馬労働局埼玉労働局千葉労働局東京労働局神奈川労働局新潟労働局富山労働局石川労働局福井労働局長野労働局愛知労働局岐阜労働局静岡労働局三重労働局滋賀労働局京都労働局大阪労働局兵庫労働局奈良労働局和歌山労働局鳥取労働局島根労働局岡山労働局広島労働局山口労働局徳島労働局香川労働局愛媛労働局福岡労働局

【2026年最新】最低賃金の目安は全国平均1,176円・引き上げ額55円は過去2番目

2026年度地域別最低賃金額改定におけるランク別の引き上げ額の目安は、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円です。目安どおりに各都道府県で引き上げられた場合、全国加重平均は現在の1,121円から1,176円となり、全国加重平均の上昇額は55円、引き上げ率は4.9%となります。

ただし、1,176円は2026年度の都道府県別最低賃金が確定した後の実績ではありません。中央最低賃金審議会が示した目安どおりに引き上げられた場合の試算です。

ランク別の引き上げ目安はAランク54円、B・Cランク56円

ランク引き上げ額の目安都道府県
A(6都府県)54円埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
B(28道府県)56円北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、福岡
C(13県)56円青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

今回の答申では、B・Cランクの引き上げ額が、Aランクを2円上回りました。

下位ランクの目安額が上位ランクを上回るのは、CランクがA・Bランクを1円上回った2025年度に続いて2年連続です。地域間格差の縮小を意識した目安設定が続いている点が特徴といえます。目安どおりの場合、東京と最低額県の差は203円から201円に縮まる計算です。

答申前の都道府県は目安額で試算

2026年8月25日時点で答申額が判明していない12県について、現在の最低賃金に中央最低賃金審議会の目安額を加えた試算値をまとめました。

以下の都道府県はいずれもBランクまたはCランクに該当するため、引き上げ額の目安は56円です。ただし、地方最低賃金審議会の審議で中央目安を上回る答申が出た場合、実際の金額は試算値より高くなります。

都道府県2025年度目安引上額目安による試算値
青森県1,029円+56円1,085円
岩手県1,031円+56円1,087円
山形県1,032円+56円1,088円
山梨県1,052円+56円1,108円
高知県1,023円+56円1,079円
佐賀県1,030円+56円1,086円
長崎県1,031円+56円1,087円
熊本県1,034円+56円1,090円
大分県1,035円+56円1,091円
宮崎県1,023円+56円1,079円
鹿児島県1,026円+56円1,082円
沖縄県1,023円+56円1,079円

未答申地域の試算では、高知県・宮崎県・沖縄県の1,079円が最も低い金額となります。

引き上げ額55円は過去2番目の大きさ・6年ぶりに前年度を下回る

引き上げ額の目安55円は、目安制度が始まって以降、前年度の66円に次いで過去2番目の大きさです。物価高が続く中で高水準の引き上げが維持された形です。

一方、引き上げ額・引き上げ率がともに前年度を下回るのは、コロナ禍で議論された令和2年度以来6年ぶりです。中央審議会の公益委員見解では、物価上昇率が昨年同時期よりも鈍化していることや、中小企業の労務費の適切な価格転嫁が課題として残っている状況が背景として挙げられました。

年度引き上げ額(全国加重平均)引き上げ率全国加重平均
令和2年度(2020年度)+1円(据え置き実質)0.1%902円
令和3年度(2021年度)+28円3.1%930円
令和4年度(2022年度)+31円3.3%961円
令和5年度(2023年度)+43円4.5%1,004円
令和6年度(2024年度)+51円5.1%1,055円
令和7年度(2025年度)+66円(過去最大)6.3%1,121円
令和8年度(2026年度・目安)+55円(過去2番目)4.9%1,176円

審議の経緯──6月26日諮問から6回の小委員会を経て決着

2026年度の目安は、以下の経緯で決着しました。

【2026年度目安の審議経緯】
・2026年6月23日:第73回中央最低賃金審議会全員協議会が「令和7年度地方審議会の審議結果を踏まえた論点と考え方の整理」を公表
・2026年6月26日:第74回中央最低賃金審議会で厚生労働大臣から諮問、目安に関する小委員会を設置
・2026年7月23日:第4回小委員会で結論持ち越し(労働側+75円要求、使用者側は丁寧な議論を主張)
・2026年7月28日:第6回小委員会と第75回中央最低賃金審議会で答申取りまとめ
・答申取りまとめは会長・藤村博之氏(労働政策研究・研修機構理事長)が主導

労働者側は当初、全国平均+75円(1,196円相当)を要求。全国労働組合総連合(全労連)は「全国一律1,700円以上」を主張していました。使用者側は近年の賃上げ負担増を理由に丁寧な議論を要求し、最終的に全国平均+55円で決着しました。

2026年度の最低賃金はいつから?今後の決定・発効スケジュール

中央最低賃金審議会が示した金額は、都道府県別最低賃金の引き上げ額を決める際の「目安」です。今後、各地方最低賃金審議会が地域の賃金実態や参考人の意見等を踏まえて審議・答申し、各都道府県労働局長が改定額と発効日を決定します。

時期内容
2026年6月26日厚生労働大臣が中央最低賃金審議会へ諮問
2026年7月28日中央最低賃金審議会が引き上げ額の目安を答申
2026年8月~9月ごろ各地方最低賃金審議会が都道府県別の金額を審議・答申
2026年10月以降都道府県ごとに決められた発効日から順次適用

参考として、2025年度改定では39道府県が中央最低賃金審議会の目安を上回る答申を出し、うち11県は目安を10円以上上回りました。2026年度も、地方最低賃金審議会の審議によっては、中央の目安を上回る可能性があります。

新しい最低賃金は全国一斉に適用されるとは限りません。具体的な金額と発効日は、勤務先がある都道府県の労働局が公表する情報を確認してください。

出典:厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」

政府目標「全国平均1,500円」達成時期の見直し

「遅くとも2030年代前半できる限り早期」が閣議決定文書に明記(2026年7月21日)

これまで政府は「2020年代に全国平均1,500円」という目標を掲げていましたが、2026年7月21日に閣議決定された骨太方針2026・日本成長戦略において、「遅くとも2030年代前半できる限り早期に全国平均1,500円を達成する」と正式に明記されました。2026年6月30日に高市政権が方針転換を打ち出し、上野厚労相が7月3日に理解を求める発言をしていた「事実上の先送り」が、閣議決定という形で確定した格好です。閣議決定文書では、官民でたゆまぬ努力を継続し、労働生産性の継続的な向上を図ることで目標達成を目指すとしています。

目標見直しの背景と影響

2025年10月時点の1,121円から1,500円まで、残り379円の引き上げが必要です。2026年度目安(+55円)を反映した1,176円を起点とすると、目標達成時期を仮に2033年とした場合、毎年約46円のペースで引き上げが続く計算になります。

なお、以下は2033年度の達成を仮定した単純試算であり、政府が公表した正式な引き上げロードマップではありません。

年度単純試算による全国平均1,500円までの距離
2025年度(実績)1,121円-379円
2026年度(目安どおりの場合)1,176円-324円
2027年度(+46円想定)1,222円-278円
2030年度(+46円/年継続)1,360円-140円
2033年度(+46円/年継続)1,498円ほぼ目標達成

今後も最低賃金の引き上げが継続する可能性があるため、中小企業は単年度の対応ではなく、中長期の人件費計画や価格転嫁、生産性向上策を検討する必要があります。

出典:厚生労働省「経済財政運営と改革の基本方針2026等について」

骨太方針2026が掲げる賃上げ支援策──実質賃金年1%上昇をノルムに

骨太方針2026・日本成長戦略には、最低賃金引き上げの前提となる中小企業支援策がセットで盛り込まれました。「賃上げの責任を事業者に丸投げせず、中堅・中小企業の稼ぐ力の強化を強力に後押しする」と政府の姿勢が明記されている点がポイントです。

【骨太方針2026・日本成長戦略の主な賃上げ関連施策】
実質賃金の目標:2029年度までに「物価上昇を年1%程度上回る賃金上昇」を賃上げのノルム(社会通念)として定着
生産性目標:中小企業の労働生産性を2030年度までの5年間で15%増加
価格転嫁・取引適正化:2026年1月施行の取適法・振興法の着実な執行、取引Gメンの拡充
省力化投資促進プラン:中小企業省力化投資補助金・デジタル化・AI導入補助金・業務改善助成金等の充実・活用促進
地域間格差の是正:最高額に対する最低額の比率を引き上げ
補助金審査の見直し:中小企業の生産性向上に係る補助金について「足元の賃上げ状況も審査・評価する仕組みに見直す」
同一労働同一賃金:家族手当等の考え方を明確化した改正ガイドラインを2026年10月から適用

賃上げ余力を作るための補助金・助成金が今後も拡充される可能性が高く、企業にとっては「使える支援策を確実に押さえること」がこれまで以上に重要になります。

労使の立場と主張の違い

主体スタンス主張の根拠
政府(高市政権)遅くとも2030年代前半に1,500円(閣議決定)中小企業の負担を考慮した段階的引き上げ
労働側(連合・全労連)中央審議会で全国平均+75円(1,196円相当)を要求。全労連は「全国一律1,700円以上」を主張物価高で実質賃金4年連続マイナス、地域間格差の是正
使用者側(経団連・日商)ここ数年の賃上げ負担増を理由に丁寧な議論を要求中小・零細企業の経営圧迫、雇用抑制の懸念

最低賃金引き上げが企業に与える3つの影響

①人件費の増加──パート10人で年間約78万~81万円のコスト増

最低賃金の引き上げは、パート・アルバイトを多く雇用する企業の人件費に直接影響します。

パート10人が1人あたり月120時間働いている場合、最低賃金が目安どおり引き上げられると、賃金の増加額は年間約78万~81万円となります。社会保険料の事業主負担や、最低賃金を上回る従業員を含めた賃金表全体の見直し費用は含んでいません。

【試算】パート10人・月120時間勤務の場合
・Aランク:54円×120時間×10人×12か月=777,600円
・B・Cランク:56円×120時間×10人×12か月=806,400円
(社会保険料の事業主負担分などは含んでいません)

②「106万円の壁」撤廃と社会保険の適用拡大

2026年10月には、いわゆる「106万円の壁」のもととなっている、短時間労働者の月額賃金8万8,000円以上という要件が撤廃される予定です。

これにより、従業員51人以上の企業では、週の所定労働時間が20時間以上で、学生ではないなどの要件を満たす短時間労働者は、月収が8万8,000円未満でも社会保険の加入対象となります。

最低賃金の改定時期と「106万円の壁」の撤廃時期が重なるため、企業は賃金の引き上げだけでなく、社会保険料の事業主負担や加入手続きへの対応も確認する必要があります。

加えて、同じ2026年10月からは家族手当等の考え方を明確化した改正「同一労働同一賃金ガイドライン」の適用も始まり、正社員と非正規雇用労働者の不合理な待遇差について都道府県労働局の報告徴収等による履行確保が強化されます。最低賃金の引き上げ・社会保険適用拡大・同一労働同一賃金の徹底が同時に進行することで、人件費比率の高いサービス業・小売業・飲食業には深刻な影響が予想されます。

③人件費倒産の増加傾向

帝国データバンクの調査によれば、人手不足倒産・人件費高騰倒産は近年増加傾向にあり、賃上げ圧力が中小企業の経営を圧迫している状況が可視化されています。最低賃金の連続的な引き上げが、価格転嫁できない中小企業の淘汰を加速する可能性も指摘されています。日本商工会議所・東京商工会議所の2026年調査では、現在の最低賃金に負担を感じる企業は76.6%にのぼり、対応として35.0%が「具体的な対応が取れず収益を圧迫」と回答しています。

企業がすべき5つの対策

①自社の賃金テーブルを総点検する

まずは既存従業員全員の時給を、現行の最低賃金と2026年度の答申額または試算値の両方で総点検してください。特に注意すべきは以下の3点です。


・時給制のパート・アルバイト:新しい最低賃金の発効後に下回る見込みがないか確認
・月給制の正社員:月給÷月平均所定労働時間で時給換算し、新しい最低賃金の発効後に下回る見込みがないか確認
・新規募集の時給:既存従業員より高くならないか(賃金逆転による不満回避)

賃金逆転が生じる場合は、既存従業員の昇給も併せて検討する必要があります。

②業務改善助成金の活用(最大600万円)

業務改善助成金は、事業場内最低賃金の引き上げと、生産性向上のための設備投資等を一体で支援する制度です。

事業場内で最も低い賃金を50円以上引き上げ、機械設備の導入やコンサルティングなどを行った場合に、設備投資等にかかった費用の一部が助成されます。賃金の増加分そのものが助成される制度ではありません。

主な対象要件は、以下のとおりです。

【令和8年度業務改善助成金の主な対象要件】
・中小企業・小規模事業者であり、みなし大企業に該当しないこと
・事業場内最低賃金が、2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金を下回っていること
・事業場内最低賃金を50円以上引き上げること
・生産性向上につながる設備投資等を行うこと
・解雇や賃金引き下げなどの不交付事由がないこと

申請は、工場や事務所などの事業所ごとに行います。

コース事業場内最低賃金の引き上げ額助成上限額
50円コース50円以上最大130万円
70円コース70円以上最大300万円
90円コース90円以上最大600万円

助成上限額は、引き上げる労働者数と事業場の規模によって変わります。10人以上の上限額区分は、特例事業者が10人以上の労働者の賃金を引き上げる場合に限り利用できます。

申請時の事業場内最低賃金助成率
1,050円未満4/5
1,050円以上3/4

助成額は、「設備投資等にかかった費用×助成率」と「コース・引き上げ人数ごとの助成上限額」を比較し、いずれか低い金額となります。

【申請時の注意点】
・申請期間:2026年9月1日から、地域別最低賃金の発効日前日または2026年11月30日のいずれか早い日まで
・賃金引き上げ期間:2026年9月1日から、地域別最低賃金の発効日前日まで
・地域別最低賃金の発効に合わせて引き上げる場合も、発効日の前日までに引き上げを完了する
・交付決定前に設備を導入した場合は助成対象外
・同一事業所からの申請は年度内1回まで
・予算に達した場合は、申請期間内でも募集を終了することがある

対象となる設備投資等には、POSレジシステム、リフト付き特殊車両、顧客管理情報のシステム化、国家資格者による業務フローの見直しなどがあります。

なお、パソコン・スマートフォン・タブレット等の端末と周辺機器は、原則として助成対象外です。ただし、物価高騰等要件を満たす特例事業者は、新規導入に限り助成対象となる場合があります。

さらに、多くの地方自治体が業務改善助成金への「上乗せ補助」を実施しており、国と地方の支援を組み合わせて活用することで、実質的な自己負担をさらに抑えられるケースもあります。

詳細は業務改善助成金の解説記事および自治体上乗せ支援まとめ記事をご確認ください。

業務改善助成金をわかりやすく解説【2026年度】中小企業の賃上げ×設備投資に最大600万円

業務改善助成金の上乗せ補助金まとめ!最低賃金引き上げに使える支援策

③賃上げ企業向けの補助金特例を活用する

最低賃金の引き上げに取り組む中小企業は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金や小規模事業者持続化補助金などで、補助上限額や補助率の特例を受けられる場合があります。賃上げを行う企業ほど有利になる制度もあるため、申請前に特例要件を確認しておきましょう。

④価格転嫁・生産性向上への取り組み

人件費の上昇分を吸収するには、商品・サービス価格への転嫁と生産性向上の二軸で対応することが不可欠です。2026年1月には価格転嫁・取引適正化を強化する取適法・振興法が施行され、取引Gメンの拡充など執行体制の強化も進んでいます。中小企業庁の「価格転嫁サポート事業」や、取引先との適切な価格交渉を支援する各種相談窓口の活用も有効です。

⑤DX・省力化投資による労務コスト最適化

DX推進・省力化投資により、労働時間の削減と生産性向上を同時に実現する取り組みが有効です。中小企業省力化投資補助金・デジタル化・AI導入補助金・新事業進出・ものづくり商業サービス補助金など、DX・自動化を支援する補助金も豊富に用意されています。骨太方針2026の「省力化投資促進プラン」(2026年6月24日に中小企業庁が策定)では、飲食業・宿泊業・小売業・製造業・運輸業・建設業・医療・介護など幅広い業種を対象に、業種ごとのKPIを設定した省力化支援の充実・拡充が打ち出されています。

最低賃金引き上げに使える補助金・助成金一覧

制度名助成額・補助額主な対象
業務改善助成金最大600万円事業場内最低賃金を50円以上引き上げ、生産性向上のための設備投資等を行う中小企業・小規模事業者
キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)1人あたり4万円~7万円(中小企業)有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を3%以上増額改定
キャリアアップ助成金(正社員化コース)1人あたり最大80万円(中小企業)有期雇用労働者等を正社員化
人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)最大230万円(賃金要件を満たす場合は最大325万円)雇用管理制度や業務負担軽減機器等を導入し、離職率の低下に取り組む事業者
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金最大9,000万円(賃上げ特例適用時)賃上げを伴う新製品・サービス開発、新事業進出、海外市場開拓等
小規模事業者持続化補助金(賃金引上げ特例)最大250万円事業場内最低賃金の引き上げと販路開拓等に取り組む小規模事業者

賃金引き上げに使える助成金・補助金を体系的に整理した記事もあわせてご確認ください。

賃金引き上げのための対応・助成金まとめ【2026年・令和8年】

【個人向け】自分の時給は最低賃金を満たしている?確認方法

①時給制の確認方法

時給制の場合は「自分の時給≧自分が働く都道府県の最低賃金」で比較するだけです。時給1,000円・東京都で働いている場合、東京の最低賃金1,226円を下回っているため違反となります。

②月給制の場合の時給換算方法

月給制の場合は、以下の計算式で時給換算し、最低賃金と比較します。

【月給制の時給換算式】
時給 = 月給(対象賃金)÷ 月平均所定労働時間

計算例:東京都で月給20万円・月平均所定労働時間163時間の場合
時給 = 200,000円 ÷ 163時間 = 1,227円
→ 東京都の最低賃金1,226円を上回っているためOK

※ 月給には通勤手当・残業代・賞与を含めない

③比較対象から除外される手当

最低賃金の判定時、以下の手当は月給から除外して計算します。

・時間外労働手当・休日労働手当・深夜労働手当
・精皆勤手当・通勤手当・家族手当
・臨時に支払われる賃金(結婚祝金など)
・1か月を超える期間ごとの賃金(賞与など)
・固定残業代(みなし残業手当)

④最低賃金を下回っていた場合の対処法

自分の時給が最低賃金を下回っていた場合、差額を請求する権利があります。まずは会社に相談し、解決しない場合は労働基準監督署への相談が可能です。

最低賃金に関するよくある質問

2026年度の最低賃金はいつから適用されますか?

中央最低賃金審議会は2026年7月28日に、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円という引き上げ額の目安を答申しました。今後、各地方最低賃金審議会が都道府県ごとの改定額と発効日を審議します。新しい最低賃金は、都道府県ごとに決められた発効日から適用されるため、各都道府県労働局の発表を確認してください。例年10月以降に順次発効しますが、2025年度は10月発効が20都道府県にとどまり、11月以降に発効した府県も多かった経緯があります。

2026年度の最低賃金の全国加重平均はいくらですか?

2026年度の全国加重平均はまだ確定していません。中央最低賃金審議会の目安どおりに47都道府県で引き上げられた場合は1,176円となる試算ですが、茨城県、福島県、宮城県、新潟県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、富山県、石川県、福井県、静岡県、愛知県、岡山県、島根県、山口県、徳島県、福岡県、鳥取県、秋田県、京都府、愛媛県では目安を上回る答申が出ています。

2026年度の東京都・大阪府・愛知県の最低賃金はいくらですか?

2026年の答申額は、東京都1,280円、大阪府1,231円、愛知県1,195円です。東京都・大阪府は中央目安どおり、愛知県は中央目安を1円上回りました。これらは地方最低賃金審議会の答申額であり、正式な改正決定前の金額です。

最低賃金の目安額はいつ・どう決まりますか?

最低賃金は毎年、厚生労働省の中央最低賃金審議会が7月下旬に「目安額」を答申し、各都道府県の地方最低賃金審議会が8〜9月に地域の実情を踏まえて金額を決定します。中央審議会は都道府県を経済実勢に応じてA・B・Cの3ランクに分類し、ランク別の引き上げ目安額を提示。地方審議会はこの目安を参考にしつつ、近隣県との競争や人材確保の観点から目安を上回る「独自上乗せ」を行うこともあります。2025年度は39道府県が目安を上回り、うち11県は目安+10円以上でした。2026年度は、2026年7月28日にAランク54円、Bランク56円、Cランク56円という目安が答申されました。

地域別最低賃金と特定最低賃金の違いは何ですか?

地域別最低賃金は都道府県ごとに設定され、地域内で働くすべての労働者に適用される最低賃金です。特定(産業別)最低賃金は、鉄鋼業・電気機械器具製造業・自動車小売業など特定の産業・業種に適用される最低賃金で、地域別より高く設定されているケースが多くあります。両方が適用される場合は金額の高い方が優先されます。自社の業種が特定最低賃金の対象かは、都道府県労働局に確認するか、厚生労働省の「特定最低賃金の全国一覧」でご確認ください。

パート・アルバイトも最低賃金の対象ですか?

はい、雇用形態にかかわらず、パート・アルバイト・派遣社員・外国人労働者・試用期間中の労働者もすべて最低賃金の対象です。「試用期間だから」「短時間パートだから」「学生アルバイトだから」といった理由で最低賃金を下回る支払いをすることは、最低賃金法第40条違反となり50万円以下の罰金が科されます。派遣社員は派遣先の都道府県の最低賃金が適用されます。

通勤手当や住宅手当は最低賃金の計算に含まれますか?

通勤手当は、最低賃金との比較対象から除外します。一方、住宅手当は、厚生労働省が定める除外対象には含まれていないため、原則として比較対象の賃金に算入します。手当の名称だけでなく、支給目的や内容も確認してください。

最低賃金以下で働かせた場合の罰則は?

使用者が最低賃金を下回る賃金を支払った場合、最低賃金法第40条により50万円以下の罰金が科されます。また、労働者は差額を遡って請求する権利があります。悪質な場合は労働基準監督署から是正勧告が出され、これに従わない場合は書類送検されるケースもあります。「うっかり」で済む問題ではないため、最低賃金の改定タイミング(10月以降順次)に合わせた給与テーブルの見直しが不可欠です。

業務改善助成金は最低賃金引き上げにどう使えますか?

業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金である「事業場内最低賃金」を50円以上引き上げるとともに、生産性向上につながる設備投資等を行った中小企業・小規模事業者に、設備投資等の費用の一部を助成する制度です。2026年度は、50円・70円・90円の3コースがあり、助成上限額は引き上げる労働者数や事業場規模によって異なり、最大600万円です。助成率は、申請時の事業場内最低賃金が1,050円未満の場合は4/5、1,050円以上の場合は3/4です。賃金の引き上げ分そのものではなく、機械設備やPOSレジシステム、コンサルティングなど、生産性向上のための費用が助成対象となります。

106万円の壁撤廃と最低賃金引き上げは同時に来ますか?

時期が重なる可能性があります。2026年10月には、短時間労働者の社会保険加入要件のうち、月額賃金8万8,000円以上という賃金要件の撤廃が予定されています。一方、最低賃金の発効日は都道府県ごとに異なります。企業は最低賃金の改定だけでなく、社会保険の加入対象者や事業主負担の変化、同一労働同一賃金ガイドラインの改正も同時に確認する必要があります。人件費比率の高いサービス業・小売業・飲食業には特に大きな影響が予想されます。

政府の「1,500円目標」はいつ達成される予定ですか?

2026年7月21日に閣議決定された骨太方針2026・日本成長戦略において、「遅くとも2030年代前半できる限り早期に全国平均1,500円を達成する」と正式に明記されました。従来の「2020年代に全国平均1,500円」から達成時期を見直した形で、急ピッチな賃上げによる中小企業の負担を考慮した動きです。2026年度目安どおりに引き上げられた場合の1,176円を起点とすると、1,500円まで残り324円で、達成時期を仮に2033年とした場合、毎年約46円のペースで引き上げが続く計算になります。ただし労働者側は2026年7月の中央審議会で全国平均+75円を要求し、全国労働組合総連合(全労連)は「全国一律1,700円以上」を求めるなど、労使の隔たりは依然として大きい状況です。

最低賃金を下回っていた場合、遡って請求できますか?

はい。未払い賃金の請求権は法律上5年ですが、経過措置により当分の間は3年とされています。請求できる期間は賃金の支払日などによって異なるため、早めに労働基準監督署や専門家へ相談してください。


まとめ

2026年7月28日、中央最低賃金審議会は、2026年度の地域別最低賃金について、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円の引き上げ目安を答申しました。

その後、地方最低賃金審議会の審議が進み、2026年8月25日時点で35都道府県の答申額が判明しています。答申額が最も高いのは東京都の1,280円で、引き上げ額が最も大きいのは茨城県の62円です。

35都道府県のうち、茨城県、福島県、宮城県、新潟県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、富山県、石川県、福井県、静岡県、愛知県、岡山県、島根県、山口県、徳島県、福岡県、鳥取県、秋田県、京都府、愛媛県の22都府県が中央最低賃金審議会の目安を上回りました。その他の13都道府県は中央目安どおりです。一部地域ではすでに改正決定まで進んでおり、新しい最低賃金は各都道府県で定められた発効日から適用されます。残る12県の答申額や発効日は今後順次公表されます。

また、全国加重平均1,176円は中央目安どおりに引き上げられた場合の試算です。目安を上回る答申が出ているため、最終的な全国加重平均は1,176円と異なる可能性があります。

企業は、勤務先のある都道府県の答申額と発効予定日を確認し、賃金表、求人時給、月給者の時給換算額を早めに点検する必要があります。設備投資や業務効率化を伴う賃上げを行う場合は、業務改善助成金などの要件も確認してください。

【重要ポイント】
・2025年度:全国加重平均1,121円(前年比+66円・+6.3%)、47都道府県すべてで1,000円超
・最高:東京1,226円、最低:高知・宮崎・沖縄1,023円(差203円)
・2026年度の目安:Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円(B・CがAを上回る異例の構造)
・全国加重平均:目安どおりの場合は1,176円(前年比+55円・+4.9%)
・引き上げ額55円は過去2番目の大きさ、6年ぶりに前年度を下回る
・2026年度答申額:東京1,280円・神奈川1,279円・大阪1,231円。未答申地域では、高知・宮崎・沖縄は中央目安どおりの場合1,079円(格差203円→201円)
・審議経緯:6月26日諮問→6回の小委員会→7月28日答申(会長:藤村博之氏)
・今後:各地方最低賃金審議会が都道府県ごとの改定額と発効日を審議、10月以降順次発効
・政府目標:骨太方針2026で、全国加重平均1,500円を「遅くとも2030年代前半のできる限り早期」に達成する目標を明記
・企業対策:①賃金テーブルの確認 ②業務改善助成金などの活用 ③価格転嫁・生産性向上 ④DX・省力化投資
・個人:月給制は「最低賃金の対象となる月給÷月平均所定労働時間」で時給換算し、勤務先の都道府県の最低賃金と比較
・注意:2026年10月には「106万円の壁」のもととなる月額8万8,000円以上の賃金要件が撤廃予定。改正同一労働同一賃金ガイドラインも適用

パート・アルバイトなどで働く人は、新しい最低賃金の発効後、自分の時給が勤務先の都道府県の最低賃金を下回っていないか確認しましょう。

企業の経営者・人事担当者の方は、いまのうちに自社の賃金テーブル総点検、業務改善助成金の申請準備、給与計算体制の見直しを進めておくことで、10月以降の引き上げ後もスムーズに対応できます。パート・アルバイトの方は、自分の時給が2025年度の最低賃金を満たしているか、まず確認してみてください。制度活用や助成金申請の準備でお悩みの場合は、補助金ポータルの無料相談もご活用ください。

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出典:厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」(2026年7月28日)厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」令和8年度地域別最低賃金改定の目安について(答申)(PDF)中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告(PDF)

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