2025年度の最低賃金は全国加重平均で1,121円となり、過去最大の66円引上げとなりました。中小企業にとって人件費負担が増す中、政府は「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画」に基づき、主要な補助金・助成金の要件を緩和し、賃上げに取り組む企業を支援しています。本記事では、補助金3制度(ものづくり補助金・IT導入補助金・省力化投資補助金)と業務改善助成金の変更点を整理し、利用のポイントを解説します。
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この記事の目次
最低賃金引上げに伴う補助金の要件緩和と優先採択
ものづくり補助金・IT導入補助金・省力化投資補助金の3つについては、共通して補助率を2/3に引き上げる特例の要件が緩和されました。

出典:内閣官房 「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画」の一環としての最低賃金の引上げに関する支援の拡充
| 従来の要件:3か月以上「改定前の地域別最低賃金+50円以下」で雇用する従業員が全体の30%以上いる 緩和後の要件:3か月以上「改定後の地域別最低賃金未満」で雇用する従業員が全体の30%以上いる |
【優先採択に関する新しい加点措置】
さらに、以下の事業者についてはそれぞれ加点が行われ、優先採択の対象となります。
- 改定後の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全体の30%以上いる事業者
- 事業場内最低賃金を、中央最低賃金審議会の目安(63円)以上引き上げる事業者
これにより最低賃金引上げに積極的に対応する事業者が、より支援を受けやすくなりました。
補助金の特徴
ものづくり補助金(経済産業省)
中小企業の革新的な製品開発や生産プロセス改善を支援します。従業員規模や事業内容に応じて補助上限が異なり、最大4,000万円まで活用できます。
IT導入補助金(経済産業省)
会計ソフトや勤怠管理システムなど、業務効率化やDXにつながるITツール導入を支援します。クラウド利用料2年分も対象となり、最大450万円まで補助されます。類型によってはハードウェアも補助対象です。
省力化投資補助金(経済産業省)
人手不足や最低賃金上昇への対応として、自動化機器や省力化設備の導入を支援します。補助上限は1億円と大規模で、幅広い業種で利用可能です。
補助率・上限額の比較
| 制度 | 補助率 | 上限額 | 主な対象経費 |
| ものづくり補助金 | 1/2~2/3 | 750~4,000万円 | 生産性向上に資する設備投資・製品開発 |
| IT導入補助金 | 1/2~2/3 | 450万円 | ソフトウェア購入費、クラウド利用費(最大2年分)、導入関連費 |
| 省力化投資補助金 | 1/3~2/3 | 750万円~1億円 | オーダーメイド性のある多様な自動化・省力化設備やシステム |
業務改善助成金の拡充
最低賃金の引上げへの対応として、業務改善助成金も拡充措置が取られることになりました。
出典:内閣官房 「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画」の一環としての最低賃金の引上げに関する支援の拡充
対象の拡大と手続きの簡素化
業務改善助成金は、事業場内最低賃金を引き上げた中小企業に対して、設備投資などの経費を助成する制度です。現行では、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内の事業者が対象となっていますが、以下の拡充が行われました。
| 対象拡大:事業場内最低賃金が「改定後の地域別最低賃金未満まで」の事業者が対象に 手続き簡素化:賃上げ計画書の事前提出が省略可能に |
今回の見直しにより、令和7年9月5日から対象範囲が広がり、事業場内最低賃金が「改定後の地域別最低賃金未満」の事業所であれば、改定日前日までに賃金を引き上げた場合に助成対象となります。これにより、より多くの中小企業が業務改善助成金を活用できるようになりました。
まとめ
2025年度の最低賃金引上げは、全国加重平均で1,121円、過去最大の66円増となりました。これに対応し、政府は補助金と助成金の両面で中小企業を支援しています。
| 補助金制度:補助率引上げ特例の要件緩和+「中央最賃審目安以上の賃上げ」等で優先採択 業務改善助成金:対象拡大・手続き簡素化で利用しやすく改善 |
これらの制度を活用し、最低賃金引上げを企業成長のチャンスにつなげていきましょう。
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