就業者負担軽減支援金は、中低所得の働く人を対象に、税・社会保険料の負担軽減を目的として2027年4月からの導入が予定されている新しい給付制度です。世帯ではなく、個人を単位として支給対象や支援額が判定されます。
2026年9月15日、政府は「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」を閣議決定しました。ただし、2026年9月25日時点では法案成立前で、1人あたりの支援額や対象となる年収の下限・上限はまだ決まっていません。
参考:内閣官房「飲食料品に係る消費税率の引下げ」及び「給付付き税額控除」について
・2027年4月からの制度導入が大綱で示されている
・1人あたりの支援額は未定
・対象となる所得下限額・所得上限額も未定
・所得下限額を検討する際の水準として、給与収入約53万円・74万円・約106万円などが示されている
・給与収入119万円は、支援額の逓増開始額を決める際の参考水準として示されている
この記事では、閣議決定された大綱をもとに、就業者負担軽減支援金の対象者・給付額の決まり方・支給時期・申請方法を整理します。あわせて「パートでももらえるのか」「年金生活者はどうなるのか」といった、判断に迷いやすいケースも解説します。
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この記事の目次
就業者負担軽減支援金とは?2027年4月導入予定の個人単位の新しい給付金
就業者負担軽減支援金とは、中低所得の働く人を対象に、所得に応じた金額を現金給付する新しい制度です。大綱では令和9年(2027年)4月からの導入が示されています。今後は、制度の実施に必要な法制上の措置などが進められます。
制度の目的は、税と社会保険料の負担を軽くして手取りを増やすことに加えて、いわゆる「年収の壁」による働き控えを緩和することにあります。大綱では、税・社会保険料の合計額から現金給付の合計額を差し引いた金額が収入に占める割合を「純負担率」と呼び、この純負担率を踏まえて支援額を決めるとしています。
・対象は中低所得の現役勤労者。世帯ではなく個人が単位
・令和9年(2027年)4月に制度を導入
・令和9・10年度は、飲食料品にかかる消費税1%相当分の範囲内で実施
・令和11年度(2029年度)から「所得に連動したきめ細かな給付」を本格導入
・支給は原則毎年1回。一定の場合は請求なしで職権認定
この制度は、単独で生まれたものではありません。2026年7月29日の社会保障国民会議「中間とりまとめ」と、8月5日に閣議決定された「『給付付き税額控除』の制度導入の基本方針」を土台にしています。政府は令和11年度から「所得に連動したきめ細かな給付」を本格導入する方針です。この支援金制度を本格的な「給付付き税額控除」導入への第一歩と位置づけ、将来の制度像については引き続き検討するとしています。それまでの「つなぎ」として、飲食料品の消費税率引き下げと、この支援金を組み合わせる設計になっています。
就業者負担軽減支援金は誰がもらえる?対象要件を解説
就業者負担軽減支援金の大綱では、受給資格について4つの要件が示されています。ただし、令和9年度・10年度は①~③の3要件を満たす人が対象となり、④の配偶者の所得要件は令和11年度から適用されます。「低所得なら誰でももらえる」制度ではなく、一定以上の勤労所得や税・社会保険料の負担などが要件になります。
| 就業者負担軽減支援金の対象要件 | |
|---|---|
| ①一定以上の勤労所得 | 勤労所得が「所得下限額」を超えていること |
| ②所得が一定以下 | 合計所得金額が「所得上限額」以下であること |
| ③実質的な負担がある | 「純負担」が「純負担基準額」を超えていること |
| ④配偶者の所得要件 | 配偶者の合計所得金額が「配偶者所得上限額」以下であること(令和11年度から適用) |
①一定以上の勤労所得があること(所得下限額)
1つ目の条件は、勤労所得が「所得下限額」を超えていることです。所得下限額とは、この制度が対象とする「働いている人」を線引きするためのラインを指します。
金額はまだ決まっていません。大綱では、所得下限額について、税制や社会保険制度、就業促進への効果などを考慮して定めるとしています。中間とりまとめでは、①被用者保険の短時間労働者の適用ライン超(所得約32万円超=給与収入約106万円超)、②給与所得0円超(給与収入74万円超)、③雇用保険の適用ライン超(給与収入約53万円超)という3つの案が示されています。
| 就業者負担軽減支援金で示されている年収の目安 | ||
|---|---|---|
| 給与収入の目安 | 何を示す数字か | 現在の位置づけ |
| 約53万円 | 雇用保険の適用ラインを踏まえた所得下限額の考え方 | 検討案・未確定 |
| 74万円 | 給与所得が0円を超える水準を踏まえた所得下限額の考え方 | 検討案・未確定 |
| 約106万円 | 短時間労働者の被用者保険適用ラインを踏まえた所得下限額の考え方 | 検討案・未確定 |
| 119万円 | 支援額の「逓増開始額」を決める際に参考とされる、単身者の個人住民税所得割の非課税限度額 | 参考水準・未確定 |
上記の年収が、そのまま就業者負担軽減支援金の対象ラインとして決定したわけではありません。所得下限額や逓増開始額の最終的な金額は、今後定められます。
会社員やパート・アルバイトだけが対象ではありません。事業所得や業務にかかる雑所得についても、就労とみなせる水準として定める額を超える場合は勤労所得として合算されます。フリーランスや個人事業主も、一定の所得があれば対象に入る設計です。
②合計所得金額が上限以下であること(所得上限額)
2つ目は、合計所得金額が「所得上限額」以下であることです。所得が高い人を対象から外し、公平性を確保するための基準になります。
重要なのは、この上限額が一律ではない点です。19歳未満の扶養親族の数に応じて上限額が設定されます(令和9年度・10年度は16歳未満の扶養親族が対象)。子どもが多い世帯ほど、より高い所得まで対象に含まれる仕組みです。
上限額そのものは、日本と諸外国の純負担率・純負担額の国際比較、諸外国の類似制度で支給対象となっている勤労者の割合などを考慮し、恒久財源の確保と併せて決められます。
③実質的な税・社会保険料の負担があること(純負担基準額)
3つ目は「純負担」が基準額を超えていることです。純負担とは、税・社会保険料の負担額から公的年金等を差し引いた額を指します。負担を軽減する制度である以上、そもそも負担をしていない人は対象になりません。
この条件には、見落とされがちな効果があります。純負担が現役世代並みである中低所得の高齢者も、この基準を満たせば対象に含まれるという点です。「高齢者は一律で対象外」ではありません。
④配偶者の所得が上限以下であること(令和11年から適用)
4つ目は、基準日時点で配偶者がいる場合、その配偶者の合計所得金額が「配偶者所得上限額」以下であることです。本人の所得が低くても、高所得の配偶者がいる場合は対象から外れる例外措置にあたります。
この条件が適用されるのは令和11年度からです。先行給付が行われる令和9・10年度には適用されません。
パート・専業主婦・年金受給者・無職の人は対象になる?
結論からいえば、対象になる可能性が高いのはパート・アルバイトで社会保険料を負担している人、対象になりにくいのは収入のない専業主婦(夫)や無職の人です。ケース別に整理します。
| 立場別に見た対象になりやすさ | |
|---|---|
| 会社員・公務員 | 中低所得であれば対象になり得る。所得下限額・所得上限額などの要件を満たす必要あり |
| パート・アルバイト | 勤労所得が所得下限額を超えるなど、今後定められる要件を満たせば対象になり得る |
| 個人事業主・フリーランス | 事業所得等が就労とみなせる水準を超えれば勤労所得として合算 |
| 扶養内の専業主婦(夫) | 勤労所得が所得下限額に届かなければ対象外となる可能性がある |
| 年金受給者・高齢者 | 就労し、純負担が一定の基準を超える場合は対象になり得る |
| 無職・求職中 | 一定の勤労所得が必要とされるため、勤労所得がない場合は対象外となる見込み。最終的な判定基準は未決定 |
パート・アルバイトは就業者負担軽減支援金の対象になる?
パート・アルバイトも、勤労所得が所得下限額を超え、所得上限額や純負担基準額などの要件を満たせば対象になり得ます。
そもそもこの制度は、税や社会保険料の負担を軽減し、就業を促すことを目的としています。なお、社会保険加入による手取り減少に対応する「就業促進特例加算」では、被用者保険の適用による社会保険料相当額の支払いなどが要件として示されています。
専業主婦(夫)や扶養内で働く人はどうなる?
収入がまったくない専業主婦(夫)は、勤労所得がないため対象外となる可能性が高いといえます。扶養の範囲内で働いている場合は、勤労所得が所得下限額を超えるかどうかが分かれ目です。
年金受給者・高齢者は対象になる?
就労しておらず年金だけで生活している高齢者は、この制度の直接の対象ではありません。ただし前述のとおり、純負担が現役世代並みである中低所得の高齢者は対象に含まれる設計です。
なお大綱は、就業していない高齢者等に対する必要な措置のあり方について、引き続き検討を行うとしています。
無職・求職中・病気で働けない人はどうなる?
一定の勤労所得が必要とされるため、勤労所得がない場合は対象外となる見込みです。ただし、最終的な所得基準や判定方法はまだ決まっていません。
大綱の検討事項には、低所得の就業者や、疾病・障害等により就業が困難で支援金の対象とならない人に対する必要な措置のあり方を検討すると明記されています。
就業者負担軽減支援金はいくらもらえる?支援額の決まり方
給付額そのものはまだ決まっていません。ただし、大綱では、所得に応じた支援額の決まり方が示されています。所得が低い層には定額を支給し、その後は所得の増加に応じて支援額を増やす「逓増(ていぞう)」、一定の所得を超えると支援額を段階的に減らす「逓減(ていげん)」を組み合わせる仕組みです。また、支援額は1,000円単位とし、端数は切り上げることが決まりました。
| 支援額の主な決まり方 | |
|---|---|
| ①定額支援額 | 勤労所得が「逓増開始額」以下の場合は定額を支給 |
| ②逓増・支援基本額 | 逓増開始額を超えると一定の水準まで所得に応じて支援額を増やし、その後は「支援基本額」を支給 |
| ③就業促進特例加算 | 「年収の壁」に直面する人などに対し、時限的に支援額を上乗せ |
| ④こども加算 | 扶養児童がいる場合、その人数に応じた定額を加算 |
| ⑤逓減 | 合計所得金額が「逓減開始額」を超えると、所得に応じて支援額を段階的に減額 |
| ⑥支援額の単位 | 支援額は1,000円単位とし、1,000円未満の端数は切り上げ |
所得が低い層に「定額」が支給される理由
勤労所得が逓増開始額以下の人には、逓増ではなく定額が支給されます。大綱はその理由を明確に説明しています。非課税ライン以下の所得は行政が正確に把握することが難しく、その状態で支援額を所得に連動させると誤支給につながる可能性があるためです。
定額支援額の水準は、逓増開始額以下の勤労者が負担している税・社会保険料の状況を考慮し、飲食料品にかかる消費税負担の軽減が実施されることも踏まえて決められます。
「年収の壁」に直面する人への就業促進特例加算
就業促進特例加算は、年収の壁を超えることで手取りが減ってしまう人に配慮した上乗せです。大綱は「年収の壁」が解消するまでの時限的な措置と明記しています。恒久的な加算ではない点に注意が必要です。
子どもがいると支援額は増える(こども加算)
支援額は、支援基本額と「こども加算額」を組み合わせて決まります。こども加算の対象は19歳未満の居住者である扶養親族で、その人数に応じて金額が加算されます。ただし令和9年度・10年度の先行給付期間中は、対象が16歳未満の扶養親族に限られます。
金額の水準は、諸外国と日本の純負担率の差を踏まえて検討されることになっています。
就業者負担軽減支援金は一回だけ?他の給付金との違い
一回限りの給付ではありません。大綱では原則として毎年1回支給すると定めています。ただし、本格制度へ移行する令和11年度(2029年度)は2回支給する予定です。
| これまでの給付金との違い | ||
|---|---|---|
| 項目 | 就業者負担軽減支援金 | 住民税非課税世帯等への臨時給付 |
| 単位 | 個人 | 世帯が中心 |
| 対象 | 中低所得の現役勤労者など | 住民税非課税世帯・低所得世帯など |
| 金額 | 所得に応じて変動(定額部分あり) | 一律の定額が中心 |
| 回数 | 原則毎年1回(令和11年度は2回) | 単発・臨時が中心 |
| 財源 | 国・都道府県・市町村が負担する仕組み | 国費など |
「全国民に一律5万円」「1人10万円」といった情報がSNS上で流れることがありますが、この制度はそうしたタイプの給付ではありません。所得や扶養する子どもの人数によって、受け取る金額は人それぞれ変わります。
いつ・どうやって申請する?公金受取口座の登録者は職権認定が原則
支給の実務を担うのは市町村(特別区を含む)です。基準日は1月1日で、原則として基準日時点の住所地の市町村長が受給資格を認定します。本人からの請求に基づいて受給資格を認定し、その年度の支援額を決定します。認定または年度ごとの支援額の決定から2か月以内に、その年度分を支払うこととされています。
一方、受給資格者であることと支援額が明らかな公金受取口座の登録者については、市町村長が請求なしで職権認定できます。大綱では、支給事務の運用では職権認定の処理を原則とすることが明記されました。ただし、公金受取口座を登録していれば必ず申請不要になるわけではなく、受給資格と支援額が明らかな場合が対象です。
あわせて国は、支援額算定ツールの無償提供、給付支援サービスの一括契約・提供、コールセンターの設置、自分で支援額を試算できるウェブサイトの構築などを行うとしています。
令和11年度以降の制度に円滑に接続するため、令和11年4月に、令和10年度の受給資格者へ令和11年度以降の制度による支援額の半年分相当額を基本とした額が先行して支給されます。その後、令和11年度の受給資格者に対しても半年分相当額が支給される予定です。年度替わりの自治体の事務負担にも配慮した措置とされています。
なお、2026年9月時点で申請の受付は始まっていません。「給付金の申請はこちら」「手数料を払えば先行して給付します」といった案内は制度と無関係ですので、応じないでください。
食料品の消費税1%引き下げとセットで実施される
就業者負担軽減支援金は、飲食料品の消費税率引き下げとセットの政策です。令和9年(2027年)4月1日から令和11年(2029年)3月31日までの2年間、軽減税率の対象となっている飲食料品の消費税率が8%から1%に引き下げられます。税率1%の内訳は国税0.78%と地方税0.22%相当分です。
対象となる飲食料品の範囲は8%のときから変わりません。ただし、8%の軽減税率が適用されている「週2回以上発行される新聞の定期購読分」は、今回の引き下げの対象外です。
残る1%相当分を支援金として給付することで、政府は飲食料品にかかる消費税の実質的なゼロ化を目指しています。
今後のスケジュールと、まだ決まっていないこと
制度の骨格は固まりましたが、家計に直結する数字はこれからです。政府は法案提出に向けて必要な法制上の措置等を進めるとしており、給付額や所得基準などの詳細も今後定められます。
| 今後の主なスケジュール | |
|---|---|
| 2026年9月8日 | 内閣官房が「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱(案)」を公表 |
| 2026年9月11日 | 国と地方が支援金の財政負担の基本的な割合などで合意 |
| 2026年9月11日 | 自民党の税制調査会・社会保障制度調査会合同会議が大綱案を了承 |
| 2026年9月14日 | 自民党・日本維新の会の与党税制協議会が大綱案を了承 |
| 2026年9月15日 | 政府が「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」を閣議決定 |
| 今後 | 法案提出に向けて必要な法制上の措置等を進める |
| 2027年4月 | 大綱では就業者負担軽減支援金を導入予定。飲食料品の消費税率は2027年4月1日から1%へ引き下げる方針 |
| 2029年4月 | 本格制度へ移行予定。令和10年度の受給資格者には半年分相当額を基本とした額を先行支給する方針 |
大綱は、今後の検討事項として9項目を挙げています。金融所得・利子所得・保有資産の勘案、給付と税額控除を組み合わせる仕組みの導入、国と地方の役割分担、支援金の対象とならない人への措置、就業していない高齢者への措置、第3号被保険者制度の見直しと被用者保険の適用拡大、医療介護制度改革を含む社会保障制度・雇用制度の見直し、人的控除のあり方を含む所得税の抜本改革、制度施行後5年を目途とした制度の検証・見直しです。
特に注目すべきは「年収いくらまでが対象か」「1人あたりいくらか」「最初の振込はいつか」の3点です。いずれも今後の法案提出・審議等を経て明らかになります。
就業者負担軽減支援金に関するよくある質問
就業者負担軽減支援金はいくらもらえますか?
2026年9月時点で、1人あたりの支援額はまだ決まっていません。大綱では、定額支援額、所得に応じた逓増・逓減、就業促進特例加算、こども加算など支援額の決まり方が示されています。また、支援額は1,000円単位とし、端数を切り上げることが決まりました。所得下限額や所得上限額などの金額は今後定められます。
1人10万円などの一律給付ですか?
いいえ。就業者負担軽減支援金は所得に応じて金額が変わる制度です。所得が低い層には定額を支給し、そこから所得が増えるにつれて支援額が増え、一定の所得を超えると減って消失する設計になっています。19歳未満の扶養親族の数に応じたこども加算も上乗せされます。
住民税非課税世帯なら必ず対象になりますか?
必ず対象になるとは限りません。この制度は世帯ではなく個人を単位とし、一定以上の勤労所得があり、税・社会保険料の純負担がある人を対象としています。非課税世帯であっても勤労所得が所得下限額に届かなければ対象外となる可能性があります。
パートやアルバイトでも対象になりますか?
対象になり得ます。パート・アルバイトも、勤労所得が所得下限額を超えるなど、今後定められる要件を満たせば対象になる可能性があります。なお、「年収の壁」に対応する就業促進特例加算については、被用者保険の適用による社会保険料相当額の支払いなどが要件として示されています。
専業主婦(夫)は就業者負担軽減支援金をもらえますか?
収入がない場合は勤労所得がないため、対象外となる可能性が高いです。扶養の範囲内で働いている場合は、勤労所得が所得下限額を超えるかどうかで判断されます。また令和11年からは、配偶者の合計所得金額が配偶者所得上限額以下であることも要件に加わります。
年金受給者や高齢者も対象になりますか?
就労していて、税・社会保険料の負担から公的年金等を差し引いた「純負担」が現役世代並みである中低所得の高齢者は対象に含まれます。一方、就労しておらず年金のみで生活している高齢者はこの制度の直接の対象ではなく、必要な措置のあり方が別途検討されるとされています。
個人事業主やフリーランスも対象ですか?
対象になり得ます。大綱では、事業所得や業務にかかる雑所得についても、就労とみなせる水準として定める額を超える場合は勤労所得として合計するとされています。給与収入がある人だけの制度ではありません。
就業者負担軽減支援金は一回だけの給付ですか?
一回限りではありません。支援金は原則として毎年1回支給されます。ただし、本格制度に移行する令和11年度(2029年度)は、令和11年4月の先行支給を含めて2回支給する予定です。
申請は必要ですか?いつから申請できますか?
原則として本人からの請求に基づき市町村が認定します。ただし、受給資格者であることと支援額が明らかな公金受取口座の登録者については、市町村長が職権で認定できます。大綱では、支給事務の運用では職権認定の処理を原則としています。2026年9月時点では申請受付は始まっておらず、正式な申請窓口もありません。
2027年4月に振り込まれますか?
振込時期が決まったわけではありません。大綱では支援金制度を令和9年(2027年)4月から導入するとしていますが、初回の認定日や支給日はまだ決まっていません。一方、市町村による認定または年度ごとの支援額の決定後は、2か月以内に支払うことが定められています。
就業者負担軽減支援金は厚生労働省の制度ですか?窓口はどこですか?
就業者負担軽減支援金は、厚生労働省だけが単独で実施する制度ではありません。政府の大綱は、内閣官房・内閣府本府・総務省・財務省・厚生労働省に関係する案件として閣議決定されています。受給資格の認定や支給などの実務は市町村が担う仕組みですが、2026年9月時点では申請受付は始まっておらず、正式な申請窓口も開設されていません。
生活保護を受けていても就業者負担軽減支援金の対象になりますか?
生活保護を受けていることだけで、対象になる・ならないとは判断できません。就業者負担軽減支援金では、一定以上の勤労所得があることや、所得上限額以下であること、税・社会保険料の純負担が一定額を超えることなどが支給要件として示されています。所得下限額や所得上限額などの最終的な基準はまだ決まっていません。
1月1日前後に引っ越した場合、どの市町村から支給されますか?
大綱では1月1日を基準日とし、原則として基準日時点の住所地の市町村長が受給資格を認定する仕組みです。そのため、年末年始に引っ越した場合は、1月1日時点の住所地がポイントになります。実際の手続き方法については、制度開始前に公表される自治体の案内を確認してください。
まとめ|就業者負担軽減支援金は2027年4月導入予定、給付額は今後決定
就業者負担軽減支援金は、令和9年(2027年)4月からの導入が予定されている、中低所得の現役勤労者を対象とした個人単位の新しい給付制度です。令和9年度・10年度は、①一定以上の勤労所得、②所得上限額以下の合計所得、③純負担基準額を超える税・社会保険料の負担という3つの要件を満たす人が対象となる仕組みです。令和11年度からは、④配偶者の所得要件も加わります。
一方で、給付額も対象となる年収のラインも、2026年9月時点では決まっていません。政府は法案提出に向けて必要な法制上の措置等を進めるとしており、給付額や所得基準などの具体的な金額は今後定められます。
いま確認しておきたいのは、公金受取口座の登録状況です。受給資格と支援額が明らかな公金受取口座の登録者については、市町村が請求なしで職権認定できるとされています。制度が動き出したときに手続きの負担を減らせるよう、登録状況を確認しておくとよいでしょう。
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