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再就職援助計画を出したら使える助成金|再就職支援コースで委託費用の最大4/5・1人80万円【令和8年度】

公開日:2026/4/9 更新日:2026/7/28
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「業績悪化により、やむを得ず人員削減を検討している」「事業縮小で離職者が出るが、社員のその後が心配だ」――経営判断としてはやむを得なくても、送り出す社員の再就職まで責任を持ちたいと考える経営者は少なくありません。

事業規模の縮小等を行う事業主には、離職を余儀なくされる労働者の再就職を援助する努力義務があり、1か月以内に30人以上が離職する場合は「再就職援助計画」の作成・提出が法律上の義務となります。その再就職支援にかかった費用の一部を国が負担するのが「早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)」です。

助成額は再就職支援を委託した場合で委託費用の最大4/5、1人あたり上限80万円。求職活動のための休暇付与や職業訓練の実施も対象で、複数のメニューを組み合わせて活用できます。

ただし、このコースには「先に人材会社へ相談すると受給できなくなる」という落とし穴があります。この記事では、令和8年4月8日改正版のガイドブックにもとづき、3つの支援メニューと助成額、そして申請前に必ず知っておくべき注意点を解説します。

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この記事の目次

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再就職支援コースとは?離職者を「出す側」の企業が使うコース

早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)は、事業規模の縮小等に伴い離職を余儀なくされる労働者に対して再就職支援を実施し、実際に再就職を実現させた事業主に、その費用の一部を助成する制度です。1年度1事業所あたり500人分を上限として支給されます。

早期再就職支援等助成金は令和8年度時点で3コース構成です。再就職支援コースは、そのなかで唯一「離職者を出す側」の企業が使うコースにあたります。

コース名立場助成額
再就職支援コース離職者を出す側委託費用の1/4〜4/5(1人あたり上限60〜80万円)
雇入れ支援コース離職者を受け入れる側1人30万円(優遇40万円)
中途採用拡大コース中途採用を拡大する側1人20万円(加算含め最大30万円)
離職者支援から採用拡大まで!早期再就職支援等助成金の全コース解説【2026年最新】

3つの支援メニューは組み合わせられます

本コースでは、次の3つの支援メニューのいずれか1つ、または複数を組み合わせて実施した場合に助成の対象となります。

メニュー内容助成額の目安
①再就職支援民間の職業紹介事業者に再就職支援を委託し、対象者の再就職を実現させる委託費用の1/4〜4/5(上限60〜80万円)
②休暇付与支援在職中から求職活動を行えるよう、年次有給休暇とは別に1日以上の有給休暇を付与する1日8,000円(大企業5,000円)+再就職加算10万円
③職業訓練実施支援教育訓練施設等に委託して、再就職に資する職業訓練を実施する経費の3/4(上限15〜50万円)+賃金助成960円/時間

職業紹介事業者への委託を行わなくても、休暇付与や職業訓練だけで申請できます。「人材紹介会社を使う予算はないが、求職活動のための休暇なら出せる」という企業でも活用可能です。

前提となる「再就職援助計画」とは?作成義務の基準

本コースを申請するには、事前に「再就職援助計画」の認定、または「求職活動支援基本計画書」の提出を済ませておく必要があります。支援を実施してから届け出ても受け付けられません

再就職援助計画とは、労働施策総合推進法第24条にもとづき、1か月以内に常用労働者が30人以上離職するような事業規模の縮小等を行おうとする事業主に、作成が義務づけられている計画書です。事業主が講じようとする再就職援助の内容を記載し、ハローワークに提出して所長の認定を受けます。

ここでいう常用労働者には、雇用期間の定めのない週20時間以上のパートタイム労働者や、3年以上引き続き雇用され本人が希望したにもかかわらず雇止めとなった有期雇用労働者も含まれます。正社員だけを数えて「30人未満だから不要」と判断すると誤ります。

【30人未満でも任意で作成できます】
離職者が30人未満の場合、再就職援助計画の作成は義務ではありません。ただし任意で作成して認定を受けることができ、認定を受ければ本コースの申請が可能になります。

数名規模の人員削減であっても、再就職支援の委託費用を助成対象にできるという意味で、任意作成のメリットは小さくありません。

求職活動支援書・求職活動支援基本計画書との関係

求職活動支援書は、高年齢者雇用安定法第17条にもとづき、解雇等により離職することとなっている45歳以上70歳未満の労働者のうち、再就職を希望する方に対して交付する書面です。事業主が行おうとする再就職援助の内容などを記載します。

本コースを受給する場合、手続きの順序に注意が必要です。求職活動支援書を作成して交付する前に、「求職活動支援基本計画書」を作成して管轄の労働局へ提出しなければなりません。労働局の確認が完了すると受理印を押した写しが返却されるので、その後に個々の対象者へ求職活動支援書を交付します。

なお、再就職援助計画の認定を受けたうえで求職活動支援書を作成・交付した場合は、求職活動支援基本計画書を提出したものとして取り扱うことができます。

整理解雇を行う前に確認したい4つの要件

不況や経営不振により人員削減のために行う解雇を「整理解雇」といいます。使用者側の事情による解雇であるため、有効かどうかは次の4つの観点から厳しく判断されます。

要件内容
人員削減の必要性人員削減措置の実施が、不況や経営不振等による企業経営上の十分な必要性にもとづいていること
解雇回避の努力配置転換、希望退職者の募集など他の手段によって解雇回避のために努力したこと
人選の合理性整理解雇の対象者を決める基準が客観的・合理的で、その運用も公正であること
解雇手続の妥当性労働組合または労働者に対して、解雇の必要性・時期・規模・方法について納得を得るための説明を行うこと

解雇を行う際は少なくとも30日前の予告が必要で、予告を行わない場合は30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)の支払いが必要です。雇用の維持を優先する選択肢として、雇用調整助成金の活用も検討する価値があります。

雇用調整助成金【2026年・令和8年】休業・教育訓練の支援内容と申請方法を解説

①再就職支援|委託費用の最大4/5、1人あたり上限80万円

再就職支援の助成額は、下記(ア)〜(ウ)の合計額です。合計額は委託総額または60万円(中小企業で訓練加算の訓練時間数が200時間以上の場合は80万円)のいずれか低い方が上限となります。

(ア)再就職支援(通常・特例区分)

助成率は、企業規模と対象者の年齢によって変わります。年齢は再就職援助計画の認定日または求職活動支援基本計画書の提出日時点で判定します。

区分中小企業(45歳未満)中小企業(45歳以上)中小企業以外(45歳未満)中小企業以外(45歳以上)
通常委託費用×1/2委託費用×2/3委託費用×1/4委託費用×1/3
特例区分委託費用×2/3委託費用×4/5委託費用×1/3委託費用×2/5

ここでいう委託費用とは、委託総額から訓練実施にかかる委託費用とグループワーク加算額を差し引いた額です。

特例区分が適用される条件

特例区分は、よりよい再就職を実現させた場合に助成率を割り増しする仕組みです。適用には「契約内容」と「再就職の結果」の両方を満たす必要があります。

【契約に盛り込むべき3つの内容】
  • 職業紹介事業者へ支払う委託料のうち、委託開始時の支払額が委託料の1/2未満であること
  • 職業紹介事業者が対象者に訓練を実施した場合、その経費の全部または一部を事業主が負担すること
  • 再就職先の雇用形態が無期雇用(パートタイム労働者を除く)で、かつ再就職実現時の賃金変化率が8割以上である場合に、委託料を5%以上多く支払うこと

【実際に達成すべき再就職の条件】
  • 再就職先の雇用形態が無期雇用(パートタイム労働者を除く)であること
  • 再就職実現時の賃金変化率が8割以上であること

【賃金変化率とは】
自社に雇用されていた離職前6か月間に支払われた賃金の総額を6で割った額に対する、再就職実現時の賃金額の割合です。離職前の平均賃金が30万円であれば、再就職先で24万円以上であれば8割以上を満たします。

「成功報酬型に近い契約設計にしたうえで、実際に良質な再就職を実現させた場合に報いる」という趣旨の仕組みです。委託契約を結ぶ前に、この3条件を盛り込めるか職業紹介事業者と相談しておくとよいでしょう。

(イ)訓練加算・(ウ)グループワーク加算

職業紹介事業者に訓練やグループワークを実施させた場合、助成額が上乗せされます。

加算の種類助成額訓練10〜100時間未満100〜200時間未満200時間以上
訓練加算(中小企業)訓練委託費用×2/3上限15万円上限30万円上限50万円
訓練加算(中小企業以外)訓練委託費用×2/3上限10万円上限20万円上限30万円
グループワーク加算3回以上実施で1万円企業規模を問わず一律企業規模を問わず一律企業規模を問わず一律
【訓練加算の対象となる訓練の条件】
  • 委託契約締結日から助成対象期限までの間に10時間以上実施され、対象者が8割以上受講すること
  • 再就職先での職務遂行に必要な技能・知識の向上を図るものであること
  • キャリア意識形成セミナー等を組み合わせる場合、その時間が全体の5割以下であること
  • 趣味教養と区別がつかないもの、就職活動のノウハウに係るもの、通信教育・eラーニングによるものは対象外
  • 訓練の実施費用を事業主が全額負担し、委託契約書に明記していること

【グループワーク加算の対象となる取り組みの条件】
  • 対象者を含む2人以上の求職者同士で、就職活動に資する意見交換・情報交換を行うものであること
  • 委託契約締結日から助成対象期限までに3回以上(各1回あたり1時間以上)実施されること
  • 実施費用を事業主が全額負担していること(費用総額が1万円を超える場合は1万円以上を事業主が負担)

②休暇付与支援|1日8,000円+早期再就職で10万円加算

休暇付与支援は、在職中から円滑な求職活動を行えるよう、年次有給休暇とは別に1日以上の休暇を与え、その日について労働日に通常支払われる賃金額以上を支払った場合に助成されるメニューです。

区分中小企業中小企業以外
休暇付与支援1日あたり8,000円(上限180日分)1日あたり5,000円(上限180日分)
再就職加算1人につき10万円1人につき10万円

再就職加算は、離職日の翌日から起算して1か月を経過する日までに再就職を実現させた場合に1人10万円が上乗せされる仕組みです。在職中に求職活動の時間を確保できれば早期の再就職につながりやすく、この加算とも相性がよくなります。

なお、労働日に通常支払われる賃金が8,000円または5,000円に満たない場合は、当該賃金額が1日あたりの支給額となります。

③職業訓練実施支援|経費の3/4+賃金助成960円/時間

職業訓練実施支援は、公共職業能力開発施設・学校教育法上の教育機関・専修学校・認定職業訓練施設などの教育訓練施設等に委託し、再就職に資する職業訓練を実施した場合が対象です。

助成内容訓練10〜100時間未満100〜200時間未満200時間以上
経費助成(中小企業)上限15万円上限30万円上限50万円
経費助成(中小企業以外)上限10万円上限20万円上限30万円
賃金助成中小企業960円/時間、中小企業以外480円/時間同左同左

経費助成の助成率は訓練委託費用×3/4です。対象経費は入学料・受講料・受験料・教科書代等で、あらかじめ受講案内等に定められており受講に必要となる経費に限られます。

ただし、都道府県および高齢・障害・求職者雇用支援機構の職業能力開発施設が実施する訓練の受講料、認定訓練のうち都道府県から認定訓練助成事業費補助金を受けている場合の受講料は対象外です。

【中小企業の範囲】「資本または出資額」か「常時雇用する労働者数」のいずれかを満たす企業が中小企業に該当します。

産業分類資本または出資額常時雇用する労働者数
小売業(飲食店を含む)5,000万円以下50人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
卸売業1億円以下100人以下
その他の業種3億円以下300人以下

支給対象となる労働者の要件

支給対象となるのは、次の7つすべてを満たす方です。

  • ①自社が作成する「再就職援助計画」または「求職活動支援書」の対象者であること
  • ②自社に雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として継続して1年以上雇用されていた方であること(再就職支援の委託日・休暇初日・訓練委託日のそれぞれ前日時点で判定)
  • ③自社の事業所へ復帰の見込みがないこと
  • ④各支援の実施時点で再就職先が未定であること、またはこれに準ずる状況にあること
  • ⑤職業紹介事業者によって退職勧奨を受けたと受け止めていない方であること
  • ⑥自社によって退職強要を受けたと受け止めていない方であること
  • ⑦職業紹介事業者による再就職支援を受けることについて承諾している方であること

⑥の「退職強要」とは、退職の意思がないにもかかわらず多数回・長期におよぶ退職勧奨が行われたり、退職や著しい処遇低下以外の選択肢を与えられないなど、自由な意思決定が妨げられる状況で退職の合意を求められることを指します。

再就職が実現しても助成対象外になるケース

次のいずれかに該当する場合、再就職が実現しても助成の対象になりません。
  • 対象者が、委託した職業紹介事業者の支援を全く受けずに自力で再就職した場合(離職決定から支援開始前までに自分で再就職先を見つけた場合など)
  • 対象者が、職業紹介事業者の支援開始より前に再就職先の内定を得ていた場合(内定後に支援を受けても対象外)
  • 助成対象期限(離職日の翌日から6か月、45歳以上は9か月)を過ぎて再就職した場合

また、委託先の職業紹介事業者やその関連事業主に再就職した場合は原則対象外です。ただし、無期雇用または反復更新が見込まれる6か月以上の雇用契約であり、フルタイム労働者であり、派遣労働者として就業するものでない場合は対象となります。

支給対象となる事業主の要件

本コースを受給するには、次の5つの要件すべてを満たす必要があります。

  • ①雇用保険適用事業所の事業主であること
  • ②支給のための審査に協力すること(書類の整備・保管、実地調査の受け入れ等)
  • ③申請期間内(再就職実現日の属する月の末日の翌日から2か月以内)に申請を行うこと
  • ④人員削減を行う組織において、生産量・販売量・売上高等の事業活動を示す指標が対前年比10%以上減少している、または直近決算の経常利益が赤字であること(3年以内に赤字となる見込みでも可)
  • ⑤中小企業以外の事業主は、職業紹介事業者への委託による再就職支援の対象者が30人以上であること

④の生産指標の減少は、再就職援助計画の認定日または求職活動支援基本計画書の提出日を基準に、その直前3か月の平均で見ることが原則です。ただし直近1年間の平均で見ることや、今後3年以内に10%以上減少する見込みであっても差し支えありません。人員削減を行う組織の単位は、事業部門・事業所・事業部・企業のいずれでも構いません。

【最重要】退職コンサルティングを受けていると受給できません

本コースでもっとも見落とされやすいのが、「退職コンサルティング」を受けた事業主は受給できないというルールです。

退職コンサルティングとは、再就職援助計画または求職活動支援基本計画書の対象となる退職者が具体的に決定し、それらの計画を提出する日以前に、再就職支援を受託する職業紹介事業者やその連携先が事業主に対して行う次のような働きかけを指します。

  • 解雇・退職勧奨・希望退職募集等の人員削減の実施を提案すること
  • 人員削減の制度設計を支援すること(対象者の選定基準の設定を含む)
  • 実施方法(対象者との面接方法を含む)についてコンサルティング(相談・助言・研修・マニュアルや参考資料の提供等)をすること

これらは法令違反かどうか、有料か無料か、契約を交わしているか、事業主から依頼したかを問わず判断されます。「まず人材会社に相談してリストラの進め方を教わり、そのまま再就職支援も委託する」という流れは、助成金を受けられなくなる典型的なパターンです。

ただし、対象となる退職者が具体的に決定する前の接触であっても、人員削減の働きかけをともなわない再就職支援サービスの説明や、本助成金の内容の説明・情報提供は退職コンサルティングに含まれません。

職業紹介事業者は「複数」かつ「有料」から選ぶ

再就職支援を委託する職業紹介事業者の選定にも条件があります。本コースにおける職業紹介事業者とは、職業安定法第30条第1項に規定する有料職業紹介事業者であり、本コースの支給に関し厚生労働省職業安定局長が定める条件に同意し、定められた標識を事務所の見やすい場所に掲示している事業者を指します。無料職業紹介事業者を含めることはできません。

また、対象者の希望を踏まえた選択ができるよう、次のいずれかの方法(併用も可)で複数の事業者を選定する必要があります。

  • 事業主と労働組合等の間であらかじめ複数の職業紹介事業者の選定について合意し、対象者にその中から選択させる方法
  • 対象者の希望に応じて職業紹介事業者を選定する方法

申請の流れとスケジュール

STEP1:再就職援助に関する計画の届出(支援の実施前)

再就職援助計画をハローワークへ提出して認定を受けるか、求職活動支援基本計画書を管轄労働局へ提出します。計画には実施する支援の内容を記載し、労働組合等から同意を得ることが必要です。委託契約の締結より前に完了させてください。

STEP2:再就職支援の実施

計画の届出後に、職業紹介事業者への再就職支援の委託、休暇付与、職業訓練の委託を実施します。訓練の開始は離職後でも構いません。

STEP3:助成対象期限内の再就職実現

離職日の翌日から6か月(45歳以上は9か月)を経過する日までに、対象者が雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として再就職を実現させます。

STEP4:支給申請

再就職が実現した日の属する月の末日の翌日から2か月以内に、管轄の労働局へ支給申請します。同一の計画の対象者をまとめて申請する場合は、再就職日がもっとも遅い方の再就職日が属する月の末日の翌日から2か月以内が期限です。まとめるかどうかにかかわらず、支給申請は各月1回まで行えます。

時点内容
計画の届出・認定委託契約の締結前までに完了が必要
委託契約締結・支援開始計画の届出後(在職中からの実施も可)
助成対象期限離職日の翌日から6か月(45歳以上は9か月)
支給申請期限再就職実現日の属する月の末日の翌日から2か月以内
雇入れ支援コースとは?1人最大40万円|早期再就職支援等助成金の対象者・要件・申請の流れ【令和8年度】

早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース)とは 中途採用者1人あたり30万円

早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)に関するよくある質問

再就職援助計画とは何ですか?必ず作成しなければなりませんか?

再就職援助計画は、労働施策総合推進法第24条にもとづき、1か月以内に常用労働者が30人以上離職するような事業規模の縮小等を行おうとする事業主に作成が義務づけられている計画書です。離職者に対する再就職援助の内容を記載し、ハローワークに提出して所長の認定を受けます。離職者が30人未満の場合は義務ではありませんが、任意で作成して認定を受けることができ、認定を受ければ本コースの申請が可能になります。

どのような企業が対象になりますか?

事業規模の縮小等に伴い離職を余儀なくされる労働者が発生し、再就職援助計画または求職活動支援基本計画書を届け出た事業主が対象です。加えて、人員削減を行う組織において生産量等が対前年比10%以上減少しているか、直近決算の経常利益が赤字(今後3年以内に赤字となる見込みも可)であることが必要です。中小企業以外の場合は、職業紹介事業者への委託による再就職支援の対象者が30人以上であることも要件となります。

3つの支援メニューは組み合わせて申請できますか?

再就職支援・休暇付与支援・職業訓練実施支援は、複数を組み合わせて実施・申請できます。たとえば職業紹介事業者への委託と求職活動のための休暇付与を同時に行う場合も、それぞれ要件を満たせば助成の対象となります。ただし再就職支援の助成額は、合計で委託総額または60万円(中小企業で訓練時間200時間以上の場合は80万円)のいずれか低い方が上限です。

休暇付与支援のみで申請することはできますか?

できます。職業紹介事業者への再就職支援委託を行わない場合でも、求職活動のための休暇付与や職業訓練を実施すれば本コースを利用できます。この場合の助成額は1日あたり8,000円(中小企業以外は5,000円、上限180日分)で、離職日の翌日から1か月以内に再就職が実現すれば1人10万円の再就職加算も受けられます。

職業紹介事業者は1社だけを選んでもよいですか?

原則として、対象者の希望を踏まえた選択ができるよう有料職業紹介事業者を複数選定する必要があります。無料職業紹介事業者を含めることはできません。すでに1社と契約している場合でも、その内容が基本的なものにとどまり、労働組合等の合意によって2社以上を選定する場合や、対象者の希望に沿った事業者に委託する場合は申請できることがあります。詳細は管轄の労働局にご確認ください。

特例区分とは何ですか?

職業紹介事業者との委託契約に一定の内容(委託開始時の支払額が委託料の1/2未満であること、訓練経費の一部を事業主が負担すること、無期雇用かつ賃金変化率8割以上での再就職実現時に委託料を5%以上多く支払うこと)を盛り込み、実際に対象者が無期雇用かつ賃金変化率8割以上で再就職を実現した場合に適用される区分です。助成率が優遇され、中小企業で45歳未満なら2/3、45歳以上なら4/5となります。

グループワーク加算は大企業でも受けられますか?

企業規模を問わず受けられます。グループワーク加算は中小企業・中小企業以外のいずれも3回以上の実施で1万円です。対象となるのは、対象者を含む2人以上の求職者同士で就職活動に資する意見交換・情報交換を行い、相互の交流を深める取り組みで、各1回あたり1時間以上を3回以上実施する必要があります。実施費用は事業主が全額負担し、総額が1万円を超える場合は1万円以上を事業主が負担していることが条件です。

対象者が自分で再就職先を見つけた場合も助成されますか?

委託した職業紹介事業者の支援を全く受けずに自力で再就職した場合は、助成の対象になりません。また、職業紹介事業者の支援開始より前に再就職先の内定を得ていた場合も、その後に支援を受けたとしても対象外です。委託契約を締結し、実際に支援を開始してから再就職に至ったという流れが必要になります。

先に人材会社へリストラの相談をしてしまいましたが申請できますか?

その人材会社に再就職支援を委託する場合、受給できない可能性が高くなります。再就職支援を受託する職業紹介事業者やその連携先から、計画の提出日以前に人員削減の実施提案・制度設計の支援・実施方法のコンサルティングを受けた事業主は「退職コンサルティング」に該当し、受給できません。有料か無料か、契約の有無、依頼の有無は問われません。ただし、人員削減の働きかけをともなわない再就職支援サービスの説明や助成金の情報提供のみであれば該当しません。

再就職が実現した方について個別に申請することはできますか?

できます。各対象者の再就職実現日の属する月の末日の翌日から2か月以内に個別に申請してください。同一の再就職援助計画または求職活動支援基本計画書の対象者について、全員分または一部をまとめて申請することも可能で、その場合は再就職日がもっとも遅い方を基準に期限を判定します。なお、まとめて申請するかどうかにかかわらず、支給申請は各月1回までです。


まとめ

早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)は、事業縮小等に伴い離職を余儀なくされた労働者への再就職支援を実施した事業主に、委託費用の最大4/5(1人あたり上限80万円)を助成する制度です。休暇付与支援や職業訓練実施支援と組み合わせて活用できます。

申請にあたって押さえるべきポイントは次の3点です。

ポイント内容
①相談の順序を間違えない委託先の職業紹介事業者から先に人員削減の相談・提案を受けると「退職コンサルティング」に該当し受給できない
②計画の届出は支援実施前再就職援助計画の認定または求職活動支援基本計画書の提出を、委託契約の締結前に完了させる
③助成対象期限は6か月離職日の翌日から6か月(45歳以上は9か月)以内に再就職が実現しないと対象外

人員削減はつらい決断ですが、送り出す社員の次の一歩を支えることは企業としての責任でもあります。本助成金を活用すれば、経済的な負担を抑えながら充実した再就職支援を提供できます。

まずは離職者数の見込みと再就職援助計画の要否を確認し、職業紹介事業者へ具体的な相談を始める前に、管轄のハローワーク・都道府県労働局へ相談することをおすすめします。

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