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地域資源を活用した資金調達で助成金が出る「千葉県クラウドファンディング活用補助金」とは

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起業や新規事業を行うために、最も重要な経営課題の一つと言えるのは資金調達ですよね。
資金調達の方法としては、出資や借入、制度融資、補助金や助成金の活用など、さまざまな方法があります。そんな中、資金調達の一つとして注目されているのが「クラウドファンディング」です。
今回は、千葉県のクラウドファンディングを活用した補助金についてご紹介していきます。
この補助事業は、県内の地域資源の活用化やブランド化など、優れた事業の実施に対してクラウドファンディングを活用した資金調達を行う、中小企業事業者等が支援対象です。

この記事の目次

1.クラウドファンディングってなに?

クラウドファンディング(Crowd Funding)とは、群衆(Crowd)と資金調達(Funding)を組み合わせた造語です。具体的な仕組みとしては、専用のインターネットサイトを通じて、世の中に呼びかけ多数の人々に出資を募ることで、一定程度の資金を集める方法です。
クラウドファンディングは、アイディアやプロジェクトをもつ起案者や起業家における、資金調達方法として活用されていて、信用力が乏しく銀行等からの資金調達が困難な創業期の企業にとっては有効な手段とも言われています。


2.千葉県クラウドファンディング活用補助金とは


「千葉県クラウドファンディング活用補助金」は、千葉県の地域資源を活用した技術やアイディアによる、新たな事業展開や起業・創業を支援する目的として出来た補助事業です。
クラウドファンディングを活用した資金調達により、新事業を行う中小企業に対して初期費用の一部が助成されます。地元企業の取組を発掘し、さらなる成長の後押しと、県内の優れた地域資源を活用する事業実施の支援が目的です。


参照:千葉県によるクラウドファンディング助成の仕組み

3.補助対象者

(1)中小企業者※(組合、NPO法人、個人事業主を含む)の方
(2)現在は事業を営んでいないものの、創業の具体的な計画がある方

※中小企業の範囲とは


4.対象事業


次の(1)~(3)のうちいずれかを満たす必要があります。

(1)県内の地域資源を活用した新事業の展開、商品およびサービスの開発を行うもの

(2)地域の社会的課題の解決を目的としたもの

(3)その他、地域経済の活性化を特に役立つもの

5.地域資源の活用事例

この補助金は、農林水産物や郷土品、自然や名所・旧跡、祭りといった観光関連など、地域資源の活用が補助対象です。
また、新たな商品・サービスや事業展開で、子育てする母親が働く場所の創設や、野生動物で困ったときの対策などの地域の社会的問題解決も含まれています。
ここでは、「県内の地域資源を活用した新事業の展開」について、取り組み事例をご紹介します。

(1)千葉県産の落花生の殻を使用した「枕」の開発および販売事業

落花生は、全国生産量の70%を占める千葉県の名産品です。
しかしながら、栽培に手間がかかる割に作付面積当たりの収穫量が少ないこと、安価な外国産の大量流入が影響して、年々生産量が減少しているのが現状です。
この事業は、多くが産業廃棄物として処分されてしまっている「落花生の殻」を「枕の中の素材」として活用することで今までにない新しい「枕」として開発・販売を行います。


①競争力
産業廃棄物として処分されていた「落花生の殻」には、「枕の中素材」として適した機能を持っています。適度なクッション性や汗を吸収できる吸水性、熱発散性、消臭効果などの効果が期待できます。
②市場性
枕の市場は、景気に左右されることなく、安定的です。そのような中、健康志向・高品質志向の高まり、さらには「そば殻」枕などの天然素材への回帰も進んでいるため、「そば殻」素材の代替品、あるいは選択肢の1つとして提案を行います。
③販路
すでに枕や寝具類を販売するオンラインショップ18店舗を直営で運営し、既存の販路を中心に販売活動を行っていきます。

(2)地域ブランド「市川の梨」等による商品に合わせたピューレ製造販売

日本の梨(和梨)収穫量全国第1位の千葉県内で、市川市はトップクラスの生産地です。
「市川地域ブランド協議会」のイベントで、「一年中、市川の梨を楽しむことのできる商品」を望む声が多かったことを契機に事業着手されました。
「市川の梨」は平成19年に特許庁より、地域団体商標登録の認証を受けています。今回取り組む事業は、一次加工品として冷凍ピューレを製造し、業務用材料とすることにより、シーズン外でも販売可能な新たなお菓子や、加工食品の開発の可能性を創出するものです。


①競争力
シーズン外でも販売可能な新たなお菓子や、加工食品の開発の可能性を創出します。
特徴としては、梨ピューレを使った焼肉のタレは、求められる「シャリ感」が異なり、梨の石細胞による「シャリ感」の度合いを10段階程度に分けたピューレを製造することにより、様々な商品の求める「シャリ感」に対応できる製品を提供することで競争力をアピールします。
②市場性
近隣地域には、日本なしのピューレを製造している業者がいないため、通年販売できる地域ブランド「市川の梨」を使ったお菓子や加工食品の登場は、新しいマーケットとして期待できます。
③販路
販売に関しては、地元の商工会議所、洋菓子組合などのネットワークも活用する。また、インターネットなどを利用した通信販売での販路拡大も視野に入れます。

※そのほか、県内の地域資源を活用した新事業の取組例はこちらを参考ください。

参考:東京新聞「クラウドファンディング県が利用企業支援県産品PRを期待」

6.対象費用


次の(1)~(4)が補助対象費用です。
(1)初期費用
中小企業者等が資金調達開始前にクラウドファンディング仲介業者に支払う初期費用

(2)Web制作費用
クラウドファンディング募集ページに掲載する文章、写真および動画の制作費用

(3)PR費用
補助事業宣伝のために使用する写真および動画の制作委託費

(4)試作品作成費用
クラウドファンディングに出展する商品等のデザインおよび設計に係る委託費

7.補助要件


(1)事業の年度末までに、中小企業者等が実際に支払った経費であること
(審査会での採択後に支払った費用が対象です)

(2)事業の年度末までに、クラウドファンディング仲介事業者のwebサイトにおいて募集を開始すること
※資金調達の目標金額に到達できなかった場合でも、補助金を返還する必要はありません

8.対象のクラウドファンディングの種類とは?

今回の補助の対象となるのは、大きく分けて「購入型」「金融型」の2つに分類されます。

(1)購入型クラウドファンディング

支援者がプロジェクトに出資することで、リターンとして支援金額に応じた金銭以外の商品やサービスが手に入ります。


(2)投資型クラウドファンディング

支援者がプロジェクトに出資した後、プロジェクトが成功した場合金銭的なリターンがあります。


参照:一般社団法人日本クラウドファンディング協会

9.補助額

(1)予算額

100万円

(2)補助率


10.申請方法


今回の補助事業は、次の金融機関から推薦を受けた上で、千葉県に申請する必要があります。


(1)申請締切
第1回目の申請は9月末締切、10月中旬に審査会を実施します。
第2回目の申請は10月末締切とし、11月中旬に審査会を実施します。
それ以降は、毎月1回を目処に審査会を実施し、予算がなくなり次第終了です。

11.手続きの流れ


審査会での審査

審査会では、申請者が申請書に基づいて事業説明を行い、補助対象の交付決定が判断されます。

交付決定後の手続き

実績報告書提出期限は、事業翌年度4月10日までです。
クラウドファンディング仲介事業者のウェブサイトで,資金調達を開始した後、補助対象費用の支出状況を記載し提出します。

12.まとめ

いかがでしたか?
今回は千葉県のクラウドファンディングを活用した補助金をご紹介しました。
クラウドファンディングは、販売促進や販路開拓を目的として、日本でも注目され始めています。メリットの一つは、さまざまな人がインターネットを通じて簡単に資金の調達が可能なことです。資金調達以外にも、クラウドファンディングのサイトを活用し、アイディアや事業に共感、理解を得られることで知名度アップに繋げることもできます。
クラウドファンディングの活用は、アイディアはあるが資金がない等、開業で悩む起業家の方の「資金」「集客」「商品開発」の手助けにもなります。クラウドファンディングを活用して、地域活性化の貢献と、新規事業展開を検討してみませんか?

参考:千葉県ふるさと投資活用支援補助金交付要綱
参考:千葉県クラウドファンディング活用補助金のご案内

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