「スキルアップしたいけれど、学費も生活費も不安……」そんな方の強い味方が雇用保険の給付金です。政府が掲げるリスキリング推進の流れのなかで、2026年現在、教育訓練に関する給付制度は過去最高水準の手厚さになっています。しかし、似た名前の制度が多く、「どれを選べばいいのか」「自分はもらえるのか」と迷ってしまう方が後を絶ちません。
本記事では、混同されがちな「教育訓練給付金」と「教育訓練支援給付金」の違いを徹底整理します。在職のままスキルを磨くか、思い切って離職して再進学するか——あなたのキャリアプランに最適な「お金の受取り方」を見つけるための完全ガイドです。
年齢制限・再利用条件・失業保険との関係・会社にバレるかどうか、そして「教育訓練支援給付金はなくなるのか?」まで、2026年の最新情報をもとに解説します。
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この記事の目次
教育訓練に関する給付金の全体像(2026年版)
教育訓練給付制度には、目的の異なる3つの給付金があり、それぞれ役割が分かれています。本記事で扱う2制度は、ハローワーク経由で支給される「雇用保険からの給付」です。混同しやすい類似制度との位置づけを最初に整理しておきます。
| 給付金の名称 | 目的 | 主な対象者 | 年齢制限 |
|---|---|---|---|
| 教育訓練給付金(本記事) | 受講料・入学金の補助(学費) | 在職者・離職者 | なし |
| 教育訓練支援給付金(本記事) | 離職中の生活費の支援 | 離職者のみ | 受講開始時45歳未満 |
| 教育訓練休暇給付金 | 休暇中の生活費の支援 | 在職者(教育訓練休暇取得者) | なし |
このうち「教育訓練給付金」と「教育訓練支援給付金」は名称が似ていますが、お金の使い道がまったく違います。それぞれの仕組みを次から見ていきましょう。
「教育訓練給付金」と「教育訓練支援給付金」の違いとは
2つの制度の決定的な違いは、「何のためのお金か(支給目的)」にあります。一言でいうと、次のとおりです。教育訓練支援給付金=「生活費」の支援(失業保険のように、勉強中の生活を支える)
教育訓練給付金とは(学費の補助・在職中もOK)
教育訓練給付金は、主に「受講費用の補助」を目的とした制度です。雇用保険の加入期間などの条件を満たしていれば、在職中の方でも離職した方でも利用できます。支払った入学金や受講料の一定割合が戻ってくるため、自己負担を減らしてスキルアップしたいすべての方の基本となる制度です。
2026年現在、給付率は受講する講座の区分によって異なります。
| 区分 | 給付率・上限額 | 対象講座の例 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練給付金 | 受講費用の20%(上限10万円) | 語学・IT・資格系講座など |
| 特定一般教育訓練給付金 | 受講費用の最大50%(上限25万円) | 速効性の高い資格取得講座など |
| 専門実践教育訓練給付金 | 受講費用の最大80%(年間上限64万円×最大3年) | 看護師・保育士・MBA・専門学校など |
特に2024年10月の改正で、専門実践教育訓練の給付率は最大80%に引き上げられました。詳しい段階構造は後述します。
教育訓練支援給付金とは(生活費の支援・離職者向け)
教育訓練支援給付金は、「仕事を辞めて勉強に専念する人」を支えるための制度です。失業保険(基本手当)の受給が終わったあと、まだ訓練が続いている期間に「生活費の代わり」として支給されます。
受給には厳しい条件があります。
■受講する講座が「専門実践教育訓練」であること
■受講開始時に45歳未満であること
■失業状態(離職中)であること
■雇用保険の被保険者であった一定期間があること
■通信制・夜間制の講座でないこと
支給額は、2026年現在基本手当日額の60%です(2024年9月30日までに受講開始した場合は80%)。学費補助(教育訓練給付金)が最大80%に拡充された一方で、生活費支援は80%から60%に引き下げとなり、両制度の役割がより明確に分かれています。
教育訓練支援給付金はなくなる?令和9年3月31日までの時限措置
「教育訓練支援給付金 なくなる」というキーワードで多くの方が検索されているため、ここで明確にしておきましょう。
教育訓練支援給付金は2014年(平成26年)に5年間の暫定措置として創設されて以降、延長を繰り返してきました。直近では令和6年5月10日に成立した改正雇用保険法により、令和9(2027)年3月31日までに専門実践教育訓練の受講を「開始」した方に支給される運びとなっています。
時限措置のポイント
時限措置として注意すべき点は次のとおりです。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 基準は「受講開始日」 | 令和9年3月31日までに受講を開始すれば、訓練修了まで支給されます。途中で打ち切られることはありません |
| 令和9年4月1日以降は未定 | 同日以降に受講開始する場合に支給されるかは、今後の延長判断次第。法改正の動向に注意が必要です |
| 1年以上の講座は計画的に | 専門実践教育訓練は2〜4年の長期講座が多く、ほとんどが4月開講です。実質的に令和8(2026)年4月開講の講座が、現行制度を満額活用できるラストチャンスとなる可能性があります |
過去には平成31年→平成34年(令和4年)への延長が、終了の2年前に決定された前例があります。リスキリング推進の追い風もあるため再延長の可能性はありますが、確実ではないため、利用を検討中の方は早めの行動をおすすめします。
教育訓練給付金はいくらもらえる?具体的計算例
「自分の場合、いくらもらえるのか」を理解するため、給付率と計算例を整理します。
専門実践教育訓練給付金の給付率(50%・70%・80%の3段階)
専門実践教育訓練給付金は、受講後の状況に応じて3段階で給付率が上がる仕組みです。
| 段階 | 給付率 | 支給タイミング・条件 |
|---|---|---|
| 基本給付 | 受講費用の50% | 受講修了時に支給。年間上限40万円 |
| 追加給付(資格取得・就職) | +20%(合計70%) | 修了後1年以内に資格取得し、雇用保険被保険者として雇用された場合。年間上限56万円 |
| 賃金上昇加算 | +10%(合計最大80%) | 受講前と比べて賃金が5%以上上昇した場合。年間上限64万円 |
つまり「受講して終わり」ではなく、修了→資格取得→就職→賃金上昇という流れまで実現することで、最大80%まで段階的に引き上げられる仕組みです。最初から80%一括ではない点に注意してください。
計算例:受講費用100万円のMBA講座を受けた場合
分かりやすく、専門実践教育訓練対象の100万円の講座を例にとると、次のようになります。
■修了後1年以内に資格取得+就職:追加20万円支給(合計70万円)
■賃金が5%以上上昇:さらに追加10万円支給(合計最大80万円)
■自己負担額:20万円(80%補助の場合)
教育訓練支援給付金の計算例
教育訓練支援給付金は、離職前6か月の平均賃金から算出される「基本手当日額」の60%が支給されます。
教育訓練支援給付金の日額 = 基本手当日額 × 60%
計算例:離職前の月収30万円(賃金日額1万円・基本手当日額6,000円程度)の場合
6,000円 × 60% = 1日あたり約3,600円
1か月(30日)あたり:約108,000円
※基本手当の支給期間が終了後、訓練が継続している期間に支給されます
実際の金額は離職時の年齢や賃金により異なるため、正確な計算はハローワークで確認してください。
2回目も使える?再利用の条件
「教育訓練給付金」も「教育訓練支援給付金」も、条件を満たせば2回目(再利用)が可能です。ただし、初めて利用した時よりも「雇用保険の加入期間(被保険者期間)」の条件が厳しくなる点に注意が必要です。
教育訓練給付金の再利用条件
受講費用の補助である「教育訓練給付金」を再び受けるには、前回の受給から一定期間、雇用保険に入り直している必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 再利用の条件 | 前回の給付金の「受給決定日(支給決定日)」以降に、雇用保険の被保険者期間が通算で3年以上あること |
| 注意点 | 初めて利用する場合は「1年(または2年)以上」の加入で済みますが、2回目以降は一律で「3年以上」の期間が求められます |
教育訓練支援給付金の再利用条件
生活費の支援である「教育訓練支援給付金」についても再利用は可能ですが、こちらはさらにハードルが高くなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 再利用の条件 | 前回の受給から新たに雇用保険の被保険者期間を3年以上積み上げていること。受講開始時に45歳未満であること(2回目でも適用)。受講する講座が「専門実践教育訓練」であること |
| 注意点 | 教育訓練支援給付金は令和9年3月31日までの時限措置です。再利用時に制度が継続しているか確認が必要です |
再利用時のチェックポイント
2回目を利用する際に、特に気をつけておくべきポイントが2つあります。
| チェックポイント | 内容 |
|---|---|
| 「支給決定日」が起点 | 「3年以上」のカウントは、前回のスクールを卒業した日ではなく、ハローワークで給付金の支給が決まった日からスタートします |
| 専門実践教育訓練の追加給付 | 2回目に「専門実践教育訓練」を受け、最大80%の給付を狙う場合、過去の受給歴があっても新たな条件を満たせば再度最大率での受給を目指せます |
年齢制限を種類別に解説
2026年現在の制度において、最も注意すべきなのは、「学費の補助(教育訓練給付金)」には年齢制限がない一方で、「生活費の支援(教育訓練支援給付金)」には厳しい年齢制限があるという点です。
教育訓練給付金(学費の補助):年齢制限なし
入学金や受講料が助成される「教育訓練給付金」には、原則として年齢の上限はありません。50代・60代の方からの活用ニーズも年々増加しており、雇用保険の加入期間などの条件を満たしていれば、何歳でも受給可能です。
| 制度 | 年齢制限 |
|---|---|
| 一般教育訓練給付金 | なし |
| 特定一般教育訓練給付金 | なし |
| 専門実践教育訓練給付金 | なし |
定年退職後であっても、離職から1年以内(最大20年まで延長可能)に受講を開始すれば、学費の補助を受けることができます。
教育訓練支援給付金(生活費の支援):45歳未満
仕事を辞めて専門実践教育訓練を受ける際の生活費サポートである「教育訓練支援給付金」には、明確な年齢制限があります。受講開始時に45歳未満であることが必須です。
この制度は、比較的若い層の長期的なキャリア形成や再就職を重点的に支援することを目的としているためです。45歳以上の方はこの「生活費」の給付を受けることはできません。
教育訓練休暇給付金(2025年10月新設):年齢制限なし
「45歳以上だから生活費の支援は諦めるしかない」——そう思われがちですが、実は選択肢があります。2025年10月に新設された「教育訓練休暇給付金」には年齢制限がありません。
これは、会社を辞めずに「教育訓練休暇」を取得して学ぶ際の生活支援金です。「会社を辞める(支援給付金・45歳制限あり)」のではなく、「会社に籍を置いて休職する(休暇給付金・年齢制限なし)」という選択をすることで、45歳以上の方でも生活費のサポートを受けながら学べるチャンスが広がっています。
会社にバレる?在職中の疑問を解消
在職中に給付金の申請を検討する際、「会社に通知が行って副業や転職活動を疑われないか?」と不安になる方は多いものです。しかし結論からいうと、自分から言わない限り、会社にバレることはほぼありません。
会社に「バレない」3つの理由
給付金の申請は、労働者(あなた)とハローワークの間で行われる手続きです。ハローワークが会社に「お宅の社員が給付金を申請しました」と通知することはありません。
② 書類はすべて個人で提出する
申請に必要な「雇用保険被保険者証」などは、会社に再発行を依頼せずにハローワークで再発行可能です。会社を経由する書類はありません。
③ 住民税への影響がない
教育訓練給付金は非課税です。確定申告の必要がなく、住民税の額が変わって給与担当者に気づかれるということもありません。
会社に「バレる」例外パターン
基本的にはバレませんが、以下のケースでは会社との関わりが発生します。
| 例外パターン | 理由 |
|---|---|
| 教育訓練休暇給付金を利用する場合 | 「会社に休暇を認めてもらう」ことが前提のため、会社への相談・報告が必須となります |
| 専門実践教育訓練の「追加給付」で事業主証明が必要な場合 | 受講後に賃金が上昇したことを証明して追加の給付をもらう場合、会社から賃金上昇の証明書が必要になります |
失業保険と同時にもらえるのはどっち?
「失業保険をもらいながら給付金も受けられるの?」——これは最も多い疑問の一つです。整理すると次のようになります。
失業保険(基本手当)を受給して生活費を確保しながら、同時にスクールに通って「教育訓練給付金」を受けることは全く問題ありません。
教育訓練支援給付金(生活費の支援):失業保険と同時受給はNG
「失業保険の給付がすべて終わった後」に、まだ訓練が続いている場合にバトンタッチする形で支給が始まります。
順番で表すと、次のようになります。
この順番が重要です。支援給付金はあくまで、失業保険受給後に訓練が続いている場合の「継続支援」という位置づけです。
なお、失業保険と教育訓練給付金(学費補助)は目的が異なるため、両方のメリットをフルに活用できます。学費を補助してもらいながら、同時に生活費として失業保険を受け取る——これが最も効率的な活用パターンです。
混同しやすい類似制度との違い
「教育訓練給付金」と名前が似た制度や、目的が似た制度が複数あります。検索でよく混同される制度との違いを整理します。
| 制度名 | 主な目的 | 所管・財源 | 本記事の制度との違い |
|---|---|---|---|
| 教育訓練給付金(本記事) | 労働者の自発的なスキルアップ | 厚生労働省・雇用保険 | — |
| 職業訓練受講給付金(求職者支援制度) | 雇用保険受給できない求職者の職業訓練支援 | 厚生労働省・一般財源等 | 月10万円+通所手当。雇用保険被保険者期間が不要 |
| 自立支援教育訓練給付金 | ひとり親家庭の親の資格取得支援 | こども家庭庁・自治体 | ひとり親限定。自治体への申請 |
| 人材開発支援助成金 | 事業主が従業員に研修を行う場合の支援 | 厚生労働省・雇用保険 | 個人ではなく「事業主」が申請 |
| 教育訓練休暇給付金 | 在職者が無給の教育訓練休暇を取った際の生活支援 | 厚生労働省・雇用保険 | 在職者向け・休暇制度の利用が前提 |
特に「職業訓練受講給付金」は、雇用保険に入っていない方や離職後の基本手当を受けられない方が対象で、目的・対象者ともに本記事の制度とは別物です。
申請でつまずきやすい3つのポイント
教育訓練給付金・支援給付金の申請は、手続き自体は明確ですが、以下の3点で「あとから気づいて慌てる」ケースが多くあります。
専門実践教育訓練給付金・教育訓練支援給付金は、受講開始の1か月前までにハローワークで受給資格確認手続きが必要です。これを忘れると、どんなに条件を満たしていても給付が受けられません。ジョブ・カードの準備や訓練前キャリアコンサルティングにも時間がかかるため、3か月前から動き始めるのが安全です。
② 修了後1か月以内の申請期限を逃す
教育訓練給付金の支給申請は受講修了日の翌日から1か月以内です。期限を過ぎると受給できなくなります。修了証や領収書などの書類は、受講中から整理しておきましょう。
③ 講座が「指定講座」かを事前確認していない
教育訓練給付制度は、厚生労働大臣の指定講座でなければ対象になりません。スクールが「給付金対応」と広告していても、自分の希望コース・期間が対象指定を受けているか、厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で必ず確認しましょう。
教育訓練給付金・支援給付金に関するよくある質問
教育訓練支援給付金はなくなるって本当?いつまで利用できる?
2026年現在も継続中です。ただし時限措置のため、令和9(2027)年3月31日までに専門実践教育訓練の受講を「開始」した方が対象となります。受講開始日が基準のため、令和9年3月31日までに受講を開始すれば、訓練修了まで支給は続きます。令和9年4月1日以降に受講を開始する場合に支給されるかは、今後の延長判断次第です。1年以上の長期講座を希望する場合は、令和8(2026)年4月開講の講座が現行制度を満額活用できるラストチャンスとなる可能性があります。
教育訓練給付金の対象講座はどこで調べればいいですか?
厚生労働省が提供する「教育訓練給付制度 検索システム」から、郵便番号や資格名などで絞り込んで検索できます。ハローワークの窓口でも案内を受けられます。看護師、保育士、MBA、IT・データサイエンス、語学、簿記など幅広い分野が指定されています。受講前に必ず対象講座かどうかを確認しましょう。
在職中でも教育訓練給付金はもらえますか?
はい、もらえます。教育訓練給付金(学費補助)は、在職中・離職中を問わず利用できます。雇用保険の加入期間などの条件を満たしていれば、働きながら通学しても受給可能です。一方、教育訓練支援給付金(生活費支援)は「失業状態」が条件のため、在職中は利用できません。
教育訓練支援給付金を受給しながらアルバイトしてもいい?
原則として、教育訓練支援給付金は「失業状態」で「専門実践教育訓練に専念している」ことが前提のため、就業すると受給に影響します。短時間のアルバイトでも、収入額や労働時間によっては不支給や減額となる場合があります。アルバイトをする場合は事前にハローワークへ申告し、教育訓練支援給付金受講証明書に記載のうえ判断を仰ぐ必要があります。「黙ってアルバイト」は不正受給となるため避けましょう。
45歳以上は教育訓練関係の給付を一切受けられないのですか?
そんなことはありません。「教育訓練給付金(学費補助)」は年齢制限なしで利用できます。50代・60代の利用も増えています。また、2025年10月に新設された「教育訓練休暇給付金」も年齢制限がなく、45歳以上の方が在職のまま学ぶ際の生活費を支援します。受けられないのは「教育訓練支援給付金(離職者向け生活費支援)」のみです。
専門実践教育訓練で最大80%の給付を受けるにはどんな条件がありますか?
基本給付は受講費用の50%です。さらに、修了後1年以内に資格を取得して雇用保険被保険者として雇用されると追加20%、受講前と比べて賃金が5%以上上昇するとさらに追加10%が支給され、最大80%となります。「受講して終わり」ではなく、修了→資格取得→就職→賃金上昇という流れまで実現することで段階的に給付率が上がる仕組みです。
教育訓練給付金の申請はいつまでに行えばいいですか?
受講修了日の翌日から起算して1か月以内にハローワークへ申請する必要があります。この期限を過ぎると給付を受けられなくなります。修了証、領収書、受講証明書などの書類は受講中から整理しておき、修了後は速やかに手続きを進めましょう。
教育訓練給付金と「人材開発支援助成金」は何が違う?
申請主体が異なります。教育訓練給付金は「労働者個人」が自発的に学ぶ際に受け取る給付金で、ハローワークに申請します。一方、人材開発支援助成金は「事業主(会社)」が従業員に研修を行う場合に受け取る助成金で、都道府県労働局に申請します。同一の研修に両制度を併用することは原則できないため、自分が個人で学ぶか、会社の研修として受けるかで使い分けることになります。
マイナポータルから教育訓練給付金の申請はできますか?
マイナポータル経由でハローワーク手続きの一部が電子申請可能になっており、教育訓練給付金関連の手続きも順次拡大しています。マイナポータルの「制度のお知らせ」に職業安定局からの案内が届く設定もあります。最新の対応範囲は厚生労働省およびマイナポータルの案内をご確認ください。窓口での相談と組み合わせることで、スムーズな申請が可能です。
「教育訓練給付金」と「職業訓練受講給付金」は何が違う?
対象者と財源が異なります。教育訓練給付金は雇用保険の被保険者期間がある方が対象で、雇用保険から支給されます。一方、職業訓練受講給付金(求職者支援制度)は雇用保険に加入していない、または基本手当を受給できない求職者が無料の職業訓練を受けるときに、月10万円+通所手当を受け取れる制度です。雇用保険加入期間が短い方や、すでに基本手当を受け終えた方は職業訓練受講給付金の検討も有効です。
まとめ
2026年現在、教育訓練に関する給付制度は過去最高水準の充実度です。改めて2つの制度の核心を整理すると、次のとおりです。
| 比較項目 | 教育訓練給付金(学費補助) | 教育訓練支援給付金(生活費支援) |
|---|---|---|
| 目的 | 受講料・入学金の補助 | 離職中の生活費の支援 |
| 対象者 | 在職中・離職中どちらも可 | 離職中のみ |
| 年齢制限 | なし | 45歳未満 |
| 給付率(上限) | 最大80%(専門実践) | 基本手当日額の60% |
| 失業保険との同時受給 | 可能 | 不可(終了後にバトンタッチ) |
| 制度の継続性 | 恒久的な制度 | 令和9年3月31日までの時限措置 |
| 再利用 | 前回受給決定日から3年以上の加入で可 | 同左+45歳未満・専門実践が条件 |
「どの道を選ぶか」の判断が受取額に大きく影響します。まずは、検討している講座が厚生労働省の指定するどの区分(一般・特定一般・専門実践)に該当するかを確認し、自分の雇用保険加入期間と照らし合わせることから始めましょう。
事前のプランニング次第で受取額が数十万円変わることもあります。不明点があれば、最寄りのハローワークで無料相談を受けることを強くお勧めします。
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