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再就職手当はいくら・いつ振り込まれる?月給別早見表と計算方法【2026年8月改定】

公開日:2023/8/21 更新日:2026/10/20
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人手不足を背景とした企業の採用意欲の高まりや積極的な賃上げにより、転職への関心は高い状態が続いています。総務省統計局「労働力調査(詳細集計)」によると、2025年の転職者数は330万人、転職等希望者数は前年より23万人多い1,023万人にのぼりました。失業保険を受け取りながら次の仕事を探している方にとって、見逃せない制度が「再就職手当」ではないでしょうか。
再就職手当は、失業保険の給付日数を残して早く就職した方に支給される一時金で、「就職祝い金」「早期就職手当」とも呼ばれます。残った日数分の基本手当の最大70%を、まとめて受け取れる仕組みです。さらに2026年8月1日からは、計算に使う基本手当日額の上限が60歳未満で6,745円(+175円)、60歳以上65歳未満で5,454円(+144円)に引き上げられ、受け取れる金額の上限も増えました。
とはいえ、「残日数は足りているか」「就職経路は条件を満たすか」「内定日はいつと扱われるか」など、細かな要件を1つでも外すと受給できません。申請期限を過ぎたり、要件を勘違いしたりして、数十万円単位の手当を受け取り損ねるケースもあります。
そこでこの記事では、再就職手当の支給条件と計算方法を軸に、月給・年齢別の基本手当日額早見表、受給額シミュレーション、満額をもらう方法、いつ振り込まれるか、郵送での申請方法、「もらわない方がいい」ケースまで、2026年8月改定後の最新情報で解説します。

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再就職手当とは?失業保険の残日数の最大70%を一括でもらえる「就職祝い金」

再就職手当とは、雇用保険の基本手当(失業保険)の受給資格が決まった後、支給残日数を所定給付日数の1/3以上残して安定した職業に就いた場合(または事業を開始した場合)に支給される一時金です。雇用保険の「就職促進給付」のうち「就業促進手当」の一つで、支給額は「基本手当日額×支給残日数×60%または70%」で決まります。
ネット上では「早期就職手当」「就職祝い金」「ハローワークのお祝い金」、あるいは「再雇用手当」と呼ばれることもありますが、いずれも正式名称は再就職手当です。早く就職するほど支給率が高くなり、受け取れる金額も多くなります。

【再就職手当の概要(2026年8月1日以降)】
再就職手当の基本情報
正式名称再就職手当(雇用保険の就業促進手当の一つ)
対象者基本手当の受給資格決定を受け、支給残日数を所定給付日数の1/3以上残して就職・開業した人
支給額基本手当日額×支給残日数×60%(残1/3以上)または70%(残2/3以上)
基本手当日額の上限60歳未満6,745円/60歳以上65歳未満5,454円(毎年8月1日に見直し)
最大額の目安所定給付日数90日で424,935円、330日で1,558,095円(60歳未満・支給率70%)
申請期限就職日の翌日から1か月以内
申請先住所地を管轄するハローワーク(窓口・郵送・代理人)
振込時期の目安申請から約1〜2か月
税金非課税(所得税・住民税はかからない)

再就職手当を受け取るための大前提は?内定前にハローワークで受給手続きを済ませること

再就職手当の大前提は、内定が出る前に、ハローワークで失業保険の受給手続き(求職申込み・受給資格決定)を済ませていることです。退職前や受給手続き前にすでに内定していた会社への就職は、支給対象外となります。
退職後は、離職票が届いたらできるだけ早く、住所地を管轄するハローワークで手続きを行いましょう。再就職手当の申請窓口もハローワークで、市役所や区役所では受け付けていません。

失業保険を最後までもらうのと再就職手当はどちらが得?

結論として、所定給付日数の1/3以上を残して就職できる見込みがあるなら、再就職手当を選ぶ方が収入の総額で有利になるケースが多いです。失業保険(基本手当)の受け取り方との違いを整理しました。

比較項目基本手当を最後まで受給する再就職手当を受け取る
支給の目的失業中の生活保障早期就職の奨励・促進
受け取り方4週間に一度の失業認定後に分割就職後に一括(一時金)
受け取れる時期所定給付日数の最終日まで申請から約1〜2か月後
主なメリット再就職先をじっくり探せる手当+給与で再就職直後の資金を厚くできる
金額の特徴支給残日数がなくなれば終了早く就職するほど支給率が高い(70%)

たとえば月給20万円(基本手当日額5,036円)で所定給付日数90日の方の場合、基本手当を最後まで受け取ると総額は453,240円です。一方、90日をすべて残して就職すれば再就職手当は317,268円となり、これに新しい職場の給与が加わります。手当単体では約13.6万円少なくなりますが、給与を1か月分受け取った時点で総収入は逆転します。

【2026年8月改定】再就職手当の計算に使う基本手当日額の上限額は?

再就職手当の計算に使う基本手当日額の上限額は、2026年8月1日から60歳未満6,745円、60歳以上65歳未満5,454円です。令和7年度の平均給与額が令和6年度と比べて約2.7%上昇したことを受けた改定です。

離職時の年齢改定前(〜2026年7月31日)改定後(2026年8月1日〜)
60歳未満6,570円6,745円(+175円)
60歳以上65歳未満5,310円5,454円(+144円)

この上限額は毎年8月1日に、厚生労働省「毎月勤労統計」の平均給与額の変動に応じて見直されます。次回の見直しは2027年8月1日の予定です。
なお、基本手当日額そのものの上限(30歳未満7,450円、30〜44歳8,270円、45〜59歳9,110円、60〜64歳7,830円)とは別の基準です。基本手当日額が6,745円を超える方でも、再就職手当の計算では6,745円(60〜64歳は5,454円)で頭打ちになる点に注意しましょう。

再就職手当に税金はかかる?確定申告や年末調整は必要?

再就職手当に税金はかかりません。雇用保険法第12条で、失業等給付として受け取ったお金には租税その他の公課を課すことができないと定められているためです。
所得税・住民税の対象にならないため、再就職手当だけを理由に確定申告をする必要はありません。再就職先の年末調整でも、再就職手当を収入として申告する必要はなく、源泉徴収票にも記載されません。翌年の住民税が再就職手当の分だけ増えることもありません。

65歳以上で退職した人も再就職手当をもらえる?

65歳以上で退職し「高年齢求職者給付金」を受ける方(高年齢受給資格者)は、再就職手当の対象外です。再就職手当は、65歳未満で離職して基本手当の受給資格を得た方向けの制度だからです。
高年齢受給資格者のうち、障害のある方など就職が困難な方は、安定した職業に就いた場合に「常用就職支度手当」の対象になることがあります。高年齢求職者給付金の金額や受け取り方は、こちらの記事で解説しています。

高年齢求職者給付金とは?求職中の高齢者が受け取れる失業給付金・65歳以上の受給条件・計算方法・申請方法

再就職手当はいくらもらえる?計算方法と月給・年齢別シミュレーション

再就職手当の金額は、「基本手当日額×支給残日数×支給率(60%または70%)」で計算します。支給残日数が所定給付日数の2/3以上なら支給率70%、1/3以上2/3未満なら60%です。1円未満の端数は切り捨てとなります。

再就職手当の計算方法を示した図解(支給率60%・70%の違い)

再就職手当の計算シミュレーション|3ステップで自分の金額を出す方法

再就職手当は、①賃金日額→②基本手当日額→③再就職手当の順に計算すると、自分の金額を出せます。手元に雇用保険受給資格者証がある方は、②から始められます。

ステップ計算内容例:30代・月給25万円・所定給付日数120日・残90日
① 賃金日額離職前6か月の賃金合計÷18025万円×6か月÷180=8,333円
② 基本手当日額賃金日額×給付率(50〜80%)。60歳未満は6,745円が再就職手当の計算上限8,333円→5,775円(給付率約69%)
③ 支給率の判定支給残日数÷所定給付日数が2/3以上なら70%、1/3以上なら60%90日÷120日=75%→支給率70%
④ 再就職手当基本手当日額×支給残日数×支給率5,775円×90日×70%=363,825円

60歳以上65歳未満の方は、給付率の計算式と上限額が異なります。たとえば62歳・月給30万円(基本手当日額5,348円)で所定給付日数150日のうち100日を残して就職した場合、100日÷150日がちょうど2/3なので支給率は70%となり、5,348円×100日×70%=374,360円です。
ハローワークの窓口で基本手当日額と所定給付日数を確認すれば、より正確な金額がわかります。

基本手当日額はどう決まる?賃金日額と給付率の関係

基本手当日額は、「賃金日額×給付率(60歳未満は50〜80%)」で計算します。賃金日額とは、離職前6か月間に毎月決まって支払われた賃金(賞与を除き、残業代や通勤手当は含む)の合計を180で割った金額です。
給付率は賃金が低いほど高く、賃金が高いほど低くなります。2026年8月1日以降の60歳未満の区分は以下のとおりです。

賃金日額給付率基本手当日額
3,203円以上5,480円未満80%2,562円〜4,383円
5,480円以上13,490円以下80%〜50%4,384円〜6,745円
13,490円超50%6,745円〜年齢別の上限額

基本手当日額が6,745円に達するのは、賃金日額13,490円(月給換算で約40万5,000円)からです。つまり月給がおおむね40万5,000円を超える方は、再就職手当の計算上は上限の6,745円が適用されます。60歳以上65歳未満の方は給付率が45〜80%となり、再就職手当の計算上の上限は5,454円です。

【早見表】基本手当日額はいくら?月給・年齢別の一覧(2026年8月1日〜)

月給20万円の方の基本手当日額は、60歳未満なら5,036円、60歳以上65歳未満なら4,916円です。厚生労働省の計算式(2026年8月1日〜)で、月給・離職時の年齢別に基本手当日額を一覧にしました。右端の2列が、再就職手当の計算に実際に使われる日額です。

【基本手当日額の早見表(2026年8月1日以降に離職した方の目安)】
月給(額面)賃金日額30歳未満30〜44歳45〜59歳60〜64歳再就職手当の計算に使う日額(60歳未満)再就職手当の計算に使う日額(60〜64歳)
10万円3,333円2,666円2,666円2,666円2,666円2,666円2,666円
15万円5,000円4,000円4,000円4,000円4,000円4,000円4,000円
18万円6,000円4,683円4,683円4,683円4,635円4,683円4,635円
20万円6,666円5,036円5,036円5,036円4,916円5,036円4,916円
22万円7,333円5,357円5,357円5,357円5,150円5,357円5,150円
25万円8,333円5,775円5,775円5,775円5,264円5,775円5,264円
28万円9,333円6,119円6,119円6,119円5,314円6,119円5,314円
30万円10,000円6,307円6,307円6,307円5,348円6,307円5,348円
35万円11,666円6,629円6,629円6,629円5,431円6,629円5,431円
40万円13,333円6,744円6,744円6,744円5,999円6,744円5,454円(上限)
45万円15,000円7,450円(上限)7,500円7,500円6,750円6,745円(上限)5,454円(上限)
50万円16,666円7,450円(上限)8,270円(上限)8,333円7,499円6,745円(上限)5,454円(上限)
60万円20,000円7,450円(上限)8,270円(上限)9,110円(上限)7,830円(上限)6,745円(上限)5,454円(上限)
※月給は残業代・通勤手当を含む額面(賞与除く)で、離職前6か月間同額と仮定した概算です。賃金日額・基本手当日額は1円未満切り捨て。賃金日額の下限は3,203円(基本手当日額2,562円)です。

年齢別の上限額は以下のとおりです。年齢は離職した日時点で判定します。

離職時の年齢賃金日額の上限基本手当日額の上限
30歳未満14,900円7,450円
30歳以上45歳未満16,540円8,270円
45歳以上60歳未満18,220円9,110円
60歳以上65歳未満17,400円7,830円

実際の基本手当日額は「雇用保険受給資格者証」の19欄(マイナンバーカードで手続きしている方は受給資格通知)で確認できます。

【月給別】再就職手当はいくら?月給20万・25万・30万・35万円のシミュレーション

月給20万円の方が所定給付日数90日をすべて残して就職した場合、再就職手当は317,268円です。60歳未満の方について、所定給付日数90日の場合の金額を月給別にグラフにしました。月給が上がっても、上限日額6,745円に達する月給約40万5,000円以上では金額が頭打ちになります。

月給別の再就職手当の金額(60歳未満・所定給付日数90日・支給率70%)月給別 再就職手当の金額60歳未満・所定給付日数90日を全日数残して就職(支給率70%)月給15万円252,000円月給20万円317,268円月給25万円363,825円月給30万円397,341円月給35万円417,627円40.5万円〜424,935円(上限)日額上限6,745円×90日×70%=424,935円で頭打ち※2026年8月1日以降の計算式による概算

月給別・支給率別の詳しい金額は次の表のとおりです。

【計算の前提】
月給は残業代・通勤手当を含む額面(賞与除く)で、離職前6か月間同額と仮定しています。基本手当日額は厚生労働省の計算式(2026年8月1日〜)で算出した概算です。
月給(額面)基本手当日額の目安所定給付日数90日・残90日(支給率70%)所定給付日数90日・残45日(支給率60%)
15万円4,000円252,000円108,000円
20万円5,036円317,268円135,972円
25万円5,775円363,825円155,925円
30万円6,307円397,341円170,289円
35万円6,629円417,627円178,983円
40万円6,744円424,872円182,088円
45万円以上上限6,745円を適用424,935円(上限)182,115円(上限)

【所定給付日数別】再就職手当の満額(最大額)はいくら?

再就職手当の満額は、所定給付日数330日・支給率70%・上限日額6,745円で計算すると1,558,095円です。就職困難者の所定給付日数360日なら1,699,740円になります。所定給付日数別の最大額(上限日額で計算)は以下のとおりです。

所定給付日数満額(全日数残・支給率70%)最低額(残1/3・支給率60%)60〜64歳の満額(上限5,454円)
90日424,935円121,410円(残30日)343,602円
120日566,580円161,880円(残40日)458,136円
150日708,225円202,350円(残50日)572,670円
180日849,870円242,820円(残60日)687,204円
210日991,514円283,290円(残70日)801,738円
240日1,133,160円323,760円(残80日)916,272円
270日1,274,805円364,230円(残90日)1,030,805円
300日1,416,450円404,700円(残100日)1,145,340円
330日1,558,095円445,170円(残110日)1,259,874円
360日1,699,740円485,640円(残120日)1,374,408円

所定給付日数は年齢・被保険者期間・離職理由で決まります。自己都合退職は90〜150日、倒産・解雇などの会社都合退職は90〜330日、障害のある方など就職困難者は150〜360日です。年齢区分によって実際には該当しない日数もあるため、ご自身の日数は受給資格者証で確認してください。

再就職手当を満額もらうには?自己都合・会社都合別の就職タイミング

再就職手当を満額もらうには、基本手当を1日も受け取らず、所定給付日数をすべて残した状態で就職することが必要です。満額になる就職のタイミングは、離職理由によって異なります。

離職理由満額になる就職のタイミング注意点
会社都合(倒産・解雇など。給付制限なし)7日間の待期期間が満了した翌日に就職待期満了の翌日以降は基本手当の対象日となり、就職が1日遅れるごとに支給残日数が1日減る
自己都合(給付制限1か月)待期満了後、給付制限期間(原則1か月)中に就職給付制限期間中は基本手当が出ないため全日数が残る。ただし待期満了後1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介に限る
自己都合(給付制限3か月)待期満了後、給付制限期間(3か月)中に就職最初の1か月は紹介経由のみ。2〜3か月目は知人の紹介や自己応募でも対象

満額にこだわりすぎる必要はありません。支給率70%を確保するには、以下の残日数を守れば十分です。

所定給付日数支給率70%に必要な残日数支給率60%に必要な残日数
90日60日以上30日以上
120日80日以上40日以上
150日100日以上50日以上
180日120日以上60日以上
240日160日以上80日以上
270日180日以上90日以上
330日220日以上110日以上

支給残日数は、就職日の前日までの失業認定を受けた後の日数で確定します。延長給付(訓練延長給付など)の日数は、支給残日数に含まれません。

【計算例】基本手当日額4,000円の場合の再就職手当はいくら?

厚生労働省のリーフレットでは、基本手当日額4,000円の方を例に次の計算例を示しています。

ケース支給残日数再就職手当の額
所定給付日数90日・給付制限期間中に就職90日(支給率70%)4,000円×90日×70%=252,000円
所定給付日数270日・受給資格決定日から50日目に就職228日(支給率70%)4,000円×228日×70%=638,400円
所定給付日数270日・受給資格決定日から100日目に就職178日(支給率60%)4,000円×178日×60%=427,200円

同じ所定給付日数270日でも、就職が50日遅れるだけで約21万円の差が生じます。支給率が70%から60%に下がる境目を意識して、就職時期を検討しましょう。

再就職手当の8つの受給条件|もらえない人はどんな人?

再就職手当を受け取るには、以下の8つの要件をすべて満たす必要があります。1つでも欠けると支給されません。

【再就職手当の支給要件】
  • 7日間の待期期間満了後に就職、または事業を開始したこと
  • 就職日の前日までの失業認定を受けたうえで、基本手当の支給残日数が所定給付日数の1/3以上あること
  • 離職前の事業主(資本・資金・人事・取引面で密接な関係にある事業主を含む)に再び就職していないこと
  • 給付制限がある人は、待期期間満了後1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介で就職したこと
  • 1年を超えて勤務することが確実であること
  • 原則として雇用保険の被保険者になっていること
  • 過去3年以内の就職で、再就職手当または常用就職支度手当を受けていないこと
  • 受給資格決定(求職申込み)前から採用が内定していた事業主への就職ではないこと

自分が対象になるかは、次のチャートで順番に確認できます。1つでも「いいえ」に当てはまると、再就職手当は支給されません。

再就職手当の受給可否チェックチャート再就職手当をもらえる?チェックチャートQ1ハローワークで受給手続きをした後に内定をもらった?Q27日間の待期期間が終わった後に入社(就職)した?Q3支給残日数が所定給付日数の1/3以上残っている?Q4給付制限ありで待期満了後1か月内の就職なら、紹介経由?(なしは「はい」)Q51年超の勤務見込み・雇用保険加入・前職と無関係・3年内に未受給?はいはいはいはいはい再就職手当の対象就職後1か月以内に申請いいえいいえいいえいいえいいえ対象外対象外対象外就職困難者は支度手当対象外対象外

支給残日数が1/3未満で就職した場合、再就職手当は受け取れません。ただし障害のある方など就職が困難な方は、一定の要件を満たせば「常用就職支度手当」の対象になります。

待期期間7日間が終わる前に就職するとどうなる?

再就職手当は、ハローワークで受給手続きをした後、7日間の待期期間が満了してから就職(または事業を開始)した場合に限り支給されます。待期期間中に入社すると対象外です。
待期期間中にアルバイトなどで働いた日や、失業の認定を受けていない日は、待期期間の7日に数えられません。一方で、待期期間中に面接を受けたり内定が出たりすること自体は問題ありません。入社日(就職日)が待期期間満了後であれば要件を満たします。

支給残日数はどう数える?所定給付日数の1/3以上が必要

就職日の前日までの失業認定を受けたうえで、基本手当の支給残日数が所定給付日数の1/3以上残っていることが条件です。所定給付日数は失業保険を受け取れる日数、支給残日数は所定給付日数からすでに支給を受けた日数を引いた残りの日数を指します。

所定給付日数90日の場合の再就職手当の支給残日数のイメージ図

所定給付日数が90日なら、30日以上を残して再就職すれば対象になります。60日以上残っていれば支給率は70%に上がります。就職日の前日に必ずハローワークで失業認定を受けることが、残日数を確定させるポイントです。

給付制限期間中に就職したら再就職手当はもらえる?(自己都合退職の場合)

給付制限期間中の就職でも、再就職手当はもらえます。ただし待期期間満了後1か月間は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職に限られます。
自己都合退職の給付制限期間は、2025年4月の改正で原則1か月に短縮されました。ただし、5年間で3回以上自己都合退職している場合は3か月です。

給付制限がある場合の就職経路と再就職手当の対象可否を示した図

経路の制限がかかるのは「待期期間満了後1か月間」だけです。給付制限が3か月の方でも、待期期間満了から1か月を過ぎれば、給付制限期間中であっても知人の紹介や求人広告への自己応募で就職して対象になります。自営を開始した場合も、待期期間満了後1か月を経過した後の開業が対象です。
倒産・解雇などで給付制限がない方は、待期期間経過後であれば就職経路は問われません。また、教育訓練を受けたことなどにより給付制限が解除された方も、待期期間満了後1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職が必要です。

前の会社・グループ会社に再就職した場合はもらえる?

離職前の会社に再び就職した場合は、再就職手当を受け取れません。離職前の事業主と資本・資金・人事・取引面で密接な関わりがある事業主(グループ会社・関連会社など)への就職も対象外です。
「同じグループの別会社に転籍したから大丈夫」と考えがちですが、実質的な雇用主が変わっていないと判断されると支給されません。転籍・出向による就職を検討している場合は、事前にハローワークへ確認しましょう。

パート・アルバイト・契約社員・派遣でも再就職手当はもらえる?

パート・アルバイト・契約社員・派遣社員でも、「1年を超えて勤務することが確実」かつ「雇用保険に加入する」働き方なら再就職手当の対象です。正社員かどうかは問われません。
1年を超える勤務が確実といえるのは、雇用期間の定めがない場合のほか、1年以下の契約でも更新の見込みがある場合です。一方、生命保険会社の外務員や損害保険会社の代理店研修生のように、1年以下の雇用期間を定め、契約更新に一定の目標達成が条件付けられている場合は対象外です。雇用期間の定めがある派遣就業で、契約更新が見込まれない場合も対象外となります。
雇用保険に加入するには、現行制度では週の所定労働時間20時間以上・31日以上の雇用見込みが必要です。週20時間未満のアルバイトは雇用保険に加入できないため、再就職手当の対象外です。なお雇用保険の加入要件は、2028年10月1日から週10時間以上に引き下げられる予定です。施行後の再就職手当の扱いは、ハローワークの案内で確認しましょう。

個人事業主・フリーランスとして起業した場合も再就職手当はもらえる?

もらえます。事業を開始した場合でも、その事業で自立できるとハローワークが認めれば再就職手当の対象です。雇用保険の被保険者にはなりませんが、ほかの要件は会社員として就職する場合と同じで、金額の計算方法も変わりません。

【起業・開業で再就職手当を受け取る際の注意点】
  • 開業のタイミング:待期期間満了後であることが必要。給付制限がある方は、待期期間満了後1か月を経過してからの開業が対象
  • 事業の実態を示す書類:開業届の控え、法人の登記事項証明書、事業用の契約書や事務所の賃貸借契約書などの提出を求められるのが一般的
  • 受給手続き前の準備:受給資格決定より前に事業を始めていた場合や、開業準備を理由に求職活動をしていない期間がある場合は、対象にならないことがある
  • 就業促進定着手当は対象外:起業で再就職手当を受けた方は、就業促進定着手当を受け取れない

業務委託でフリーランスとして働く場合、それが「事業の開始」にあたるかは個別判断です。開業前に管轄のハローワークへ相談し、必要書類を確認しておきましょう。

過去3年以内に再就職手当をもらっていたら対象外?何回もらえる?

対象外です。就職日前3年以内の就職で再就職手当または常用就職支度手当を受けている場合、再就職手当は支給されません。事業開始にかかる再就職手当を受けた場合も含まれます。
回数そのものに上限はなく、3年が経過していれば再び受け取れます。基準となるのは「前回の再就職手当の対象となった就職日」です。たとえば2023年10月1日の就職で再就職手当を受けた方は、そこから3年が経過した後の就職でなければ対象になりません。短期間で転職を繰り返す予定がある方は注意が必要です。

受給手続きの前に内定していた場合はもらえない?

もらえません。ハローワークで受給資格決定(離職票の提出と求職申込み)を受けた日より前に採用が内定していた事業主への就職は、再就職手当の対象外です。
口約束であっても、事業主から「採用します」と明確に伝えられていた場合は内定とみなされる可能性があります。トラブルを避けるため、退職後は真っ先にハローワークで手続きを済ませ、その後で応募・内定を受けるようにしましょう。

再就職手当の申請に必要な書類と申請の流れ(もらい方)

再就職手当の申請に必要な主な書類は、再就職手当支給申請書・雇用保険受給資格者証・採用証明書の3点です。就職が決まったら、まず採用証明書を再就職先に記入してもらいましょう。

【再就職手当の申請に必要な主な書類】
  • 採用証明書:再就職先の事業主に記入してもらい、就職日の前日の失業認定の際にハローワークへ提出する書類
  • 雇用保険受給資格者証:受給手続き時に交付されたもの(マイナンバーカードで手続きしている方は「受給資格通知」とマイナンバーカード)
  • 再就職手当支給申請書:ハローワークで受け取り、再就職先に事業主の証明欄を記入してもらう書類
ハローワークによっては、出勤簿の写しや雇用契約書の写しなど、追加の書類を求められる場合があります。記入漏れや証明欄の空欄があると差し戻しになり、振込が遅れるため、提出前に必ず確認してください。

再就職手当のもらい方は?申請の流れを6ステップで解説

再就職手当は、就職が決まったら自動的に振り込まれるわけではありません。就職日の前日に失業認定を受け、就職後1か月以内に支給申請書を提出するという流れで手続きします。

ステップタイミングやること
① 受給手続き退職後すぐハローワークで離職票を提出し求職申込み。7日間の待期期間に入る
② 内定・報告内定が出たらハローワークに就職が決まったことを伝え、再就職先に採用証明書の記入を依頼する
③ 最後の失業認定就職日の前日ハローワークで採用証明書と受給資格者証などを提出し、就職日の前日までの失業認定を受ける
④ 申請書の準備就職後再就職手当支給申請書の事業主証明欄を再就職先に記入してもらう
⑤ 支給申請就職日の翌日から1か月以内支給申請書などをハローワークへ提出(窓口・郵送・代理人)
⑥ 審査・振込申請から約1〜2か月在籍確認などの審査後、支給決定通知書が届き、指定口座に振り込まれる

手順の細部は管轄ハローワークによって異なる場合があります。受給説明会で配られる「受給資格者のしおり」もあわせて確認しましょう。

再就職手当支給申請書の書き方は?事業主証明欄と「賃金」の欄の注意点

再就職手当支給申請書は、本人が記入する欄と、再就職先の事業主が証明する欄に分かれています。事業主証明欄には、採用日や雇用期間、雇用保険の加入状況、賃金などを再就職先が記入します。
事業主証明欄に記入する賃金は、再就職先で支払われる給与の額です。この欄の金額で再就職手当の額が変わることはありません。再就職手当の金額は、前職の賃金から計算した基本手当日額と支給残日数で決まります。
記入の単位や書き方は、申請書に添付される記載例やハローワークの指示に従ってください。事業主証明欄の記入は会社の総務・人事担当者に依頼することになるため、入社したらすぐに渡しておくと申請期限に余裕をもてます。

申請期限はいつまで?過ぎた場合も2年以内なら申請できる

再就職手当の申請期限は、原則として「就職日の翌日から1か月以内」です。ただし期限を過ぎても、雇用保険の給付を受ける権利の時効である2年が経過するまでは申請できます。
とはいえ、期限を過ぎると再就職先からの証明取得や、ハローワークとのやりとりに時間がかかりがちです。支給が遅れる原因にもなるため、原則の1か月以内に申請しましょう。期限を過ぎてしまった場合は、早めに管轄ハローワークへ相談してください。

郵送で申請するには?レターパック・簡易書留など送り方の注意点

再就職手当支給申請書は郵送で提出できます。送付方法に決まりはありませんが、レターパックや簡易書留など追跡できる方法で送ると、紛失や未着のトラブルを防げます。就職直後で平日にハローワークへ行けない方でも手続き可能です。

申請方法特徴・注意点
窓口持参その場で書類の不備を確認してもらえるため確実。就職直後は平日の時間が取りにくい点が難点
郵送(レターパック)追跡番号で配達状況を確認できる。全国一律料金で、受給資格者証などの原本を送る場合も安心
郵送(簡易書留)追跡に加えて、万一の紛失時に一定額までの補償がある。郵便局の窓口から差し出す
代理人本人の委任状があれば家族などが窓口で提出できる。代理人の本人確認書類も必要
【郵送する前のチェックポイント】
  • 宛先は住所地を管轄するハローワークの雇用保険給付の担当窓口にする
  • 事業主証明欄・本人記入欄・署名に空欄がないか確認する
  • 受給資格者証などの原本を同封する場合は、返送方法(返信用封筒の要否)を事前に管轄ハローワークへ確認する
  • 提出する書類はすべてコピーを取って手元に残す
  • 申請期限(就職日の翌日から1か月)までに届くよう、余裕をもって発送する

電子申請の対応状況は手続きや地域によって異なるため、利用を希望する場合は管轄ハローワークに確認しましょう。

再就職手当はいつ振り込まれる?審査内容と支給スケジュール

再就職手当は、申請から振込まで約1か月〜2か月が目安です。申請後にハローワークが在籍確認などの審査を行い、支給決定通知書の送付を経て振り込まれます。就職日の前日から振込までの流れを図にしました。

再就職手当の申請から振込までのタイムライン申請から振込までの流れ12345就職日前日就職日1か月以内約2〜4週間約1週間後最後の失業認定採用証明書を提出入社事業主証明欄の記入を会社に依頼支給申請窓口・郵送・代理人で提出審査在籍確認後に支給決定通知書が届く振込指定口座に一括で入金申請から振込まで 約1〜2か月が目安※審査期間は管轄ハローワークや在籍確認の状況により異なります

申請から振込までのスケジュール目安

再就職手当は、申請から審査・通知書の送付を経て、約1〜2か月で振り込まれます。手続きのスピードは、ハローワークの審査状況や再就職先への在籍確認の早さに左右されます。

フェーズ所要期間の目安内容
① 支給申請就職日の翌日から1か月以内必要書類をハローワークへ提出(窓口・郵送・代理人)
② 審査・在籍確認約2〜4週間ハローワークが再就職先に在籍状況などを確認
③ 支給決定通知審査完了後自宅に「就業促進手当支給決定通知書」が届く
④ 指定口座へ振込通知書の到着から約1週間通知書に記載された金額が振り込まれる

【日付例】10月1日に就職した場合、再就職手当はいつもらえる?

10月1日に就職し、10月上旬に申請した場合、再就職手当が振り込まれるのは11月上旬〜12月上旬ごろが目安です。自己都合退職で9月1日に受給手続きをしたケースで流れを整理しました。

日付(例)手続き・出来事
9月1日ハローワークで受給手続き(受給資格決定)。この日から7日間が待期期間
9月7日待期期間満了。翌日から10月7日までは、ハローワーク等の紹介による就職のみ対象
9月中旬ハローワークの紹介求人に応募し内定
9月30日就職日の前日。採用証明書を提出し失業認定を受ける
10月1日就職(入社)
10月上旬再就職手当支給申請書を提出(期限は11月1日まで)
10月下旬〜11月下旬在籍確認などの審査を経て、支給決定通知書が届く
11月上旬〜12月上旬指定口座に振込

申請が遅れるほど振込も後ろにずれます。就職後すぐに事業主証明欄の記入を依頼し、早めに提出することが「最短でもらう」コツです。

審査では何を調べる?在籍確認の内容

ハローワークの審査では、「再就職先に在籍しているか」「1年を超えて勤務する見込みがあるか」「雇用保険に加入しているか」が中心に確認されます。多くの場合、ハローワークから再就職先の事業所へ電話で在籍確認が行われます。
受給手続き前の内定やグループ会社への就職が疑われるケースでは、追加の書類提出や事情の聴取を求められることもあります。事業主に「ハローワークから在籍確認の電話が来る可能性がある」と伝えておくと、審査がスムーズに進みます。

支給決定通知書はいつ届く?届かないときの確認方法と振込名義

支給決定通知書(就業促進手当支給決定通知書)は、申請から約1か月前後、審査が完了した後に自宅へ郵送されるのが一般的です。支給額や振込予定日などが記載されているため、大切に保管しましょう。通知書が届いてから実際に入金されるまでは、1週間程度かかります。
申請から1か月半〜2か月たっても通知書が届かない場合は、申請先のハローワークに審査の状況を問い合わせましょう。事業主証明欄の不備や在籍確認が取れていないなど、書類や確認の段階で止まっていることがあります。問い合わせの際は、受給資格者証に記載された番号を手元に用意しておくとスムーズです。
振込の名義は、通帳やインターネットバンキングに「ショクギョウアンテイキョク」などと表示されるケースが多く、基本手当(失業手当)と同じ名義で振り込まれます。見慣れない名義でも、ハローワークからの振込であれば心配ありません。

内定日・就職経路のよくある疑問

内定日の扱いと就職経路は、再就職手当の受給可否に直結する論点です。内定日は「受給手続きより前か後か」の判定に、就職日は「残日数」と「就職経路の制限期間」の判定に使われます。

内定日と就職日はどっちが基準?支給残日数は「就職日」で数える

再就職手当の支給残日数のカウント基準は「就職日(入社日)」で、内定日ではありません。就職日の前日までの失業認定を受けた時点の残日数で、支給率と金額が決まります。

【内定日・就職日の定義と使われ方】
  • 内定日:採用が正式に決定した日(採用通知を受けた日)。受給資格決定より前の内定かどうかの判定に使う
  • 就職日:実際に雇用関係が始まった日(入社日)。待期期間満了後か、支給残日数が何日か、待期満了後1か月以内の就職かの判定に使う
内定日が待期期間中や給付制限期間中でも、受給資格決定より後であれば内定日そのものは支給額に関係しません。

待期期間中・給付制限期間中に内定が出たら再就職手当はもらえる?

もらえます。内定が待期期間中や給付制限期間中に出ても、受給手続きの後の内定で、入社日が待期期間満了後なら要件を満たします。
注意したいのは、給付制限がある方の就職経路です。入社日が待期期間満了後1か月以内なら、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職である必要があります。自己応募で内定した場合は、入社日を待期満了後1か月を過ぎた日にすれば対象になります。入社日の調整は会社と相談のうえ、事実どおりの日付で採用証明書を作成してもらいましょう。

内定日をずらしてもらうのはOK?

結論として、実際の内定日を意図的に変えて届け出る行為は不正受給にあたるおそれがあり、絶対に避けるべきです。採用証明書に記載する内定日・就職日は、事実どおりに記入しなければなりません。
不正受給と判断されると、支給された手当の返還に加え、不正に受け取った額の2倍に相当する額以下の納付を命じられる場合があります(いわゆる「3倍返し」)。待期期間中に内定が出ても、就職日が待期期間満了後なら受給要件を満たすため、日付を操作する必要はありません。

ハローワーク以外(転職エージェント・自己応募)で仕事を見つけた場合はもらえる?

もらえるケースがあります。受給できるかどうかは、離職理由と就職時期、就職経路の組み合わせで決まります。

【就職経路別・再就職手当の受給可否】
離職理由就職時期就職経路受給可否
会社都合(倒産・解雇等)待期期間(7日間)経過後経路は問わない○
自己都合(給付制限あり)待期期間満了後1か月以内ハローワーク・許可/届出のある職業紹介事業者(転職エージェント等)の紹介○
自己都合(給付制限あり)待期期間満了後1か月以内自己応募・知人の紹介・求人広告など✕
自己都合(給付制限あり)待期期間満了後1か月経過後経路は問わない○

転職エージェント(許可・届出のある民間の職業紹介事業者)の紹介は「ハローワーク等の紹介」に含まれるため、待期期間満了後1か月以内の就職でも対象です。一方、求人サイトを見て自分で応募した場合は「自己応募」の扱いとなり、待期期間満了後1か月を過ぎてからの就職のみ対象となります。

退職前・受給手続き前に次の仕事が決まっている場合は?

退職前やハローワークでの受給手続き前に転職先が決まっている場合は、原則として再就職手当の対象外です。要件の1つに「受給資格決定(求職申込み)前から採用が内定していた事業主への就職ではないこと」があるためです。
受給手続きの後に応募・内定した就職であれば、対象になります。転職先が決まっている方が使える給付金は、こちらの記事で整理しています。

転職でもらえる給付金・支援金まとめ【2026年】|転職先が決まっている人・無職の人の違いも解説

再就職手当のデメリット・注意点|「もらわない方がいい」ケースはある?

再就職手当はメリットの大きい制度ですが、受け取ると残りの基本手当が打ち切りになり、3年間は再受給できないといった注意点があります。受給前に把握しておきましょう。

【再就職手当を受け取る際の主な注意点】
  • 残りの基本手当は打ち切りになる:再就職手当として受け取った分は、基本手当を受給したものとみなされます。
  • 3年間は再び受給できない:次の就職日前3年以内に再就職手当を受けていると対象外です。短期間で転職を繰り返す予定の方は注意が必要です。
  • 短期離職が前提だと不正受給になるおそれ:受給後にやむを得ず退職しても原則返還は不要ですが、当初から1年以内の退職が決まっていた場合は不正受給とみなされる可能性があります。
  • 就業促進定着手当の上限が下がった:2025年4月の改正で、就業促進定着手当の上限は支給残日数の一律20%相当に引き下げられました。

再就職手当をもらった後すぐ辞めたら?残りの失業保険はもらえる?

受給期間内であれば、再就職手当分を除いた残りの日数分の基本手当を受け取れる可能性があります。受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です。
たとえば所定給付日数90日の方が90日を残して就職し、支給率70%で再就職手当を受けた場合、63日分(90日×70%)を受給済みとみなされます。再就職先を受給期間内に離職して失業状態になれば、残りの27日分を受け取れる可能性があります。ただし、再就職先で新たに受給資格を得た場合などは扱いが異なるため、離職したらまずハローワークに相談しましょう。

「再就職手当をもらわない方がいい」ケースはある?

結論として、要件を満たしているなら基本的には受給した方が得です。再就職手当を受け取った人だけが「就業促進定着手当」を追加で受け取れる点もメリットです。そのうえで、次のケースでは慎重に検討する余地があります。

  • 再就職先を1年以内に辞めることが最初から決まっている場合(不正受給のリスクがある)
  • 3年以内に再び早期転職する可能性が高く、次回の転職で受給したい場合
  • ハローワークの指示で公共職業訓練を受けたい場合(訓練期間中は所定給付日数を超えても基本手当が延長支給される)

これらは例外的なケースです。多くの方にとっては、再就職手当を受け取る方がメリットは大きくなります。職業訓練を受けながら転職を目指す方は、教育訓練支援給付金の記事も参考になります。

教育訓練支援給付金はいくら?教育訓練給付金との違い・受給条件を解説【2026年8月改定】

再就職手当とあわせて確認したい「就業促進定着手当」

就業促進定着手当は、再就職手当を受けた人が再就職先で6か月以上働き、その6か月間の賃金が離職前より下がった場合に支給される手当です。再就職手当を受け取っていない人や、起業で再就職手当を受けた人は対象になりません。
上限は「基本手当日額×再就職手当を受ける前の支給残日数×20%」で、計算に使う基本手当日額の上限は再就職手当と同じ6,745円(60〜64歳は5,454円)です。申請は、再就職先で6か月が経過した日の翌日から2か月以内に行います。計算方法や申請書類は、こちらの記事で詳しく解説しています。

就業促進定着手当はいくらもらえる?計算方法・いつ振り込まれるかを解説【2026年8月改定】


再就職手当に関するよくある質問


再就職手当と失業手当(基本手当)は何が違うのですか?


失業手当(基本手当)は、失業中の生活を支えるために4週間ごとの失業認定を経て分割で支給される給付です。一方、再就職手当は早期に就職した人への奨励金で、支給残日数分の基本手当の60%または70%を一時金として受け取れます。所定給付日数の1/3以上を残して就職できる見込みがあれば、手当と給与をあわせた総収入は再就職手当の方が多くなるケースが一般的です。



早期就職手当や就職祝い金は再就職手当と同じものですか?


はい。「早期就職手当」「就職祝い金」「ハローワークのお祝い金」などは、いずれも雇用保険の再就職手当を指す通称です。正式名称は再就職手当で、基本手当の支給残日数を所定給付日数の1/3以上残して就職した場合に、残日数分の60%または70%が支給されます。なお、転職サイトなどが独自に支給する「転職祝い金」とは別の制度です。



再就職手当はいつもらえますか?いつ振り込まれますか?


支給申請から振込まで約1〜2か月が目安です。就職日の翌日から1か月以内に支給申請書を提出し、ハローワークの在籍確認などの審査が終わると「就業促進手当支給決定通知書」が郵送され、通知書の到着から1週間程度で指定口座に振り込まれます。10月1日に就職して10月上旬に申請した場合、振込は11月上旬〜12月上旬ごろが目安です。



再就職手当を受け取るための条件は?


条件は8つです。①7日間の待期期間満了後の就職、②支給残日数が所定給付日数の1/3以上、③前の事業主やグループ会社への再就職でない、④給付制限がある人は待期満了後1か月間はハローワーク等の紹介で就職、⑤1年を超えて勤務することが確実、⑥原則として雇用保険に加入、⑦過去3年以内に再就職手当や常用就職支度手当を受けていない、⑧受給手続き前から内定していた会社でない、のすべてを満たす必要があります。



再就職手当は月給20万円・30万円でいくらもらえますか?満額はいくらですか?


60歳未満・所定給付日数90日を全日数残して就職(支給率70%)した場合の目安は、月給20万円(基本手当日額5,036円)で317,268円、月給30万円(同6,307円)で397,341円です。月給がおおむね40万5,000円を超えると上限日額6,745円が適用され、90日なら424,935円が上限です。満額は所定給付日数330日・支給率70%で1,558,095円(就職困難者の360日なら1,699,740円)です。正確な額はハローワークで確認してください。



基本手当日額はどこで確認できますか?早見表はありますか?


基本手当日額は、雇用保険受給資格者証の19欄(マイナンバーカードで手続きした方は受給資格通知)に記載されています。目安を知りたい場合は、離職前6か月の賃金合計を180で割った賃金日額に給付率をかけて計算します。2026年8月1日以降、60歳未満なら月給20万円で5,036円、月給30万円で6,307円が目安です。再就職手当の計算では6,745円(60〜64歳は5,454円)が上限です。



再就職手当をもらってすぐ退職したら返金が必要ですか?残りの失業保険はもらえますか?


やむを得ず退職した場合、原則として返金は求められません。また受給期間(原則として離職日の翌日から1年)内であれば、再就職手当分を除いた残りの日数分の基本手当を受け取れる可能性があります。ただし、就職の時点で1年以内の退職が決まっていた場合は不正受給とみなされ、返還を求められるおそれがあります。離職したらまずハローワークに相談しましょう。



申請に必要な書類は何ですか?


主な書類は、①再就職手当支給申請書(再就職先に事業主証明欄を記入してもらう)、②雇用保険受給資格者証(マイナンバーカードで手続きしている方は受給資格通知)、③採用証明書(就職日の前日の失業認定時に提出)の3点です。ハローワークによっては出勤簿や雇用契約書の写しなどを求められることもあります。



再就職手当は郵送で申請できますか?レターパックや簡易書留でもよいですか?


郵送で申請できます。送付方法に決まりはありませんが、受給資格者証などの原本を同封することもあるため、レターパックや簡易書留など追跡できる方法が安心です。宛先は住所地を管轄するハローワークの雇用保険給付の担当窓口で、申請期限(就職日の翌日から1か月)までに届くよう発送しましょう。代理人(委任状が必要)による提出も可能です。



申請期限の1か月を過ぎてしまった場合はどうなりますか?


原則の申請期限は就職日の翌日から1か月以内ですが、雇用保険の給付を受ける権利の時効である2年が経過するまでは申請できます。期限を過ぎると事業主の証明取得などに時間がかかり、振込も遅れやすくなるため、気づいた時点ですぐ管轄ハローワークに相談してください。



自己都合退職と会社都合退職で違いはありますか?


あります。自己都合退職など給付制限がある場合は、待期期間満了後1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職のみが対象です。倒産・解雇などの会社都合退職は、待期期間経過後なら就職経路を問いません。自己都合退職の給付制限期間は2025年4月から原則1か月(5年間で3回以上の自己都合退職は3か月)です。



給付制限期間中に内定が出ましたが、再就職手当はもらえますか?


受給手続きの後に出た内定で、入社日が待期期間満了後であれば対象になります。給付制限期間中に就職すると基本手当を1日も受け取っていないため、所定給付日数の全日数が支給残日数となり支給率70%が適用されます。ただし入社日が待期期間満了後1か月以内の場合は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職であることが必要です。



ハローワーク以外(転職エージェント・自己応募)で就職が決まった場合でも受給できますか?


受給できる場合があります。許可・届出のある転職エージェント(職業紹介事業者)の紹介は「ハローワーク等の紹介」に含まれるため、給付制限がある方でも待期期間満了後1か月以内の就職で対象です。求人サイトからの自己応募や知人の紹介は、待期期間満了後1か月を過ぎた就職であれば対象です。会社都合退職なら待期期間経過後は経路を問いません。



退職前・受給手続き前にすでに内定している場合や、口約束の内定はどうなりますか?


ハローワークでの受給資格決定(求職申込み)より前に内定していた会社への就職は、原則として対象外です。口約束でも、事業主から明確に「採用します」と伝えられていた場合は内定とみなされる可能性があります。再就職手当を受け取るには、受給手続きの後に応募・内定した就職である必要があります。



個人事業主として開業した場合も再就職手当はもらえますか?


その事業で自立できるとハローワークが認めれば対象になり、金額の計算方法も会社員として就職する場合と同じです。待期期間満了後の開業が必要で、給付制限がある方は待期期間満了後1か月を経過してからの開業が対象です。開業届の控えや事業の契約書などの提出を求められるのが一般的です。なお、起業で再就職手当を受けた方は就業促進定着手当の対象外です。



パートやアルバイトとして就職した場合も対象ですか?


1年を超えて勤務することが確実で、雇用保険に加入する働き方であれば対象です。現行制度では、週の所定労働時間が20時間以上で31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険に加入します。週20時間未満のアルバイトは雇用保険に加入できないため対象外です。雇用保険の加入要件は2028年10月1日から週10時間以上に引き下げられる予定です。



再就職手当は何回でももらえますか?


回数の上限はありませんが、就職日前3年以内の就職で再就職手当または常用就職支度手当を受けている場合は対象外です。前回の再就職手当の対象となった就職日から3年が経過していれば、要件を満たす限り再び受け取れます。



2026年8月1日の改定で再就職手当の上限額はいくら増えましたか?


再就職手当の計算に使う基本手当日額の上限額は、60歳未満が6,570円から6,745円(+175円)、60歳以上65歳未満が5,310円から5,454円(+144円)に引き上げられました。所定給付日数90日・支給率70%の上限額は424,935円、330日なら1,558,095円です。上限額は毎年8月1日に見直されます。



支給決定通知書が届かない場合はどうすればよいですか?


支給決定通知書は、審査が完了した後、申請から1か月前後で郵送されるのが一般的です。申請から1か月半〜2か月たっても届かない場合は、申請先のハローワークに審査状況を問い合わせましょう。事業主証明欄の不備や在籍確認が取れていないことが原因で、審査が止まっている場合があります。



再就職手当に税金はかかりますか?


かかりません。雇用保険法第12条により、再就職手当を含む失業等給付には租税その他の公課を課すことができないため、所得税や住民税の対象にならず、確定申告や年末調整で申告する必要もありません。



まとめ

再就職手当は、失業保険(基本手当)の支給残日数を所定給付日数の1/3以上残して就職した方に支給される一時金です。支給額は「基本手当日額×支給残日数×60%または70%」で、2/3以上を残して就職すれば支給率70%が適用されます。2026年8月1日からは、計算に使う基本手当日額の上限が60歳未満6,745円、60歳以上65歳未満5,454円に引き上げられました。月給20万円・所定給付日数90日で全日数を残して就職した場合の目安は317,268円です。
受給するには、受給手続きの後に内定を得ること、待期期間満了後に就職すること、給付制限がある方は待期満了後1か月間をハローワークまたは職業紹介事業者の紹介で就職することなど、8つの要件をすべて満たす必要があります。
申請は就職日の翌日から1か月以内が原則です。再就職手当支給申請書・雇用保険受給資格者証・採用証明書をそろえ、窓口・郵送・代理人のいずれかでハローワークへ提出しましょう。振込は申請から約1〜2か月後が目安です。内定日の扱いや就職経路など、判断に迷う点は事前に管轄ハローワークへ確認してください。

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